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日本文学の名作を読む('17)

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主任講師
島内 裕子 (放送大学教授)
放送メディア
ラジオ
放送時間(平成29年度)
第1学期:(水曜)22時15分~23時00分
第2学期:(金曜)13時45分~14時30分

講義概要

古典から近代まで、日本文学における名作を取り上げて、文学作品への理解を深めることを目指している。取り上げる作品は、物語・随筆・評論など、広く散文作品全般にわたるので、時代による表現の変化や、文学概念の変遷にも、具体的に触れることができる。毎回、原文を豊富に紹介しながら、著名な作品をじっくり解説し、作品の背景や、影響力にも言及することによって、散文で書かれた名作の文学史的な広がりも十分に理解できるように構成した。
※詳しくはシラバス

開設年度
平成29年度
科目区分
コース科目(人間と文化コース(専門科目))
〔2009年度~2015年度〕専門科目(人間と文化コース)
〔2008年度以前〕専門科目(人間の探究専攻)
科目コード
1554930
単位数
2単位
単位認定試験
試験日・時限
平成29年度 第1学期:平成29年7月30日(日曜)2時限(10時25分~11時15分)
平成29年度 第2学期:平成30年1月23日(火曜)4時限(13時15分~14時05分)
単位認定試験
平均点
備考
 
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授業の目標

第1に、日本文学における名作を取り上げることによって、古典から近代までの主要な散文作品のエッセンスを提示する。 第2に、文学作品の原文講読に力点を置いて、文学作品そのものを読む楽しみを体験する。第3に、作品それぞれの背景や、時代性も勘案することによって、時代と社会の中で文学が担ってきたものを認識し、これからの文学の可能性を展望する。

履修上の留意点

日本文学や日本語関連の他の科目を合わせて受講すれば、相互補完的に、幅広く学習できるので、それらの科目もぜひ履修することを勧めたい。「日本文学概論('12)」「『古事記』と『万葉集』('15)」「和歌文学の世界('14)」「上田秋成の文学('16)」「日本語概説('15)」、大学院科目「国文学研究法('15)」などは、まさに、本科目と相互補完性を持つ。また、外国文学、哲学、思想、美学、歴史なども、日本文学と直接・間接に関わるので、これらの科目についても、広く学ぶことが望ましい。

シラバス

テーマ 内容 執筆担当講師名
(所属・職名)
放送担当講師名
(所属・職名)
1 名作をどう読むか 日本文学における名作とは、どのような作品を指すのか。作品が誕生してから名作として認定されるまでの道のりを、『枕草子』を具体例にとって概観すると共に、本書で取り上げる作品群の概要を俯瞰し、それらが、各時代を代表する新しいジャンルの創造と深く関わることを指摘する。

【キーワード】
名作、ジャンル、韻文と散文、『枕草子』
島内 裕子
(放送大学教授)
島内 裕子
(放送大学教授)
2 『伊勢物語』を読む 『伊勢物語』は、『源氏物語』以前に書かれた「前期物語」の中で、和歌の詠まれた状況を語る「歌物語」の傑作である。全百二十五段の中から惟喬親王章段に着目し、第八十二段と第八十三段を読み、その魅力を堪能する。あわせて、美しい友情の描かれた第十六段や、母と子の情愛を語る第八十四段にも触れる。

【キーワード】
『伊勢物語』、人間関係、惟喬親王、在原業平、紀有常、第八十二段、第八十三段、第八十四段
島内 景二
(電気通信大学教授)
島内 景二
(電気通信大学教授)
3 『源氏物語』正編を読む 平安時代の物語文学のみならず、日本文学の最高峰に位置する『源氏物語』の正編において、人間関係がどのように描かれているのかを考える。具体的には、光源氏と永く連れ添った紫の上が、死を迎える御法巻に焦点を当て、彼女が生前に作り上げた人間関係の意味を問い直す。

【キーワード】
『源氏物語』、正編、光源氏、紫の上、人間関係、御法巻
島内 景二
(電気通信大学教授)
島内 景二
(電気通信大学教授)
4 『源氏物語』続編を読む 『源氏物語』の続編は、「匂宮三帖」と「宇治十帖」から成り、光源氏の没後の世界を描いている。光源氏の一代記であった『源氏物語』正編に対して、続編では薫という人物が中心となる。薫の人生を通して、『源氏物語』続編がどのような人間関係や世界観を描出しているのかを、親子関係に注目しながら考える。

【キーワード】
『源氏物語』、続編、匂宮三帖、宇治十帖、親子関係、薫、柏木、八の宮
島内 景二
(電気通信大学教授)
島内 景二
(電気通信大学教授)
5 『平家物語』を読む 中世に成立した軍記物語の代表作である『平家物語』を取り上げる。高倉院と小督の悲恋に着目しながら読むことで、『源氏物語』の影響力の大きさを確認する。そのうえで、『平家物語』と『源氏物語』との違いも探る。さらに、近代文学から吉川英治の『新・平家物語』を取り上げ、古典である『平家物語』との比較を試みる。

【キーワード】
軍記物語、『平家物語』、小督、『源氏物語』、吉川英治、『新・平家物語』
島内 景二
(電気通信大学教授)
島内 景二
(電気通信大学教授)
6 『方丈記』を読む 鎌倉時代の初期に成立した『方丈記』に焦点を当てて、住まいの文学・人生観の文学としての個性を明らかにする。また、『方丈記』と同時代に成立した歴史思想書である『愚管抄』にも触れ、それぞれの原文を通して、中世前期に成立した新しい散文スタイルについて考察する。

【キーワード】
鴨長明、『方丈記』、慈円、『愚管抄』、論理性
島内 裕子
(放送大学教授)
島内 裕子
(放送大学教授)
7 『徒然草』を読む 『徒然草』が、それ以前とそれ以後の文学の分岐点となったことを、表現と内容の両面から考察する。また、集約力に富む名文を鏤めている『徒然草』が、近世文学や近代文学へ与えた影響力の大きさにも言及し、現代にまで至る古典文学の基盤作品として位置づける。

【キーワード】
『徒然草』、『徒然草』以前、『徒然草』以後、分水嶺
島内 裕子
(放送大学教授)
島内 裕子
(放送大学教授)
8 『金々先生栄花夢』を読む 恋川春町の黄表紙『金々先生栄花夢』を読み解き、初期草双紙とは異なる、大人向けの戯作としての特色を理解する。また、その後日談という設定で書かれた山東京伝の黄表紙『金々先生造化夢』を読み、寛政の改革が黄表紙に及ぼした影響について考える。

【キーワード】
『金々先生栄花夢』、黄表紙、謡曲、洒落本、戯作、寛政の改革
佐藤 至子
(日本大学教授)
佐藤 至子
(日本大学教授)
9 『桜姫全伝曙草紙』を読む 読本というジャンルの特色と、代表的な読本作者である曲亭馬琴の著作に触れた上で、馬琴と同時代の作者である山東京伝の読本『桜姫全伝曙草紙』を取り上げる。物語の構造、表現、主題について考察し、作品の特色と魅力を再評価する。

【キーワード】
『桜姫全伝曙草紙』、読本、清玄桜姫もの、因果応報、無常観
佐藤 至子
(日本大学教授)
佐藤 至子
(日本大学教授)
10 『白縫譚』を読む 絵入り伝奇小説である合巻の特色と作風の変遷をふまえた上で、幕末の長編合巻の代表作である『白縫譚』を取り上げる。物語の構想、先行作品との関係、登場人物の造型を分析し、人気を集めた理由について考察する。

【キーワード】
『白縫譚』、合巻、妖術使い、「黒田騒動物」、「天草騒動物」
佐藤 至子
(日本大学教授)
佐藤 至子
(日本大学教授)
11 『怪談牡丹燈籠』を読む 三遊亭円朝の怪談噺『怪談牡丹燈籠』の口演速記を取り上げる。小説における言文一致を試みていた近代の作家たちへの影響に触れつつ、落語の語りの特色、創作方法、「人情を穿つ」描写について考察する。

【キーワード】
『怪談牡丹燈籠』、『伽婢子』、落語、口演速記、言文一致
佐藤 至子
(日本大学教授)
佐藤 至子
(日本大学教授)
12 夏目漱石の小説を読む 近代小説の草創と展開の中で、夏目漱石が果たした大きな役割に触れると共に、数々の漱石の傑作を概観する。具体的な講読作品としては、前期三部作の中から『三四郎』と『それから』を取り上げる。

【キーワード】
小説、夏目漱石、前期三部作、『三四郎』、『それから』
島内 裕子
(放送大学教授)
島内 裕子
(放送大学教授)
13 森鷗外の史伝を読む 森鷗外の残した膨大な文業の中から、「史伝」というジャンルを取り上げて、その特徴を探る。特に、その叙述の方法に着目しながら、原文を味読しつつ、鷗外晩年の文学観と人生観を読み取る。

【キーワード】
史伝、森鷗外、『渋江抽斎』、『伊沢蘭軒』、『北条霞亭』
島内 裕子
(放送大学教授)
島内 裕子
(放送大学教授)
14 芥川龍之介の短編を読む 近代文学における短編というジャンルに注目し、芥川龍之介の作品を取り上げながら、短編小説の多様性に触れる。また、夏目漱石や森鷗外の文学世界との関連にも注目しながら、近代文学の展開の中で、芥川龍之介を位置づけたい。

【キーワード】
芥川龍之介、短編、『大川の水』、『枯野抄』、『本所両国』
島内 裕子
(放送大学教授)
島内 裕子
(放送大学教授)
15 中島敦の短編を読む 中島敦の文学形成を辿りながら、昭和の戦前・戦中期の短編小説が新たに切り開いた文学的な達成を見極める。作品講読を通して、その表現と文体の魅力を明らかにする。

【キーワード】
中島敦、『耽美派の研究』、『山月記』、『悟浄出世』、『弟子』、『李陵』
島内 裕子
(放送大学教授)
島内 裕子
(放送大学教授)
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