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健康長寿のためのスポートロジー('15)

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主任講師
田城 孝雄 (放送大学教授)
内藤 久士 (順天堂大学教授)
放送メディア
テレビ
放送時間(平成29年度)
第1学期:(日曜)12時00分~12時45分
第2学期:(水曜)21時30分~22時15分

講義概要

スポートロジーは、スポーツと健康の関わりを科学的に解明する新しい学問分野として新たに創設されたものである。科学的根拠に基づく習慣的な運動によって、生活習慣病の予防や治療、要介護につながる高齢者の転倒・骨折予防、認知症やうつ病の予防などを行おうという新しい学問である。医学とスポーツ健康科学と連携して、個人個人の体質に応じた肥満予防のためのスポーツ療法など、スポーツと医学が手を結び合って、一般市民の健康増進のためのさまざまな対策を打ち出していこうという体系だった学問の教育を目指す。
※詳しくはシラバス

開設年度
平成27年度
科目区分
コース科目(生活と福祉コース(専門科目))
〔2009年度~2015年度〕専門科目(生活と福祉コース)
〔2008年度以前〕 専門科目(生活と福祉専攻)
科目コード
1518976
単位数
2単位
単位認定試験
試験日・時限
平成29年度 第1学期:平成29年7月27日(木曜)6時限(15時35分~16時25分)
平成29年度 第2学期:平成30年1月28日(日曜)1時限(9時15分~10時05分)
単位認定試験
平均点
(平成28年度 第1学期)88.2点
(平成28年度 第2学期)84.6点
備考
 
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授業の目標

スポーツは、心身の健康の保持増進にも重要な役割を果たすものであり、健康で活力に満ちた長寿社会の実現に不可欠であることを学ぶ。分子生物学・運動生理学など、基礎医学の最新知見から、スポーツや運動が、寿命の延長など、健康長寿に効果があることを学ぶ。

履修上の留意点

「公衆衛生(’15)」を履修することを推奨する。

シラバス

テーマ 内容 執筆担当講師名
(所属・職名)
放送担当講師名
(所属・職名)
1 健康長寿のためのスポートロジー 現代の医療環境と健康増進、予防医学について説明し、スポートロジーという新しい学問体系の必要性について解説する。生活習慣病の予防や治療、要介護回避のための転倒・骨折や寝たきり予防、認知症の予防や治療に応用するための学問体系である。

【キーワード】
要介護、生活習慣病、スポーツ医学
田城 孝雄
(放送大学教授)
田城 孝雄
(放送大学教授)
2 現代社会と運動不足 遺伝的要因と生活習慣(食事、運動、休養)が長期間にわたって不適切だった人の罹りやすい病気が生活習慣病である。最近の運動・医科学の研究により、これら生活習慣病に慢性的な運動不足が大きく関係していることが明らかとなった。ここでは、最新の運動生理学の知見を解説する。

【キーワード】
生活不活発病、NEAT、廃用性委縮、生理的適応
森谷 敏夫
(京都大学教授)
森谷 敏夫
(京都大学教授)
3 運動が全身に与える影響
-水中運動の効果-
近年、社会の水泳に対する需要は増え、年々幅広いものとなっている。その需要は、「競泳」に留まらず「アクアエクササイズ」、「水中ウォーキング」、「水を利用したヒーリング」など多岐にわたる。水中運動が呼吸循環機能や、エネルギー代謝に与える影響を、生体データに基づいて解説する。

【キーワード】
水中運動、アクアエクササイズ、水中ウォーキング
鈴木 大地
(順天堂大学客員教授、スポーツ庁長官)
田城 孝雄
(放送大学教授)
鈴木 大地
(順天堂大学客員教授、スポーツ庁長官)
田城 孝雄
(放送大学教授)
4 肥満のメカニズムと運動 体重、体脂肪を調節しているのは自律神経である。運動をしないと自律神経の活動が低下する。筋力が落ちて筋肉の量も減る。基礎代謝も低下する。その結果として太るわけである。運動はこの自律神経機能を回復・亢進させ過剰な食欲を減らし、内臓脂肪を低減させる。これらのメカニズムを最新の知見をもとに分かり易く解説する。

【キーワード】
自律神経、褐色脂肪、アイリシン、食欲調節ホルモン
森谷 敏夫
(京都大学教授)
森谷 敏夫
(京都大学教授)
5 運動とメタボリックシンドローム メタボリックシンドロームのメカニズムとして内臓脂肪の蓄積とそれに伴うインスリン抵抗性の重要性が指摘されているが、近年、肝臓や骨格筋の細胞内に蓄積する脂質(異所性脂肪)がインスリン抵抗性の病態としてより重要であることが明らかとなってきている。メタボリックシンドロームの概念と異所性脂肪との関連、それに対する食事、運動の効果について解説する。

【キーワード】
異所性脂肪、インスリン抵抗性
田村 好史
(順天堂大学先任准教授)
田村 好史
(順天堂大学先任准教授)
6 運動と糖尿病 近年、2型糖尿病患者数は増加の一途を辿り、今後効果的な予防や治療法の開発が望まれる。肝臓や骨格筋の細胞内に蓄積する脂質(異所性脂肪)がインスリン抵抗性の病態としてより重要であることが明らかとなってきているが、糖尿病の発症、治療におけるそれらの重要性や具体的な対処方法について考えたい。特に日本人においては、非肥満の2型糖尿病が多く、その発症機序と運動の役割について詳しく解説する。

【キーワード】
異所性脂肪、インスリン抵抗性、行動変容
田村 好史
(順天堂大学先任准教授)
田村 好史
(順天堂大学先任准教授)
7 運動と心血管疾患(1) 心臓血管系の構造、代表的な心血管疾患の分類、原因、その病態について解説する。それらの疾患に関連する危険因子について理解する。それぞれの疾患における運動療法に位置付け、実情と問題点について解説する。動脈硬化を基盤として発症する虚血性心疾患は増加している。虚血性心疾患の予防、虚血性心疾患患者の心血管イベント再発予防は重要である、その二次予防における運動療法の意義、包括的疾病管理プログラムである心臓リハビリテーションについて解説する。

【キーワード】
虚血性心疾患、大動脈疾患、脳卒中、末梢動脈疾患、静脈血栓症、危険因子、動脈硬化、心臓リハビリテーション
島田 和典
(順天堂大学先任准教授)
島田 和典
(順天堂大学先任准教授)
8 運動と心血管疾患(2) 心不全患者は増加している。心不全の原因と病態を理解する。心肺運動負荷試験の特徴とその意義、心不全に対する運動処方、運動療法の効果について解説する。さらに、心不全に対する心臓リハビリテーションの実際、レジスタンストレーニングの有効性について解説する。

【キーワード】
心不全、心筋代謝、心筋リモデリング、レジスタンストレーニング
島田 和典
(順天堂大学先任准教授)
島田 和典
(順天堂大学先任准教授)
9 運動と運動器疾患(1)
-運動と骨粗鬆症-
運動を行う際の身体活動を司る骨・軟骨・筋肉などの運動器そのものの機能維持にも「力学的負荷」が重要である。さらに、長寿化に伴い増加する高齢者の骨折そして寝たきりの原因となる骨粗鬆症患者は800万人程度と推定されるが、その予防と治療にも「力学的負荷」は重要な役割を担う。これら運動器疾患、そのなかでも骨粗鬆症と運動もしくは「力学的負荷」との関連について解説する。

【キーワード】
運動器、骨、軟骨、骨粗鬆症、骨折、力学的負荷
石島 旨章
(順天堂大学准教授)
石島 旨章
(順天堂大学准教授)
10 運動と運動器疾患(2)
-運動と変形性膝関節症-
わが国での患者数が約2,500万人程度と推定される変形性膝関節症は、壮年期に発症し、高齢者の日常生活動作を障害し、生活の質を低下させ、要介護の主要原因疾患である。この疾患に対して、適切な運動による関節への「力学的負荷」は確固とした治療方法である一方で、肥満などによる過剰な「力学的負荷」は疾患の増悪因子である。本章では、変形性膝関節症における「力学的負荷」の重要性について解説する。

【キーワード】
運動器、軟骨、変形性膝関節症、運動療法、力学的負荷
石島 旨章
(順天堂大学准教授)
石島 旨章
(順天堂大学准教授)
11 運動と骨格筋 骨格筋は、運動の力を生み出す人体のエンジンとしての役割を果たしている。また、刺激の変化に対してよく適応する非常に可塑性に富んだ組織であり、筋肉トレーニングなど負荷の増大に対しては肥大し、反対に無重力環境などで不活動な状態によって萎縮する。本章では、まず骨格筋が力を発揮する基本的なしくみを理解し、さらに骨格筋の特性とスポーツ競技との関連性についての理解を深める。その上で、加齢に伴う筋萎縮(サルコペニア)と骨格筋に関わるアスリート遺伝子(αアクチニン3遺伝子)を題材に、骨格筋の役割について分子、遺伝子のレベルからも理解することを目指す。

【キーワード】
筋力トレーニング、筋肥大、筋萎縮、サルコペニア、筋線維組成
内藤 久士
(順天堂大学教授)
内藤 久士
(順天堂大学教授)
12 認知機能と脳 適応的な行動の発現には脳が必須である。本章では脳の基本構造について概説した後、脳がどのように適応的な行動を支えているのかを解説する。

【キーワード】
脳、認知機能、判断、実行機能、記憶、前頭前野、海馬
宇賀 貴紀
(順天堂大学先任准教授)
宇賀 貴紀
(順天堂大学先任准教授)
13 加齢による脳の変化、認知症とその予防 認知症が今後ますます大きな社会問題となることは間違いない。そこで、認知症の種類とそれぞれの病態、進行について概説した後、運動を含めた様々な認知症の予防法について解説する。

【キーワード】
脳、加齢、認知症、前頭前野、海馬、食事、運動
宇賀 貴紀
(順天堂大学先任准教授)
宇賀 貴紀
(順天堂大学先任准教授)
14 運動とがん がんは今や国民の二人に一人が罹る病気である。がんの原因を明らかにし、それらに対する予防法を見いだし有効な予防対策を講じることは、国全体として戦略的に取り組むべき喫緊の課題である。〝発がん要因″(変異誘発及び蓄積の要因)として、近年、肥満、糖尿病、運動不足等の生活習慣との関連が強く示唆されている。本章では、がんの発生と運動、及び生活習慣との関係について理解してもらう。

【キーワード】
生活習慣、がん予防、一次予防、運動、発がんメカニズム
中釜 斉
(順天堂大学客員教授、国立がん研究センター理事長)
中釜 斉
(順天堂大学客員教授、国立がん研究センター理事長)
15 子どもの体力・運動能力の現状とその課題 子どもの体力・運動能力は、近年一部のテスト項目で成績の向上傾向が認められるものの、その多くは親世代が子どもであったおよそ30年前に比べて依然低い水準にある。子どもの体力・運動能力の低下は、将来的に国民全体の体力・運動能力低下につながり、医療や介護に要する費用の高騰を招き、社会全体の活力が失われることにもなりかねない。本章では、これまで蓄積されてきた調査データに基づいて、子どもの体力・運動能力の変遷と現状を正しく把握し、体力・運動能力低下の背景を理解する。また、この問題解決に向けた今後の取り組みのあり方について考える。

【キーワード】
体力・運動能力低下、二極化、運動指針、新体力テスト、運動習慣
内藤 久士
(順天堂大学教授)
内藤 久士
(順天堂大学教授)
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