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地域の発展と産業('15)

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主任講師
河合 明宣 (放送大学教授)
放送メディア
ラジオ
放送時間(平成29年度)
第1学期:(日曜)16時00分~16時45分
第2学期:(水曜)1時30分~2時15分

講義概要

私たちの生活や生産活動にとっての地域の役割が重要度を増している。これは、グローバル化の中で大きな影響を被った個々の生活及び生産活動の見直し、立て直しを図ることが主要な背景の一つとなっている。地域とは何かを考えるために、今日までに蓄積されてきた地域研究を振り返る。次いで、幾つかの研究方法(ディシプリン)に基づいた地域の理解を具体的に学習する。内発的発展、発展途上国における参加型農村開発等に関する論点整理を通して、対象とする現場において、「地域」の発展に関わるアクター(担い手)を捉え、持続可能な発展(開発)が求められる21世紀の地域像を考えてみたい。
※詳しくはシラバス

開設年度
平成27年度
科目区分
社会経営科学プログラム
科目コード
8930686
単位数
2単位
単位認定試験
試験日・時限
平成29年度 第1学期:平成29年7月22日(土曜)8時限(17時55分~18時45分)
平成29年度 第2学期:平成30年1月19日(金曜)1時限(9時15分~10時05分)
単位認定試験
平均点
(平成28年度 第1学期)74.5点
(平成28年度 第2学期)74.6点
備考
「地域の発展と産業('11)」の単位修得者は履修不可
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授業の目標

地域に関わる研究は、幾つかの流れがある。ディシプリン(方法論)の違いに分けて先行研究をサーベイする。地域は、地球、国際、世界さらに国家や経済、産業、社会等のように広大で抽象度が高く、見えない存在ではない。関心と方法を持てば、地域を把握しうる。地域は、私たちが一員として生活し、地域のあり方を決める決定に参加しうる身近な単位である。紹介する幾つかの事例から、地域にどのように関わるかについても学んで欲しい。

履修上の留意点

「地域の発展と産業('11)」の単位取得者は履修不可。

シラバス

テーマ 内容 執筆担当講師名
(所属・職名)
放送担当講師名
(所属・職名)
1 地域研究とは わが国における地域研究は、戦後復興を経て1960年代にアジア経済研究所や国立大学に新設された研究所等で始まった。こうした地域研究の背景、その後の成果、提起された課題等をサーベイする。

【キーワード】
地域研究、日本の地域研究、地域研究対象
河合 明宣
(放送大学教授)
河合 明宣
(放送大学教授)
2 地域の研究・地域の再生 戦後日本の地域研究は、外交や通商政策上の必要性から推進された側面を持っている。一方、こうした戦後地域研究の広がりと深まりから地理学、歴史学、水利学、農学等を基礎に発展途上国への国際協力研究に一定の蓄積が見られた。こうした研究動向を概説する。

【キーワード】
開発途上国研究、国際協力研究
河合 明宣
(放送大学教授)
河合 明宣
(放送大学教授)
3 日本における地域史研究と「地元学」の展開 1970年代以降、県史、次いで町村史刊行事業と資料収集及び文書館創設という行政主導の地域研究が展開した。他方で、水俣の反公害闘争や過疎の農村地域再生という切実な課題解決を指向する「地元学」や「地域学」等が各地から生まれている。1990年代には、市町村レベルで郷土資料館等、地域をよく知るための場が生み出されるようになる。この動向を見る。

【キーワード】
地方史編纂、郷土資料館、地元学
河合 明宣
(放送大学教授)
河合 明宣
(放送大学教授)
4 内発的発展論と環境論 海外を対象とした地域研究の進展と、並行する形で国内では東北学等を先駆して「地域学」や「地元学」が提唱されてきた。内発的発展論は、海外と国内の地域研究における共通点を持つ。内発的発展論の主要な課題を整理する。

【キーワード】
環境、公害、市民社会
河合 明宣
(放送大学教授)
河合 明宣
(放送大学教授)
5 環境保全と地域社会
-環境社会学-
環境社会学による地域の把握は何に注目し、いかなる発展を目指すのか。環境を把握する方法や、地域づくりの担い手との連携のありかたを現場での経験を通して述べる。

【キーワード】
環境社会学、高度経済成長、全国総合開発計画、範域的地域、関係的地域
古川 彰
(関西学院大学大学院教授)
古川 彰
(関西学院大学大学院教授)
6 地域とその変化についての理解
-地理学-
地域の把握においてはその地理的特徴を理解しておくことが基本となる。地理学は、気候、植生、土壌、産業、都市・農村、民族、政治等の分布を空間として捉えるのみならず、空間的相違の構造、時間的変化の把握においても研究を積みあげている。地理学による地域とその構造、歴史的変化の捉え方について述べる。

【キーワード】
地域の把握、構造の把握、歴史的変化の把握
月原 敏博
(福井大学教授)
月原 敏博
(福井大学教授)
7 マングローブ林の地域生態史
-生態環境論-
私たちの消費行動が遠く離れた海や森の生態系を脅かすことがある。生産地域での持続的な生物資源利用の実現は簡単ではないが、まずは地域の個々の生産活動を見直していくことが重要である。本章では、タイのマングローブ林とエビ養殖を事例にして、地域生態史を辿り、生物資源利用のあり方を展望する。

【キーワード】
熱帯林、エビ養殖、生物資源利用、地域の履歴
竹田 晋也
(京都大学大学院准教授)
竹田 晋也
(京都大学大学院准教授)
8 集落(自然村)形成史
-歴史学-
地域研究における歴史的把握の意義を述べる。土地や災害、環境等について歴史的記述は可能である。ここでは、地域が継承している制度として集落、最も住民に近い地方行政(基礎単位)について、バングラデシュを事例として説明する。

【キーワード】
ユニオン史、集落論、集落組織、バングラデシュ
河合 明宣
(放送大学教授)
河合 明宣
(放送大学教授)
9 バングラデシュの環境問題
-実践型地域研究-
地域の開発問題などの問題は二律背反の論理を持つ場合が多い。問題を外側から論理的分析する外的分析法ではなく、問題を直観的に捉える内的分析法により二律背反の論理を超越する論理が構築されなけばならない。本章はバングラデシュで実施さらた環境問題というグローバル・イシューへの地域レベルで実践的な活動を行っている現地NGOと協働実施したPLA(参加型相互学習実践法)による実践型地域研究の具体的な事例紹介である。

【キーワード】
在地の自覚、当事者性、環境問題、社会ニーズ、実践型地域研究、バングラデシュ
安藤 和雄
(京都大学准教授)
安藤 和雄
(京都大学准教授)
10 在地の絶対肯定
-農村研究の視点-
日本の離島、中山間地域の農村では、過疎化、少子高齢化、農業離れ、放棄田化が進み、多くの農村では集落コミュニティの維持さえも困難になりつつある。本章ではこの問題を引き起こした本質的原因を考える。この悲しむべき日本の農村開発で起きた事実を反省し、発展途上国の農村開発に活かしていこうという在地の絶対肯定の哲学が農村研究や農村開発関係者に強く求められる。

【キーワード】
在地の自覚、在地の絶対肯定、過疎、放棄田、中山間地、農村開発
安藤 和雄
(京都大学准教授)
安藤 和雄
(京都大学准教授)
11 地方行政・地方自治体・地域住民 バングラデシュにおける基礎単位としてのユニオンの歴史的変遷を軸に、郡―県―国に編成される中央―地方関係を論ずる。

【キーワード】
バングラデシュ、住民参加型農村開発、リンク・モデル
河合 明宣
(放送大学教授)
河合 明宣
(放送大学教授)
12 地域発展の理念 ブータンが国際社会に登場した1960年代から2008年成文憲法発布、総選挙実施による地方議会(県/郡二議会)制導入にいたる半世紀を概観する。国家統治体制整備と住民参加による地方自治が段階的、並行的に進行した経緯を述べる。環境保全重視の発展理念と政策決定におけるリーダーシップに注目する。

【キーワード】
国民総幸福(GNH:Gross National Happiness)、地方議会、ブータン
河合 明宣
(放送大学教授)
河合 明宣
(放送大学教授)
13 地域発展の基礎単位 国家レベルでの資源配分は様々な配慮を経て、地方に渡る。地方で得た資源と中央から配分された資源の利用は地域の発展計画に基づいてなされる。環境や貧困等のグローバルな課題を含め、住民参加型政策決定のあり方を考える。

【キーワード】
地産池消、自然と人間の共生、住民参加型決定
河合 明宣
(放送大学教授)
河合 明宣
(放送大学教授)
14 国家・自治体・市民組織
-ブータンの市民社会組織を事例として-
共同問題の共同解決の場として生活する場所である地域に焦点を絞り込んで話を進めて来た。地域から広域に再び手が届く領域がある。市民社会を通ずる大きなCDのサイクルである。この点でNGO、NPO、地縁組織、市民社会組織などの役割を扱う。

【キーワード】
NGO、市民社会組織、地縁組織、キャパシティデベロップメント(CD)
河合 明宣
(放送大学教授)
河合 明宣
(放送大学教授)
15 地域産業論 現代において生活するために必要な活動は産業である。地域における産業のあり方は、生活の質、生活し消費する住民の満足感に影響を与える。この点に関連させて地域の持続性を論ずる。

【キーワード】
日本の発展、アジアの発展、持続的発展
河合 明宣
(放送大学教授)
河合 明宣
(放送大学教授)
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