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日本経済史('12)

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主任講師
宮本 又郎 (大阪大学名誉教授)
放送メディア
ラジオ
放送時間(平成29年度)
第1学期:(金曜)7時30分~8時15分
第2学期:(土曜)11時15分~12時00分

講義概要

江戸時代から今日にいたる日本経済の展開過程を全15回にわたって講義します。まず基本的な経済諸量の動きから、長期の経済発展の過程を概観します。ついで各時代の重要な経済史的トピックスについて解説しますが、そのさい、マクロ経済の動きや産業組織、経済諸制度や経済政策の動向とともに、企業や企業組織、企業家の活動、家計と消費、技術と労働などの側面に言及します。講義はできるだけ具体的な資料や事例を紹介しながら進めます。
※詳しくはシラバス

開設年度
平成24年度
科目区分
コース科目(社会と産業コース(専門科目))
〔2009年度~2015年度〕専門科目(社会と産業コース)
〔2008年度以前〕専門科目(社会と経済専攻)
科目コード
1639129
単位数
2単位
単位認定試験
試験日・時限
平成29年度 第1学期:平成29年7月25日(火曜)6時限(15時35分~16時25分)
平成29年度 第2学期:平成30年1月24日(水曜)8時限(17時55分~18時45分)
単位認定試験
平均点
(平成28年度 第1学期)72.6点
(平成28年度 第2学期)77.0点
備考
※この科目は「日本経済史('08)」を一部改訂しています。
「日本経済史('08)」の単位修得者は履修不可
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授業の目標

全15回の講義を通じて、江戸初期以降今日までの約400年において、日本の経済がどのような足跡を辿ってきたのか、どのような節目があったのか、そして、今日我々はどのような到達点に立っているのかについて、理解できるようになることを目標とします。

シラバス

テーマ 内容 執筆担当講師名
(所属・職名)
放送担当講師名
(所属・職名)
1 日本の経済発展の長期的概観
-世界との比較-
※改訂回
まず最初に、世界経済の歩みのなかでの日本経済の位置を明らかにすることを目的として、西暦1年~2001年における世界各国の人口、実質GDP(国内総生産)、1人当たりGDPの動きを観察します。次いで、有史以来の日本の人口動向とその地域分布を明らかにし、最後に19世紀末以降現代にいたる日本の近代経済成長の過程を概観します。

【キーワード】
世界経済2000年史、人口、実質GDP、1人当たりGDP、人口変動の4つの波、日本の近代経済成長、人口重心の移動
宮本 又郎
(大阪大学名誉教授)
宮本 又郎
(大阪大学名誉教授)
2 江戸時代の経済と社会 歴史学上「近世」と呼ばれる江戸時代が、古代・中世と比べてどのような歴史的特質をもっていたかを解説します。次に、人口、耕地面積、石高、物価などの動きから、江戸時代の経済発展の過程を観察し、江戸時代は大きく3つの局面に分けられることを明らかにします。また、この経済発展の過程で、農村や都市でどのような変化が生じたのかを検討することにしましょう。

【キーワード】
近世、人口爆発、大開墾、貨幣経済、物価、経済成長、三都
宮本 又郎
(大阪大学名誉教授)
宮本 又郎
(大阪大学名誉教授)
3 幕末開港・明治維新から近代経済成長へ
※改訂回
ペリー来航を契機に日本は開国し、開放経済体制へ移行しました。開港が日本経済にどのような影響を与えることになったのかを検討し、ついで明治維新期の諸変革について解説します。その後第一次世界大戦までの経済成長の要因、貿易の役割などについて論じます。

【キーワード】
日米修好通商条約、開港、貿易と諸産業への影響、廃藩置県、秩禄処分、地租改正、藩債整理、金融制度改革、殖産興業政策、近代経済成長、貿易の役割、日清・日露戦争
宮本 又郎
(大阪大学名誉教授)
宮本 又郎
(大阪大学名誉教授)
4 近代化の進展と伝統的要素 江戸時代以来の伝統的要素が近現代の日本経済にいかに継承され、変容していったのかを考察します。それは衣食住などの個人消費や、企業経営のあり方などに大きな影響をもたらし、日本の経済発展に個性を加えました。

【キーワード】
工業化、在来産業、近代産業、農村工業、織物業、醸造業、工芸品的工業
阿部 武司
(国士舘大学教授、大阪大学名誉教授)
阿部 武司
(国士舘大学教授、大阪大学名誉教授)
5 産業革命 1880年代後半に始まる「企業勃興」以降、日本経済は資本主義的な企業が主導する経済発展を始めます。躍動的な資本主義経済を支えたのは資本市場、金融市場、労働市場といった市場制度と、効率的な生産組織でした。それらの形成と相互関係を検討します。

【キーワード】
製糸業、紡績業、鉄道業、制度の効率性、組織の効率性、誘因の制御
中林 真幸
(東京大学社会科学研究所教授)
中林 真幸
(東京大学社会科学研究所教授)
6 戦間期における長期不況とその克服 第一次大戦期から戦間期の日本の経済発展をマクロ的側面から解明します。大戦中・後のバブル、その崩壊と長期不況、そこからの回復という景気動向、それと深く関わる政府の経済政策、長期不況下で顕在化した二重構造などが主なトピックです。

【キーワード】
第一次大戦、長期不況、関東大震災、金融恐慌、昭和恐慌、金解禁、井上準之助、高橋是清、二重構造
阿部 武司
(国士舘大学教授、大阪大学名誉教授)
阿部 武司
(国士舘大学教授、大阪大学名誉教授)
7 戦間期の産業と企業 第一次大戦期から戦間期のミクロ経済の動向を考察します。まずこの時代の重化学工業化の状況を解説し、次いで大企業体制とはどのようものだったのか、財閥はどのような行動をとったのかを検討し、最後に電鉄・デパート・新消費財などの都市型ビジネスの台頭について論じます。

【キーワード】
重化学工業化、大企業体制、財閥の多角化、新興コンツエルン、都市型ビジネス、小林一三
宮本 又郎
(大阪大学名誉教授)
宮本 又郎
(大阪大学名誉教授)
8 経済発展の担い手
-企業組織と企業家
まず会社制度、とくに株式会社制度が江戸時代から明治時代において、どのようにして生まれ、展開したかを明らかにします。次いで、明治期の株式会社の特質、企業統治のあり方を検討し、最後に、財閥と株式制度との関係について論じます。

【キーワード】
共同企業、株式会社、合資会社、合名会社、三井大元方、総有、所有と経営の分離、有限責任制、商法、専門経営者
宮本 又郎
(大阪大学名誉教授)
宮本 又郎
(大阪大学名誉教授)
9 戦前日本の技術発展 明治期から昭和戦前期にいたる技術と労働のあり方について、技術導入と自主開発の関係、技術教育の展開、技術者の技能形成、間接的管理から直接的管理への移行、労働運動の展開と協調的労使関係の形成などを中心に検討します。

【キーワード】
高等工業学校、帝国大学、研究開発、国立研究所、試験研究機関、間接的管理、直接的管理
沢井 実
(南山大学教授)
沢井 実
(南山大学教授)
10 戦時統制経済と戦後改革 日中戦争期から高度成長前夜までの経済統制の時代=「動員」と「復員」および市場経済への復帰の時代を対象にして、日本経済と日本企業はいかに変貌したのか、その際にアメリカ主導で遂行された戦後改革がどのような影響を与えたのかを考察します。

【キーワード】
戦時経済統制、戦時増産政策、戦後経済改革、ドッジ・ライン、朝鮮戦争ブーム、産業合理化政策、企業合理化政策
沢井 実
(南山大学教授)
沢井 実
(南山大学教授)
11 高度経済成長 1950年代なかごろから70年代初頭にかけて、日本は世界に類例をみない高度経済成長を達成しました。本章では、まず高度成長の過程とその間におきた景気循環を年代記的に振り返ります。ついで、高度経済成長の要因を需要サイドと供給サイドの両面から検討します。最後に、高度成長の帰結について考察することにしましょう。

【キーワード】
神武景気、岩戸景気、いざなぎ景気、投資主導型成長、大衆消費社会、三種の神器、技術革新、エネルギー革命、成長のひずみ
宮本 又郎
(大阪大学名誉教授)
宮本 又郎
(大阪大学名誉教授)
12 技術革新と労働の変化 国公立試験研究機関、大学、民間企業によって構成されるナショナル・イノベーション・システムの変化、科学技術政策の展開と通産省・文部省・科学技術庁の役割、技術導入から自主開発への動き、戦後労働運動の変遷、技術革新と労働過程の変化などについて論じます。

【キーワード】
科学技術政策、工業技術院、科学技術庁、技術導入、共同研究、職務給、職能給、労働運動
沢井 実
(南山大学教授)
沢井 実
(南山大学教授)
13 世界経済の統合と日本経済※改訂回 1970年代以降、国際市場の統合が進むなか、製造業大企業は持続的な技術進歩によって輸出を拡大し、安定成長を牽引しました。1980年代までの成長を支えた企業統治と労働組織の構造と、1990-2000年代におけるその変化を分析するとともに、2010年代における展望を示します。

【キーワード】
日本的経営、長期雇用、内部労働市場、間接金融体制、産業政策、メインバンク
中林 真幸
(東京大学社会科学研究所教授)
中林 真幸
(東京大学社会科学研究所教授)
14 日本企業の成熟と金融制度改革
※改訂回
1960年代、日本がまだ発展途上国であったときには、政府が計画的に資金を割り当てる産業政策は一定の役割を果たしました。しかし、1970年代以降、製造業大企業が著しく発展すると、金融制度もそれに合わせて自由化することが求められました。1980-1990年代における金融制度改革と、それが2000年代以降の日本経済に及ぼしている影響を分析します。

【キーワード】
バブル経済、橋本龍太郎内閣、金融ビッグバン、構造改革
中林 真幸
(東京大学社会科学研究所教授)
中林 真幸
(東京大学社会科学研究所教授)
15 日本経済のゆくえ
※改訂回
はじめに、21世紀に入ってからの日本経済の短期的な変動を振り返ります。次いで、エネルギー、地球環境、高齢社会など現在の日本経済が抱える課題について整理します。そして最後に、50年後の日本経済に思いを馳せ、ケインズが「わが孫たちの経済的可能性」を語ったように、未来へ向けての日本経済史を想像してみましょう。

【キーワード】
世界同時不況、エネルギー、地球環境、高齢社会、50年後の日本経済、人口動態、超国籍経済
林 敏彦
(大阪大学名誉教授、平成29年4月ご逝去)
林 敏彦
(大阪大学名誉教授、平成29年4月ご逝去)
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