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認知神経科学('12)

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主任講師
道又 爾 (上智大学教授)
岡田 隆 (上智大学教授)
放送メディア
テレビ
放送時間(平成29年度)
第1学期:(火曜)7時30分~8時15分
第2学期:(金曜)13時00分~13時45分

講義概要

かつては人間の脳機能測定法に大きな制約があったため、認知心理学において脳はどうしてもブラックボックス視されがちだった。しかし、認知課題を遂行中の人間の脳活動を非侵襲的に測定する技法が開発されて以来、認知心理学においても精神機能を脳のはたらきと結びつけて研究しようとする機運が高まり、認知神経科学という学問分野に結実した。この講義では、記憶や言語など、人間の持つ高度な認知機能の基礎にある脳メカニズムを追究した諸研究を紹介する。
※詳しくはシラバス

開設年度
平成24年度
科目区分
コース科目(心理と教育コース(専門科目))
〔2009年度~2015年度〕専門科目(心理と教育コース)
〔2008年度以前〕 専門科目(発達と教育専攻)
科目コード
1528874
単位数
2単位
単位認定試験
試験日・時限
平成29年度 第1学期:平成29年7月23日(日曜)8時限(17時55分~18時45分)
平成29年度 第2学期:平成30年1月21日(日曜)2時限(10時25分~11時15分)
単位認定試験
平均点
(平成28年度 第1学期)72.1点
(平成28年度 第2学期)70.6点
備考
 
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授業の目標

認知機能をになう脳メカニズムについて理解する。具体的には、(1) 脳の活動時に細胞レベル・分子レベルで起こっていることを具体的に理解し、(2) さまざまな認知機能の生物学的基礎に関するこれまでの知見を学び、(3) それらの知見をうるために用いられた研究法、および今後重要になってくると思われる最新の研究法について理解する。

履修上の留意点

心理学の概論的講義を履修済みであることが望ましい。

シラバス

テーマ 内容 執筆担当講師名
(所属・職名)
放送担当講師名
(所属・職名)
1 認知神経科学とは何か 認知神経科学の目標は、認知機能を担う脳メカニズムを解明することである。この学問分野についてのイメージを捉えるため、認知神経科学が誕生するに至った歴史をたどると共に、この分野の研究に用いられる実験法の概略について学ぶ。

【キーワード】
認知心理学、脳機能画像技術、大脳機能の斉一説と局在説、神経心理学、刺激法、破壊法、記録法、分子生物学的方法
道又 爾
(上智大学教授)
岡田 隆
(上智大学教授)
道又 爾
(上智大学教授)
岡田 隆
(上智大学教授)
2 認知機能の解剖学的基盤 脳は私たちの認知機能を担う器官である。脳を構成する各要素について知り、情報処理を行う上でとりわけ重要といえる神経細胞の活動がどのような分子によって担われているのかについて理解する。

【キーワード】
神経細胞、グリア細胞、中枢神経系、末梢神経系、大脳皮質、膜電位、脱分極、過分極、イオンチャネル
岡田 隆
(上智大学教授)
岡田 隆
(上智大学教授)
3 神経細胞のはたらき 神経細胞の興奮とは、具体的は何がどうなることなのだろうか。ある神経細胞が信号を受け取ってから、別の神経細胞に信号を送り出すまでの過程を順にたどることにより、脳活動の実体について理解する。

【キーワード】
シナプス、受容体、シナプス後電位、加重、活動電位、全か無かの法則、軸索、髄鞘、神経伝達物質
岡田 隆
(上智大学教授)
岡田 隆
(上智大学教授)
4 知覚の心理学 われわれが日常的に行っている、知覚情報処理(見ることや聞くこと)の背後には、複雑な問題解決プロセスが存在する。知覚を支える脳の働きは、ふだん全く意識することのないものである。心理学における行動実験の例を通じて、この問題を具体的に考える。

【キーワード】
知覚の体制化、錯視、知覚の恒常性、ボトム・アップ処理、トップ・ダウン処理、物体認識、顔認識
道又 爾
(上智大学教授)
道又 爾
(上智大学教授)
5 知覚と脳 知覚機能を実現している無意識的で複雑な脳の働きについて、近年fMRIなどの新技術や脳損傷の症例によってさまざまなことが明らかになってきた。知覚機能の基盤となる脳内メカニズムについて、視覚を中心にして学ぶ。

【キーワード】
網膜像、受容野、一次視覚野、背側経路、腹側経路、失認症
道又 爾
(上智大学教授)
道又 爾
(上智大学教授)
6 記憶の心理学 記憶研究は、心理学の研究史の中でももっとも古いテーマであり、現在でも認知心理学と認知神経科学の中心テーマであり続けている。心理学における行動実験を紹介することを通じて、記憶という問題の不思議さについて考える。

【キーワード】
短期記憶と長期記憶、意味記憶とエピソード記憶、記憶障害、誘導尋問、偽記憶
道又 爾
(上智大学教授)
道又 爾
(上智大学教授)
7 記憶の生理学 何かが記憶されたとき、脳にはどのような変化が生じるのだろうか。シナプス部の形態的変化や伝達効率の変化など、記憶痕跡の候補として挙げられている可塑的変化の機序について学ぶ。

【キーワード】
シナプス可塑性、長期増強、海馬、グルタミン酸受容体、リン酸化、ニューロン新生
岡田 隆
(上智大学教授)
岡田 隆
(上智大学教授)
8 学習の神経機構 私たちは経験によって自身の行動を変化させることを通じて、環境への適応を実現している。本講では、非連合学習や連合学習をになう脳メカニズムについて学ぶとともに、依存との関連について考える。

【キーワード】
非連合学習、連合学習、条件づけ、脳内報酬系、側坐核、薬物依存
岡田 隆
(上智大学教授)
岡田 隆
(上智大学教授)
9 脳とホルモンからみた情動 喜怒哀楽は人生を彩るものであるが、自分の置かれた状況や今とるべき行動を生体に教えてくれる役割も果たす。情動の生物学的基盤を、神経系・内分泌系の両面から学ぶ。

【キーワード】
大脳辺縁系、扁桃体、自律神経系、視床下部、下垂体、ストレス
岡田 隆
(上智大学教授)
岡田 隆
(上智大学教授)
10 注意と意識
われわれは漫然と世界を知覚しているのではなく、常に能動的な情報の取捨選択を行っている。この「注意」の働きは、われわれの意識生活の基盤である。この問題について、日常的体験を行動実験やfMRI実験の知見と結びつけることで具体的に学ぶ。

【キーワード】
カクテル・パーティ効果、注意の分配、前注意的過程、有限資源、処理の自動化、注意と脳
道又 爾
(上智大学教授)
道又 爾
(上智大学教授)
11 言語と大脳左右半球機能 言語は人間を人間たらしめているきわめて重要な機能である。言語には謎が多く、未解決の問題がたくさんある。しかし近年、fMRIなどを通じて新たな知見が続々と得られている。この魅力的な問題について、研究史を参照しつつ考える。

【キーワード】
産出性と規則性、言語学的直感、言語と思考、左右半球と言語、分離脳、意味ネットワーク、聞くこと、話すこと、読むこと
道又 爾
(上智大学教授)
道又 爾
(上智大学教授)
12 社会的認知 従来は社会心理学のテーマであった、共感性、助け合い、倫理的行動、などの研究が、近年急速に脳研究と結びついてきている。この新しい潮流を、具体的な実験例を上げつつ考察する。

【キーワード】
心の理論、自閉症、共感、社会的規範、ソマティック・マーカー仮説
道又 爾
(上智大学教授)
道又 爾
(上智大学教授)
13 概日リズムと睡眠 地球上に生きる生物として、1日24時間のサイクルに基づいた生理的・行動的リズムを有している。概日リズムを司る脳内メカニズムについて学ぶとともに、概日リズムを示すものの代表例として、精神機能と深く関わりのある睡眠について理解する。

【キーワード】
概日リズム、視交叉上核、レム睡眠、ノンレム睡眠、脳波、上行性網様体賦活系
岡田 隆
(上智大学教授)
岡田 隆
(上智大学教授)
14 脳の発達と進化 複雑な脳神経系は長い年月をかけた進化の結果できあがってきたものであり、また一個体のレベルにおいても劇的な発達を遂げる。脳の発達について、系統発生・個体発生の両側面から検討する。

【キーワード】
胚、胎児、外胚葉、神経管、脳室帯、成長円錐、髄鞘化、 神経成長因子
岡田 隆
(上智大学教授)
岡田 隆
(上智大学教授)
15 まとめと展望 認知行動を支える脳メカニズムをさらに明らかにするために、認知神経科学は今後どのような道を進めばよいのだろうか。本講座のこれまでの内容を振り返ると共に、今後の展望について論じる。

【キーワード】
CT、MRI、EEG、MEG、PET、fMRI、NIRS
道又 爾
(上智大学教授)
岡田 隆
(上智大学教授)
道又 爾
(上智大学教授)
岡田 隆
(上智大学教授)
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