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福祉政策の課題('14)-人権保障への道-

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主任講師
大曽根 寛(放送大学教授)
放送メディア
ラジオ
放送時間(平成29年度)
第1学期:(木曜)10時30分~11時15分
第2学期:(水曜)17時30分~18時15分

講義概要

社会福祉の政策は、近代社会とともに展開し、定着してきたと言っても良いが、実は、21世紀に入るころから大きな曲がり角にあった。この講義では、20世紀に形成された近代的な福祉政策の歴史的な発展過程を追いつつ、人権理念を背景に政策の範囲と内容を豊かにしてきたことを理解する。また、21世紀の福祉政策の特徴を明らかにするとともに、今後の制度のあり方を立案するための、人権論的な基礎と歴史的背景から見えてくる政策課題を考察することとする。少子高齢化、国際化の進展の中で、今後の福祉政策にも大きな変革が求められてくることとなるからである。
※詳しくはシラバス

開設年度
平成26年度
科目区分
生活健康科学プログラム
科目コード
8910634
単位数
2単位
単位認定試験
試験日・時限
平成29年度 第1学期:平成29年7月21日(金曜)1時限(9時15分~10時05分)
平成29年度 第2学期:平成30年1月20日(土曜)2時限(10時25分~11時15分)
単位認定試験
平均点
(平成28年度 第1学期)79.1点
(平成28年度 第2学期)80.3点
備考
 
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授業の目標

この授業では、21世紀の社会福祉政策の理念と理論を確立し、政策の歴史性と人権論的な基礎を明らかにし、市民と共有するための政策理論の形成に資するものとする。また、この領域の今後の具体的な政策展開について検討することを目標とする。

履修上の留意点

社会福祉についての基礎知識を有し、教育・研究や実践にかかわっている方たちへの更なる前進の手がかりを提供しようとするものである。したがって、学部における社会福祉関係科目の履修を前提として作成されている。また、「生活リスクマネジメント('17)」 「ヘルスリサーチの方法論('13)」「生活支援の社会福祉('14)」など生活健康科学プログラムにおかれている科目はもちろん、人間発達科学プログラムの科目、社会経営科学プログラムの科目も、密接に関連しているので、合わせて履修されたい。

シラバス

テーマ 内容 執筆担当講師名
(所属・職名)
放送担当講師名
(所属・職名)
1 福祉政策と人権保障 本講義の目的、対象、議論の方法などを確認しながら、20世紀から21世紀の福祉政策を鳥瞰し、福祉政策における人権保障への道を描き、本教材の目標を明らかにする。

【キーワード】
福祉政策、歴史、人権
大曽根 寛
(放送大学教授)
大曽根 寛
(放送大学教授)
2 人権理念の歴史的発展 福祉政策の原理としての人権理念の歴史的発展と理論的基盤を検証する。このために、国際連合の障害者権利条約および日本の「障害者基本法」の改正をめぐる論点を軸に政策形成の問題点を考える。

【キーワード】
人権の基礎、人権類型、国際条約
大曽根 寛
(放送大学教授)
大曽根 寛
(放送大学教授)
3 家族・ジェンダーと福祉政策 近代社会の成立が家族関係とジェンダー、ひいては福祉政策に与えた影響を検証する。理論的把握として、社会福祉政策における「家族」を法的視点から検討するとともに、福祉国家論におけるジェンダーの視点を確認する。

【キーワード】
家族、ジェンダー、福祉国家
金川めぐみ
(和歌山大学准教授)
金川めぐみ
(和歌山大学准教授)
4 地域社会と福祉法制 地域社会で生きる人々と福祉制度はどのような力学関係を経て、かかわってきたのかを検討する。さらに「地域で生きる(自律して暮らす)」ということをメインにおいた障害者の運動、そして最近の裁判を例に、人権の視点から再考する。

【キーワード】
地方自治体、協働、地域で生きる
金川めぐみ
(和歌山大学准教授)
金川めぐみ
(和歌山大学准教授)
5 資本主義の成立・展開と企業 企業が、資本主義の歴史と経済学説のなかで、どのような役割を果たし、どう位置づけられてきたか。5人の代表的経済学者の企業観を整理したうえで、特に大きな国家(ケインズ・ベヴァリッジ型)と小さな国家(フリードマン型)の相克を検証する。

【キーワード】
自由主義、社会主義、混合経済、新自由主義
森田慎二郎
(東北文化学園大学教授)
森田慎二郎
(東北文化学園大学教授)
6 企業をめぐる福祉政策 日本における企業福祉と社会保障立法の発展過程を概観し、ティトマス理論における企業と市場の関係を整理した上で、企業をめぐる福祉政策の法的構造を検討し、さらに現代的課題の代表例として健康管理を取り上げる。

【キーワード】
企業福祉の社会化、保障の相互補完性、健康経営
森田慎二郎
(東北文化学園大学教授)
森田慎二郎
(東北文化学園大学教授)
7 企業と人権保障 グローバリゼーションの影響下において、企業の社会的責任としての人権保障の現代的展開を、ILOディーセントワーク論や、国連のグローバル・コンパクト、民間認証機関の動向などを踏まえて、検証する。

【キーワード】
企業の社会的責任(CSR)、グローバル・コンパクト、ISO26000
森田慎二郎
(東北文化学園大学教授)
森田慎二郎
(東北文化学園大学教授)
8 反貧困と福祉政策 戦前・戦後の日本の貧困問題に対する政府・市場・国民の機能を考える。具体的には「貧困」というものが国家によってどのように対処され、いま、どのような様相にあろうとするのかを検討する。最終的には、「公正」な社会をめざすための理論的到達点と課題を整理する。

【キーワード】
社会的排除、潜在能力、反貧困
金川めぐみ
(和歌山大学准教授)
金川めぐみ
(和歌山大学准教授)
9 生命と政策、自己決定 日本においては生命への権利がどのように規定されており、生命に関する政策が人々にどのような影響を与えるのかを、脳死と臓器移植、安楽死・尊厳死、自殺予防をテーマとしてとりあげ、検討する。

【キーワード】
生命権、自己決定、死への権利
永井 順子
(北星学園大学准教授)
永井 順子
(北星学園大学准教授)
10 精神保健福祉政策と人権 日本において精神の病をめぐる政策が、「精神病院」政策から医療・保健・福祉施策へと変化してきた経緯を整理し、それぞれの段階で精神障害者の人権がどのように考えられてきたか、現在の課題は何かを検討する。

【キーワード】
精神衛生法、自由権規約、障害者権利条約
永井 順子
(北星学園大学准教授)
永井 順子
(北星学園大学准教授)
11 障害の医療化と健康権保障 医療化とは従前医療の対象ではなかったものを医療の対象とし、医学的管理下のもとにおくことである。この回では、身体障害と発達障害の医療化を取り上げ、そのメリットとデメリットを主に医療保障の観点から整理し、障害から健康権を考察する。

【キーワード】
医療化、障害への医療保障、健康権
永井 順子
(北星学園大学准教授)
永井 順子
(北星学園大学准教授)
12 刑事政策と福祉政策 高齢者や障害者、未成年の場合、司法プロセスの中で人権を侵害される可能性が高く、人権擁護の観点から福祉的アプローチが求められる。罪を犯した者に対して具体的にどのような福祉政策がとられているのかを整理し、刑事政策と福祉政策の結節点における課題を検討する。

【キーワード】
社会的養護、地域生活定着支援センター、医療観察法
深谷 裕
(北九州市立大学准教授)
深谷 裕
(北九州市立大学准教授)
13 刑事政策と福祉的実践 罪を犯した者が再び地域社会に戻り、一市民として生活を送るためには、さまざまな支えが必要となる。支えの鍵は「継続性」であるが、罪を犯した者に対し必要な支援を継続的に提供することは、必ずしも容易ではない。彼らの社会復帰に必要な支援とその課題について検討する。

【キーワード】
社会復帰促進センター、保護観察、連携
深谷 裕
(北九州市立大学准教授)
深谷 裕
(北九州市立大学准教授)
14 人権のための連帯 人権をめぐっての国内・国外動向を概観する。題材としては、子どもの福祉をめぐっての、条約と国内法の関係と目指すべき理念を明らかにする。また、ソーシャルワーク、ケアマネジメントと人権の関係について考えるとともに、連帯の大切さを検討する。

【キーワード】
子どもの権利、連帯、親の責任
大曽根 寛
(放送大学教授)
金川めぐみ
(和歌山大学准教授)
大曽根 寛
(放送大学教授)
金川めぐみ
(和歌山大学准教授)
15 総合福祉政策の形成 人権の制約原理として用いられてきた「公共の福祉」を、人権保障の原理へと転換できないかを検討する。そのために、障害者権利条約を参照しながら、今後の総合福祉政策の形成のための方向性を考える。

【キーワード】
公共の福祉、平等、総合性
大曽根 寛
(放送大学教授)
大曽根 寛
(放送大学教授)
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