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多様なキャリアを考える('15)

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主任講師
道幸 哲也 (北海道大学名誉教授)
原田 順子 (放送大学教授)
放送メディア
テレビ
放送時間(平成28年度)
第1学期:(金曜)13時00分~13時45分
第2学期:(月曜)20時00分~20時45分

講義概要

この授業はキャリア全般を論じ、本学の多様な学生が各ライフステージで自身の道を選択したり、キャリア上の決断を行ったりする一助となることを目指す。最初に、「職業キャリア」について、なぜその発展が必要なのかを、いくつかの観点(個人の幸せ、経済的自立と家族、外国との競争、企業間の競争等)から解説する。次に、職業キャリアの形成がどのように行われるか、職業訓練や企業内キャリア形成の現状を学習する。さらに、労働者の権利に関して、法律論を展開する。たとえばパワーハラスメントのように、比較的新しい概念を紹介することで、社会人学生の興味にも応えたい。さらに、ライフコースの概念を紹介し、職業キャリア以外にも「キャリア」(たとえば、学齢期のキャリア、どういう友人を作ったかというキャリア、地域生活のキャリア、地域間移動のキャリア等)があることを理解する。現代人は、人生の随所に、お金を稼いでいない時期がある。専業の学生、子育て、介護、定年退職などの時期を実り豊かに生きることは、本人にとって重要である。くわえて、それらの時期の社会への影響について議論する。
※詳しくはシラバス

開設年度
平成27年度
科目区分
コース科目(全コース開設(総合科目))
〔2009年度~2015年度〕総合科目
〔2008年度以前〕専門科目(その他)
科目コード
1847520
単位数
2単位
単位認定試験
試験日・時限
平成28年度 第1学期:平成28年7月28日(木曜)6時限(15時35分~16時25分)
平成28年度 第2学期:平成29年1月28日(土曜)1時限(9時15分~10時05分)
単位認定試験
平均点
(平成27年度 第1学期)92.4点
(平成27年度 第2学期)90.5点
備考
 
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授業の目標

現在、一般の大学において「キャリア教育」を実施することが義務化されており、放送大学においてもこれについて学習したいと考える。しかし、本学の学生には、様々な働き方をしている人々、定年退職者、主婦、障がいをお持ちの方など、多様な方がいる。したがって、金銭的対価を得る労働以外の価値について、「ライフコース」という概念を含めて考える。本学の学生にとって自己の「キャリア論」確立の助けとなり、かつ他人のキャリアの方向性を理解する素地をつくる。

履修上の留意点

特になし。

シラバス

テーマ 内容 執筆担当講師名
(所属・職名)
放送担当講師名
(所属・職名)
1 キャリアについて この講義を通じて考える「多様なキャリア」について説明する。全15回・章において、職業キャリアを主軸にしながらも、その他の多様なキャリアにも議論を広げる。

【キーワード】
キャリア、ライフコース、産業人材の育成、職業的自己概念
原田 順子
(放送大学教授)
原田 順子
(放送大学教授)
2 日本人の職業キャリアと勤続性
-職業キャリアには、どのような特徴があるのだろうか-
なぜ人は働くのか。現代社会において、労働者が職業キャリアを積んでいくという現象がなぜ重要だと考えられるのだろうか。この章では、職業キャリアの特徴について見ていくが、経済的目的だけが働く目的ではなく、それ以外の重層的で多様な目的についても、キャリア形成の上では重要であることに注目する必要がある。職業・雇用の勤続性という在り方にどのような特徴がありうるのか、という点を見ていきたい。

【キーワード】
人的資本、勤続性、功績性、技能、生きがい、長期雇用、働く目的
坂井 素思
(放送大学教授)
坂井 素思
(放送大学教授)
3 日本の労働市場変化と職業キャリア
-賃金カーブはなぜフラット化するのだろうか-
賃金プロファイルは、年齢上昇に応じて、どのくらいの賃金水準を得ているかについての軌跡を追っているものであるが、この動きを観察すれば、職業キャリアの様相を間接的に見ることができる。賃金水準には、職業キャリアが直接・間接的に評価され反映されていると見ることができる。この賃金水準を決定している日本の労働市場では、「年功賃金制」から「職能資格制度」、そして「成果主義賃金制度」へと、それぞれ併行しながらも、変化をとげてきている。この章では、賃金プロファイルの動向を観察しながら、日本の労働市場にどのようなことが起こって来ているのか、あるいは、職業キャリアがどのような対応を迫られているのかについて考えていく。

【キーワード】
賃金プロファイル、年功賃金制度、職能資格制度、成果主義
坂井 素思
(放送大学教授)
坂井 素思
(放送大学教授)
4 正規と非正規雇用労働者の職業キャリア
-なぜ非正規雇用は増大するのだろうか-
近年、非正規雇用が急速に増大傾向を見せている。この章では、非正規雇用には、どのような特徴が存在するか、さらになぜ非正規雇用は、増大するのか、について見ていくことにする。非正規雇用の在り方は、従来と異なる職業キャリアのパターンを見せることになる。

【キーワード】
非正規雇用、少子高齢化、サービス経済化、グローバル化
坂井 素思
(放送大学教授)
坂井 素思
(放送大学教授)
5 職業キャリアの形成 社会において職業キャリアは、企業、行政、家計の力に支えられている。人的資本の形成の様々な側面について解説する。

【キーワード】
人的資本、一般的技能、企業特殊的技能、自律的キャリア開発
原田 順子
(放送大学教授)
原田 順子
(放送大学教授)
6 企業が求める人材の変化 企業が求める人材の変化を歴史的に解説する。

【キーワード】
人材ニーズ、雇用形態の多様化、コミュニケーション能力
角方 正幸
(リアセックキャリア総合研究所所長)
角方 正幸
(リアセックキャリア総合研究所所長)
7 キャリア開発支援の動向 高校生~社会人が身につけるべきキャリア・アダプタビリティとその支援の動向を解説する。

【キーワード】
キャリア・アダプタビリティ、キャリア自律、早期離職
角方 正幸
(リアセックキャリア総合研究所所長)
角方 正幸
(リアセックキャリア総合研究所所長)
8 職場の人間関係と法 働き方に余裕がなくなっている。人間関係が希薄になっているとともに職場において多様な紛争が増加している。本章では職場の人間関係、とりわけ最近のハラスメント紛争の背景や特徴、さらに法的紛争化を回避する工夫を検討する。

【キーワード】
セクハラ、パワハラ、労働者人格権、プライヴァシー、自己決定権、職場いじめ
道幸 哲也
(北海道大学名誉教授)
道幸 哲也
(北海道大学名誉教授)
9 企業内キャリア ひとつの企業・組織のなかに様々な雇用形態が含まれる。人材育成を重視することは日本企業の特徴とされてきたが、雇用形態による差異があることを含み説明する。

【キーワード】
OJT、Off-JT、雇用ポートフォリオ
原田 順子
(放送大学教授)
原田 順子
(放送大学教授)
10 キャリア権の考え方 職業的キャリアを支えるキャリア権の考え方を憲法規定や職業開発法制の関連規定にもとづき検討し、さらに生成途上にある労働契約上の位置づけについて関連裁判例を素材に考察する。

【キーワード】
キャリア権、幸福追求権、労働契約、就労請求権、職業訓練法制、労働者人格権、教育研修、競業避止義務
道幸 哲也
(北海道大学名誉教授)
道幸 哲也
(北海道大学名誉教授)
11 多様な働き方と労働法の役割 生活を現実的に支えるためには仕事や労働中心のキャリアが重要である。本章では労働の現状とそれに対する政府の基本方針を検討し、法的ルールの観点から雇用と雇用以外との比較さらに正規と非正規の働き方の違いを考える。

【キーワード】
非正規労働、規制緩和、雇用政策、労働者概念、賃金差別、職務専念義務
道幸 哲也
(北海道大学名誉教授)
道幸 哲也
(北海道大学名誉教授)
12 ライフコースの考え方 ライフコースの視点と考え方は、1970年代にアメリカの社会学・歴史学・心理学の研究者たちによって開発され採用されるようになった。日本には、80年代に入ってから導入され、急速に普及した。先鞭をつけたのは家族社会学者である。標準的なコースをたどる家族が日本でも減少することによって、家族周期やライフサイクルという従来の概念の有効性が低下したためである。また、ライフコースの考え方が豊かな成果をもたらす可能性を秘めていることに気づいたためでもある。この回では、ライフコースとは何か、ライフサイクルという捉え方にはどのような限界があったのか、個人のライフコースと社会構造はどのように関連しているのか、これらの点について説明しながらライフコース論の特色について論ずる。

【キーワード】
ライフコース、キャリア、役割移行、ライフサイクル、ライフステージ、社会規範
森岡 淸志
(放送大学教授)
森岡 淸志
(放送大学教授)
13 社会の変動とライフコース ライフコース論の特質は、歴史的社会的出来事と家族における出来事、そして個人の出来事の三つの関連を重視する点にある。このため、その出来事を何歳の時に経験したか(時機・タイミング)、どういう順番で出来事は起きたのか、そして、出生コーホートによってこれらの出来事がライフコースに与える影響はどのように違うのか、こうした諸点を注意深く考察することになる。この回では、出生コーホートによる戦争体験のちがいとその後のキャリアへの影響のしかたについて、また産業化の初期段階における職業キャリアと家族キャリアの関連について、具体的に説明してゆく。

【キーワード】
時機(タイミング)、出来事、出生コーホート、家族キャリア、職業キャリア、産業化
森岡 淸志
(放送大学教授)
森岡 淸志
(放送大学教授)
14 パーソナル・ネットワークとライフコース 個人のライフコースにそって、パーソナル・ネットワークもまた変化を遂げてゆく。戦争という社会的出来事も、就職、結婚、転勤、退職という個人の人生にとって重要な出来事も、それぞれにパーソナル・ネットワークに大きな影響を与えている。同様に個人は、これらの出来事を契機として主体的にネットワークの再編成に取り組んでいる。この回では、まずパーソナル・ネットワークについて説明し、次いでネットワークの再編過程の様相を事例分析を通して具体的に明らかにする。

【キーワード】
パーソナル・ネットワーク、第一次ゾーン、年賀状、事例分析
森岡 淸志
(放送大学教授)
森岡 淸志
(放送大学教授)
15 多様なキャリア
~女性のキャリアを考える~
女性労働者の働き方は男性と異なっている。その状況について把握し、現代社会において関心がもたれている事柄について解説する。

【キーワード】
非正規、労働力率、カンターモデル、キャリア
原田 順子
(放送大学教授)
原田 順子
(放送大学教授)
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