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教育史入門 ('12)

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主任講師
森川 輝紀 (埼玉大学名誉教授)
小玉 重夫 (東京大学教授)
放送メディア
ラジオ
放送時間(平成29年度)
第1学期:(月曜)15時15分~16時00分
第2学期:(土曜)9時45分~10時30分

講義概要

教育という営為は、広義に捉えれば、人類の歴史とともに古いとも言うことができる。その教育の歴史を、西洋と日本という二つの視点から、それぞれ概観する。教育学や教育史についての深く専門的な知見を学ぶ前提として必要な、教育に関する歴史的考え方の基礎を身に付ける。第1回から第6回までは西洋教育史を中心に、第7回から第14回までは日本教育史を中心に扱う。第15回は今日の世界と日本の教育を扱うとともに、全体のまとめを行う。
※詳しくはシラバス

開設年度
平成24年度
科目区分
コース科目(心理と教育コース(導入科目))
〔2009年度~2015年度〕共通科目(一般科目)
〔2008年度以前〕 共通科目(一般科目)
科目コード
1118056
単位数
2単位
単位認定試験
試験日・時限
平成29年度 第1学期:平成29年7月27日(木曜)4時限(13時15分~14時05分)
平成29年度 第2学期:平成30年1月27日(土曜)1時限(9時15分~10時05分)
単位認定試験
平均点
(平成28年度 第1学期)87.4点
(平成28年度 第2学期)83.2点
備考
 
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授業の目標

 日本教育史および西洋教育史の基礎知識を学び、教育を歴史的に理解する際の基本的姿勢を身に付ける。

履修上の留意点

教育学の各専門科目を学習するための入門として、本科目の履修が強く望まれる。さらに、心理学や哲学、社会福祉論、政治学、歴史学といった、広く人間と社会に関わる人文社会諸科学の学習を志す場合にも、本授業の履修が理解の一助となるはずである。

シラバス

テーマ 内容 執筆担当講師名
(所属・職名)
放送担当講師名
(所属・職名)
1 古典古代の教育 この科目の概要を述べ、主任講師の紹介をした後に、近代教育の原型となった古代の教育について概説する。古代ギリシアのソフィストたちとソクラテスとの論争を軸に、ソクラテスの後継者であるプラトンについても説明を行う。また、古代ローマやキリスト教の意義についても考える。

【キーワード】
ポリス、ソフィスト、ソクラテス、助産術、プラトン、アカデメイア、アリストテレス、キケロ、クインティリアヌス、アウグスティヌス
小玉 重夫
(東京大学教授)
小玉 重夫
(東京大学教授)
2 近代以前の共同体における子育て 中世から初期近代までのヨーロッパ社会でどのような教育、子育てが行われていたのかを、近代以降の教育との対比を念頭におきながら明らかにしていく。あわせて、近代社会を生み出す原動力の一つとなった宗教改革についても説明を行う。

【キーワード】
教会、中世の大学、自由七科、ギルド、徒弟制、ルネサンス、マキャベリ、宗教改革、ルター
小玉 重夫
(東京大学教授)
小玉 重夫
(東京大学教授)
3 近代市民革命と国民国家の形成 17世紀から18世紀の近代市民革命とそれに続く19世紀の国民国家形成は、それまでとは異なる新しい近代教育を生み出した。その特徴を概観するとともに、それが現代の教育に直接的に大きな影響を与えていることを確認する。

【キーワード】
社団国家、コメニウス、ハリントン、社会契約、ホッブズ、ロック、コンドルセ、ルペルティエ、カント、ドイツ国民に告ぐ
小玉 重夫
(東京大学教授)
小玉 重夫
(東京大学教授)
4 子どもの発見と近代家族 近代教育の特徴を、大人とは異なる存在としての「子ども」の誕生と、子どもを教育する場としての近代家族の成立という視点から明らかにし、その意味について考えていく。

【キーワード】
アリエス、エミール、社会の秩序と自然の秩序、抽象的な人間、マルサス主義、生-権力、ドンズロ
小玉 重夫
(東京大学教授)
小玉 重夫
(東京大学教授)
5 近代学校と義務教育 近代学校にもとづく義務教育制度の成立について、18世紀から19世紀の産業革命との関連をふまえて説明する。その際特に、なぜ無償の義務教育が発展していったのかという点について考えていきたい。

【キーワード】
産業革命、ジュール・フェリー、ヘルバルト、ホーレス・マン、アガンベン、フーコー、規律訓練、パノプティコン、一斉教授、ギャラリー方式
小玉 重夫
(東京大学教授)
小玉 重夫
(東京大学教授)
6 子どもの世紀 近代学校が拡大普及していく20世紀は、近代教育や近代学校の様々な問題点が顕在化し、改革が試みられていく時代でもあった。そうした改革を主導した新教育運動と、そこに影響を与えた子ども中心主義やマルクス主義の特徴について述べ、その意味を考える。

【キーワード】
エレン・ケイ、マルクス主義、進歩主義、子ども中心主義、デューイ、統一学校運動、ブラウン判決、補償教育
小玉 重夫
(東京大学教授)
小玉 重夫
(東京大学教授)
7 近世社会における人間形成 近世社会において、「子ども」はどのようにして育てられ、どのようにして「一人前」の「大人」になりえたのかを、通過儀礼などの社会の慣習やしきたりを主な対象として考察する。そのことを通して、変容しつつも現代にいたるまで日本社会の底流にあった子育て文化の特徴をさぐる。

【キーワード】
子捨て・子殺し、通過儀礼、一人前、奉公、女大学
木村 政伸
(九州大学教授)
木村 政伸
(九州大学教授)
8 近世社会と学びの文化 近世社会に文字文化が普及した背景には、文字学習の機会の拡大がある。それは手習いから漢学を代表とする学問まで、多様な段階と分野を形成しながら実現した。そうした文字学習の拡大の動態とその要因、さらにはそれがもたらした社会的影響について述べる。

【キーワード】
識字、文字文化、手習塾(寺子屋)、漢学、俳諧、私塾
木村 政伸
(九州大学教授)
木村 政伸
(九州大学教授)
9 近代学校の出発 日本の教育近代化には、西洋の教育情報が大きな役割を果たしていた。西洋教育情報の組織的・体系的な摂取が進められる中で、近代学校が成立・普及していく過程を概観し、長い間大陸文化の影響下で培ってきた教育慣行や子どもの生活がどのように変化したのかを理解する。

【キーワード】
学制、立身出世、御雇教師、就学率、就学督促
橋本 美保
(東京学芸大学教授)
橋本 美保
(東京学芸大学教授)
10 明治公教育と教育勅語 西洋モデルの近代化をめざす、明治国家にとっての教育上の難問は、徳性に裏づけられた知性の形成にかかわって、いかなる徳性をいかなる方法によって形成・教育するかであった。その一つの解答が教育勅語であった。教育勅語とは何であったのかを考える。

【キーワード】
徳育論争、教学聖旨、教育議、元田 永孚、井上毅
森川 輝紀
(埼玉大学名誉教授)
森川 輝紀
(埼玉大学名誉教授)
11 教育学の受容と新教育 西洋の近代教育思想家たちによって提示された教育理念や教育学説は、日本に受容され、学校や子どもの学びに大きな影響を与えた。特にヘルバルトによる教育学の成立以降、西洋から輸入されたさまざまな教授理論は、多くの学校現場で研究・試行された。こうした受容のプロセスと、その結果展開された「新教育」という実践の特質を考える。

【キーワード】
ヘルバルト、ヘルバルト主義、新教育運動、八大教育主張、及川平治
橋本 美保
(東京学芸大学教授)
橋本 美保
(東京学芸大学教授)
12 戦時下の学校・教育 外形的な「立憲体制」との整合性の下に確立する明治公教育体制は、1930年代以降、「教学刷新」の名の下に再編されていく。総力戦に対応した「平準化」「合理化」と「非合理」な国体明徴運動にともなって展開する戦時下の学校・教育について考える。

【キーワード】
国体明徴運動、教学刷新、皇国民錬成、国民学校
森川 輝紀
(埼玉大学名誉教授)
森川 輝紀
(埼玉大学名誉教授)
13 戦後の教育改革 1945年の敗戦を契機とする戦後教育改革は、教育の理念・制度・内容(カリキュラム)に大きな変化をもたらした。敗戦から1960年までの教育の展開を整理・検討することで戦後教育改革が何を達成し、いかなる課題を残したのかについて考える。

【キーワード】
第一次米国教育使節団、教育勅語、6・3・3制、教育基本法、学習指導要領、社会科
貝塚 茂樹
(武蔵野大学教授)
貝塚 茂樹
(武蔵野大学教授)
14 経済成長と教育 1960年以降の高度経済成長は、社会的なシステムを抜本的に変革し、国民意識を大きく変容させていった。本章では、高度経済成長が戦後の教育に及ぼした影響と帰結について検討し、併せて1970年代までの教育の展開と検証することで、1980年代以降の教育改革へと連続する教育課題についても考える。

【キーワード】
高度経済成長、集団就職、教育内容の現代化、大学紛争、「期待される人間像」、「四六答申」、「教育荒廃」、「ゆとり」
貝塚 茂樹
(武蔵野大学教授)
貝塚 茂樹
(武蔵野大学教授)
15 ポストモダンの教育 今日の世界と日本の教育の特徴を、近代(モダン)からポスト近代(ポストモダン)への移行という歴史的展開のなかに位置づけて考える。

【キーワード】
冷戦構造の崩壊、グローバリゼーション、多文化主義、ポストコロニアリズム、公共性、シティズンシップ
小玉 重夫
(東京大学教授)
小玉 重夫
(東京大学教授)
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