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認知症と生きる('15)

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主任講師
井出 訓 (放送大学教授)
放送メディア
テレビ
放送時間(平成29年度)
第1学期:(火曜)6時45分~7時30分
第2学期:(金曜)17時30分~18時15分

講義概要

近年の高齢者数の増加に伴い、健康な高齢者ばかりではなく、疾病や障害を持ちながら生活を続ける高齢者の数も増加していることが報告されている。特に、認知症高齢者の数は2015年に345万人、2020年には410万人になるとの予測がなされている。認知症とは何か、認知症の予防とは、また認知症を患った場合にどこでどのように暮らすのか等の問題は、医療・福祉の専門職ばかりではなく、一般市民の間においても関心の高まりを見せている。本科目では、認知症に関する基礎的な医学知識から認知症の人や家族に対する具体的な地域での取り組みまで、幅広く網羅しながら認知症に関する基礎的な理解を促すとともに、専門職に就く学生たちの知識整理と共に、治療やケアに関する新たな情報を盛り込むことで、認知症ケアの実践にも資する内容の学習を行う。
※詳しくはシラバス

開設年度
平成27年度
科目区分
コース科目(生活と福祉コース(専門科目))
〔2009年度~2015年度〕専門科目(生活と福祉コース)
〔2008年度以前〕 専門科目(生活と福祉専攻)
科目コード
1518968
単位数
2単位
単位認定試験
試験日・時限
平成29年度 第1学期:平成29年7月26日(水曜)4時限(13時15分~14時05分)
平成29年度 第2学期:平成30年1月25日(木曜)5時限(14時25分~15時15分)
単位認定試験
平均点
(平成28年度 第1学期)80.6点
(平成28年度 第2学期)80.8点
備考
 
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授業の目標

認知症とはどのような状態であるのかなど、認知症に関する基本的な理解を得ることができる。
認知症の人とかかわる上で重要となる知識を身に着けることができる。
認知症の人、家族、介護者が地域の中でどのように暮らしているのかを知ることができる。
認知症になっても安心して暮らせる町づくりの実現に向けた取り組みを学ぶことができる。

履修上の留意点

受講に先立つ予備的な専門知識は特に必要としないが、おのおのの関心に応じて広く関連事項を学んでいくことを期待する。また、それぞれが暮らす地域での取り組みなど、身近な問題として視野を広げつつ考察を深めてほしい。

シラバス

テーマ 内容 執筆担当講師名
(所属・職名)
放送担当講師名
(所属・職名)
1 認知症とは何か:
現代社会における認知症
我が国は65歳以上高齢者の10人に一人は認知症を有する時代を迎えつつある。認知症の診断技術やケア、認知症の人、家族、介護者のためのサービス、更には認知症になっても安心して暮らしていけるまちづくりなど、社会における認知症の理解は、以前に比べ進んできている。認知症に関する人々の関心も高まっている。そうした認知症治療やケア、サービスなどの歴史的変遷、また定義や今日的課題など、海外の動向も踏まえながら概観する。

【キーワード】
定義、歴史、社会の高齢化、医療の進歩
井出 訓
(放送大学教授)
井出 訓
(放送大学教授)
2 認知症の医学的な特徴①:
認知症をきたす様々な疾患
医学的には認知症は様々な疾患の総称である。アルツハイマー型認知症を代表とする神経変性疾患以外にも脳血管性障害によるもの感染症やホルモンの病気によって引き起こされる認知症もある。また、一見認知症のように見えるうつ病やせん妄といった病態もある。ここではこれらの認知症症状をきたす疾患の説明やその重要性について述べる。

【キーワード】
認知症、疫学、原因疾患、鑑別診断、せん妄、うつ病
角 徳文
(香川大学准教授)
角 徳文
(香川大学准教授)
3 認知症の医学的な特徴②:
アルツハイマー型認知症
我が国のみならず欧米においても認知症の中で、最も多いタイプがアルツハイマー型認知症である。アルツハイマー型認知症は、神経細胞が破壊され脳が萎縮することにより脳機能が低下するものであるが、具体的な原因ははっきりと解明されていないのが現状である。アルツハイマー型認知症に関する疫学、症状と経過などを中心に医学的な特徴を概観する。

【キーワード】
アルツハイマー型認知症、疫学、症状、検査、軽度認知機能障害、予防
角 徳文
(香川大学准教授)
角 徳文
(香川大学准教授)
4 認知症の医学的な特徴③:
認知症の診断とその他の認知症;
血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭葉変性症
本章では、認知症診断の手順とその際に必要となる検査などについて基本的事項を説明する。またアルツハイマー型認知症以外の血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型変性症について概観する。

【キーワード】
診断、画像検査、評価尺度、脳血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型変性症
角 徳文
(香川大学准教授)
角 徳文
(香川大学准教授)
5 認知症の医学的な特徴④:
認知症の治療
~薬物療法について~
近年、認知症の増加に伴いその治療薬の開発も進んでいる。ここでは現在用いられているアルツハイマー型認知症に対する治療薬や開発中の治療薬について説明する。また、精神症状などの周辺症状に対する治療を薬物療法を中心に説明する。

【キーワード】
抗認知症薬、向精神薬、非薬物療法
角 徳文
(香川大学准教授)
角 徳文
(香川大学准教授)
6 認知症の人の行動と心理的特徴の理解①:
中核症状と周辺症状
アルツハイマー型認知症や脳血管性認知症に代表される認知症疾患にみられる症状は、中核症状と周辺症状とに分けることができる。それらの考え方や特徴、具体的な症状の現れ方や病態などについて解説する。

【キーワード】
見当識障害、失認、失行、実行機能障害、記憶障害
加藤 伸司
(東北福祉大学教授)
加藤 伸司
(東北福祉大学教授)
7 認知症の人の行動と心理的特徴の理解②:
心理的問題の理解
認知症によって人の心理面にどのような変化が生じ、それがその人の生活においてどのような影響を与えるのかについて解説する。また、周囲の不適切な対応、不適当な環境が認知症の人に及ぼす心理的な影響について述べる。

【キーワード】
不安感、焦燥感、混乱、負担感、不満
加藤 伸司
(東北福祉大学教授)
加藤 伸司
(東北福祉大学教授)
8 認知症の人の行動と心理的特徴の理解③
~様々な行動の特徴
徘徊や妄想、攻撃的な行為など、認知症の人が示す様々な行動はかつて問題行動と呼ばれていたが、近年では認知症の心理・行動症状と呼ぶようになっている。こうした行動がなぜ起こるのか、またどのようなかかわりが必要となるのか、認知症の人の心理・行動症状出現の理解にむけ、具体的な事例などから解説する。

【キーワード】
問題行動、行動障害、BPSD
加藤 伸司
(東北福祉大学教授)
加藤 伸司
(東北福祉大学教授)
9 認知症の人とのかかわり①:
認知症ケアの歴史をたどる
認知症ケアの変遷を説明し、認知症の人が急増する時代の中であるべきケアの基本について説明する。また、当事者の体験をベースにしながら複合的な障害と潜在力の理解、それらを活かした先進的なケアの取り組みなどを実例をもとに紹介する。

【キーワード】
歴史、パーソンセンタードケア、持てる力
六角 僚子
(獨協医科大学教授)
六角 僚子
(獨協医科大学教授)
10 認知症の人とのかかわり②:
認知症の人の生活支援
認知症の人が自立した生活を送るために重要となる支援のあり方を、在宅、施設など暮らしの場の違いから解説する。また、なじみの関係、なじみの環境といった認知症ケアの基盤となる環境調整について説明する。

【キーワード】
在宅、グループホーム、環境、なじみの関係
六角 僚子
(獨協医科大学教授)
六角 僚子
(獨協医科大学教授)
11 認知症の人とのかかわり③:
認知症の人と権利
認知症の人に対する差別や偏見を考えながら、その人の権利を擁護することの意義を解説する。また、在宅や施設に暮らす認知症の人への虐待、身体拘束など、倫理的な課題を学習するとともに、かかわりのあり方、支援のあり方を考察する。

【キーワード】
QOL、自己決定権、成年後見制度、アドボカシー
六角 僚子
(獨協医科大学教授)
六角 僚子
(獨協医科大学教授)
12 認知症の人とのかかわり④:
認知症の人とのコミュニケーション
認知症の人とかかわるときに重要となるコミュニケーションのあり方について解説する。また、認知症の人の持てる力を引き出すかかわり方、支持的なかかわりのあり方について説明する。

【キーワード】
対象理解、非言語的コミュニケーション、支持的かかわり
六角 僚子
(獨協医科大学教授)
六角 僚子
(獨協医科大学教授)
13 認知症と生きる①:
当事者から見る認知症
―本人
認知症の当事者の方々が語る言葉から、認知症と生きることへの思いや意味を考える。また、語られる言葉から、支える側に求められていることが何かを考察していく。

【キーワード】
当事者、思い、支援、自律
井出 訓
(放送大学教授)
井出 訓
(放送大学教授)
14 認知症と生きる②:
当事者から見る認知症
―家族
認知症の人を支える家族、介護者はどのようなことに悩み、何を考えているのかを、家族や介護者の具体的な言葉から考えていく。また、家族会などのサポートグループでの活動やその意味を考察する。

【キーワード】
家族会、介護負担、不安、家族の思い
井出 訓
(放送大学教授)
井出 訓
(放送大学教授)
15 認知症と生きる③
~地域で支える認知症
地域の中で認知症の人がどの様に支えられ、生活しているのかを、地域における具体的な取り組みから概観する。また、認知症になっても安心して暮らせるまちを築くための様々な取り組みを紹介し、活動状況や課題などを解説する。

【キーワード】
認知症サポーター、町づくり、生活支援
井出 訓
(放送大学教授)
井出 訓
(放送大学教授)
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