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『古事記』と『万葉集』('15)

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主任講師
多田 一臣 (二松学舎大学特別招聘教授)
放送メディア
ラジオ
放送時間(平成29年度)
第1学期:(木曜)13時00分~13時45分
第2学期:(土曜)7時30分~8時15分

講義概要

『古事記』と『万葉集』は、日本の古代文学を代表する二大古典であるが、それだけでなく、実は相互に深い関係で結ばれている。この科目では、最初に『古事記』がどのような歴史意識によって支えられているかを明らかにし、同時にそれぞれの巻ごとの固有性を、その説話内容の具体的な分析を通じて探っていく。さらに『万葉集』においても、その成立の背景を明らかにすることで、宮廷歌謡集としてのありかたを浮かび上がらせる。同時に、この二つの作が、自国の文化伝統への深い自覚と省察とにもとづいて生み出されていることを、具体的な事例を通じて解き明かしていく。
※詳しくはシラバス

開設年度
平成27年度
科目区分
コース科目(人間と文化コース(導入科目))
〔2009年度~2015年度〕共通科目(一般科目)
〔2008年度以前〕共通科目(一般科目)
科目コード
1118188
単位数
2単位
単位認定試験
試験日・時限
平成29年度 第1学期:平成29年7月26日(水曜)8時限(17時55分~18時45分)
平成29年度 第2学期:平成30年1月25日(木曜)2時限(10時25分~11時15分)
単位認定試験
平均点
(平成28年度 第1学期)87.7点
(平成28年度 第2学期)71.1点
備考
 
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授業の目標

この科目の目標として、以下のことを想定している。
1、『古事記』と『万葉集』を生み出した歴史意識のありようを知ること。
2、表現の基底にある古代の人々の世界像を知ること。
3、自国の文化的伝統、とりわけ和語へのつよい自覚と省察とがいかにして生み出されたのかを確かめること。
4、それらを通じて、古代の表現史の展開の様相を把握し、古代文学の全体像への理解を深めること。

履修上の留意点

履修に際しての特別な知識は不要だが、高校の日本史の教科書などで、奈良時代あたりまでの歴史の概略を知っておくとよいかもしれない。

シラバス

テーマ 内容 執筆担当講師名
(所属・職名)
放送担当講師名
(所属・職名)
1 『古事記』の成立と歴史意識 『古事記』の成立事情を振り返りながら、その規定にある歴史意識について考える。『古事記』がフルコトブミとして成立した理由を探っていく。また、『万葉集』の原型部分が、天皇代を基準とする編年式配列となっている意味を、『古事記』の歴史意識と重ねて論じていく。

【キーワード】
フルコト、誦習、太安万侶、歴史意識
多田 一臣
(二松学舎大学特別招聘教授)
多田 一臣
(二松学舎大学特別招聘教授)
2 神々の世界① 『古事記』上巻の世界を取り上げる。『古事記』の高天原を中心とする世界が、いかにして生成されたかについて考える。イザナキ・イザナミによる国生み、三貴子の誕生、アマテラスとスサノヲの対立、スサノヲの追放などの記事をながめていく。

【キーワード】
国生み、高天原、アマテラス、スサノヲ
多田 一臣
(二松学舎大学特別招聘教授)
多田 一臣
(二松学舎大学特別招聘教授)
3 神々の世界② 引き続き『古事記』上巻の世界を取り上げる。ここでは、『古事記』独自の記述が多く見られる出雲世界の神話について考える。スサノヲの大蛇退治、オホクニヌシの活動の記事をながめていく。国譲りについても論じてみたい。

【キーワード】
スサノヲ、オホクニヌシ、国譲り
多田 一臣
(二松学舎大学特別招聘教授)
多田 一臣
(二松学舎大学特別招聘教授)
4 大和王権の成立 『古事記』上巻から中巻の世界を取り上げる。ニニギノミコトの天孫降臨から、神武天皇の東征、そして大和の中原における即位までの過程をたどる。海幸・山幸の話などにも説き及びたいと思っている。

【キーワード】
天孫降臨、ニニギノミコト、神武天皇、東征
多田 一臣
(二松学舎大学特別招聘教授)
多田 一臣
(二松学舎大学特別招聘教授)
5 反乱伝承の諸相 『古事記』の特徴は、皇位継承争いが数多く記されていることである。そのいくつかを取り上げ、それらが王権の樹立・維持と不可分な意味をもつことを論じてみたい。上巻のタギシミミの反乱、中巻のサホビコ・サホビメの物語などをながめる。

【キーワード】
皇位継承争い、反乱伝承
多田 一臣
(二松学舎大学特別招聘教授)
多田 一臣
(二松学舎大学特別招聘教授)
6 ヤマトタケルの物語 『古事記』中巻の「景行記」は、ほとんどがヤマトタケルの物語で占められている。王権の中心から疎外され、流離を余儀なくされた悲劇の皇子ヤマトタケルの像がいかにして作られたのかを考える。

【キーワード】
景行天皇、ヤマトタケル、流離
多田 一臣
(二松学舎大学特別招聘教授)
多田 一臣
(二松学舎大学特別招聘教授)
7 磐姫皇后像の形象 『古事記』下巻冒頭の「仁徳記」は、仁徳天皇を古代の聖帝として造型している。一方で、仁徳は皇后イハノヒメの激しい嫉妬に悩まされる天皇でもあった。ここでは、イハノヒメの物語について考えることで、聖帝仁徳のありかたに迫ってみたい。

【キーワード】
聖帝、仁徳天皇、イハノヒメ、嫉妬
多田 一臣
(二松学舎大学特別招聘教授)
多田 一臣
(二松学舎大学特別招聘教授)
8 英雄時代の終焉 仁徳天皇とともに、『古事記』下巻を代表するもう一人の天皇は雄略天皇である。その雄略は、『万葉集』冒頭歌の作者ともされている。ここでは、『古事記』の英雄時代の最後を飾る雄略天皇像の造型について考えてみたい。

【キーワード】
雄略天皇、英雄時代
多田 一臣
(二松学舎大学特別招聘教授)
多田 一臣
(二松学舎大学特別招聘教授)
9 初期万葉の時代
-額田王
初期万葉とは、壬申の乱前後あたりまでの歌を指す。ここでは、その代表歌人である額田王が、和歌史の上に果たした役割について考えていく。あわせて、『万葉集』の成立と構成についても概観する。

【キーワード】
初期万葉、歌謡と和歌、額田王
多田 一臣
(二松学舎大学特別招聘教授)
多田 一臣
(二松学舎大学特別招聘教授)
10 分水嶺としての柿本人麻呂① 『万葉集』の和歌史の頂点をきづいたのが柿本人麻呂である。人麻呂は長歌の形式を完成させただけでなく、新たな詩語の創造を通じて、和歌の表現世界を大きく拡大した。ここでは、殯宮挽歌など人麻呂の儀式歌を中心に、その達成の意味を考える。

【キーワード】
柿本人麻呂、長歌、殯宮挽歌、儀式歌
多田 一臣
(二松学舎大学特別招聘教授)
多田 一臣
(二松学舎大学特別招聘教授)
11 分水嶺としての柿本人麻呂② 前回の続きになる。ここでは、「泣血哀慟歌」など、人麻呂の私的な世界を歌った作を中心に取り上げる。あわせて、「柿本人麻呂歌集」についても触れる。さらに高市黒人、山部赤人についても取り上げてみたい。

【キーワード】
柿本人麻呂、柿本人麻呂歌集、高市黒人、山部赤人
多田 一臣
(二松学舎大学特別招聘教授)
多田 一臣
(二松学舎大学特別招聘教授)
12 和歌の変革者たち 『万葉集』の長歌は、柿本人麻呂によって完成される。それゆえ、その後の長歌は勢いを失い、人麻呂の作の亜流に留まることを余儀なくされた。そうした中、長歌に新たな変革を加えた二人の歌人が現れた。山上憶良と高橋虫麻呂である。ここではこの二人の長歌が何をもたらしたのかを、表現史の視点からながめていく。

【キーワード】
長歌、山上憶良、高橋虫麻呂
多田 一臣
(二松学舎大学特別招聘教授)
多田 一臣
(二松学舎大学特別招聘教授)
13 東歌と防人歌 『万葉集』を宮廷歌集として見る時、東国の衆庶の声を伝える東歌と防人歌の存在は、そこから大きく逸脱しているように見える。なぜ『万葉集』に東歌や防人歌が含まれるのか。ここでは、東国の位相を考えることで、そのことの意味について考えていく。

【キーワード】
東歌、防人歌、東国
多田 一臣
(二松学舎大学特別招聘教授)
多田 一臣
(二松学舎大学特別招聘教授)
14 和歌の表現の本質
-巻十六から
巻16は、それまでの和歌とは全く異なる表現性をもつ歌が集められている。そのいわば反(非)万葉ともいうべき歌の表現世界をながめていく。ここから反対に、古代の和歌表現の本質が何であったのかを考えてみたい。

【キーワード】
巻16、和歌表現の本質
多田 一臣
(二松学舎大学特別招聘教授)
多田 一臣
(二松学舎大学特別招聘教授)
15 万葉歌の終焉
-大伴家持
『万葉集』の世界の終焉ともいうべき大伴家持の作をながめ、次代の和歌との関係を考える。その作歌活動をたどりながら、その達成した世界がどのようなものであったのかについて考えてみたい。

【キーワード】
大伴家持
多田 一臣
(二松学舎大学特別招聘教授)
多田 一臣
(二松学舎大学特別招聘教授)
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