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哲学への誘い('14)

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主任講師
佐藤 康邦 (放送大学客員教授)
放送メディア
ラジオ
放送時間(平成29年度)
第1学期:(火曜)23時00分~23時45分
第2学期:(金曜)7時30分~8時15分

講義概要

哲学が敬遠される理由の一つとして、その用語や思考法がいわゆる哲学専門のものであって、一般の人々の理解を拒んでいるかのように見えるということがあげられると思う。しかし、哲学的な考え方に対する関心は多くの人々の心の中にあるはずである。そこで、導入科目に属するこの授業では、普通哲学の問題とされている題材だけではなく、普通は哲学という学問には属さないと思われている題材も取り上げ、そこに哲学的な見方を導入するという方針を取ることにした。それは、個人の人生の問題から社会の問題や芸術の問題に至るまでの多岐にわたる。それによって、これまで哲学に触れることがなかった人々にも哲学に触れるきっかけを与えられればと思う。
※詳しくはシラバス

開設年度
平成26年度
科目区分
コース科目(人間と文化コース(導入科目))
〔2009年度~2015年度〕基礎科目
〔2008年度以前〕共通科目(一般科目)
科目コード
1234242
単位数
2単位
単位認定試験
試験日・時限
平成29年度 第1学期:平成29年7月30日(日曜)1時限(9時15分~10時05分)
平成29年度 第2学期:平成30年1月27日(土曜)3時限(11時35分~12時25分)
単位認定試験
平均点
(平成28年度 第1学期)71.7点
(平成28年度 第2学期)80.7点
備考
「哲学への誘い('08)」単位修得者は履修不可
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授業の目標

大きく分けて三つのテーマが扱われる。最初は、哲学の源流でもある古代ギリシアの文化を、歴史、演劇、恋愛の三つの側面から取り上げ、それとギリシア哲学との関連を考える。二番目には、近代国家に生きる私たちの現実の問題を、哲学という観点から捉える。題材として、ヘーゲルの『法の哲学』が取り上げられるが、あわせて東西の国家論、経済理論も取り上げられる。最後には、文芸の問題として文学と絵画とが取り上げられ、それぞれが哲学観点からどのように捉えられるかが検討される。哲学主張が比較的わかりやすい文学だけではなく、その関係が一見わかりにくい絵画、彫刻の持つ哲学的意味について考える。

履修上の留意点

この科目は、同名の『哲学への誘い('08)』の授業内容を基本的には受け継ぎながらも、変更も加え、新しい側面も加えたものである。導入科目である以上、わかり易さを第一に心がけては いるが、すでに哲学に馴染んでいる学生にも興味のあるテーマが選ばれている。しかし、すでに行われた、『哲学への誘い('08)』とは、多くの箇所で重なる内容であることに注意して欲しい。

シラバス

テーマ 内容 執筆担当講師名
(所属・職名)
放送担当講師名
(所属・職名)
1 第Ⅰ部 古代ギリシアの知恵 ヘロドトスの『ヒストリア』 ペルシア戦争の記述を行った、歴史の父ヘロドトスの『ヒストリア』の検討をする。そのためには、古代ギリシア最盛期の成立にいたるまでの歴史をホメロスの昔に遡って検討する。また、古代ギリシア人のヒブリスについての考え方を理解する。

【キーワード】
ホメロス、トロイア戦争、ヒストリア、ペルシア戦争、ヒュブリスの諌め
佐藤康邦
(放送大学客員教授)
佐藤康邦
(放送大学客員教授)
2 第Ⅰ部 古代ギリシアの知恵 トゥキュディデスとペロポネソス戦争 (上) アテネとスパルタとの間におこったペロポネソス戦争の記述を行ったトゥキュディデスの『戦史』を検討する。その歴史記述は、ヘロドトスとは異なって悲劇的なものであるが、最盛期ギリシアの最高の知性の産物であるとも言える。

【キーワード】
ペロポネソス戦争、ロゴス、エルゴン、因果性、価値判断からの自由
佐藤康邦
(放送大学客員教授)
佐藤康邦
(放送大学客員教授)
3 第Ⅰ部 古代ギリシアの知恵 トゥキュディデスとペロポネソス戦争 (下) 『戦史』の内容の深さを示す、ペリクレスの追悼演説や、メロス事件、シシリー遠征の記述を通して、デモクラシーを初めギリシャ文化の特質について考える。

【キーワード】
ペリクレス、デモクラシー、正義、メロス事件、シシリー遠征
佐藤康邦
(放送大学客員教授)
佐藤康邦
(放送大学客員教授)
4 第Ⅰ部 古代ギリシアの知恵 ギリシア悲劇 古代ギリシアの生み出した文化遺産のなかでも最も魅力的なものの一つであるギリシア悲劇は、アリストテレス、ヘーゲル、ニーチェ等の哲学者によって様々に論じられてきた。アイスキュロス、ソフォクレス、エウリピデスの代表作を検討するとともに、哲学との関係を探る。

【キーワード】
トラゴイディア、ディオニュソス、アイスキュロス、ソフォクレス、エウリピデス
佐藤康邦
(放送大学客員教授)
佐藤康邦
(放送大学客員教授)
5 第Ⅰ部 古代ギリシアの知恵 恋愛小説としてのプラトン プラトンの対話篇にはエロスについての議論がしばしば登場する。『パイドロス』、『饗宴』などは、恋愛小説として読めるほどである。イデア論とエロス論との関係について検討する。

【キーワード】
エロス、球状人間、ソクラテス、恋の狂気、プラトニックラブ
佐藤康邦
(放送大学客員教授)
佐藤康邦
(放送大学客員教授)
6 第Ⅱ部 近代国家の現実と哲学 ヘーゲル『法の哲学』の位置と抽象法(『法の哲学』第一部) 近代国家論として高い評価を受けているヘーゲルの『法の哲学』を検討する。始めは、法についての原理論である。まず、その始めのところにある契約説にもとづく国家論を検討し、それとヘーゲルの法論や国家論との関係を見る。

【キーワード】
モダン、社会契約説、国民国家、自然法、実定法
佐藤康邦
(放送大学客員教授)
佐藤康邦
(放送大学客員教授)
7 第Ⅱ部 近代国家の現実と哲学 道徳(『法の哲学』第二部)と家族(『法の哲学』第三部人倫①) ヘーゲルの 『法の哲学』の特徴は、法の枠を超えた心の問題や人間関係の問題も扱っているところにある。ここでは、その例として道徳と家族について扱う。

【キーワード】
主観性、動機、意図、良心、家族、愛、婚姻
佐藤康邦
(放送大学客員教授)
佐藤康邦
(放送大学客員教授)
8 第Ⅱ部 近代国家の現実と哲学 市民社会(『法の哲学』第三部人倫②) 『法の哲学』のなかでも高い評価を受けている市民社会論を、スミス、マルクス、ウェーバーとの比較のもとで扱う。経済学と国家論との関係が主題となる。

【キーワード】
資本主義、欲求の体系、司法、行政、職業団体
佐藤康邦
(放送大学客員教授)
佐藤康邦
(放送大学客員教授)
9 第Ⅱ部 近代国家の現実と哲学 国家(『法の哲学』第三部人倫③) 国家を、君主、議会、官僚制の側面から検討するとともに、戦争と外交の関係について考える。

【キーワード】
国家、有機体、君主、統治、議会、戦争、世界史
佐藤康邦
(放送大学客員教授)
佐藤康邦
(放送大学客員教授)
10 第Ⅱ部 近代国家の現実と哲学 日本の近代国家 明治期における、福沢、明治憲法、教育勅語の思想を検討した上で、和辻哲郎の国家論について考える。

【キーワード】
福沢諭吉、教育勅語、社会主義、キリスト教、和辻倫理学
佐藤康邦
(放送大学客員教授)
佐藤康邦
(放送大学客員教授)
11 第Ⅲ部 文芸と哲学 ドストエフスキーの文学と哲学 哲学関心を持つ人々の間でもドストエフスキーの存在は大きなものである。彼の『地下生活者の手記』、『カラマーゾフの兄弟』から哲学的主題を引き出してみる。

【キーワード】
ロシア文学、ドストエフスキー、極限状態、シベリア、自由な信仰
佐藤康邦
(放送大学客員教授)
佐藤康邦
(放送大学客員教授)
12 第Ⅲ部 文芸と哲学 日本近代文学と哲学 ドイツ哲学からも大きな影響を受けた森鴎外や、フランス文学のみならず哲学からも影響を受けた小林秀雄を通じて、哲学を専門としなかった人々の哲学的発言について考える。

【キーワード】
傍観者、空車、史伝、実践、理論
佐藤康邦
(放送大学客員教授)
佐藤康邦
(放送大学客員教授)
13 第Ⅲ部 文芸と哲学 絵画と哲学(1)様式の基礎 20世紀の彫刻家、画家であるジャコメッティの言葉を手がかりに絵画の様式に関する考察を通して、視覚をめぐる哲学的主題を展開する。

【キーワード】
ミメーシス、イデア、様式、プラトン、ジャコメッティ
佐藤康邦
(放送大学客員教授)
佐藤康邦
(放送大学客員教授)
14 第Ⅲ部 文芸と哲学 絵画と哲学(2)遠近法の諸問題① 絵画の奥行表現としての遠近法をめぐって、絵画と哲学の問題を考える。

【キーワード】
古代遠近法、ルネッサンス、視覚のピラミッド、3/4斜角デッサン、幾何学的遠近法
佐藤康邦
(放送大学客員教授)
佐藤康邦
(放送大学客員教授)
15 第Ⅲ部 文芸と哲学 絵画と哲学(3)遠近法の諸問題② 遠近法と哲学の関係を、遠近法の解体期の近代絵画に即して検討する。ことに現象学派の哲学の視覚の理論を検討する。

【キーワード】
相対性理論、アフォーダンス、セザンヌ、現象学、始源的奥行き
佐藤康邦
(放送大学客員教授)
佐藤康邦
(放送大学客員教授)
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