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環境工学('13)

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主任講師
岡田 光正 (放送大学副学長)
放送メディア
テレビ
放送時間(平成29年度)
第1学期:(水曜)0時45分~1時30分
第2学期:(日曜)13時00分~13時45分

講義概要

環境工学は、環境問題の解決手法開発の学問である。環境問題そのものは、過去半世紀の間に大きく変化し、従ってその問題解決のための考え方も変化し、従来の工学という枠にとどまらず、理学、農学、医学のような理系学問のみならず、社会学、経済学、法学のような人文系の学問も含めた総合的な解決策が求められるようになってきた。この意味では、環境工学には単なる個別の技術開発のみではなく、望ましい環境像を実現するための総合的なシステムの確立までもが求められている。本講義では、環境問題の認識方法から始まり、現在重要と思われているいくつかの分野における最先端の研究がどのように行われているか紹介し、総合的な見方を身につける助けとしたい。
※詳しくはシラバス

開設年度
平成25年度
科目区分
社会経営科学プログラム
自然環境科学プログラム
科目コード
8930643
単位数
2単位
単位認定試験
試験日・時限
平成29年度 第1学期:平成29年7月21日(金曜)8時限(17時55分~18時45分)
平成29年度 第2学期:平成30年1月20日(土曜)1時限(9時15分~10時05分)
単位認定試験
平均点
(平成28年度 第1学期)71.1点
(平成28年度 第2学期)72.4点
備考
 
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授業の目標

地球上の限られた資源の量、また、限られた自然環境の恩恵という制限の中で、ますます人間活動が増大していく現在、人類が活動を持続していくためには何が必要とされるのか、何が可能なのかが問われている。本講義を通じて、この答えを見出すための「考え方」を学んでほしい。

履修上の留意点

学部の講義である「環境と社会」「エネルギーと社会」などを学んでおくことが望ましい。

シラバス

テーマ 内容 執筆担当講師名
(所属・職名)
放送担当講師名
(所属・職名)
1 環境問題と環境工学 環境問題とは何か?問題の本質にある人口増加の歴史とその背景、すなわち文明の発達、資源の消費と枯渇の影響を探るとともに、現代社会が直面している環境問題について考えてみる。また、環境問題の解決をめざしている環境科学と環境工学の意義について考えてみるとともに、本講義全体の意図と各回の講義の流れについて解説する。

【キーワード】
人類の歴史、環境問題、環境の収容力、エコロジカル・フットプリント、持続可能な社会、環境工学
岡田光正
(放送大学副学長)
岡田光正
(放送大学副学長)
2 水環境保全の目標設定
~水質環境基準~
我々が望ましいとしている環境像はどんなものであろうか? 環境保全の目標設定の一例として、日本の水質環境基準を例として考察する。水質環境基準は人の健康の保護及び生活環境の保全を目的として設定された。しかし、その達成状況は必ずしも満足できる状態にない。水質環境基準自身に関する問題点と科学技術的な背景を探ってみよう。

【キーワード】
水質環境基準、人の健康保護、人の水利用、富栄養化、モニタリング
岡田光正
(放送大学副学長)
岡田光正
(放送大学副学長)
3 水環境保全技術(1)
~排水処理と発生源対策~
水質環境基準という環境保全目標を例にとり、その目標の達成手法、すなわち、日本における排水規制の仕組みと排水処理技術との関係を探るとともに、排水処理技術そのものの基本的考え方を探ってみる。また、排水の発生原因である我々の生活や生産プロセスを見直すことにより、排水そのものを削減しようとする発生源対策のあり方についても考えてみる。

【キーワード】
排水基準、暫定排水基準、排水処理技術、分離、分解、発生源対策
岡田光正
(放送大学副学長)
岡田光正
(放送大学副学長)
4 水環境保全技術(2)
~水質総量削減と水域内対策~
排水規制に加え、水域の側から見た望ましい水環境の目標達成につながるような手法について考える。一つは、日本の総量削減制度を例として、全汚濁負荷量の削減方法とその基本的考え方を考察する。もう一つは水域内で行われる様々な目標達成手法である水域内対策について探ってみる。

【キーワード】
物質収支、汚濁負荷解析、水質総量削減制度、非特定汚染源、水域内対策
岡田光正
(放送大学副学長)
岡田光正
(放送大学副学長)
5 水生生物・生態系の保全と再生 水生生物の保全を目的とする目標の必要性を考える。その一例として底層の溶存酸素濃度と透明度に関する目標設定の考え方や手法を学ぶ。さらに、生態系の保全や再生など人間活動と生態系との係り方の違いを考えてみる。そして、生態系の保全や再生のための目標のあり方現と工学的手段、生体工学について学ぶ。

【キーワード】
水生生物、溶存酸素、透明度、生態系の保全と再生、生態工学
岡田光正
(放送大学副学長)
岡田光正
(放送大学副学長)
6 藻場・干潟の保全と再生の技術 環境再生技術の一例として、沿岸域生態系で失われつつある干潟や藻場生態系の構造や機能を理解するとともに、このような生態系を保全し、再生するための手法として、生物系の制御、及び環境系の制御の在り方について考えてみよう。

【キーワード】
藻場、干潟、生物系の制御、環境系の制御、再生技術
岡田光正
(放送大学副学長)
岡田光正
(放送大学副学長)
7 脱温暖化社会(1)
~地球温暖化の動向と世界的取り組み~
地球温暖化の原因となる温室効果ガスの排出源と影響および長期的な見通し、ならびにエネルギー由来の二酸化炭素排出の要因の分析について学ぶ。後者については、炭素強度とエネルギー強度を低下させる方策について考える。また、世界的な協調についても学ぶ。

【キーワード】
気候変動、温室効果ガス、低炭素社会
花木啓祐
(東洋大学教授)
花木啓祐
(東洋大学教授)
8 脱温暖化社会(2)
~脱温暖化社会形成のための戦略~
日本における二酸化炭素排出の状況を学ぶと共に、脱温暖化社会に向けた対策と持続可能な社会のあり方について考える。再生可能エネルギーを中心としたエネルギー供給対策、業務、家庭、運輸部門のエネルギー需要対策および都市構造の対策を考える。

【キーワード】
エネルギー効率、再生可能エネルギー、バイオマス、コンパクトシティ
花木啓祐
(東洋大学教授)
花木啓祐
(東洋大学教授)
9 循環型社会(1)
~資源消費と環境負荷を量る指標と分析~
資源・エネルギー消費と環境負荷を指標とし、人間活動に必要な機能を過不足なく提供できる持続可能社会の実現に向けて、新たな物質・資源の循環利用システムのあるべき姿とその具体化の方策を工学的視点から検討してみよう。

【キーワード】
資源生産性、持続可能社会、機能提供、評価指標、ロードマップ
藤江幸一
(横浜国立大学客員教授)
藤江幸一
(横浜国立大学客員教授)
10 循環型社会(2)
~循環型社会の実現に向けた取り組みと評価~
物質・エネルギーフロー解析の結果や地域の状況に応じて、資源・エネルギーの効率的利用と環境負荷低減を目指した各地での取り組みとその評価を紹介し、合わせてプランテーションにおけるバイオマス生産における課題と地域に貢献できる対策について考えてみよう。

【キーワード】
資源循環ネットワーク、地域適合性、システム設計と評価、プランテーション、バイオマス
藤江幸一
(横浜国立大学客員教授)
藤江幸一
(横浜国立大学客員教授)
11 自然共生社会(1)
~生態系サービスの考え方と自然共生社会~
生態系の賢い利用は、自然環境を保全するという効果だけでなく、農林水産業や人間生活にさまざまな利益(生態系サービス)をもたらす。生態系サービスの基本的考え方を学び、生態系や生物多様性の持続的利用のために、必要な社会システムを考えてみよう。

【キーワード】
生態系、生物多様性、持続的利用、生態系サービス
中静 透
(東北大学大学院教授)
中静 透
(東北大学大学院教授)
12 自然共生社会(2)
~生態系・生物多様性の持続的利用と保全~
森林のさまざまな利用方法と、その一環としての森林認証制度の考え方、「途上国における森林減少・劣化からの排出削減(REDD)」、生物多様性オフセットなどの例を紹介する。

【キーワード】
持続的森林利用、森林認証制度、REDD、生物多様性オフセット
中静 透
(東北大学大学院教授)
中静 透
(東北大学大学院教授)
13 安全が確保される社会(1)
~化学物質の環境リスク評価~
科学の進歩はあらゆる面で私たちの生活を支えているが、効率性・利便性・快適性などを追及するモノづくりの視点のみから次々と新たな化学物質が産出されてきた。こうした化学物質およびその製品の製造・使用・廃棄等に伴い、環境汚染を引き起こし、人の健康や生態系に及ぼすリスクが懸念されている。そこで、化学物質による環境汚染が人の健康に及ぼすリスクの特徴やその評価方法について学ぶ。

【キーワード】
環境リスク、化学物質、有害性、発がん性、生態系
細見正明
(東京農工大学大学院教授)
細見正明
(東京農工大学大学院教授)
14 安全が確保される社会(2)
~化学物質のリスク管理~
化学物質の環境リスクを適切に管理するには、問題となるリスクを見つけ出し、その大きさを評価する必要がある。さらにそうしたリスクのメカニズムを解明し、適切な対策を提案し、行政、事業者、市民、研究者などの利害関係者の双方向のリスクコミュニケーションにより、効果的な対策を講じていく必要がある。その際、リスクの大きさの評価ばかりでなく、その他のリスクや便益などと比較することで、化学物質の適切なリスク管理の方向性を探ることが大事である。その例を学ぶ。

【キーワード】
ストックホルム条約、PCB、ダイオキシン、リスクコミュニケーション
細見正明
(東京農工大学大学院教授)
細見正明
(東京農工大学大学院教授)
15 問題解決型から着地点誘導型へ 今までの講義の総括を行うとともに、持続可能性社会の定義とその基礎となる環境倫理について考える。また、着地点誘導型の環境管理における目標設定とその実現可能性、ならびにその達成手法を検討する手段として数理モデルの考え方と限界、さらには順応的管理手法について考える。

【キーワード】
持続可能性、環境倫理、数理モデル、再生目標、順応的管理
岡田光正
(放送大学副学長)
岡田光正
(放送大学副学長)
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