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場と時間空間の物理('14)-電気、磁気、重力と相対性理論-

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主任講師
米谷 民明 (東京大学名誉教授)
岸根 順一郎 (放送大学教授)
放送メディア
テレビ
放送時間(平成28年度)
第1学期:(木曜)24時00分~24時45分
第2学期:(月曜)14時30分~15時15分

講義概要

電気・磁気の法則を出発点として、自然界の基本的な力と物質の性質を正確に記述し、数学的に調べるための出発点である「古典場」の考え方を取り扱う。電磁場と荷電粒子の相互作用、物質中の電磁場、特殊相対性理論、一般相対性理論と重力場の理論、およびその応用に向けた基礎的な考え方と数学的方法論について、具体例を多く扱い、論理の筋道を明確にした上で物理的意味を重視した講義を行う。
※詳しくはシラバス

開設年度
平成26年度
科目区分
コース科目(自然と環境コース(専門科目))
〔2009年度~2015年度〕専門科目(自然と環境コース)
〔2008年度以前〕専門科目(自然の理解専攻)
科目コード
1562681
単位数
2単位
単位認定試験
試験日・時限
平成28年度 第1学期:平成28年7月30日(土曜)3時限(11時35分~12時25分)
平成28年度 第2学期:平成29年1月29日(日曜)5時限(14時25分~15時15分)
単位認定試験
平均点
(平成27年度 第1学期)62.2点
(平成27年度 第2学期)62.6点
備考
 
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授業の目標

本科目では、導入科目「初歩からの物理学」から出発し「物理の世界」へと進んで概観してきた物理学の基礎について、古典的な電気・磁気、場の理論、相対性理論などの考え方と応用を、専門科目としてより深く追求する。電気と磁気の法則を古典場の物理として扱うための数学的方法としてのベクトル解析、電気・磁気の法則を正しく捉えるために必要な時間と空間そのものについての法則である特殊相対性理論、および、特殊相対性理論を拡張した一般相対性理論とテンソル解析の初歩、さらに重力の場の理論の考え方の基礎と初歩的応用を会得することを目標とする。

履修上の留意点

物理学全般について「物理の世界」程度以上の知識を前提とする。また、本科目は、物理関係の専門科目として「力と運動の物理」の次に学ぶべき科目として位置づけられている。数学の予備知識としては、「入門線型代数」「入門微分積分」「微分方程式への誘い」で学ぶ程度の知識と運用力を前提とする。

シラバス

テーマ 内容 執筆担当講師名
(所属・職名)
放送担当講師名
(所属・職名)
1 力と場、場と粒子 力を場とみなす考え方、粒子と場の違いと互いの関係などについて、歴史的な発展も含めて概観し、本科目の位置づけ動機づけを与える。古典場の最も典型的な例である電場と磁場がどう定義されるかを学ぶ。そして、電磁場の力学を扱うための数学的方法であるベクトル解析の初歩を学ぶ。

【キーワード】
ローレンツ力、電場、電気力線、磁場、磁力線、電荷、電流、ベクトル場の回転と発散、ガウスの公式、ストークスの公式
米谷 民明
(東京大学名誉教授)
米谷 民明
(東京大学名誉教授)
2 電磁場とマックスウェル方程式 電気磁気の現象に関する日常経験および、静電気、静磁場、電流、電磁誘導などの電磁場の基礎的法則を復習しながら、電磁場の発散と回転の性質を調べる。それらの基本法則を、マックスウェル方程式として整理する。

【キーワード】
クーロンの法則、ガウスの法則、アンペールの法則、ファラデーの電磁誘導の法則、マックスウェル方程式、電磁ポテンシャル
米谷 民明
(東京大学名誉教授)
米谷 民明
(東京大学名誉教授)
3 導体と静電場 時間変化しない電荷密度が真空中に作る静電場をマックス ウェル方程式に基づいて解析する。さらに導体と静電場の関係を調べる。

【キーワード】
スカラーポテンシャル、導体、ラプラス方程式、鏡像法
岸根 順一郎
(放送大学教授)
岸根 順一郎
(放送大学教授)
4 定常電流と静磁場 定常電流が真空中に作る静磁場を解析し、電流と磁場を結びつけるビオ・サバールの法則を導く。さらに電流間のローレンツ力につい て考える。

【キーワード】
ベクトルポテンシャル、定常電流、ビオ・サバールの法則、オームの法則、電流間相互作用
岸根 順一郎
(放送大学教授)
岸根 順一郎
(放送大学教授)
5 時間変化する電磁場と保存則 荷電粒子と電磁場を合わせてひとつの閉じたシステムと捉 える見方を学ぶ。この見方を通して荷電粒子の運動エネルギー、運動量、角運動量といった力学量が電磁場に受け継がれ、システム全体として大局的な 保存則が成り立っていることを導き出す。これによって独立な物理的実体と しての電磁場の意味が明らかになる。

【キーワード】
電磁場のエネルギー、電磁場の運動量、電磁場の角運動量
岸根 順一郎
(放送大学教授)
岸根 順一郎
(放送大学教授)
6 時間変化する電磁場と電磁波 マックスウェル理論の大きな成果は、光を電磁波として記述することに成功したことである。本章ではまず、電磁波の基本的性質を学 ぶ。ついで時間変化する電荷密度、電流密度が電磁波を生み出すメカニズム を学ぶ。

【キーワード】
平面電磁波、遅延ポテンシャル、電磁波の放射
岸根 順一郎
(放送大学教授)
岸根 順一郎
(放送大学教授)
7 物質中のマックスウェル方程式 物質中に電磁場が入り込むと、内部のイオンや電子の状態 が変化する。特に、身軽な電子は敏感に応答して物質の性質(物性)を大き く変える。本章では、物質の成り立ちを踏まえながら物質中の電磁場が満たすべき基本方程式を導く。

【キーワード】
ミクロな電磁場、自由電荷、束縛電荷、電気分極、磁化
岸根 順一郎
(放送大学教授)
岸根 順一郎
(放送大学教授)
8 物質中の電磁場 前章で導いた物質中のマックスウェル方程式に基づいて、 マクロな物質中の電磁場の振る舞いを調べる。特に電場・磁場に対する物質の応答がそれぞれ電気感受率と磁化率によって記述されることを学ぶ。さら に誘電体、導体中の電磁波の振る舞いを調べる。

【キーワード】
電気感受率、磁化率、磁性、電磁波の反射と屈折、偏光、表皮効果、プラズマ振動
岸根 順一郎
(放送大学教授)
岸根 順一郎
(放送大学教授)
9 時間空間と電磁場:特殊相対性理論 電磁場を相対性原理の立場から見直し、特殊相対性理論へといたる。アインシュタインがニュートンの絶対時間、絶対空間を乗り越えて切り開いた、時間と空間の現代的な捉え方を学ぶ。

【キーワード】
マイケルソン・モーリーの実験、光速不変の原理、相対性原理、ローレンツ変換、同時性の相対性、ミンコフスキー空間
米谷 民明
(東京大学名誉教授)
米谷 民明
(東京大学名誉教授)
10 電磁場の相対論的定式化 電磁場、および電磁場と荷電粒子の相互作用を扱うための道具であるテンソル解析の初歩を学び、マックスウェル方程式を作用原理に基づき相対論的に定式化する。

【キーワード】
4元ベクトル、テンソル、電磁場テンソル、電磁場のローレンツ変換、ドップラー効果、光向差
米谷 民明
(東京大学名誉教授)
米谷 民明
(東京大学名誉教授)
11 電磁力学の相対論的定式化 荷電粒子の運動と電磁場の相互作用を、作用原理により 相対論的に定式化する。それに基づき、粒子の相対論的エネルギー運動量、電磁場のエネルギー運動量テンソルを定義し、応用をいくつかの例で学ぶ。

【キーワード】
固有時間、4元運動量、エネルギー運動量テンソル、放射圧
米谷 民明
(東京大学名誉教授)
米谷 民明
(東京大学名誉教授)
12 古典電磁場理論の展開と限界 相対論的な電磁場理論の応用として荷電粒子からの制動放射およびチェレンコフ放射を導く。また、電磁波の荷電粒子による散乱と輻射を具体例により調べる。最後に電磁場の古典理論の限界について触れる。

【キーワード】
制動放射、シンクロトロン輻射、チェレンコフ放射、レイリー散乱、プラズマ振動、自己エネルギー
米谷 民明
(東京大学名誉教授)
米谷 民明
(東京大学名誉教授)
13 重力と相対性原理 特殊相対性理論の拡張としての重力と時間・空間の理論である一般相対性理論の考え方の基礎を学ぶ。また、曲がった時空の幾何学(リーマン幾何学)に入門する。

【キーワード】
等価原理、一般座標不変性、一般共変性、計量テンソル、局所慣性系、リーマン幾何学、クリストッフェル記号、測地線
米谷 民明
(東京大学名誉教授)
米谷 民明
(東京大学名誉教授)
14 一般相対性理論 I 一般相対性理論にとって重要なリーマン幾何学の基礎概念を学び、重力場の作用原理に進む。アインシュタインの重力場の方程式を導き、その意味を考察する。

【キーワード】
共変微分、曲率テンソル、アインシュタインテンソル、アインシュタイン・ヒルベルト作用、重力場の方程式
米谷 民明
(東京大学名誉教授)
米谷 民明
(東京大学名誉教授)
15 一般相対性理論 II 重力場の方程式の電磁場理論との類似、ニュートン近似、重力波、シュワルツシルト解、ブラックホール、など一般相対性理論の帰結について学ぶ。最後に古典重力場の理論の限界と課題についても触れる。

【キーワード】
ニュートン近似、重力波、シュワルツシルト時空、近日点移動、重力レンズ効果、赤方偏移、ブラックホール、宇宙定数
米谷 民明
(東京大学名誉教授)
米谷 民明
(東京大学名誉教授)
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