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生活リスクマネジメント('17)

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主任講師
奈良 由美子 (放送大学教授)
放送メディア
ラジオ
放送時間(平成29年度)
第1学期:(月曜)18時15分~19時00分
第2学期:(木曜)9時45分~10時30分

講義概要

生活の質を高めるうえで生活リスクを理解し低減することは不可欠である。このことは生活者自身はもちろん、地域、企業、行政といったリスク管理主体を含めた社会全体の課題といえる。本科目では、リスクの様相の局面、リスクの認識の局面、そしてリスクへの対処の局面から、生活リスクマネジメントの理論と実践についての講義を行う。
※詳しくはシラバス

開設年度
平成29年度
科目区分
生活健康科学プログラム
科目コード
8910715
単位数
2単位
単位認定試験
試験日・時限
平成29年度 第1学期:平成29年7月21日(金曜)3時限(11時35分~12時25分)
平成29年度 第2学期:平成30年1月20日(土曜)4時限(13時15分~14時05分)
単位認定試験
平均点
備考
「生活リスクマネジメント('11)」の単位修得者は履修不可
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授業の目標

リスクの増大化・複雑化する現代において、生活上のリスクを把握し管理することが社会的にも求められている。本科目では、喫緊の課題ともいえる生活リスクマネジメントについて、知識の提供と実践能力の育成を行うことを目的とする。その際、生活者自身はもちろん、地域、企業、行政といった立場の異なるリスク管理主体の協働までを射程に入れた検討を行いたい。

履修上の留意点

生活の総合性や現代的課題をまず理解するため「生活ガバナンス研究('15)」を履修していただきたい。

シラバス

テーマ 内容 執筆担当講師名
(所属・職名)
放送担当講師名
(所属・職名)
1 リスク研究へのいざない 科目全体の導入回として、この回では、現代社会にあってリスクを理解しこれを管理することの意義についての問題提起を行う。その際に、生活あるいは生活者の視点からリスクをとらえる本書の立場を示しておきたい。また、リスク研究についての関連学問領域におけるアプローチを紹介する。

【キーワード】
リスク、生活、生活者、リスク研究、リスク社会、安全と安心
奈良 由美子
(放送大学教授)
奈良 由美子
(放送大学教授)
2 リスク概念 リスクの本質は不確実性にある。リスクとは何であるかを理解するためには、リスクの特性と不確実性とのかかわり、また不確実性から生じる評価の問題、認識の問題、さらには対応の問題を理解することが必要となる。これらの内容を中心に、リスクの定義、リスクの成分といった項目についても見ていく。

【キーワード】
不確実性、確率、望ましくない結果、頻度、強度、ハザード、ペリル、ダメージ
奈良 由美子
(放送大学教授)
奈良 由美子
(放送大学教授)
3 リスクの実際 この回のねらいは、わたしたちの生活にどのようなリスクがどの程度の大きさで存在しているのかを把握することによって、リスクの様相の局面を理解することである。人間の死亡についての統計データをみることで、いくつかのリスクの大きさをとらえる。また、現代社会および一人の人間の生活に発生するリスクについての分類を提示する。

【キーワード】
平均寿命、健康寿命、死因、年間死亡リスク、生涯死亡リスク、リスクの分類
奈良 由美子
(放送大学教授)
奈良 由美子
(放送大学教授)
4 リスク認知とバイアス リスクの本質は不確実性にあり、これに人間の認知能力の制約が関わることで、リスク情報の処理の過程には認知バイアスが生じる。この回では、リスクの認知とバイアスについて説明する。

【キーワード】
リスク認知、客観リスク、主観リスク、認知バイアス、ヒューリスティック、正常性バイアス、感情
奈良 由美子
(放送大学教授)
奈良 由美子
(放送大学教授)
5 リスクの認知と受容 わたしたちはリスクについてのイメージを形成し、そのイメージによってリスクを判断している。この回では、ひとびとのリスクイメージとリスク認知について見ていく。また、ひとびとのリスクの受容の実態とその要因について、もっとも低いレベルでのリスク受容すなわちゼロリスク要求にも言及しながら考える。

【キーワード】
リスクイメージ、リスクの認知地図、リスク受容、便益、自発性、ゼロリスク要求
奈良 由美子
(放送大学教授)
奈良 由美子
(放送大学教授)
6 リスクのとらえかたの多様性:個体的要因と文化的・環境的要因 リスクについての認識はひとによって違う。この回では、リスクに対する見方や考え方にどのような個人差があるのか、またそれらがどのように社会的に構成されるのかについて考える。日本におけるリスク観の特徴やその背景にも触れる。

【キーワード】
個体的要因、文化的・環境的要因、国際比較、日本人のリスク観
奈良 由美子
(放送大学教授)
奈良 由美子
(放送大学教授)
7 リスクマネジメントの基本 リスクを低減するための管理手法であるリスクマネジメントに関して、その意義と基本を提示する。リスクの分析や評価、リスク処理の手法を含む具体的なリスクマネジメントプロセスについて述べる。また、生活者が自らの生活にリスクマネジメントを導入する際の留意点についても言及する。

【キーワード】
コスト、PDCAサイクル(PDSサイクル)、リスクマネジメントプロセス、リスク分析、リスク評価、リスク処理技術
奈良 由美子
(放送大学教授)
奈良 由美子
(放送大学教授)
8 リスクコミュニケーションの基本 あるリスクについて立場の異なる複数の主体が関係するとき、リスクについての問題解決が困難になることが多い。リスクに対する考え方や意見の違いがあるとき、リスクコミュニケーションが必要となる。この回では、リスクコミュニケーションについて、その意義と基本的な方法を考える。

【キーワード】
リスクコミュニケーション、生活者、専門家、専門家バイアス、欠如モデル、相互作用プロセス、価値
奈良 由美子
(放送大学教授)
奈良 由美子
(放送大学教授)
9 自然災害とリスク 東日本大震災の被害が甚大であったように、わが国は世界有数の自然災害国である。この回では自然災害について、その様相、認識、対処の局面を考える。とくに地震災害に焦点をすえながら、社会と生活者にとっての対処の方法と課題を検討する。

【キーワード】
自然災害、東日本大震災、地震、津波、リスク情報、多様な主体、公助、自助、共助、互助
奈良 由美子
(放送大学教授)
奈良 由美子
(放送大学教授)
10 犯罪とリスク わが国の安全神話の崩壊が指摘されて久しい。この回では、生活の安全・安心を脅かす犯罪について、リスクの様相、認識、対処の局面からアプローチする。具体的には、犯罪の認知件数や被害状況等から犯罪の実際をおさえるとともに、生活者の犯罪に対する不安やリスク認知の様子を見ることで、犯罪に対する安全と安心の阻害状況を理解する。そのうえで、犯罪への対処の方策について考えていきたい。

【キーワード】
犯罪、認知件数、犯罪被害、体感治安、犯罪不安、犯罪者、ターゲット、環境、地域、ソーシャル・キャピタル、自己効力感、集団的効力感
奈良 由美子
(放送大学教授)
奈良 由美子
(放送大学教授)
11 消費生活用製品とリスク 科学技術が進展し消費者のニーズも多様化する現代社会にあって、さまざまな製品が開発・販売され、生活の利便性を高めている。同時に、その使用による被害も指摘されている。この回では、日常生活で使用する製品をとりあげ、事故や被害実態を見たうえで、製品安全に対する生活者の認識をおさえ、さらにこれへの対処を行政、事業者、そして消費者の立場から考えていく。

【キーワード】
消費者、消費生活用製品、製品事故、製品評価技術基盤機構(NITE)、警告表示、消費生活用製品安全法、責任、誤使用と正常使用、製品の不確実性
奈良 由美子
(放送大学教授)
奈良 由美子
(放送大学教授)
12 食品とリスク 食の安全・安心に対するひとびとの関心は高い。この回では食品の安全性について、客観的な様相を具体的なデータによっておさえ、これとひとびとの主観的な認識との差がどうであるか、さらにはその差の要因は何かを考察する。総じて、現代社会にあってわたしたちが食品リスクに向かい合うための手がかりを考えていきたい。

【キーワード】
食の安全・安心、食中毒、食品添加物、食品安全委員会、BSE問題、食品の放射能汚染問題、遺伝子組換え食品、マスコミ報道
奈良 由美子
(放送大学教授)
奈良 由美子
(放送大学教授)
13 信頼とリスク 現代社会においてリスクを考えるとき、重要な分析概念のひとつとなるのが「信頼」である。この回では、まず信頼の意味ならびに生活の安全・安心と信頼との関わりをおさえる。そのうえで、リスクをめぐる複数の主体のあいだで信頼を構築することの意義と可能性について、主要モデルや具体的事例を示しながら考えていく。

【キーワード】
信頼、生活の外部依存、安全の外部依存、伝統的信頼モデル、主要価値類似性モデル、専門的能力、姿勢、誠実さ、参加の重要性、第三者
奈良 由美子
(放送大学教授)
奈良 由美子
(放送大学教授)
14 生活者の主体性:リスクリテラシーとリスクガバナンス この回では、生活者がリスク社会に主体的に関わることの意義と可能性を検討する。まず生活者とリスクをめぐるパラドックスを指摘し、そこから導いた示唆をふまえ、生活者のリスクリテラシーの涵養、さらにはリスクガバナンスへの参画について考えてみたい。

【キーワード】
主体性、リスクパラドックス、リスクリテラシー、リスクガバナンス、フレーミングの多角化、じぶんごと
奈良 由美子
(放送大学教授)
奈良 由美子
(放送大学教授)
15 安全と安心の実現にむけて これまでに現代社会における生活リスクについて、その様相、認識、対処の局面から述べてきた。最終回では、それらの内容を①ゼロリスクを前提としない実際的なリスクマネジメントの導入、②安全に裏付けられた安心の実現、③生活者のリスク管理の主体としての復権の観点から総括することで、本書全体のまとめを行う。

【キーワード】
リスクマネジメントのクライテリア、ゼロリスク、安全と安心、不安、生活全体への満足、主体性、セルフエンパワメント、ミューチュアルエンパワメント
奈良 由美子
(放送大学教授)
奈良 由美子
(放送大学教授)
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