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世界の中の日本('15)

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主任講師
高橋 和夫 (放送大学教授)
放送メディア
テレビ
放送時間(平成29年度)
第1学期:(火曜)20時00分~20時45分
第2学期:(日曜)9時00分~9時45分

講義概要

幕末以来、日本人が手本としてきた外国は欧米の大国であった。しかし、それが本当に国民に幸福をもたらしたのだろうか。所得ばかりでなく、教育、医療、女性の社会進出、治安、環境の保全などの指標で測った際に世界最高の生活水準とされるのは、大国ではなく北欧諸国である。日本でも、大国の地位ではなく国民の生活水準の向上を国家目的とする選択が示されても良いのではないだろうか。
そうした問題意識の下で、北欧諸国の経験を踏まえながら、外交、人口減少、外国人労働者、移民、メディアなどの面での日本の課題に光を当てる。世界の中の日本を北欧という鏡に映し出しながら語りたい。
※詳しくはシラバス

開設年度
平成27年度
科目区分
コース科目(全コース開設(総合科目))
〔2009年度~2015年度〕総合科目
〔2008年度以前〕専門科目(その他)
科目コード
1847554
単位数
2単位
単位認定試験
試験日・時限
平成29年度 第1学期:平成29年7月23日(日曜)5時限(14時25分~15時15分)
平成29年度 第2学期:平成30年1月21日(日曜)7時限(16時45分~17時35分)
単位認定試験
平均点
(平成28年度 第1学期)75.0点
(平成28年度 第2学期)73.2点
備考
 
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授業の目標

グローバル化は、世界の中に「日本」が入り込み、日本の中に「世界」が入り込むという「入れ子構造」を伴って進展している。その入れ子構造の実態を理解し、さまざまな境界が内と外から溶けていくかに見える社会変化の中で、その方向性を見据え、日本のアイデンティティや役割を考えよう。別の言葉で表現すれば、グローバル化と呼ばれる現象の中で日本社会が直面する問題を考えるための知的な枠組みを提供したい。

履修上の留意点

この科目は学部における学習の総仕上げを目指す総合科目である。社会学、国際政治、環境、メディアなど、幅広い領域の基礎知識をもって学んでいただきたい。「国際理解のために('13)」「現代の国際政治('13)」「ロシアの政治と外交('15)」「パレスチナ問題('16)」などの関連する分野の科目の履修が望ましい。

シラバス

テーマ 内容 執筆担当講師名
(所属・職名)
放送担当講師名
(所属・職名)
1 新しい国家像を求めて
~大国モデルからの離脱~
北欧には大国が存在しない。そこにあるのは、しかしながら世界の羨望(せんぼう)の的となる福祉国家群である。特にノルウェーはUNDPの調査で毎年のように世界一の生活水準の国に選ばれている。また同時に福祉の基礎となる経済においても北欧諸国は高い競争力を誇っている。こうした北欧から日本を含む東アジアは何を学ぶべきなのだろうか。

【キーワード】
生活水準世界一、小国優位の時代、ノルウェーの中東政策、北極圏のイスラム、北海の分割、北極圏
高橋 和夫
(放送大学教授)
高橋 和夫
(放送大学教授)
2 戦うフィンランド ソ連(ロシア)という隣国を持つフィンランドという小国が直面してきた苦難の歴史を振り返る。そのハイライトはソ連との冬戦争であり継承戦争である。そして第二次世界大戦後の「フィンランド化」と呼ばれる外交的な選択を解説する。

【キーワード】
「霧のカレリア」、冬戦争、継承戦争、マンネルハイム、「フィンランド化」
高橋 和夫
(放送大学教授)
高橋 和夫
(放送大学教授)
3 フィンランドのような国 日本を含む東アジアのハイテク国家群とフィンランドを含む北欧諸国との違いは、高い競争力でもないし、テストでの高い成績でもない。それは前者が社会基盤の存続を脅かすほどの少子高齢化に直面しているのに対し、後者が人口減少に歯止めをかけ出生率を再上昇させるのに成功している点だ。後者の成功を支えたのは、福祉の充実である。福祉は、贅沢(ぜいたく)ではなく社会を存続させ発展させるための不可欠の要素である。これがフィンランドのような国が東アジアに与える本当の教訓である。

【キーワード】
「アメリカの夢」、教育改革、PISAでの成功、フィンランドの本当の教訓
高橋 和夫
(放送大学教授)
高橋 和夫
(放送大学教授)
4 オスロ合意 北欧の小国ノルウェーが、なぜ中東和平で大きな役割を果たしたのだろうか。その理由は、この国が問題に対して中立であると見られたからではなかった。それはノルウェーが親イスラエル的だと認識されていたからである。

【キーワード】
「ノルウェーの森」、アラファト金脈の構図、抱擁の代価、親イスラエル国家ノルウェー、握手の報酬
高橋 和夫
(放送大学教授)
高橋 和夫
(放送大学教授)
5 ノルウェー外交の道 ノルウェーの外交の特徴を紹介する。その一つは、NGO(非政府機関)を通じた援助の実施であろう。これが現地に多くの自国民を派遣することを可能にしている。そして人的関与がノルウェーの国際的な存在感を生み出している。

【キーワード】
NGO、UNIFIL、NPA、NORWAC、イスラエルのガザ攻撃、クラスター爆弾禁止条約
高橋 和夫
(放送大学教授)
高橋 和夫
(放送大学教授)
6 北極圏のイスラム ノルウェーのイスラム教徒の実情は。そして、いかにイスラム教徒はノルウェーに適応しているのか。さらに、いかにノルウェー社会がイスラム教徒を受け容れているのか。

【キーワード】
ユーラビア、ノルウェーのイスラム教徒、ダブル、白夜のラマダン
高橋 和夫
(放送大学教授)
高橋 和夫
(放送大学教授)
7 静かなる北海 伝統的な豊かな漁場として知られた北海で天然ガスと石油が発見された。この豊かな北海を周辺国は、いかに分割したのであろうか。北海の静かなる平和的な分割の過程を振り返る。

【キーワード】
青い目のアラブ人、トルーマンの海洋に関する宣言、大陸棚、中間線と等距離主義
高橋 和夫
(放送大学教授)
高橋 和夫
(放送大学教授)
8 北極海/クールな外交の海 地球温暖化が北極圏の氷を溶かし始めた。これによって北極圏を航行するルートが開かれた。また北極圏の資源開発が可能になってきた。誰が、この北極圏を支配するのか。北極をめぐる一番新しい国際政治を考える。

【キーワード】
冷戦、北極圏航路、イルリサット宣言、バレンツ海の分割、北極評議会
高橋 和夫
(放送大学教授)
高橋 和夫
(放送大学教授)
9 日本は広い 排他的経済水域を含めると日本という国は、驚くほど広い。この水域に広がる豊かな資源を紹介する。また資源を守るための努力に言及する。さらに領土問題の構造を論じる。

【キーワード】
排他的経済水域、海底熱水鉱床、メタンハイドレート、コバルトリッチクラスト、領土問題の構造
高橋 和夫
(放送大学教授)
高橋 和夫
(放送大学教授)
10 メディアの風景 インターネットの普及が、メディアの世界を大きく変えつつある。新聞購読者の減少、若者のテレビ離れなどが伝えられる。また福島での原発事故の報道は、日本のメディアのあり方に大きな疑問を投げかけた。こうしたメディアの新しい風景を描く。

【キーワード】
原発事故、戦争報道、再販制度、衛星テレビ、フリー・ペーパー、ニュー・メディア
高橋 和夫
(放送大学教授)
高橋 和夫
(放送大学教授)
11 三丁目の日没後/人口動態と国際政治 世界の人口動態を概観する。日本の少子高齢化問題を考える。そして人口動態が国際政治に与える影響を考える。

【キーワード】
長期的人口動態、人口構成、高齢化社会、限界集落、一人っ子政策
高橋 和夫
(放送大学教授)
高橋 和夫
(放送大学教授)
12 異邦人か、隣人か?外国人労働者 日本の少子高齢化が続き、労働者の不足が起こり始めた。そうした背景から、外国人労働者への期待も高まっている。日本における外国人労働者の実態をみる。外国人労働者受け入れ賛成の立場と、反対派の議論を紹介し、この問題を考える材料を提供する。

【キーワード】
「開国派」、「鎖国派」、高度人材、日本型移民政策、日本語教育、日系外国人、インドネシア人看護師候補者
高橋 和夫
(放送大学教授)
高橋 和夫
(放送大学教授)
13 郷に入れば四に従う/日本のイスラム教徒 日本とイスラム世界の関係は、一般に知られている以上に深い。第二次世界大戦前に日本の軍部はイスラム世界との関係を深めようとしていた。この埋もれた歴史を紹介する。しかし議論の焦点は、現在の日本で生活するイスラム教徒の実情である。少数派のイスラム教徒と多数派である非イスラム教徒の共存を考える。

【キーワード】
大日本帝国のイスラム政策、代々木のモスク、大川周明、査証免除協定、モスク・ブーム、中古自動車輸出業
高橋 和夫
(放送大学教授)
高橋 和夫
(放送大学教授)
14 「石巻の物語」/情けは人のためならず 世界で救援活動を経験したNGOが東北大震災での救援で果たした役割を考える。特にボランティアの組織化に注目する。将来の災害に備え、ボランティアを組織する人材の必要性を訴える。

【キーワード】
NGO、海外での経験、阪神淡路大震災、ボランティア元年、東北大震災、善意の組織化、次の災害に備えて
高橋 和夫
(放送大学教授)
高橋 和夫
(放送大学教授)
15 グローバル化、北欧、日本 グローバル化が日本に引き起こしているのは、急激な社会変動である。グローバル化とは急速な社会変化の別名でもある。この変化への対応が日本に求められている。しかし、変化は飛躍のための機会でもある。この変化の時代に、日本の行くべき方向を考える。

【キーワード】
ハブ、コール・センター、バンガロール、大連
高橋 和夫
(放送大学教授)
高橋 和夫
(放送大学教授)
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