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21世紀メディア論('14)

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主任講師
水越 伸 (東京大学大学院教授)
放送メディア
テレビ
放送時間(平成29年度)
第1学期:(月曜)16時45分~17時30分
第2学期:(水曜)0時00分~0時45分

講義概要

19世紀後半以降に登場した電話、ラジオ、テレビといった電気・電子メディアの数々は、20世紀を通じて著しく発達し、アメリカを中心とする先進資本主義諸国のマス・コミュニケーション型、大量生産大量消費型の社会様式を生み出した。私たちは現在、20世紀的な様式を部分的に引き継ぎつつ、インターネットやモバイルに象徴される新たな様式をはらんだデジタル・メディアが環境化した21世紀のメディア社会を生きている。国家や共同体、文化やリテラシーのあり方が大きく変貌する混沌としたこの社会のなかで、メディアに焦点をあて、過去を振り返りつつ、未来を目指すための批判的で実践的な知を育むこと、すなわちメディア論的想像力を養うことが、この授業の大きな目的である。授業ではまず19世紀以降のメディアの歴史を跡づけ、次に理論や思想を押さえる。後半では現代的なメディア社会の諸問題を浮き彫りにし、それらを克服するための実践的活動のあり方を具体的に検討していく。
※詳しくはシラバス

開設年度
平成26年度
科目区分
情報学プログラム
科目コード
8970068
単位数
2単位
単位認定試験
試験日・時限
平成29年度 第1学期:平成29年7月21日(金曜)5時限(14時25分~15時15分)
平成29年度 第2学期:平成30年1月20日(土曜)6時限(15時35分~16時25分)
単位認定試験
平均点
(平成28年度 第1学期)74.3点
(平成28年度 第2学期)70.2点
備考
 
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授業の目標

(1)メディアに視点をおいて人間や社会をとらえていくというメディア論の基礎的素養を培うこと。(2)現代のメディア社会が抱えるさまざまな問題を構造的にとらえられるようになること。(3)メディア社会に積極的に参画し、そのあり方をデザインしていくための学際的で、実践的な知を身につけること。

履修上の留意点

日常生活で当たり前のように思われていることがら、微細なことがらを批判的にとらえなおすことができるセンスを持つ学生、および学問をたんなる知識の習得による「勉強」としてとらえるのではなく、現実社会に対して働きかけるための実践知、デザイン知としてとらえる覚悟を持つ学生、およびそれらの資質の基本として学際的な素養を持つ学生の履修を期待している。

シラバス

テーマ 内容 執筆担当講師名
(所属・職名)
放送担当講師名
(所属・職名)
1 メディア論の視座 講師の自己紹介などの後、コミュニケーションの媒(なかだち)や媒介性に着目するメディア論の意義や、メディアをめぐる問題の所在をしめす。放送大学というメディアを通してメディア論を学ぶという特殊な状況を活かした授業の構成、スタイルや道具立てを説明する。

【キーワード】
日常生活、コミュニケーション、メディア、情報技術、社会
水越 伸
(東京大学大学院教授)
水越 伸
(東京大学大学院教授)
2 19世紀の電気情報化爆発 19世紀半ば以降の電信、電話、無線、ラジオの発達を概説し、いわゆるマスメディア論、マスコミ論には収まらない、情報技術とメディアと人間、社会を相関させたメディア史のパースペクティブを学ぶ。

【キーワード】
電気情報化、近代、電信電話、無線、ラジオ、放送
水越 伸
(東京大学大学院教授)
水越 伸
(東京大学大学院教授)
ゲスト:長谷川 一(明治学院大学教授)
3 20世紀型メディアの生成 19世紀後半に現れた情報技術が20世紀型マスメディアとして生成展開していく過程を、ラジオ・テレビの社会的生成過程を中心に概説する。

【キーワード】
ラジオ、テレビ、大衆消費社会、マス・コミュニケーション
水越 伸
(東京大学大学院教授)
水越 伸
(東京大学大学院教授)
ゲスト:長谷川 一(明治学院大学教授)
4 20世紀型メディアの確立 新聞、放送など20世紀型マスメディアの形成と確立、それと平行するマスコミュニケーション研究の発達を、日本の状況を中心に概説する。

【キーワード】
新聞、放送、マスメディア、マス・コミュニケーション研究
水越 伸
(東京大学大学院教授)
水越 伸
(東京大学大学院教授)
5 21世紀デジタル情報化の混沌 ネットやモバイルに代表される21世紀のデジタル・メディアが普及しつつある混沌とした社会状況から、トピックを取り上げて解説し、問題の構図を明らかにする。

【キーワード】
デジタル情報化、インターネット、モバイル、ソーシャル・メディア
水越 伸
(東京大学大学院教授)
水越 伸
(東京大学大学院教授)
6 メディア論の系譜I まず、19世紀末から20世紀初頭に現れたメディアと人間、社会をめぐる思想や理論の系譜をたどる。次に、戦争宣伝研究、ラジオ研究などから発展したマス・コミュニケーション研究の発展過程を概観し、それへの異議申し立てとして現れたトロント学派のメディア論、カルチュラル・スタディーズを跡づける。

【キーワード】
マス・コミュニケーション研究、トロント学派、カルチュラル・スタディーズ
水越 伸
(東京大学大学院教授)
水越 伸
(東京大学大学院教授)
7 メディア論の系譜II 第6回を踏まえつつ、21世紀前半の社会・技術状況の中でメディア論がかかえる諸問題をあきらかにする。それらを克服するために、能動的に実践に参画しつつ批判的な知見を手に入れられるような、新しいメディア論の必要性を論じる。

【キーワード】
マス・コミュニケーション研究、トロント学派、カルチュラル・スタディーズ、批判的人類学、デザイン、批判的メディア実践
水越 伸
(東京大学大学院教授)
水越 伸
(東京大学大学院教授)
8 メディアの生態系をデザインする 批判的で実践的なメディア論のあり方を概説し、メディアの生態系を一般の人々自らがデザインすることの必要性と、そのための思想や素養のありかたを学ぶ。メディア・ビオトープ(生態学の用語)という考え方をしめす。

【キーワード】
ビオトープ、生態系、批判的メディア実践、リテラシー、遊び、デザイン
水越 伸
(東京大学大学院教授)
水越 伸
(東京大学大学院教授)
9 メディア・リテラシーの覚醒 メディア・ビオトープの中核には、メディアを批判的に受容すると同時に、メディアで能動的に表現する素養としてのメディア・リテラシーがある。新しいメディア社会を生み出すためのリテラシーの試みを紹介し、その可能性と課題を論じる。

【キーワード】
メディア・リテラシー、学び、批判、表現、ワークショップ
水越 伸
(東京大学大学院教授)
水越 伸
(東京大学大学院教授)
10 メディア遊びの挑発 メディア・ビオトープの基層には、メディアの体制的で当たり前のあり方を異化し、それをとらえなおすきっかけを与えるような営みとしての、メディア遊びがある。新しいメディア社会を生み出すための遊びやアートの試みを紹介し、その可能性と課題を論じる。

【キーワード】
メディア遊び、メディア・アート、異化、周縁、子ども
水越 伸
(東京大学大学院教授)
水越 伸
(東京大学大学院教授)
11 マスメディアと市民:対決と対話 第4回を受けるかたちで、新聞や放送など20世紀型マスメディアの構造的瓦解現象がもたらす光と影を指摘する。そのうえで市民参加型マスメディアへのリ・デザインの試みを紹介していく。

【キーワード】
マスメディア、産業、制度、パブリック・アクセス、メディア表現
水越 伸
(東京大学大学院教授)
水越 伸
(東京大学大学院教授)
12 モバイル・メディアと身体、共同体 第5回を受けるかたちで、とくにケータイをはじめとするモバイル・メディアの普及がもたらす光と影を指摘する。そのうえで「情報があふれかえる社会」から「表現が編みあがる社会」へのメディア・デザインの試みを紹介していく。

【キーワード】
モバイル、ネット、公共性、共同体、アイデンティティ、身体、物語
水越 伸
(東京大学大学院教授)
水越 伸
(東京大学大学院教授)
13 グローバルな「生態系」のデザイン グローバル化する世界のなかでアジアの映画、ポピュラー音楽、アニメをはじめとするポピュラー文化がどのように生産・流通・消費されているかを探る。そうした現状がはらむ課題を克服するための実践的な試みも紹介していく。

【キーワード】
グローバル・メディア、ナショナリズム、ポピュラー文化、ステレオタイプ、異文化コミュニケーション
水越 伸
(東京大学大学院教授)
水越 伸
(東京大学大学院教授)
14 ローカルな「生態系」のデザイン 日本のローカルメディア、市民メディアなどに焦点をあてつつ、それらの可能性と課題をあきらかにしていく。また日本に多様なメディアの生態系を育むための実践的な試みも紹介していく。

【キーワード】
ローカル・メディア、市民メディア、デジタル・ストーリーテリング
水越 伸
(東京大学大学院教授)
水越 伸
(東京大学大学院教授)
15 21世紀メディア社会をどう生きるか 授業全体をふり返り、メディア論の構図を整理したうえで、残された課題を示す。そして最後に、21世紀メディア社会をいかに生きるか、そのための参考になる提言をおこなう。

【キーワード】
批判的メディア実践、メディア・ビオトープ、21世紀、市民参加
水越 伸
(東京大学大学院教授)
水越 伸
(東京大学大学院教授)
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