授業科目一覧
プログラム
メニューここまで

中世・ルネサンス文学('14)

※印刷用にはシラバスPDF版新規ウィンドウ をご利用ください
主任講師
宮下 志朗 (放送大学特任教授)
井口 篤 (慶應義塾大学准教授)
放送メディア
ラジオ
放送時間(平成29年度)
第1学期:(火曜)12時00分~12時45分
第2学期:(木曜)16時45分~17時30分

講義概要

ヨーロッパ中世・ルネサンスの多種多様な文学作品を読み、これらの作品が提起する問題について批判的に考察する。時代順に作品を紹介するのではなく、いくつか重要なテーマ (「恋愛」、「言語」、「信仰」) を設け、それらのテーマとの関連の中で様々な作品を紹介していく。個々の作品は、基本的に日本語訳で紹介していくが、本文中もしくは巻末に原典を付すこともある。
※詳しくはシラバス

開設年度
平成26年度
科目区分
人文学プログラム(旧文化情報学プログラム)
科目コード
8940614
単位数
2単位
単位認定試験
試験日・時限
平成29年度 第1学期:平成29年7月21日(金曜)1時限(9時15分~10時05分)
平成29年度 第2学期:平成30年1月20日(土曜)2時限(10時25分~11時15分)
単位認定試験
平均点
(平成28年度 第1学期)81.0点
(平成28年度 第2学期)76.7点
備考
 
このページのトップへ本文ここまで

授業の目標

ヨーロッパ中世およびルネサンスの文学作品が様々な歴史的・文化的・社会的条件の網の目の中で書かれていることを学ぶこと。また、文学作品を丁寧に読解・分析する姿勢を学ぶこと。

履修上の留意点

とくに履修上の制限を設けないが、例えば学部科目の「世界文学への招待 ('16)」「ヨーロッパ文学の読み方-古典篇 ('14)」「文学のエコロジー ('13)」などは大いに参考になるであろう。

シラバス

テーマ 内容 執筆担当講師名
(所属・職名)
放送担当講師名
(所属・職名)
1 プロローグ
-「中世」と「ルネサンス」をさがして
「中世」そして「ルネサンス」ということばの歴史性について確認する。

【キーワード】
「中世」、「ルネサンス」、時代区分、進歩史観
井口 篤
(慶應義塾大学准教授)
宮下 志朗
(放送大学特任教授)
井口 篤
(慶應義塾大学准教授)
2 恋愛・ジェンダー (1)
-キリスト教と禁じられた愛
中世を代表する哲学者・神学者の一人であるピエール・アベラールの『災厄の書 (Historia Calamitatum)』およびエロイーズとの往復書簡を例として、中世キリスト教社会におけるジェンダー観と恋愛の諸相について論じる。

【キーワード】
ピエール・アベラール、エロイーズ、『災厄の書』、『愛の往復書簡』
横山 安由美
(立教大学教授)
横山 安由美
(立教大学教授)
3 恋愛・ジェンダー (2)
-アーサー王物語とかなわぬ恋
12世紀以降、ヨーロッパの各地域でアーサー王を中心とする騎士たちの伝説が人気を博した。この講義においては、中世フランス文学におけるアーサー王伝説やトリスタン物語を取り上げ、騎士道恋愛における男女関係がどのようなものであったのかについて概観する。

【キーワード】
アーサー王ロマンス、トリスタン、騎士道恋愛、『薔薇物語』
横山 安由美
(立教大学教授)
横山 安由美
(立教大学教授)
4 恋愛・ジェンダー (3)
-天使のような貴婦人から恋する女性読者まで
ダンテ・ボッカッチョ・ペトラルカなどのイタリア中世詩人の作品における恋愛とジェンダーについて考察する。精神的な恋人たる貴婦人のイメージが、ダンテやペトラルカの作品においてどのように発展するのかをたどり、恋愛抒情詩の感性の重要な原型をそこにさぐる。さらに、ボッカッチョの物語文学における女性の身体性や官能の表現と比較する。

【キーワード】
ダンテ、ボッカッチョ、ペトラルカ
村松 真理子
(東京大学教授)
村松 真理子
(東京大学教授)
5 恋愛・ジェンダー (4)
-シェイクスピア作品における恋愛の諸相
ウィリアム・シェイクスピアの作品における恋愛の諸相について論じる。

【キーワード】
シェイクスピア、恋愛
河合 祥一郎
(東京大学教授)
河合 祥一郎
(東京大学教授)
6 言語・翻訳 (1)
-12世紀の文学とことば
第3回で見た通り、アーサー王伝説はヨーロッパ各地で書かれ、読まれていた。この回では、アーサー王伝説のラテン語から母語への翻訳や、各国語による物語の成立・伝播の諸相について講義する。

【キーワード】
アーサー王伝説、翻訳、ラテン語と母語
横山 安由美
(立教大学教授)
横山 安由美
(立教大学教授)
7 言語・翻訳 (2)
-ダンテの新しいことばと新しい読者
ダンテ・アリギエーリは、母語 (つまりイタリア語の原型となったフィレンツエ方言) で著作をすることに非常に意識的な詩人であった。この回においては、ダンテの著作を通じて、中世後期ヨーロッパにおけるラテン語と母語の関係の一例と、その歴史的な影響について考察したい。

【キーワード】
ダンテ、『俗語詩論』、ラテン語と母語
村松 真理子
(東京大学教授)
村松 真理子
(東京大学教授)
8 言語・翻訳 (3)
-英語を話す神:中世後期イングランドにおける聖書翻訳
中世のヨーロッパにおいて信仰の基盤となっていたのはヒエロニムスのラテン語訳聖書であったが、このラテン語聖書の翻訳をめぐり、14世紀終わりのイングランドでは一大論争が巻き起こる。オックスフォード大学の神学者ジョン・ウィクリフと彼の追随者たちの運動を軸に、中世後期における聖書翻訳の諸問題について考える。

【キーワード】
ラテン語、俗語、ウィクリフ、翻訳、検閲
井口 篤
(慶應義塾大学准教授)
井口 篤
(慶應義塾大学准教授)
9 言語・翻訳 (4)
-シェイクスピア作品における言語の問題
シェイクスピアの作品には言語という概念がどのようにたち現れてくるかについて概観する。

【キーワード】
シェイクスピア、言語、翻訳、レトリック
河合 祥一郎
(東京大学教授)
河合 祥一郎
(東京大学教授)
10 信仰 (1)
-知と愛と幸福
ダンテの『神曲』は、魂の救済が切実なテーマであった中世末期の知の大全かつ、「愛」と「救済」をテーマとした壮大な作品である。14世紀前半の社会的文化的な変動をうつす、近代への分水嶺とも言える表現であり、カソリック的中世の世界観とともに、当時の知性のかかえる危うさを語っているとの解釈もある。信仰と知性との関わりから、『神曲』の語るものをひろってみたい。

【キーワード】
ダンテ、『神曲』、救済
村松 真理子
(東京大学教授)
村松 真理子
(東京大学教授)
11 信仰 (2)
-中世後期イングランドの神秘主義文学
中世後期イングランドにおける神秘主義について概観する。特にリチャード・ロゥルやノリッチのジュリアンなどに着目しながら、カトリック教会において「神と出会う」ことがどのような意味をもっていたのかについて考える。

【キーワード】
神秘主義、俗語、「魂の判断」、「中道的生き方」
井口 篤
(慶應義塾大学准教授)
井口 篤
(慶應義塾大学准教授)
12 信仰 (3)
-「精神の湯浴み」としての笑い
中世・ルネサンス文学における信仰と笑いについて考える。ウンベルト・エコの小説『薔薇の名前』から話題を引き出すことから始めて、ペトラルカ、ラブレー、モンテーニュまで、広く論じてみたい。

【キーワード】
機知あふれる笑い、信仰と笑い、メランコリー、精神の解放
宮下 志朗
(放送大学特任教授)
宮下 志朗
(放送大学特任教授)
13 信仰 (4)
-16世紀の出版と「検閲」について
印刷術という大量複製技術は、新たな思想を運ぶメディアとして大きな役割をはたし、宗教改革を支えた。そうした「危険な書物」を規制する「検閲」や「発禁」というシステムについて考え、「禁書目録」を具体的に検討する。

【キーワード】
特認、納本、禁書目録、検閲
宮下 志朗
(放送大学特任教授)
宮下 志朗
(放送大学特任教授)
14 信仰 (5)
-シェイクスピア作品における信仰の問題
エリザベス朝演劇における信仰の問題について考察する。

【キーワード】
宗教改革、カトリシズム
河合 祥一郎
(東京大学教授)
河合 祥一郎
(東京大学教授)
15 エピローグ
-ユマニスムの原点とは、ユマニスムの本質とは
ルネサンスの文化や思想は、しばしば「ユマニスム」(英語では「ヒューマニズム」) と組み合わされて論じられるが、このユマニスム (人文主義)」の原点と本質について考えてみたい。

【キーワード】
フマニタス、リベラル・アーツ、コスモポリタニズム、ユマニスムと手職の人々、「16世紀科学革命」
宮下 志朗
(放送大学特任教授)
宮下 志朗
(放送大学特任教授)
井口 篤
(慶應義塾大学准教授)
このページのトップへ本文ここまで
授業科目案内 大学院 放送大学