放送大学長 岡部 洋一

専門は電子工学、特に超伝導エレク
トロニクスにおけるディジタル応用、
ブレインコンピュータ、脳磁場の逆
問題解析、情報工学、日本を代表す
る工学者。東京大学名誉教授。工学
博士(東京大学)

学長メッセージ

30年間で培った強みを活かして教育のさらなる充実を図ります。

誰にでも開かれた大学

放送大学は今年30周年を迎えます。The Open University of Japan という英文名にあるように、誰にでも「開かれた大学」であることは建学以来変わらない特徴です。学部への入学には試験がなく、学びたい人すべてに門戸を開いています。かつては戦争の影響や家庭の事情で学位を取得できなかった学生が多かったのですが、今はキャリアアップの機会や未知の分野を学ぶ生涯学習としてのニーズが高まり、企業の管理職や団塊の世代の方々も増えてきました。
入学はまったく自由ですが、学生の質を保証できるように卒業までの道のりは厳格です。学生はラジオ、テレビなどによる全15回の放送授業と、それに対応した印刷教材とよばれる教科書で学習を進めます。つまり授業、教科書および試験まで一貫した方針に基づくため、学びのクオリティを高く維持できる仕組みです。学生一人ひとりの目的意識が明白なこともあり、「何を学んできたか」が問われる時代に必要な実力をしっかり養成できているという自負があります。多くの卒業生が学びを社会にフィードバックしてくれていることも、30年という歴史で培った財産です。

情報化をリードする大学を目指す

30年の間に教育コンテンツは変化してきました。ラジオ、テレビ、CS放送と授業の幅は広がり、そしてデジタル放送に移行し、今はBS放送とWeb化の変化を迎えています。
放送大学では授業の本格的なインターネット配信を見据え、Webサイトでの通信指導の実施や、Webサイト(学生のみアクセス可)での放送授業の公開など、教育のさらなる充実化に段階的に取り組んできました。また、情報分野に関して放送大学は時代の要請に応えるだけでなく、「大学の情報化」をリードするという強い意識を持っています。この流れを受けて、2013年度に新設するのが「情報コース」「情報学プログラム」です。文理融合に力を入れ、情報化社会を牽引する人材を育てていきます。
さらに社会貢献にも注力していきます。面接授業、単位認定試験を行う学習センターを日本全国に設けているため、ここを有効活用できないかと考え始めました。仕事を持った学生が多く、学生個人が地域社会とのつながりが強いことを踏まえ、放送大学ならではの社会貢献を模索しています。また、豊かな知を体系づけて学んできた学生にゴールを設定したいという思いから博士課程の創設も計画中です。
30年という時間の中で磨かれてきた独自の強みを深掘りし、これからも新しいチャレンジに積極的に取り組んでいきます。

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