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人口減少社会の構想('17)

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主任講師
宮本 みち子 (放送大学副学長)
大江 守之 (慶應義塾大学名誉教授)
放送メディア
テレビ
放送時間(平成29年度)
第1学期:(火曜)19時00分~19時45分
第2学期:(月曜)21時30分~22時15分
〔再放送〕(水曜) 1時30分~2時15分

講義概要

ポスト工業化、経済のグローバル化、少子・高齢化などの社会変動は、人々のくらし、地域社会、仕事の世界を秩序づけてきた構造を大きく変えつつある。なかでも人口増加社会から人口減少社会への転換、および成長型社会からゼロ成長またはマイナス成長社会への転換は、これまでとは異なるインパクトを社会の諸相に及ぼしている。その実態を、とくに大都市圏と地方圏・地域コミュニティ・世界という切り口、および家族・親密圏という切り口から明らかにする。そのうえで、これからのくらしと社会の新しい地平を展望する。
※詳しくはシラバス

開設年度
平成29年度
科目区分
コース科目(生活と福祉コース(専門科目))
〔2009年度~2015年度〕専門科目(生活と福祉コース)
〔2008年度以前〕 専門科目(生活と福祉専攻)
科目コード
1519069
単位数
2単位
単位認定試験
試験日・時限
平成29年度 第1学期:平成29年7月25日(火曜)7時限(16時45分~17時35分)
平成29年度 第2学期:平成30年1月24日(水曜)4時限(13時15分~14時05分)
単位認定試験
平均点
備考
 
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授業の目標

1.少子高齢化、人口減少を理解するための基礎知識を身につける。
2.現代社会とくらしの動態と、それにともなう課題の所在を知る。
3.人口減少社会に対して、学生自ら、それぞれの場で主体的にプランニングできる力量を身につける。

履修上の留意点

特になし。

シラバス

テーマ 内容 執筆担当講師名
(所属・職名)
放送担当講師名
(所属・職名)
1 人口減少と少子化 現在の人口推計は、日本の将来人口が2050年に9千7百万人、2100年には5千万人を割り込むという人口減少社会の姿を描き出している。20世紀の日本は人口が3倍になるという人口増加社会であったが、2008年をピークに人口減少に転じ、21世紀中続くと見通されるのはなぜなのか、減少速度の緩和や回復の可能性はないのかといった疑問に答えるために、少子化を中心に人口減少をめぐる基本的な事柄について学ぶ。

【キーワード】
人口減少、人口推計、少子化、人口転換、人口モメンタム
大江 守之
(慶應義塾大学名誉教授)
大江 守之
(慶應義塾大学名誉教授)
2 超高齢・多死社会の到来 長期にわたる人口減少社会を出現させる要因は、1980年代半ばから始まった低出生率状態が持続するというだけでない。規模の大きな1930・40年代の世代、1960・70年代世代が、死亡率が低下するなかで、相次いで高齢期に到達し、膨大な高齢人口をうみだし、そこから死亡を発生させるからである。21世紀の人口減少社会は、超高齢・多死社会であることを学ぶ。

【キーワード】
人口ピラミッド、超高齢社会、長寿化、生命表、平均寿命
大江 守之
(慶應義塾大学名誉教授)
大江 守之
(慶應義塾大学名誉教授)
3 人口減少社会の家族変動 少子高齢化という人口変動は大きな家族変動を伴って進行する。少子化の最大の要因である未婚化は、自らの家族をつくらない人々を増加させ、単独世帯や高齢期の親と子から成る世帯を増加させている。後者の世帯も親の死亡とともに単独化し、21世紀半ばにかけて親族ネットワークの弱い高齢単独世帯を大量に出現させることになる。そのメカニズムと意味を学ぶ。

【キーワード】
定位家族と生殖家族、世帯の家族類型、未婚率、同居率、世帯主率
大江 守之
(慶應義塾大学名誉教授)
大江 守之
(慶應義塾大学名誉教授)
4 人口減少社会の地域人口変動 人口減少、高齢化、家族変動という相互に連動する人口変動は、地域的差異を伴って進行する。その最大の要因は東京圏への若年人口の集中が持続している点にある。この集中プロセスをコーホートの視点から分析し、東京圏と地方圏はどのように変化してきたか、また変化していくのかを理解する。東京圏に大量に移動した最初の世代である1930・40年代生れによって形成された郊外に焦点をあて、家族の変容と地域社会の対応を展望する。

【キーワード】
人口分布、大都市圏、郊外、コーホート・シェア、潜在的他出者
大江 守之
(慶應義塾大学名誉教授)
大江 守之
(慶應義塾大学名誉教授)
5 人口減少社会の人口移動
-国内-
日本全体で今後、人口の減少が見込まれるなか、国内の人口がこれまで以上に規模の大きい都市に集中する可能性がある。人口減少下の東京一極集中についてどういうことが生じているのか、大都市圏からのUターンやIターンにはどのような特徴が見られるのか、また地方自治体の転入促進策の種類やその変遷と効果について理解する。

【キーワード】
人口移動、東京一極集中、Uターン、Iターン
中川 聡史
(埼玉大学教授)
中川 聡史
(埼玉大学教授)
6 人口減少社会の人口移動
-海外-
日本国内の人口の減少が見込まれるなか、海外との人口移動がこれまで以上に注目されるようになる。これまで日本がどのように外国人を受け入れてきたのかについての制度的変遷、1990年の入管法改正による日系人の増加とその経験から学んだこと。外国における外国人受け入れの考え方と制度と実態について理解する。

【キーワード】
入国管理制度、外国人労働者、外国人研修生
中川 聡史
(埼玉大学教授)
中川 聡史
(埼玉大学教授)
7 変わるライフコース ライフコースとは、個人が生まれてから死ぬまでの人生の軌道である。人々が社会のなかでどのような役割を取得し、どのような出来事をたどって歩んでいるのかに着目した用語である。人の一生は長寿化し、ライフコースの多様化・個人化が進んでいる。教育・労働・私生活・社会政策の交差でライフスタイルの変化をみていく。

【キーワード】
ライフコース、ライフコース・パターン、長寿化、脱家族化、生活設計、ライフデザイン、ライフコースの個人化
宮本 みち子
(放送大学副学長)
宮本 みち子
(放送大学副学長)
8 変わる家族と世帯 家族の形態面と人々の家族観から近年の家族形態の変化を見る。また、高度経済成長期以後の家族の変化をたどり、結婚・家族形成と、長寿化にともなう家族の変化から変わる家族と世帯の様相を見る。総じて、家族の相対化・個人化・脱制度化の動きをおさえる。

【キーワード】
家族、世帯、単独世帯、ケアワーク、家族の相対化・個人化・脱制度化、近代家族、虚弱高齢者(フレイル)
宮本 みち子
(放送大学副学長)
宮本 みち子
(放送大学副学長)
9 くらしのセーフティ・ネット 少子高齢化、人口減少社会は、社会関係のあり方や人々の有する絆に何らかの影響を及ぼしている。とくに家族の多様化、なかでも単身化が進むことは自由を拡大する一方で、くらしのセーフティ・ネットの安定性を脅かす面がある。その実態をみていく。

【キーワード】
セーフティ・ネット、社会の液状化、男性問題、貧困化する女性、単身化する社会、社会的孤立
宮本 みち子
(放送大学副学長)
宮本 みち子
(放送大学副学長)
大江 守之
(慶應義塾大学名誉教授)
10 家族とくらしの再構築 家族を中核とする親密圏の変容が人々のくらしに不可欠のケア機能を衰退させている実態をみる。また、20世紀工業時代に編成されたくらしのセーフティ・ネットが不安定化していることをリスクの多様化・階層化・普遍化という特徴で理解する。21世紀のあらたな生活課題を踏まえて、人々のくらしを支える親密圏と地域コミュニティを展望する。

【キーワード】
生活のリスク、ケア機能、オールタナティブな住まい、グループ・リビング、生活保障
宮本 みち子
(放送大学副学長)
宮本 みち子
(放送大学副学長)
11 人口減少社会と地域コミュニティ 人口減少社会において地域コミュニティはどのように変容していくかについて、幅広い視点から考える。高齢者など「地域密着人口」の増加、大都市・地方都市・農村部などの地域差、若い世代の地域志向等にも注目する。

【キーワード】
地域コミュニティ、地域密着人口、地域志向
広井 良典
(京都大学教授)
広井 良典
(京都大学教授)
12 人口減少の適応策と緩和策 人口減少傾向がしばらくの間続くと見込まれるなか、その適応策としてのコンパクト化が進められている。他方、人口減少に対する根本的な緩和策として、将来的に人口が定常状態に移行するために何かできるのか。

【キーワード】
適応と緩和、都市計画、コンパクト化
岡部 明子
(東京大学教授)
岡部 明子
(東京大学教授)
13 規模縮小下のまちづくり 規模縮小過程では「空き」が出る。「空き」をタネにしたさまざまなまちづくりが試みられている。空き建物のリノベーションや空き地を菜園にするなど、「空き」がコミュニティを育てていく。

【キーワード】
空き家、リノベーション、空き地、都市農業、コミュニティ
岡部 明子
(東京大学教授)
岡部 明子
(東京大学教授)
14 人口減少社会の社会保障 人口減少社会において重要な意味をもつ社会保障について考える。国際比較の中での日本の社会保障の特徴を確認した上で、財政的課題、世代間配分と世代間公平、子育て世帯・未婚者を含む若い世代への支援等を吟味する。

【キーワード】
社会保障、世代間配分、世代間公平
広井 良典
(京都大学教授)
広井 良典
(京都大学教授)
15 人口減少社会の構想 そもそも人口減少社会は一概にマイナスなのかといった点を含め、人口減少社会のあり方を大きな視野の中で考える。経済成長と「豊かさ」や幸福の意味、脱成長論やエコロジーとの関連等を含め幅広く検討する。

【キーワード】
豊かさ、脱成長論、エコロジー
広井 良典
(京都大学教授)
広井 良典
(京都大学教授)
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