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西洋政治理論の伝統('09)

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主任講師
山岡 龍一 (放送大学教授)
放送メディア
ラジオ
放送時間(平成28年度)
第1学期:(火曜)24時00分~24時45分
第2学期:(金曜)6時45分~7時30分

講義概要

「政治とは何か?」「より善き政治を構想し、実現するためにはどうすればよいか?」といった問いを、本講義の基本的な関心として設定する。西洋の政治理論という営みの歴史を、「一つの伝統」としてとらえつつ、主要な思想家たちの理論を、いくつかの典型的な議論の原型ないしは範例として、検討する。古代ギリシアから始めて現代アメリカに至る政治理論のなかから、歴史的な影響と現代的な意義の観点から重要だと思われる議論をとりあげ、それらの歴史的、哲学的理解に努める。こうした試みによって、理論の解釈自体を理論化の営みとして提示し、政治理論の学習そのものを政治理論の伝統への参与として理解する。
※詳しくはシラバス

開設年度
平成21年度
科目区分
コース科目(社会と産業コース(専門科目))
〔2009年度~2015年度〕専門科目(社会と産業コース)
〔2008年度以前〕専門科目(社会と経済専攻)
科目コード
1591401
単位数
2単位
単位認定試験
試験日・時限
平成28年度 第1学期:平成28年7月24日(日曜)8時限(17時55分~18時45分)
平成28年度 第2学期:平成29年1月22日(日曜)2時限(10時25分~11時15分)
単位認定試験
平均点
(平成27年度 第1学期)64.5点
(平成27年度 第2学期)62.6点
備考
 
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授業の目標

「政治的なるもの」や「政治的な価値」の理解を深め、最終的には現代政治に関する認識力と判断力を涵養することを目指す。そのために、代表的な政治理論の議論や概念に馴染みをもつようにし、その結果、学生が自分自身の力で政治に関する批判的な意見をもてるようにする。政治的知識に限らず、現代社会を生きていく上で必要な「教養」の獲得に貢献するような講義としたい。

履修上の留意点

あらかじめ履修しておくべき科目はないが、政治学だけでなく、西洋の哲学や歴史学に関連する科目を学んでおくと、より充実した学習が望めるであろう。

シラバス

テーマ 内容 執筆担当講師名
(所属・職名)
放送担当講師名
(所属・職名)
1 西洋政治理論という伝統 西洋政治思想史という学問を大学の学部レベルで学ぶ方法として、西洋における政治の理論化の営みを、複数の伝統からなる「一つの伝統」としてとらえる、という方法を本講義では採用する。学問的な方法としての歴史主義的アプローチと実在論的アプローチを紹介しながら、そうした方法と実践をいかにして有機的に総合するべきかを考える。その鍵概念として、「伝統」の概念そのものについても検討する。 山岡 龍一
(放送大学教授)
山岡 龍一
(放送大学教授)
2 政治哲学の起源――ソクラテスの問い 西洋における政治哲学の始原として、古代ギリシアの政治哲学、とりわけソクラテスの議論をとりあげる。『ソクラテスの弁明』と『クリトン』の解釈から、政治哲学的な問いの原型を抽出する。特にソクラテスの政治観を、彼の哲学観との対比で考える。 山岡 龍一
(放送大学教授)
山岡 龍一
(放送大学教授)
3 哲学と政治――プラトンの哲人王 プラトンの『国家』』を主に取り上げる。正義とは何か、正義と利益の関係はどうあるべきか、といった問題を中心に、プラトンの議論を再構成し、彼の教育論、イデア論、哲人王思想に関する解説を試みることで、プラトン主義的な政治理論の諸特徴を明らかにする。 山岡 龍一
(放送大学教授)
山岡 龍一
(放送大学教授)
4 徳と政治――アリストテレスの倫理学 アリストテレスの『ニコマコス倫理学』を主に取り上げる。徳(卓越性)をめぐる議論を中心に、道徳的完成に関するアリストテレスの議論を検討する。プラトンとの方法論的な対比によってアリストテレス主義と呼べる政治理論の諸特徴を明らかにし、特に慣習と政治の関係について考察することで、「徳の政治」論の原型を探る。 山岡 龍一
(放送大学教授)
山岡 龍一
(放送大学教授)
5 ポリスの政治――アリストテレスの政治学 アリストテレスの『政治学』を主に取り上げる。ポリスの本性に関するアリストテレスの議論を検討し、「人間は本性的にポリス的動物である」という言葉の意味を、完成主義の立場から明らかにする。アリストテレスの正義論とともに、政体論、理想国家論も検討しながらアリストテレス主義政治理論のエッセンスを明らかにする。 山岡 龍一
(放送大学教授)
山岡 龍一
(放送大学教授)
6 自然法と共和主義――キケロにおける政治の理想 キケロの『義務について』を主に取り上げる。古代ローマ共和主義思想の代表として、キケロを検討する。財産をもった有徳な政治家による政治という、キケロの政治観を明らかにしつつ、法や所有に関する彼の議論を検討する。同時に、後代へ多大な影響力をもつことになる自然法をめぐる議論も、キケロの徳論との関係を考慮しつつ検討する。 山岡 龍一
(放送大学教授)
山岡 龍一
(放送大学教授)
7 キリスト教と政治――アウグスティヌスの政治観 西洋政治理論の伝統における重要な要素として、キリスト教の政治観を紹介する。キリスト教政治思想の範例としてアウグスティヌスの政治思想を、彼の時代の文脈にそって理解し、キリスト教的な政治的現実主義と、政治権力の正当化原理を検討する。 山岡 龍一
(放送大学教授)
山岡 龍一
(放送大学教授)
8 信仰と理性――トマス・アクィナスと共通善の政治 キリスト教思想とアリストテレス主義を総合した思想家として、トマス・アクィナスの政治理論を検討する。『君主統治について』における政治論と、『神学大全』における自然法論を中心に、アクィナスの思想を、中世政治思想史のなかに位置づける仕方で検討する。 山岡 龍一
(放送大学教授)
山岡 龍一
(放送大学教授)
9 統治術と共和主義――マキアヴェッリと自由の政治 近代国家の維持に不可欠とされる「統治術」を弁証した著作として、マキアヴェッリの『君主論』を取り上げ、近代政治における権力と権威の問題を検討する。同時に近代共和主義思想の代表として、マキアヴェッリの『ディスコルシ』を取り上げる。「自由な国家」をめぐるマキアヴェッリの議論を検討し、彼の共和主義思想の特徴を理解する。 山岡 龍一
(放送大学教授)
山岡 龍一
(放送大学教授)
10 近代国家と個人の自由――ホッブズの社会契約論 近代国家の正当化の原理として、社会契約論の論理を検討する。ホッブズの思想を、その思想史的位置づけに留意しつつ解釈することによって、近代的な個人主義の政治理論の論理を明らかにし、その主権論の意味を検討する。 山岡 龍一
(放送大学教授)
山岡 龍一
(放送大学教授)
11 自然法と抵抗権――ロックの社会契約論 ホッブズと対比する仕方で、ロックの社会契約論を検討する。ロック自身の文脈に留意しつつ、彼の政治理論を、自然法観念を中心に解釈し、その政治理論の方法的特質を明らかにする。 山岡 龍一
(放送大学教授)
山岡 龍一
(放送大学教授)
12 自由の喪失と回復――ルソーの社会批判と社会契約論 ルソーの『人間不平等起源論』を取り上げ、文明社会論に対する批判を、自由の喪失という観点から展開した思想家としてルソーを検討する。かかる問題に対するルソーの応答として『社会契約論』を、社会契約論と一般意志論によって、近代社会のなかに自由を回復させる試みとして検討する。 山岡 龍一
(放送大学教授)
山岡 龍一
(放送大学教授)
13 自由と歴史――ヘーゲルにおける倫理の構想 カントの義務論に対する批判を展開しながら、自律としての自由の原理を、歴史哲学のなかに新たな仕方で展開したし思想家として、ヘーゲルを取り上げる。主として『法の哲学』の議論を、ヘーゲルの政治論や論理学に目を配りつつ、自由の政治理論を提示した著作として検討する。 山岡 龍一
(放送大学教授)
山岡 龍一
(放送大学教授)
14 功利主義と自由――J.S.ミルと実践的判断力 近代国家の政府と法に関する、最も影響力のある一般理論として、功利主義思想を取り上げる。ベンサムの議論を簡単に紹介し、それを批判的な仕方で発展させたものとして、J.S.ミルの『功利主義論』を検討する。同時にミルの『自由論』を取り上げ、功利の原理と自由の原理の関係を検討することによって、ミルによる自由の弁証の論理を明らかにする。 山岡 龍一
(放送大学教授)
山岡 龍一
(放送大学教授)
15 政治理論の死滅と復活――ロールズの契約主義的正義論 20世紀における政治理論の死滅と復活という文脈を前提としつつ、功利主義批判という論点から現代の契約論的政治理論を展開した著作として、ロールズの『正義の理論』を取り上げる。20世紀後期アメリカにおいて、ロールズが引き受けた問題をあきらかにし、それを「反照的均衡」という方法によってとりくんだロールズの理論的営みを明らかにする。 山岡 龍一
(放送大学教授)
山岡 龍一
(放送大学教授)
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