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教育の社会学('15)

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主任講師
近藤 博之 (大阪大学大学院教授)
岩井 八郎 (京都大学大学院教授)
放送メディア
テレビ
放送時間(平成29年度)
第1学期:(木曜)20時00分~20時45分
第2学期:(土曜)12時00分~12時45分

講義概要

教育社会学は、教育事象の社会的側面を扱う学問分野として定着し、20世紀後半の世界的な教育拡大とともに多様な問題領域を取り込みながら学際的な発展を遂げてきた。社会の変化を見据えて、教育の多様な社会的機能を解明し、歴史的・社会的課題に応えようとしてきた点に大きな特色がある。本科目では、マクロな社会変化を背景に教育社会学のアプローチの特色を説明し、その観点から現代の教育事象がどのように解読できるかを、身近なテーマを設定して解説する。そこにおいて、20世紀後半に構築してきた教育社会学の代表的な概念や問題設定がどの程度有効であるかを確かめ、新しい時代の動きのなかで何が求められているかを考察する。
※詳しくはシラバス

開設年度
平成27年度
科目区分
コース科目(心理と教育コース(導入科目))
〔2009年度~2015年度〕共通科目(一般科目)
〔2008年度以前〕 共通科目(一般科目)
科目コード
1118145
単位数
2単位
単位認定試験
試験日・時限
平成29年度 第1学期:平成29年7月30日(日曜)6時限(15時35分~16時25分)
平成29年度 第2学期:平成30年1月23日(火曜)8時限(17時55分~18時45分)
単位認定試験
平均点
(平成28年度 第1学期)65.3点
(平成28年度 第2学期)68.5点
備考
 
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授業の目標

教育と社会の全体像を時間的・空間的な広がりの中で理解し、個々の教育事象について社会学的な視点で考える力を養う。この講義を履修することにより、実際に体験したり見聞したりする教育事象や教育に関する情報に対して、十分に客観的で合理的な評価ができるようになることが到達目標である。

履修上の留意点

特になし。

シラバス

テーマ 内容 執筆担当講師名
(所属・職名)
放送担当講師名
(所属・職名)
1 教育と社会の問い 教育社会学は、教育事象の社会的な側面に光を当て、社会学を中心とする学際的な方法により、経験的なスタンスで研究を進めている学問分野である。はじめに、教育の社会性について概観し、学校制度が果たしている主要な社会的機能を通して教育社会学の基本的なアプローチについて説明する。

【キーワード】
学校制度、教育社会学、教育の社会的機能、科学的探究
近藤 博之
(大阪大学大学院教授)
近藤 博之
(大阪大学大学院教授)
岩井 八郎
(京都大学大学院教授)
2 学校化社会 20世紀後半に、学校制度は世界的な規模で拡大し、「教育爆発」と形容される急激な発達をみた。ここでは、そうした教育の拡大を説明する教育社会学の代表的な理論を紹介し、学校制度の発達によって教育と社会の関係がどう変わってきたかを「学校化社会」という観点から考えてみる。

【キーワード】
教育拡大、自己増殖、学校化社会、一次的制度としての教育
近藤 博之
(大阪大学大学院教授)
近藤 博之
(大阪大学大学院教授)
3 ライフコース ライフコースへの社会学的視点は、人生の主要な段階や局面を秩序づけている意味や規則がどのようなものであるか、またそれがどのように変化してきたのかを明らかにする点にある。この視点から、急速に変化している日本人男女のライフコースにおける教育の意味について理解を深める。

【キーワード】
コーホート、人生段階、ジェンダー、教育の拡大
岩井 八郎
(京都大学大学院教授)
岩井 八郎
(京都大学大学院教授)
4 少子社会の家族と子ども 少子化の背景には学校制度の発達がある。近代社会において、子どもは親にとって経済的価値をもつ存在から、感情的価値をもつ存在へと変化した。ここでは、そうした近代の教育家族の成立を跡づけた上で、近年の家族変動が子どもの社会化にどんな影響をもたらしているかを考察する。

【キーワード】
近代家族、教育投資、親子関係、家族の位相
近藤 博之
(大阪大学大学院教授)
近藤 博之
(大阪大学大学院教授)
5 教育とジェンダー 私たちの日常において、性別は大きな意味をもっている。だからこそ、教育に関わる営みにおいても、「女」と「男」の境界がさまざまな形で機能している。ここでは、性別を社会的に構成されるもの(すなわち「ジェンダー」)としてとらえる視点から、学校教育や家庭での子育てなどの中で、男女の区別がいかなる役割を果たしているのかを考える。

【キーワード】
ジェンダー、社会化、性別役割、セクシズム、セクシュアリティ
木村 涼子
(大阪大学大学院教授)
木村 涼子
(大阪大学大学院教授)
6 カリキュラムと知識 現在の学校教育で採用されているカリキュラムや、学校において学ぶべきとされている知識は、社会的な手続きを経て決定される。教育内容を正統化するプロセスやメカニズムを考えるとともに、教育内容には顕在的なレベルと潜在的なレベル(隠れたカリキュラム)があることなど、学校知に対する社会学的分析の在り方を学ぶ。

【キーワード】
カリキュラム、学校知、正統化、隠れたカリキュラム
木村 涼子
(大阪大学大学院教授)
木村 涼子
(大阪大学大学院教授)
7 メリトクラシーと学歴 現代社会では、労働市場における学歴の影響力や教育機会の開放度を通して、教育が社会の階層システムに重要な影響を及ぼしている。その様子は、メリトクラシーの考えを基準に、数多くの調査研究により検討されている。ここでは、階層論の観点から、現在の日本の状況と問題点を明らかにする。

【キーワード】
学歴主義、メリトクラシー、階層と移動、教育機会の平等
近藤 博之
(大阪大学大学院教授)
近藤 博之
(大阪大学大学院教授)
8 学力と意欲の階層差 近年、さまざまな学力調査が行われ、学力や意欲の階層差が問題となっている。ただし、さまざまな影響が混じり合う調査データから学力差の原因を読み取ることは容易ではない。ここでは、学力調査の結果を解釈する際の問題点と、それをより適切に理解するためのアプローチについて考えてみる。

【キーワード】
学力の階層差、学校効果、PISA調査、文化資本、社会資本
近藤 博之
(大阪大学大学院教授)
近藤 博之
(大阪大学大学院教授)
9 高校多様化の可能性 高校に90%以上が進学するようになってから40年以上が経過している。普通科と職業科、進学校と非進学校の区分を超えて、多様なカリキュラムや実践がある。高校教育は、ショッピングモール化しているのか、新しい活力の源があるのかを考える。

【キーワード】
ショッピングモール・ハイスクール、制度化された組織
岩井 八郎
(京都大学大学院教授)
岩井 八郎
(京都大学大学院教授)
10 入試と選抜 教育は一般的に、社会統合を促すものと理解されるが、その一方、教育の場で生み出された成績の違いによって自らの進むべき進路は制約され、結果的に人々を全く異なる地位に配分する。後者を行う中心的な場が入試であり、この回では特に入試を例にとりあげ、教育の果たす地位配分や選抜原理の変化と、異文化間の違いについて理解を深める。

【キーワード】
一発勝負の試験、調査書重視の選抜、面接試験、選抜基準と階級、葛藤理論
中澤 渉
(大阪大学大学院准教授)
中澤 渉
(大阪大学大学院准教授)
11 資格社会化と就職 日本の企業は学歴を重視し、新卒者を一括採用後、OJTで人材育成をしてきたとされている。しかし近年そうした雇用慣行が限界を来し、学生も「役立つ知識」や、資格のような「職に直結する知識」を求めるようになっていると言われている。そこでこの回では、こうした変化や今後の方向について、特に学校から職業への移行に焦点をあてて考えることとする。

【キーワード】
日本的経営、間断なき移行、制度的連結、シグナリング、就職活動
中澤 渉
(大阪大学大学院准教授)
中澤 渉
(大阪大学大学院准教授)
12 インターネット社会と若者 インターネットは現代の若者の日常世界にとけこみ、かれらのコミュニケーションのあり方を変容させつつある。また、インターネットを通じて提供される新しい学習リソースや学習機会は、これまでの教育のあり方を変容させる力を秘めている。本時限では、新技術のもたらす新しさの幻惑や過剰な悪影響の危惧に惑わされず、インターネットの社会的インパクトを捉えることを目指す。

【キーワード】
インターネット、若者、ニューメディア、コミュニケーション、ムーク
大多和 直樹
(帝京大学准教授)
大多和 直樹
(帝京大学准教授)
13 少年犯罪の増減 少年犯罪は2000年代前半に急増し、現在は減少している。少年犯罪に関する報道も一時期は加熱化していたが、現在では下火となっている。このような動向について、「犯罪の社会的必要性」を論じるデュルケームの社会学的視点から考察を行う。

【キーワード】
ラベリング理論、犯罪の常態性、公式統計
岩井 八郎
(京都大学大学院教授)
岩井 八郎
(京都大学大学院教授)
14 政策的介入の功罪 教育現場への政策的な介入が進む時代である。次々と課題が提起されて、改革が求められるのだが、政策の効果が具体的に検証される前に、次の問題が現れる。このような現状を理解するための視点を論じる。

【キーワード】
教育政策、新自由主義、教育組織の構造
岩井 八郎
(京都大学大学院教授)
岩井 八郎
(京都大学大学院教授)
15 教育社会学の課題 教育社会学は1970年代以降に急速に発展した学問領域であり、現在も使われている理論や概念は、20世紀後半の教育現象を対象としている。21世紀においても有効な概念や問題設定、研究方法はどのようなものか。教育への政策的介入が進む現時点で、「明快」で「当たり前ではない」知見を提供するための課題を論じる。

【キーワード】
教育の制度理論、実証研究、政策的介入
岩井 八郎
(京都大学大学院教授)
岩井 八郎
(京都大学大学院教授)
近藤 博之
(大阪大学大学院教授)
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