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和歌文学の世界('14)

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主任講師
島内 裕子 (放送大学教授)
渡部 泰明 (東京大学大学院教授)
放送メディア
テレビ
放送時間(平成29年度)
第1学期:(日曜)21時30分~22時15分
第2学期:(火曜)6時45分~7時30分

講義概要

日本文学の根幹とも言える和歌について、総合的に学び、理解を深めることを目指す。それと共に、和歌文学を学ぶことによって、長い伝統を持つ日本文学を貫いて存在する本質を洞察する。古代から現代まで、1300年以上にわたる長い和歌の歴史の中で、和歌の表現や和歌に託された人々の心はどのように変遷し、どのように深まってきたのか。著名な歌人、名歌や秀歌、勅撰和歌集、歌物語、歌論など、さまざまな角度から、わかりやすく、かつ具体的に講義する。現代社会を生きるうえで、ぜひとも身につけておきたい日本文学の教養基盤を、和歌を通して提示する。
※詳しくはシラバス

開設年度
平成26年度
科目区分
コース科目(人間と文化コース(専門科目))
〔2009年度~2015年度〕専門科目(人間と文化コース)
〔2008年度以前〕専門科目(人間の探究専攻)
科目コード
1554751
単位数
2単位
単位認定試験
試験日・時限
平成29年度 第1学期:平成29年7月27日(木曜)1時限(9時15分~10時05分)
平成29年度 第2学期:平成30年1月27日(土曜)4時限(13時15分~14時05分)
単位認定試験
平均点
(平成28年度 第1学期)78.6点
(平成28年度 第2学期)80.8点
備考
 
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授業の目標

第一に、歌人や歌集、歌物語や歌論など、広く和歌に関わる文学の全体像を、「和歌文学の世界」としてトータルに把握する。第二に、和歌の表現技法や歌ことば、和歌の鑑賞の仕方を具体的に学び、和歌文学に対する理解を深める。第三に、和歌文学の背景にある歴史や風土、思想・美術などと関連づけることで、和歌を通して日本文化の根底に触れる。

履修上の留意点

日本文学や日本語関連の他の科目をあわせて受講すれば、相互補完的に幅広く学習できるので、それらの履修をぜひとも勧めたい。特に、「日本文学概論('12)」や「日本文学の名作を読む('17)」などである。「日本文学概論」は、和歌と散文の双方を視野に収めて、日本文学の全体像を提示している。「日本文学の名作を読む」は、散文の領域を詳しく取り上げている。この「和歌文学の世界」は、和歌の領域を詳しく取り上げるので、前記二科目と合わせれば、トータルに日本文学を学ぶことができる。また、外国文学、哲学、思想、美学、歴史なども、日本文学と直接的あるいは間接的に関わるので、これらの科目を広く学ぶことが望ましい。

シラバス

テーマ 内容 執筆担当講師名
(所属・職名)
放送担当講師名
(所属・職名)
1 歌枕の世界 歌枕は、歌に詠まれる地名のことである。和歌の世界の広がりは、歌枕の発達と密接に結びついている。代表的な歌枕「吉野」を通して、歌枕の展開について考察する。

【キーワード】
歌枕、地名、吉野、『万葉集』、『古今和歌集』、『新古今和歌集』、南朝和歌
渡部 泰明
(東京大学大学院教授)
渡部 泰明
(東京大学大学院教授)
2 霞と時雨の風景 和歌に詠まれる自然の風景は、どのような心情と結びついているのか。春の霞と初冬の時雨を取り上げて、それぞれの素材が担っている意味や機能について、和歌史の展開に即して考察する。

【キーワード】
霞、春、時雨、冬、風狂
渡部 泰明
(東京大学大学院教授)
渡部 泰明
(東京大学大学院教授)
3 和泉式部の抒情 平安時代を代表する女流歌人和泉式部の家集、『和泉式部集』の和歌を読解する。特に、独特な方法の見られる彼女の贈答歌を中心に考察する。

【キーワード】
和泉式部、『和泉式部集』、恋歌、贈答歌、哀傷歌
渡部 泰明
(東京大学大学院教授)
渡部 泰明
(東京大学大学院教授)
4 『伊勢物語』の和歌 『伊勢物語』には、在原業平の詠んだ和歌が、多数織り込まれている。それらの絶唱が詠まれた場所に着目すると、日本全国の山・川・野・海などの歌枕が浮かび上がってくる。その中から、いくつかを取り上げ、それらの空間に込められた業平の思いを理解する。あわせて、『伊勢物語』の歌が後の時代にどのように本歌取りされて、普遍性を獲得していったかというプロセスをたどる。

【キーワード】
『伊勢物語』、春日野、宇津の山、小塩山、隅田川、本歌取り
島内 景二
(電気通信大学教授)
島内 景二
(電気通信大学教授)
5 『源氏物語』の和歌 日本文学の最高峰と目される『源氏物語』には、795首もの和歌が含まれている。それらの和歌の魅力を、近代・現代の歌人の作品や、江戸時代の日常生活などから探る。あわせて、これらの和歌を詠んだ紫式部の思想性に富んだ個性が、どのような『源氏物語』の達成につながったのかを明らかにする。

【キーワード】
『源氏物語』、源氏取り、日常生活への浸透、紫式部、思想性、生きる意味
島内 景二
(電気通信大学教授)
島内 景二
(電気通信大学教授)
6 西行の恋歌 西行は、かなりの恋の歌を詠んでいる。遁世者である西行が、なぜ多くの恋歌を残しているのか、その意義について、『山家集』の作品を読みながら考える。

【キーワード】
西行、恋歌、遁世者、『山家集』
渡部 泰明
(東京大学大学院教授)
渡部 泰明
(東京大学大学院教授)
7 藤原定家の方法 藤原定家は、本歌取りをはじめとした、古典作品の表現を取り入れる方法によって、『新古今和歌集』の中心的存在となった。その方法とはどのようなものか、考察する。

【キーワード】
藤原定家、『新古今和歌集』、本歌取り、漢詩文、『源氏物語』
渡部 泰明
(東京大学大学院教授)
渡部 泰明
(東京大学大学院教授)
8 叙景歌の系譜 心情を直接に表さず、風景表現だけから成り立っている和歌を、叙景歌という。叙景歌を詠んだ歌人の系譜をたどりながら、その意義について考察する。

【キーワード】
叙景歌、山部赤人、源経信、宗尊親王、京極派
渡部 泰明
(東京大学大学院教授)
渡部 泰明
(東京大学大学院教授)
9 九相図の和歌 中世には、九相図という絵画・漢詩・和歌が一体となった作品が生まれた。その作品の和歌に注目しながら、さまざまな形で利用される中世の和歌の生命力について考える。

【キーワード】
九相図、中世和歌、無常観、人称性
渡部 泰明
(東京大学大学院教授)
渡部 泰明
(東京大学大学院教授)
10 和歌・連歌・俳諧 勅撰和歌集が途絶えて以後、韻文の世界にはどのような変化が生じたか。和歌から連歌へと展開し、さまざまな韻文のジャンルが並存する文学状況を概観しながら、中世から近世へと及ぶ和歌文学の水脈と命脈を見届ける。

【キーワード】
勅撰和歌集、連歌、俳諧、『集外三十六歌仙』、古今伝授、芭蕉
島内 裕子
(放送大学教授)
島内 裕子
(放送大学教授)
11 武家文化と和歌 近世において、大名たちが担った和歌文学の諸相を、文学作品だけでなく、大名庭園などの造形芸術の分野にも注目しながら考察する。あわせて、近世の文化人のネットワークの形成に、大名たちが果たした役割も考える。

【キーワード】
武家文化、柳沢吉保、大名庭園、小石川後楽園、松平定信、酒井抱一
島内 裕子
(放送大学教授)
島内 裕子
(放送大学教授)
12 橘守部と歌論 平戸藩の江戸藩邸の大名庭園である蓬莱園に関する『蓬莱園記』を著した、近世後期の国学者で歌人の橘守部に注目し、近世から近代への変革期に、和歌がどのように人々に浸透していったかを考察する。

【キーワード】
橘守部、松浦静山、松浦熈、『蓬莱園記』、『心の種』
島内 裕子
(放送大学教授)
島内 裕子
(放送大学教授)
13 樋口一葉の和歌 近世から近代への転換期において、和歌はどのように機能して、新しい文学者を生み出したのか。近代文学を切り開いた樋口一葉の日記から小説におよぶ文学世界を、和歌という観点から考えてみたい。

【キーワード】
樋口一葉、萩の舎、一葉の日記、一葉の小説、『一葉歌集』
島内 裕子
(放送大学教授)
島内 裕子
(放送大学教授)
14 近代短歌の世界 旧派和歌から近代短歌への大きな変化を生み出したのは、何か。さまざまの結社が誕生した近代短歌の中から、その主流となった『アララギ』に注目して、その文学精神の本質を考える。正岡子規・伊藤左千夫・島木赤彦・斎藤茂吉などの作品を読み解き、『アララギ』の文学運動が近代詩歌をどのように変革したのか、明らかにする。

【キーワード】
猿渡容盛、近代短歌、『アララギ』、正岡子規・伊藤左千夫・島木赤彦・斎藤茂吉
島内 景二
(電気通信大学教授)
島内 景二
(電気通信大学教授)
15 現代短歌の世界 歌壇のみならず、詩壇・文壇などにも衝撃を与え、戦後日本社会に強烈なアンチテーゼを突きつけたのが、「前衛短歌」である。その代表者である塚本邦雄に焦点を当て、現代短歌の可能性について考察する。あわせて、原子爆弾投下という世界の不条理と、短歌の創作によって対峙した竹山広の「長崎短歌」をも考える。

【キーワード】
現代短歌、前衛短歌、塚本邦雄、長崎短歌、竹山広
島内 景二
(電気通信大学教授)
島内 景二
(電気通信大学教授)
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