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現代の行政と公共政策('16)

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主任講師
西尾 隆(国際基督教大学教授)
放送メディア
ラジオ
放送時間(平成28年度)
第1学期:(日曜)9時00分~9時45分
第2学期:(木曜)20時00分~20時45分

講義概要

日常生活の中に織り込まれてその存在に気づきにくい行政活動と公共政策の実態を可視化し、その役割と構造、課題と改善策を多角的に考える。前半では、政府と市場、市民社会と政治行政、国と地方、公務員と政治家、内閣と官僚制、制度とマネジメントといった対比の中で、現代日本の行政システムを立体的に把握する。後半では、公共政策のサイクルとその諸段階を具体的な文脈で説明し、あわせて政策型思考の意義について考える。責任ある市民、賢いユーザーとして公共課題にどうかかわるべきかを問いつつ、教養としての行政学・政策学を展望したい。
※詳しくはシラバス

開設年度
平成28年度
科目区分
コース科目(社会と産業コース(専門科目))
〔2009年度~2015年度〕専門科目(社会と産業コース)
〔2008年度以前〕専門科目(社会と経済専攻)
科目コード
1639455
単位数
2単位
単位認定試験
試験日・時限
平成28年度 第1学期:平成28年7月30日(土曜)2時限(10時25分~11時15分)
平成28年度 第2学期:平成29年1月29日(日曜)7時限(16時45分~17時35分)
単位認定試験
平均点
 
 
備考
 
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授業の目標

行政学・政策学の諸概念を基礎から学びつつ、それを用いて現実の行政や政策を同情的に理解し、かつ批判的に吟味する力を養う。歴史的に形成されてきた官僚制の構造が政策転換を困難にしている現実を理解した上で、市民がその知識を問題解決の道具として使いこなす実践力を身につける。

履修上の留意点

日常の用語を使って講義を進めるので、既習の科目や特段の専門知識は必要としない。ただし、現実の政治や経済について自分なりの問題関心をもって受講してほしい。

シラバス

テーマ 内容 執筆担当講師名
(所属・職名)
放送担当講師名
(所属・職名)
1 行政学・政策学への道案内 行政学・政策学を学ぶ際の視座と方法について道案内する。この分野に共通する「公共性」とは何か、それは個人とどう関係するのか。行政と政策について学ぶ意義はどこにあり、どのようなアプローチがあるのか、出発点で必要な知識と視座を提供する。

【キーワード】
公共性、概念と実践、政治的有効性感覚、プロフェッショナリズム、書斎型と現場型、比較の方法、文化理論
西尾 隆
(国際基督教大学教授)
西尾 隆
(国際基督教大学教授)
2 行政の発達とガバナンス 今日「行政」と呼ばれる営みは、人間社会にとってなぜ必要とされ、歴史的にどのような発達を遂げてきたのか。その本質を基本に立ち返って考え、公共管理の機能的分化と近年の再編の中で、「行政」「ガバナンス」「政府」など基本概念を立体的に把握する。

【キーワード】
公共管理、行政国家、POSDCORB、政府・市場・市民社会、新公共管理(NPM)、ガバナンス、自我としての政府
西尾 隆
(国際基督教大学教授)
西尾 隆
(国際基督教大学教授)
3 政府と市場 経済学の視点から、政府と市場の役割分担について考える。市場経済における政府の主要な役割は、民間ではできない公共財の供給だが、その具体的な範囲はどこまでか。民間企業等に対する公的規制はどこまで妥当かについて、具体的な事例や、公共サービスの担い手として、国や地方自治体の他に民間事業者も含める「新しい公共」の概念についても論じる。

【キーワード】
公共財、外部経済・不経済、規制改革、国家戦略特区、民営化、PFI、市場化テスト
八代 尚宏
(昭和女子大学特命教授)
八代 尚宏
(昭和女子大学特命教授)
4 市民社会と政治行政 公共サービスの受け手であり、また提供者ともなる市民および市民社会と政治行政の関係について学ぶ。歴史的条件、欧米と日本の違いに留意しつつ、市民・NPOは現代のガバナンスに対しどのような形で参加し、また政府とどう協働すべきか、市民の視点から考える。

【キーワード】
公共サービス、市民社会、市民、NPO、生活者、政治行政二分論・融合論、参加、協働、社会関係資本
西尾 隆
(国際基督教大学教授)
西尾 隆
(国際基督教大学教授)
5 中央政府と地方政府 中央政府と地方政府の関係を立憲主義と民主主義の文脈から考察する。地方自治の理念、補完性の原理について理解を深め、地方分権改革と内発的な自治体改革の関係を考える。

【キーワード】
地方自治、立憲主義、マルチレベルのガバナンス、団体自治と住民自治、集権と分権、補完性の原理、分権改革、市町村合併、自治体改革
西尾 隆
(国際基督教大学教授)
西尾 隆
(国際基督教大学教授)
6 議院内閣制と官僚制 日本の議院内閣制を、大統領制との比較から明らかにし、政治体制と政治リーダーの関係、政治と行政の関係を理解する。内閣を支える内閣の補佐機構と官僚制の仕組みを理解し、近年の行政改革についても考える。

【キーワード】
分担管理、省庁再編、内閣主導、内閣官房、政治的リーダーシップ、総合調整、セクショナリズム、ウェーバーの官僚制
出雲 明子
(東海大学准教授)
出雲 明子
(東海大学准教授)
7 公務員制度とその改革 公務員制度は、改革の歴史でもある。政治との関係、民間との関係を探りながら、「全体の奉仕者」であり「労働者」でもある公務員の特徴と改革の論点を整理して、国民のための公務員を考える。国と地方、事務と現業など職務が多様な公務員の性質も理解する。

【キーワード】
閉鎖型・開放型任用制、メリットシステム、官吏制の民主化、モティベーション、幹部公務員の一元管理、身分保障
出雲 明子
(東海大学准教授)
出雲 明子
(東海大学准教授)
8 モノ・人・社会のマネジメント 行政活動の効率性を左右する物的条件、人的資源、行政組織などのマネジメント、および環境変化と危機への対応について学ぶ。管理学は行政学の柱の一つであるが、日本では研究蓄積が十分でなく、実務上の暗黙知の言語化という課題についても考えたい。

【キーワード】
管理学、マネジメント、科学的管理法、人間関係論、パノプティコン、人的資源管理、変化への対応、危機管理、リスク管理
西尾 隆
(国際基督教大学教授)
西尾 隆
(国際基督教大学教授)
9 公共政策と政策型思考 公共政策の概念・構造・類型、および政策と制度の関係について基礎から学ぶ。政策学が提示する新しい視点を、政策型思考と制度型思考の相互補完性から理解し、個別の政策事例をとおして政策と制度の関係を検証する。

【キーワード】
問題解決と公益の実現、メガポリシーとメタポリシー、政策型思考と制度型思考、「目的-手段」関係の設計、政策共同体、政策転換
西尾 隆
(国際基督教大学教授)
西尾 隆
(国際基督教大学教授)
10 政策過程とそのサイクル 公共政策の策定過程の最も一般的な説明である政策サイクルを紹介し、そのサイクルの各ステージがどのような過程であるかを説明し、各政策過程への理解を深める。また、政策過程全体を説明する理論として唱道連携フレームワークをとりあげる。

【キーワード】
政策サイクル、アジェンダ設定・政策形成・政策決定・政策実施・政策評価、唱道連携フレームワーク
大森 佐和
(国際基督教大学上級准教授)
大森 佐和
(国際基督教大学上級准教授)
11 国の意思決定と執行過程 国レベルのさまざまな意思決定過程を題材に、日本的な決め方の特徴と課題を考える。政策の流れと手続の関係、稟議制と予算編成にみられる積み上げ方式とその功罪、政策執行過程の諸課題を複数の事例をとおして検証する。

【キーワード】
政策過程と政治行政手続、稟議制、コンセンサス重視、与党の事前審査、予算編成、裁量、政策システム、第一線職員
西尾 隆
(国際基督教大学教授)
西尾 隆
(国際基督教大学教授)
12 財政と社会保障 公共事業や社会保障等への歳出と、その費用を賄う税・社会保険料の役割を解説する。先進国の内で突出した日本の公的債務累積の要因とその改善策、その主要な要因となっている年金や医療制度の改革の方向、および社会保障における官民の役割分担の考え方に焦点をあてる。

【キーワード】
プライマリーバランス、社会保障目的税、世代間格差、負の所得税、モラル・ハザード
八代 尚宏
(昭和女子大学特命教授)
八代 尚宏
(昭和女子大学特命教授)
13 自治体政策と市民 自治体政策の特徴と政策再編の必要性、計画と市民参加のあり方を学ぶ。とくに都市型社会における計画の意義、自治体の政策的自立、市町村総合計画の構造と策定過程、資源減少化の中での情報公開と市民参加の関係について考える。

【キーワード】
抑制と媒介、総合性・現場性・実験可能性、都市型社会、文明と計画、市町村計画、市民参加、予測と調整、情報公開
西尾 隆
(国際基督教大学教授)
西尾 隆
(国際基督教大学教授)
14 地球公共財と国際公共政策 地球公共財とは何か、国際公共政策とは何か、また国内の公共政策との違いは何かについて理解する。また、非国家アクターが国際公共政策過程で果たす役割を考えるための事例として企業の社会的責任について学ぶ。

【キーワード】
地球公共財、国際公共政策過程、国際機関、プリンシパル・エージェント関係、非国家アクター、CSR
大森 佐和
(国際基督教大学上級准教授)
大森 佐和
(国際基督教大学上級准教授)
15 行政統制と政策責任 市民の立場から行政の舵取りをし、政策責任を問うことは行政学・政策学の実践的な課題である。最終章では、行政への期待のタイプを基礎に行政統制・責任の類型を整理し、説明責任と公務員倫理の議論を通して、応答的で責任ある行政を実現するための方策を考える。

【キーワード】
無責任の倫理、行政責任論争、政治的責任と機能的責任、アカウンタビリティ、市民性、対市民規律、公務員倫理
西尾 隆
(国際基督教大学教授)
西尾 隆
(国際基督教大学教授)
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