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ロシアの政治と外交('15)

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主任講師
横手 慎二 (慶應義塾大学教授)
放送メディア
ラジオ
放送時間(平成28年度)
第1学期:(木曜)9時00分~9時45分
第2学期:(金曜)20時00分~20時45分

講義概要

ロシアの政治は、70年余り続いた社会主義体制を改め、1991年から欧米諸国の政治体制を模倣する形で行われてきた。しかし、過去20年余りの試行錯誤の過程は、改めて欧米諸国の政治体制(一般に「民主主義体制」と呼ばれるもの)が、他の多くの社会的経済的条件と結びついて機能するものであることを示唆している。そこで本講義では、社会主義体制が遺した諸般の事情、1990年代初頭の政治的経済的改革が生み出した諸条件、そして政治的アクター(大統領、政党など)が取った行動の3点に注目して、ロシアの政治と外交の現状を検討し、民主主義体制を支える諸条件について考察する。
※詳しくはシラバス

開設年度
平成27年度
科目区分
コース科目(社会と産業コース(専門科目))
〔2009年度~2015年度〕専門科目(社会と産業コース)
〔2008年度以前〕専門科目(社会と経済専攻)
科目コード
1639382
単位数
2単位
単位認定試験
試験日・時限
平成28年度 第1学期:平成28年7月24日(日曜)7時限(16時45分~17時35分)
平成28年度 第2学期:平成29年1月22日(日曜)1時限(9時15分~10時05分)
単位認定試験
平均点
(平成27年度 第1学期)72.1点
(平成27年度 第2学期)73.8点
備考
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授業の目標

日本におけるロシアのイメージは、ソ連時代の影響でその独自性ばかりが強調されてきた。そこで本講義では、新しいロシアの政治が了解可能となるよう、政治的アクター(大統領、政党、マスメディアなど)を中心に議論を進める。他国の政治的アクターとの比較を通じて、ロシアの政治の現状をより明瞭に捉えることが、この講義の目標である。

履修上の留意点

新聞やテレビが伝えるロシアの政治や外交についての情報は、大事件が中心で、意外なほど制度や仕組みの基本的事実を欠落させている。本講義では、報道された事件や出来事の背景を考察することによって、政治や外交の底流にある持続的要因を明らかにしたい。できる限り歴史的事実やデータを集め、それに基づいて考える姿勢で授業に臨んでほしい。

シラバス

テーマ 内容 執筆担当講師名
(所属・職名)
放送担当講師名
(所属・職名)
1 基本的社会経済状況 1980年代半ば以降にロシアに生じた社会変動を概観する。ここでは変動が始まる以前の政治と社会の特徴を述べ、そこから何がどのように変化したのか考察する。

【キーワード】
社会主義体制、政権と国民の関係、パターナリズム
横手 慎二
(慶應義塾大学教授)
横手 慎二
(慶應義塾大学教授)
2 1993年の憲法体制 ロシアではソ連末期から、新しい憲法の作成が進んだが、1993年末になって、ようやく新憲法を採択した。ここではその特徴を述べ、憲法体制に即してロシア政治の基本的構造を明らかにする。

【キーワード】
ロシア国民、半大統領制、「超大統領制」
横手 慎二
(慶應義塾大学教授)
横手 慎二
(慶應義塾大学教授)
3 大統領・大統領府と政府 現在の大統領とソ連時代の共産党書記長との相違点、また大統領と首相の関係を中心に、エリツィンとプーチンの活動内容を説明する。

【キーワード】
大統領府、新興財閥(オリガルヒ)、シロヴィキ
大串 敦
(慶應義塾大学准教授)
大串 敦
(慶應義塾大学准教授)
4 議会・選挙 国家会議を中心に議会の構成の変化、大統領・政府などとの関係を概観する。ここで注目するのは、予算案の採択過程を中心とした立法過程である。

【キーワード】
選挙制度、国家会議、連邦会議、立法過程
大串 敦
(慶應義塾大学准教授)
大串 敦
(慶應義塾大学准教授)
5 市民と政治の間
-政党
政党と多党制システムの出現を出発点に、プーチン大統領の登場とともに一党優位システムが誕生してくる過程を取り挙げる。ここでは政権与党、統一ロシアとかつてのソ連共産党との相違点を考える。

【キーワード】
選挙、行政的資源、大統領権力を支える政党
横手 慎二
(慶應義塾大学教授)
横手 慎二
(慶應義塾大学教授)
6 マスメディアと政治 社会主義体制の瓦解以降、マスメディアを取り巻く環境に生じた変化を考察し、その中でのテレビと新聞の活動、さらにはインターネットやラジオなどの現状を説明する。

【キーワード】
大衆社会、政治報道、マスメディアの財政的基盤
横手 慎二
(慶應義塾大学教授)
横手 慎二
(慶應義塾大学教授)
7 ロシアの中央と地方の関係 連邦制の変化を、中央集権化と制度改革の二面に注目して概観する。特にプーチン期の改革については、できるかぎり連邦構成主体の首長の対応を取り挙げ、そのダイナミズムを示す。

【キーワード】
連邦制、中央集権化、連邦構成主体の首長
横手 慎二
(慶應義塾大学教授)
中馬 瑞貴
(ロシアNIS貿易会研究員)
横手 慎二
(慶應義塾大学教授)
中馬 瑞貴
(ロシアNIS貿易会研究員)
8 ロシアの中央と民族地域 連邦構成主体の中の民族地域(非ロシア人地域)と連邦中央の関係を取り挙げる。特に注目するのは、チェチェン、ダゲスタン、タタルスタン、サハの各共和国の変化である。

【キーワード】
主権、民族問題、チェチェン紛争、経済的資源
横手 慎二
(慶應義塾大学教授)
中馬 瑞貴
(ロシアNIS貿易会研究員)
横手 慎二
(慶應義塾大学教授)
中馬 瑞貴
(ロシアNIS貿易会研究員)
9 政治と官僚 ソ連時代の党官僚・国家官僚からロシアの官僚への変化と、1990年代以降に進められた行政改革、さらには官僚の汚職の問題に対するメドヴェージェフ政権の対応を扱う。

【キーワード】
ノーメンクラトゥーラ制度、政治任命、行政改革
横手 慎二
(慶應義塾大学教授)
横手 慎二
(慶應義塾大学教授)
10 市民の政治活動 ソ連時代の市民の低調な政治活動、1980年代末から90年代初頭までの市民運動の広がり、さらには1990年代半ばからの比較的地味な社会活動の実態を問題にする。基本的な構図は、政治権力と活動的な市民との関係である。

【キーワード】
社会団体、カラー革命、市民社会
横手 慎二
(慶應義塾大学教授)
横手 慎二
(慶應義塾大学教授)
11 ロシアの対外政策(1)
対米・対欧州関係
ロシアの欧米諸国に対する政策の変化を歴史的に概観し、同時に1991年以降のロシアの対外政策を支えたスタッフの変化を問題にする。ここでは大西洋主義からユーラシア主義への緩やかな変化を取り挙げる。

【キーワード】
対外的影響力、対外政策エリート、ユーラシア主義、G8
横手 慎二
(慶應義塾大学教授)
横手 慎二
(慶應義塾大学教授)
12 ロシアの対外政策(2)
アジア諸国との関係
帝政期以降のロシアのアジア諸国に対する対外政策を概観する。特に注目するのは、ロシアの中東地域に対する政策とその南アジア・東アジアに対する政策が1990年代以降、どのように変化したのかという問題である。

【キーワード】
対欧米諸国、国境問題、貿易関係
横手 慎二
(慶應義塾大学教授)
横手 慎二
(慶應義塾大学教授)
13 ロシアと旧ソ連地域 ソ連から独立した諸国に対するロシアの対外政策は、ソ連時代から続く関係の処理の問題に直面して、一般的な対外政策とは異なる展開を遂げた。ここではロシアの再結集の動きと、それに対抗する諸国、さらには旧ソ連地域に影響を及ぼしつつある諸外国の三つ巴の関係を問題にする。

【キーワード】
帝国的関係、「近い外国」、勢力圏
横手 慎二
(慶應義塾大学教授)
横手 慎二
(慶應義塾大学教授)
14 ロシアの対外経済関係 ソ連時代から現在のロシアに至るまでの対外経済関係の変化を扱う。主たる問題はエネルギー資源の価格の変動が及ぼした影響だが、それ以外にも、ロシアの貿易相手国の変化など、政治や対外政策に関わる問題を検討する。

【キーワード】
エネルギー資源、対外的競争力、政治的課題
横手 慎二
(慶應義塾大学教授)
横手 慎二
(慶應義塾大学教授)
15 変動後の社会と政治文化 ロシアの成立以降、頻繁に行われるようになった世論調査を基に、ロシア国民の政治意識と政治文化を検討する。政治制度への評価、1990年代初頭の改革に対する認識の変化、市民の経済生活への国家の関与に対する評価、そしてロシアの国際的地位に対する意識など、前章までに取り挙げたトピックスに関わる問題を扱う。

【キーワード】
世論調査、政治的態度、政治指導者
横手 慎二
(慶應義塾大学教授)
横手 慎二
(慶應義塾大学教授)
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