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基礎看護学('16)

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主任講師
戸ヶ里 泰典 (放送大学教授)
井上 智子 (大阪大学教授)
放送メディア
テレビ
放送時間(平成29年度)
第1学期:(木曜)12時00分~12時45分
第2学期:(火曜)17時30分~18時15分

講義概要

この10有余年来わが国における看護学領域における学問の深化・展開は日進月歩であり、知識・技術の高度化が進み、高度専門知識・技術をもつ看護職の養成も進みつつある。それは臨床看護師全体の知識・技術の底上げが急務であることも意味しており、国家資格を持って看護専門職としての役割を果たすうえで求められる学術的知識・技術もまた向上が求められている。
基礎看護学は文字通り看護学の学問的基盤であり、導入部であり、看護専門職者として活動する上で誰もが共通して身につけておかねばならない知識を体系化した広範な学問領域となっている。そこで本授業では、こうした広範な領域の中から、看護専門職者として活動する上で必要、かつ、看護ケアの質の向上を計るうえで特に重要視されているevidence-based nursing(EBN:科学的根拠に基づく看護実践)を目指した理論および技術に関する項目を15回に分けて取り上げる。各項目では最新の知見も取り入れつつも、看護師が活躍する保健・医療の現場における看護実践に資する知見も織り交ぜる形で教授し、学習者の理解をはかる。
なお、本授業は「看護学概説(’16)」とは相補的な内容となっており、両授業を受講することにより、看護学における基礎の理解が深まるものと期待できる。
※詳しくはシラバス

開設年度
平成28年度
科目区分
コース科目(生活と福祉コース(専門科目))
〔2009年度~2015年度〕専門科目(生活と福祉コース)
〔2008年度以前〕 専門科目(生活と福祉専攻)
科目コード
1519042
単位数
2単位
単位認定試験
試験日・時限
平成29年度 第1学期:平成29年7月30日(日曜)2時限(10時25分~11時15分)
平成29年度 第2学期:平成30年1月23日(火曜)4時限(13時15分~14時05分)
単位認定試験
平均点
(平成28年度 第1学期)80.6点
(平成28年度 第2学期)83.5点
備考
「基礎看護学('10)」の単位修得者は履修不可
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授業の目標

1. Evidence based Nursingについて理解を深める。
2. わが国における看護専門職者として役割を果たすために必要な基本的看護技術に関する知識と理解を深める。
3. わが国における保健・医療・福祉制度の中で看護師が果たす役割について理解を深める。

履修上の留意点

「看護学概説('16)」と併せて受講されたい。

シラバス

テーマ 内容 執筆担当講師名
(所属・職名)
放送担当講師名
(所属・職名)
1 看護学への期待 本講義のイントロダクション。看護学は、人々の健康生活の実現に向けて、さまざまな学問領域の知識体系を基盤として実践される総合科学である。健康で幸福に暮らすという人間の普遍的なニーズに応えるヘルスサイエンス・アートとしての看護学への期待について考えていく。

【キーワード】
ヘルスサイエンス、アート、専門性、対人サービス、医療サービスの特性、事前期待、医療法
井上 智子
(大阪大学教授)
井上 智子
(大阪大学教授)
2 コミュニケーション コミュニケーションとは、あるシステムから別のシステムへと、記号によって情報が移動する過程である。この場合のシステムとは情報の発信主体と受信主体のことをさし、人間、動物、機械がシステムとなる。医療の場では人間同士がシステムとなることが多く、相互に発信者と受信者となりながら、言語や非言語の記号に置き換えられた情報がメッセージとして受信者に伝達される。メッセージを解読し解釈することで受信者はその意味を受け取り、そこに何らかの影響が生じる。本章では、発信者と受信者間の相互作用過程を経て、相互理解・相互関係へとつながる、アートとしてのコミュニケーションについて考えていく。

【キーワード】
言語・非言語メッセージ、コンテキスト、自己理解と自己開示、論理的思考、ポライトネス、テクニカルコミュニケーション
井上 智子
(大阪大学教授)
井上 智子
(大阪大学教授)
3 記録と情報システム 看護実践において情報は不可欠な存在である。そこで、まず情報とは何かについて整理したのち、データベースとしての診療記録、看護記録について解説する。次に、医療システムにおける情報の使われ方について、医療情報ネットワークの意義と種類について、特に看護師に関連する部分について扱う。最後に放送授業では医療施設における実践状況をゲスト出演者とともに紹介し理解を深める。また療養生活の連続性を支える情報ネットワークの在り方についても言及する。

【キーワード】
情報、記録、看護記録、標準化、電子カルテ、クリニカルパス、診療情報ネットワーク、看護管理システム、パーソナルヘルスレコード
戸ヶ里 泰典
(放送大学教授)
戸ヶ里 泰典
(放送大学教授)
ゲスト:玉本 和紀(順天堂大学附属順天堂医院情報管理担当看護師長)
4 看護のプロセス 看護過程は、対象者の健康問題や生活上のニーズを抽出し、健康の回復・維持・増進するための意図的・系統的な問題解決のプロセス方法である。これを通じて、看護が蓄えてきた知識や技術を包括的に再編成し、方向性を明示しながらケアを実践する力が必要となる。論理的思考や批判的思考を活用し、科学的根拠に基づいた看護を実践するためのプロセスについて考えていく。

【キーワード】
思考過程、共有と実践、評価
四谷 淳子
(福井大学教授)
四谷 淳子
(福井大学教授)
5 安全・安楽 安全・安楽は看護の基本原則として自立とともに重要とされている。すべての看護ケアは、対象の安全・安楽を目指した意図的な活動である。対象の健康状態を踏まえた適切な看護ケアを提供するためのバイタルサインの観察とアセスメント、対象の苦痛への理解、安楽への支援について解説する。

【キーワード】
安全・安楽、バイタルサインの観察法とアセスメント、苦痛の理解、安楽の支援
杉本 吉恵
(大阪府立大学教授)
杉本 吉恵
(大阪府立大学教授)
6 感染予防の技術 感染症は世界規模で蔓延している状況にあり、深刻な課題である。また、高齢化や医療技術の進歩は、易感染者の増加による日和見感染の増加や院内感染に影響を与えている。感染予防に対する看護師の責務と基本姿勢について述べるとともに、病院だけでなくさまざまな場での感染予防対策の実際について紹介する。

【キーワード】
院内感染、病原微生物、標準予防策、感染予防対策
伊丹 君和
(滋賀県立大学教授)
伊丹 君和
(滋賀県立大学教授)
ゲスト:中村 寛子(市立長浜病院感染管理認定看護師)
7 呼吸援助技術 呼吸は生命を維持するために必要不可欠なものである。健常な状態では呼吸していることを意識しないが、呼吸に異常があると息苦しさを感じる。息苦しさが生じると生活行動範囲が狭まる。さらに、呼吸困難が強度になると生命が脅かされる。そのため、息苦しさが生じると強い不安や苦痛を生じることになる。ここでは呼吸状態のアセスメント、呼吸を楽にする姿勢、呼吸法、気道浄化、酸素療法について解説する。

【キーワード】
呼吸アセスメント、気道浄化、吸引、呼吸訓練、酸素療法、在宅酸素療法
杉本 吉恵
(大阪府立大学教授)
杉本 吉恵
(大阪府立大学教授)
ゲスト:竹川 幸恵(大阪府立呼吸器・アレルギー医療センター慢性疾患看護専門看護師)
8 活動・休息の援助技術 人間は活動と休息のバランスを上手く保つことにより、より健康的な生活を送ることができる。活動と休息のアセスメントと、活動への援助としての体位変換、移乗、移送、休息への援助として睡眠への援助について説明する。活動への援助の実際では看護師の腰痛が問題となっているため腰痛予防を考慮した援助法も併せて解説する。

【キーワード】
活動・休息アセスメント、体位変換、移乗・移送、睡眠、看護師の腰痛予防
杉本 吉恵
(大阪府立大学教授)
杉本 吉恵
(大阪府立大学教授)
9 清潔援助技術 日常生活における「洗顔」「手洗い」「歯磨き」「入浴」などの清潔行動は、健康習慣として日常的に行われている。身体を清潔に保つことの意義、清潔ニーズのアセスメントについて述べた上で、エビデンスに基づいた清潔援助技術について考えていく。

【キーワード】
皮膚・粘膜の構造と機能、清潔ニーズのアセスメント、生体反応
伊丹 君和
(滋賀県立大学教授)
伊丹 君和
(滋賀県立大学教授)
10 食事援助技術 食事とは、生命活動の根幹である。私たちは食事に含まれる栄養素を取り込むことで、エネルギーを獲得し、身体の組織を新しく作り、損傷した組織を修復し、生きている。この食事摂取の過程を細分化して整理し、各機能障害に対する援助について解説する。

【キーワード】
栄養、食事摂取、嚥下機能アセスメント、食事援助、栄養療法
辻本 朋美
(大阪大学助教)
辻本 朋美
(大阪大学助教)
11 排泄援助技術 人々の尊厳に関わる排泄援助は、排泄障害の種類を明確にし、排泄の自立に向けて適切な方法を選択していく必要がある。排泄日誌を用いたアセスメントをもとに、効果的な排泄用具の選択や自然な排泄を促進する方法について考える。

【キーワード】
排尿排便アセスメント、排泄障害、排泄経路変更、排泄援助
山田 正己
(気の里看護小規模多機能型居宅介護「つむぎのて」施設長)
山田 正己
(気の里看護小規模多機能型居宅介護「つむぎのて」施設長)
ゲスト:横山 剛志(国立長寿医療研究センター副看護師長)
12 褥瘡予防 褥瘡は、一般に「床ずれ」とよばれ、主に臥床している際に寝具と接触している身体部分の血流が途絶えることで生じる阻血性の皮膚および皮下組織の障害である。発生要因をアセスメントし、褥瘡を予防するとともに、発生時には早期に治癒に導くために創状態をアセスメントし創状態に応じたケアを行う必要がある。褥瘡発生予防および治癒に導くための、アセスメント方法やスキンケアおよび除圧ケア、創局所のケアについて考えていく。

【キーワード】
リスクアセスメントと発生予防、褥瘡分類と経過評価、治療への援助
四谷 淳子
(福井大学教授)
四谷 淳子
(福井大学教授)
13 教育的支援 ライフ・スパンの延長、医療の高度化、生活環境や価値観の変化を受けて、健康課題が多様化・複雑化する時代を迎え、教育的支援が求められる機会が増えてきている。教育的支援に関連する理論や考え方について解説する。

【キーワード】
成人教育、レディネス、自己効力感、コンプライアンス、アドヒアランス、コンコーダンス
井上 智子
(大阪大学教授)
井上 智子
(大阪大学教授)
14 継続看護と退院支援 1.近年における継続看護と退院支援の必要性が高まる背景と地域医療連携・地域包括ケアシステムの考え方、2.医療機関における退院支援を担当する部門・担当専門職に関する知識と連携、および、退院支援・退院調整について、3.退院支援・退院調整の実際例、の諸点について取り上げる。放送授業ではゲスト出演者とともに退院支援の具体例を紹介し退院支援の方法の理解を深めていく。

【キーワード】
地域包括ケアシステム、地域医療連携、療養の連続性、退院調整、多職種連携、意思決定支援
戸ヶ里 泰典
(放送大学教授)
戸ヶ里 泰典
(放送大学教授)
ゲスト:田城 孝雄(放送大学教授)、坂井 志麻(東京女子医科大学専任講師)
15 多職種による連携と協働 保健・医療・福祉の現場では多種多様な専門スタッフが携わり、役割を分担する一方で目的と情報を共有し連携しながらサービス提供を行っている。まず、医療専門職とは何かについて、歴史的変遷も踏まえて解説し、連携と協働、チーム医療に関する基礎知識を解説する。最後に乳がん医療とその実践を例に多職種連携およびチーム医療について考えていく。

【キーワード】
専門職、チーム医療、多職種相互連携型アプローチ、多職種相互乗り入れ型アプローチ、スキルミクス
戸ヶ里 泰典
(放送大学教授)
戸ヶ里 泰典
(放送大学教授)
ゲスト:金井 久子(聖路加国際大学臨床准教授)
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