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家族心理学特論('14)

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主任講師
亀口 憲治 (国際医療福祉大学大学院教授)
放送メディア
テレビ
放送時間(平成29年度)
第1学期:(水曜)16時45分~17時30分
第2学期:(月曜)13時00分~13時45分

講義概要

世界最速で進行中の少子高齢化に加え、東日本大震災による甚大な被害を受けたわが国の家族が抱える課題の解決には、欧米直輸入の手法のみならず、独自の解決策も加える必要がある。一方で、いかなる時代や文化においても普遍的な家族の課題も残されている。本講義では、家族が抱える心理的課題を家族システム論の視点から整理する。次に、この課題が果たせなかった場合に生じうる諸問題について取り上げる。そして、これらの問題に対する家族療法や予防的心理教育プログラムなどの援助法の理論と技法を解説する。また、震災後の被災家族への心理的援助については、多職種の協働によるネットワーク化を通じた地域支援の具体例を通して紹介する。
※詳しくはシラバス

開設年度
平成26年度
科目区分
臨床心理学プログラム
科目コード
8950571
単位数
2単位
単位認定試験
試験日・時限
平成29年度 第1学期:平成29年7月22日(土曜)8時限(17時55分~18時45分)
平成29年度 第2学期:平成30年1月19日(金曜)1時限(9時15分~10時05分)
単位認定試験
平均点
(平成28年度 第1学期)78.8点
(平成28年度 第2学期)76.5点
備考
 
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授業の目標

家族関係の心理的な仕組みについて、その発達の初期から生涯に及ぶ長い変化の過程として理解できるようになることを目標とする。また、家族がかかえるさまざまな心理的問題の社会的背景との相互関係についても、見識をふかめることが期待される。さらに、家族療法や心理教育の理論と技法を学ぶことにより、家族へのさらに具体的な心理的援助の専門的基礎を形成することが目標となる。

履修上の留意点

発達心理学、臨床心理学、あるいは社会心理学については、本講義の受講前に学習しておくことが望ましい。

シラバス

テーマ 内容 執筆担当講師名
(所属・職名)
放送担当講師名
(所属・職名)
1 家族心理学の役割 家族心理学は、主に個人の心理を対象として発展してきた現代心理学に、「家族関係」という独自の心理メカニズムを解明する分野として確立されつつある。さらに、臨床心理学、発達心理学、社会心理学、教育心理学、老年心理学等の関連領域を統合する「要」の役割も期待されるようになってきている。

【キーワード】
関係の心理、家族システム、複眼的視野
亀口 憲治
(国際医療福祉大学大学院教授)
亀口 憲治
(国際医療福祉大学大学院教授)
2 家族人生周期 個人の発達過程が、新生児期から老年期までの生涯にわたる視点で、探求されるようになってきている。さらに、個人の心理的発達の過程を、人生という個人の時間軸だけでなく、家族関係というシステムの歴史の構成要素として捉える認知的枠組みを紹介する。

【キーワード】
生涯発達、人生周期、家族人生周期
亀口 憲治
(国際医療福祉大学大学院教授)
亀口 憲治
(国際医療福祉大学大学院教授)
3 家族システム論 家族システムは、家族を単なる個人の寄せ集めとみるのではなく、固有の関係性や心理的特徴を有した集団(ペットも含む)とみる概念である。この回では、理論的基盤となる家族システム論を詳しく紹介する。

【キーワード】
家族システム論、入れ子構造、関係性の心理学
亀口 憲治
(国際医療福祉大学大学院教授)
亀口 憲治
(国際医療福祉大学大学院教授)
4 家族内コミュニケーション 家族心理学の特徴は、日常生活に直結した家族成員間の情動的コミュニケーションの仕組みを解明し、さらにその問題点を解決する実践的な手法を開発し、一般に普及することを目標にしている点にある。ここでは、具体例を踏まえながら、家族内コミュニケーションの病理や解決策について解説を加える。

【キーワード】
情動的コミュニケーション、病理的コミュニケーション
亀口 憲治
(国際医療福祉大学大学院教授)
亀口 憲治
(国際医療福祉大学大学院教授)
5 家族心理の深層構造 個人心理の深層に家族関係にまつわる問題が潜むことは、フロイトによる精神分析以来、一般にも良く知られている。家族心理学の隣接領域である家族臨床心理学は、個人にみならず、家族関係全体の深層心理のメカニズムを解明し、さらに具体的な心理援助の手法を提案しつつある。

【キーワード】
家族臨床心理学、家族深層心理、家族的無意識
亀口 憲治
(国際医療福祉大学大学院教授)
亀口 憲治
(国際医療福祉大学大学院教授)
6 社会の中の家族 個人と家族にとって、心理的環境としての現代社会からの影響は無視できない。そこで、激変する社会的環境の視点からみた家族の問題点と、逆に個人や家族から見た少子高齢化や災害などの社会的問題を対比させる試みを提示する。

【キーワード】
心理的環境、少子高齢化、災害と家族
亀口 憲治
(国際医療福祉大学大学院教授)
亀口 憲治
(国際医療福祉大学大学院教授)
7 個人の中の家族イメージ 個人の内界における「内なる家族像」の役割については、すでに臨床心理学で多くの検討がなされてきた。家族心理学の立場から、この問題を再考する。幼児期に複雑な家庭環境を体験した文豪夏目漱石の家族人生周期の知られざるエピソードを紹介し、個人にとっての幼児期からの家族体験の影響を深く掘り下げて解説する。

【キーワード】
家族体験、家族イメージ、夏目漱石
亀口 憲治
(国際医療福祉大学大学院教授)
亀口 憲治
(国際医療福祉大学大学院教授)
8 家族関係の心理査定 個人の心理査定については多くの方法が存在するものの、家族関係を直接対象とする心理査定は少ない。そこで、代表的な家族心理査定法を紹介し、その実践上の問題点を明らかにする。日本で開発された家族イメージ法(FIT)についても紹介する。

【キーワード】
心理査定法、家族心理査定、家族イメージ法(FIT)
亀口 憲治
(国際医療福祉大学大学院教授)
亀口 憲治
(国際医療福祉大学大学院教授)
9 家族療法の理論 1950年代に欧米で誕生した家族療法は、家族心理学の成立にも大きな影響を与えた。ここでは、家族療法の成立に関わった主要なパイオニアの人物像や理論を概観し、その時代背景についても言及する。また、わが国における家族療法や家族カウンセリングの発展過程や現状の課題についても解説する。

【キーワード】
家族療法、家族療法家、家族カウンセリング
亀口 憲治
(国際医療福祉大学大学院教授)
亀口 憲治
(国際医療福祉大学大学院教授)
10 家族療法の技法Ⅰ 家族療法は1980年代以降、世界に広まりを見せている。その原動力になったのが、構造的家族療法であり、わが国でもよく知られている。そこで、構造的な面接技法を中心とする主要な技法を紹介する。悪循環に陥っている家族の関係が、どのような援助的介入によって改善されるのだろうか。

【キーワード】
構造的家族療法、S・ミニューチン、ジョイニング
亀口 憲治
(国際医療福祉大学大学院教授)
亀口 憲治
(国際医療福祉大学大学院教授)
11 家族療法の技法Ⅱ 1990年代以降の最新の家族療法は、それまでのシステム論に忠実な理論的枠組みにこだわることなく、物語論的なアプローチへと大きく軌道修正した。ある点では、家族支援における歴史的側面・時間的側面の再評価ともいえる。この変化によって、ともすれば対立的であった個人療法の各学派との対話が促進されるようになった。

【キーワード】
物語的家族療法、物語的(ナラティヴ)技法
亀口 憲治
(国際医療福祉大学大学院教授)
亀口 憲治
(国際医療福祉大学大学院教授)
12 家族療法の技法Ⅲ 家族療法が世界的に広がるにつれて、多文化的あるいは多世代的な側面への関心が高まっている。同時に、個人療法との統合を図る動きが活発となりつつある。さらに、多様な専門職間で協働することが必要であるとの認識が広まり、統合的視点に立った技法の重要性が増している。

【キーワード】
統合的家族療法、多世代、協働、日本的技法
亀口 憲治
(国際医療福祉大学大学院教授)
亀口 憲治
(国際医療福祉大学大学院教授)
13 夫婦療法の理論と技法 夫婦療法は、家族療法とともに発展を遂げつつあるが、わが国では、その文化的背景により、未開拓の分野である。しかし、少子高齢化によって、その必要性が認められつつある。夫婦という親密で独特な閉ざされた人間関係の問題を直視し、解決するための実証的で具体的な知見を紹介する。

【キーワード】
夫婦療法、親密さ、自己分化、アサーション
亀口 憲治
(国際医療福祉大学大学院教授)
亀口 憲治
(国際医療福祉大学大学院教授)
14 家族療法の実際 わが国での家族療法の有効性が期待される、不登校、家庭内暴力、ひきこもりなどの実践事例を紹介する。

【キーワード】
不登校、ひきこもり、家庭内暴力
亀口 憲治
(国際医療福祉大学大学院教授)
亀口 憲治
(国際医療福祉大学大学院教授)
15 家族心理学の実践展開 これからの家族心理学は、激変し、流動化する現代社会において人々が直面する諸課題を、真正面から受け止め、旧来の心理学が避けてきた学際的な知見を取り込み、あるいは発信することが期待されている。専門家養成と実践展開の現状と課題について解説する。

【キーワード】
家族心理士、家族相談士、家族支援
亀口 憲治
(国際医療福祉大学大学院教授)
亀口 憲治
(国際医療福祉大学大学院教授)
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