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アフリカ世界の歴史と文化('13)-ヨーロッパ世界との関わり-

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主任講師
草光 俊雄 (東京大学名誉教授)
北川 勝彦 (関西大学名誉教授)
放送メディア
ラジオ
放送時間(平成29年度)
第1学期:(月曜)16時00分~16時45分
第2学期:(火曜)19時00分~19時45分

講義概要

この科目は地域文化研究IIIを引き継ぐもので、前回ヨーロッパの歴史と文化という枠組みのなかで「旅」をキーワードとして考える科目であったが、今回は「ヨーロッパとアフリカ」という視点から、古代ギリシア・ローマの時代から現代まで、ヨーロッパとアフリカとの関係をさまざまなテーマで考えていきたい。地中海を挟んでヨーロッパとアフリカは古来、密接な関係を築いてきた。近代にはその関係が一方的な支配・被支配、奴隷制の展開、植民地化といった不幸な関係に変質していった。それぞれの時代にヨーロッパがアフリカをどう見ていたか、またアフリカがヨーロッパに対してどう関わってきたかを歴史学、文学、人類学などさまざまな分野の学問を動員して考察する。
※詳しくはシラバス

開設年度
平成25年度
科目区分
人文学プログラム(旧文化情報学プログラム)
科目コード
8940592
単位数
2単位
単位認定試験
試験日・時限
平成29年度 第1学期:平成29年7月21日(金曜)6時限(15時35分~16時25分)
平成29年度 第2学期:平成30年1月20日(土曜)7時限(16時45分~17時35分)
単位認定試験
平均点
(平成28年度 第1学期)75.2点
(平成28年度 第2学期)75.3点
備考
 
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授業の目標

大学院科目にふさわしく、広い視野から問題を考える、ときには当該のテーマについて深く探究する、という姿勢を学生たちが身につけてほしいと考えている。

履修上の留意点

学部の授業では、「南北アメリカの歴史('14)」「歴史と人間('14)」「ヨーロッパの歴史Ⅰ('15)」「ヨーロッパの歴史Ⅱ('15)」を履修することが望ましい。

シラバス

テーマ 内容 執筆担当講師名
(所属・職名)
放送担当講師名
(所属・職名)
1 イントロダクション アフリカ地域認識、アフリカ史研究のパラダイムの変遷、19世紀までのアフリカ史理解の枠組み、20世紀の研究動向、21世紀の新動向などを概観する。アフリカ史への導入。

【キーワード】
ヨーロッパ史中心史観、ナショナリスト史、アフリカ人ディアスポラ、ジェンダ史
草光 俊雄
(東京大学名誉教授)
北川 勝彦
(関西大学名誉教授)
草光 俊雄
(東京大学名誉教授)
北川 勝彦
(関西大学名誉教授)
2 ギリシャ・ローマ時代のアフリカ 北アフリカ(エジプトとカルタゴ)、北東アフリカ(ヌビアとエチオピア)が初期アフリカ史において果たしていた重要な役割を検討しながら、初期アフリカ文明が地中海、紅海、インド洋を舞台にして、南ヨーロッパ地域と相互に交流していたことを明らかにする。

【キーワード】
古典・古代、ローマ帝国、交易
草光 俊雄
(東京大学名誉教授)
草光 俊雄
(東京大学名誉教授)
北川 勝彦
(関西大学名誉教授)
3 キリスト教とアフリカ
~植民地化以前~
アフリカでは初期キリスト教が根付いており、新たな宗教の最初の改宗者として、また神学者として中心的な役割を果たしてきた。しかし19世紀にミッショナリーの出現によってアフリカでのキリスト教の歴史も異なってくる。

【キーワード】
キリスト教、アウグスティヌス、修道院、エジプト、ヌビア、エチオピア
石川 博樹
(東京外国語大学准教授)
石川 博樹
(東京外国語大学准教授)
草光 俊雄
(東京大学名誉教授)
北川 勝彦
(関西大学名誉教授)
4 イスラーム教の拡散とアフリカ アフリカの多くの地域はムスリムがDar al-Ismal(平和の住むところ)と呼び、イスラームが人びとの暮らしを教え導く世界の一部となってきた。イスラームのアフリカへの拡大が宗教と文化と人びとをどれほどブレンドしてきたかを考える。

【キーワード】
ムハンマド、クルアーン、ベルベル人、サハラ越え交易、ラマダーン、シャリーア
北川 勝彦
(関西大学名誉教授)
北川 勝彦
(関西大学名誉教授)
草光 俊雄
(東京大学名誉教授)
5 「東方三博士の礼拝」図像におけるアフリカ・黒人の表象 《東方三博士の礼拝》という図像表現におけるアフリカ、あるいは黒人の出現について、歴史的に俯瞰し、ヨーロッパキリスト教文化にとっての必然性・必要性について考えてみる。

【キーワード】
マギ、キリスト教図像学(イコノグラフィー)、プレスター・ジョン伝説とオスマン帝国、ボス、ブリューゲル、「オリエンタリズム」
宮下 志朗
(放送大学特任教授)
宮下 志朗
(放送大学特任教授)
草光 俊雄
(東京大学名誉教授)
北川 勝彦
(関西大学名誉教授)
6 インド洋とアフリカ
-スワヒリ都市の社会と文化-
インド洋交易は東アフリカをイスラーム世界の中心部に結びつけた。スワヒリ世界の都市国家は海洋交易で互いに競い合い、西インド洋の長距離交易を行っていた。そこには宗教と文化の統一性があった。

【キーワード】
インド洋世界、モンスーン、アザニア、ダウ船、スワヒリ、西インド洋、マダガスカル
北川 勝彦
(関西大学名誉教授)
北川 勝彦
(関西大学名誉教授)
草光 俊雄
(東京大学名誉教授)
7 大航海時代とアフリカ アフリカはヨーロッパの世界進出の足がかりであった。ポルトガルは東アフリカで最初の沿岸帝国を建設しようとした。強大な軍事力を背景としたヨーロッパのアフリカの破壊により海岸部の生活は大きく変化した。次にアラブ人たちの帝国が出現する。アフリカはグローバルの覇権争いのなかで大きく変化していった。

【キーワード】
サハラ交易、金、塩金交易、エンリケ航海王子、アフリカ沿岸帝国、スワヒリ都市、インド洋交易、ヴァスコ・ダ・ガマ
草光 俊雄
(東京大学名誉教授)
草光 俊雄
(東京大学名誉教授)
北川 勝彦
(関西大学名誉教授)
8 奴隷制度とアフリカ(1)
-大西洋奴隷貿易以前の奴隷制と奴隷貿易-
アフリカ人移動の歴史について大西洋奴隷貿易が注目されるが、それよりも長い歴史を持つサハラ砂漠越えとインド洋の奴隷貿易が存在していたことはあまり知られていない。二つの奴隷貿易の違いを検証し、アフリカ人にとっての奴隷貿易について考える。

【キーワード】
奴隷制、奴隷貿易、資産奴隷
北川 勝彦
(関西大学名誉教授)
北川 勝彦
(関西大学名誉教授)
草光 俊雄
(東京大学名誉教授)
9 奴隷制度とアフリカ(2)
-大西洋奴隷貿易-
奴隷化されたアフリカ人は1500年以降、新興の大西洋世界を建設する上で重要な役割を演じた。しかしアフリカにおける奴隷貿易の特質についてまだ検討の余地が残っている。それらの問題を考えていく。

【キーワード】
大西洋奴隷貿易、三角貿易、中間航海
北川 勝彦
(関西大学名誉教授)
北川 勝彦
(関西大学名誉教授)
草光 俊雄
(東京大学名誉教授)
10 啓蒙ヨーロッパとアフリカ ヨーロッパ啓蒙主義は宗教と古い因習を否定し相対的な文明観を近代的思考にもたらしたが、一方で歴史的段階論を唱え、未開社会から近代社会への歴史の進歩史観を定着させた。その際アフリカは未開社会の典型として描かれるようになる。啓蒙主義がアフリカに向けた眼差しを検証し、アフリカがそれから何を学んだかをあわせて考える。

【キーワード】
啓蒙主義、モンテスキュー、百科全書、ヒューム、スミス、博物学、リンネ、スパルマン、ビュフォン
草光 俊雄
(東京大学名誉教授)
草光 俊雄
(東京大学名誉教授)
北川 勝彦
(関西大学名誉教授)
11 ヨーロッパによる植民地化(1)
-ヨーロッパ人の征服とアフリカ人の対応-
19世紀ヨーロッパの主要国による帝国主義的な世界介入・侵略の矢面に立ったのがアフリカであった。20世紀の初頭には「アフリカの略奪」が完成し、列強は征服から統治(ガバナンス)へとシフトしていく。植民地行政のシステム確立とそれによるアフリカの経済的利用である。そのためのアフリカの「平和的利用」を樹立するプロセスを検討する。

【キーワード】
アフリカ分割、ミッショナリ、ベルリン西アフリカ会議
北川 勝彦
(関西大学名誉教授)
北川 勝彦
(関西大学名誉教授)
草光 俊雄
(東京大学名誉教授)
12 ヨーロッパによる植民地化(2)
-植民地統治・植民地経済・社会変化-
列強による植民地化は合法化のプロセスであり、そのため植民地支配を「愛他主義」の観点から正当化した。アフリカの文明化を実行するヨーロッパというイメージが作り上げられた。この章では植民地統治のさまざまなモデルを検証する。

【キーワード】
間接統治、直接統治、移住植民地、プランテーション農業、小農生産、労働移動
北川 勝彦
(関西大学名誉教授)
北川 勝彦
(関西大学名誉教授)
草光 俊雄
(東京大学名誉教授)
13 アフリカの独立とヨーロッパの対応(1)
-第二次世界大戦~70年代-
第二次大戦の終了はグローバルな政治の新しい時代を開いた。ヨーロッパは疲弊し、それに変わるアメリカ合衆国とソ連という強国が台頭した。この2大強国を中心とした冷戦はアフリカにも壊滅的な影響をもたらした。一方第二次大戦は解放運動の時代の出現の契機ともなった。アフリカはその当事者でもあった。脱植民地化の動きである。アフリカ諸国はどのようにして独立の道を進んだのか。その過程を検証する。

【キーワード】
第二次世界大戦、民族解放、脱植民地化
北川 勝彦
(関西大学名誉教授)
北川 勝彦
(関西大学名誉教授)
草光 俊雄
(東京大学名誉教授)
14 アフリカの独立とヨーロッパの対応(2)
-1980年代・1990年代-
独立達成後、新生アフリカ諸国の指導者や市民は、自らが新しい挑戦すべき課題に直面した。冷戦の国際政治はアフリカ諸国をイデオロギー闘争に巻き込んでいった。新興国家はその内部で政治システムを開発するために苦闘していいた。20世紀後半のアフリカの歴史は20世紀後半の政治史の勝利と悲劇に象徴されている。

【キーワード】
ポスト冷戦、低開発、崩壊国家、アフリカ連合、アフリカ文化、ジェンダー
北川 勝彦
(関西大学名誉教授)
北川 勝彦
(関西大学名誉教授)
草光 俊雄
(東京大学名誉教授)
15 アフリカ世界の歴史と文化を学び終えて
-新世紀の新展望-
1970年代80年代はアフリカにとって経済的には「衰退の20年」政治的には「困難の20年」であった。しかし冷戦の崩壊と共にアフリカには希望の兆しが現れる。民主化の波が押し寄せ独裁政権や軍事政権は相対的に弱体化し、自立した経済復興も見られるようになる。アフリカの今後はもちろんすべてが楽観的ではないが、将来のアフリカを展望することで講義を終える。

【キーワード】
経済発展、民主化
草光 俊雄
(東京大学名誉教授)
北川 勝彦
(関西大学名誉教授)
草光 俊雄
(東京大学名誉教授)
北川 勝彦
(関西大学名誉教授)
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