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行政法('12)

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主任講師
磯部 力 (東京都立大学名誉教授)
放送メディア
ラジオ
放送時間(平成29年度)
第1学期:(水曜)7時30分~8時15分
第2学期:(木曜)16時00分~16時45分

講義概要

行政法は、六法科目と異なり中心となる法典が無いこともあって、その全体像をイメージしにくいといわれることがありますが、この講義では、警察、公害環境、福祉、公共事業など多種多様な現代行政作用の法制度を個別に説明するのではなく、それら諸制度に横断的に共通する一般的な行政法のしくみとして、行政立法、行政処分、行政強制、行政指導などの行政作用類型を体系的に概観するとともに、それら行政活動の適正手続的な統制、ならびに行政活動を対象とする行政事件訴訟や国家賠償訴訟など、裁判的統制のしくみを解説します。
※詳しくはシラバス

開設年度
平成24年度
科目区分
コース科目(社会と産業コース(専門科目))
〔2009年度~2015年度〕専門科目(社会と産業コース)
〔2008年度以前〕専門科目(社会と経済専攻)
科目コード
1639161
単位数
2単位
単位認定試験
試験日・時限
平成29年度 第1学期:平成29年7月26日(水曜)7時限(16時45分~17時35分)
平成29年度 第2学期:平成30年1月25日(木曜)8時限(17時55分~18時45分)
単位認定試験
平均点
(平成28年度 第1学期)70.1点
(平成28年度 第2学期)70.0点
備考
 
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授業の目標

この授業では、現代の行政の多様な各領域について各論的な知識を得ることよりも、それらの領域を横断して「あらゆる行政に共通の基本的なしくみ」をひととおり理解できるようになることが主眼となります。それによって、市民の日常の生活条件がいかに行政に依存しているかが正確に認識されるとともに、行政を的確に法によって規律することの重要性が理解されることになるでしょう。

シラバス

テーマ 内容 執筆担当講師名
(所属・職名)
放送担当講師名
(所属・職名)
1 行政法の世界 行政法とは、どんな法分野なのか、イメ-ジがつかみにくいと言われがちな行政法ですが、まずは我々の身近なところに行政法的な法現象が、いかに沢山含まれているかということに気づくことから始めて、現代社会における行政法の重要性と、さらにその基本的な特性について考えてみます。

【キーワード】
公共性、公益性、公共サービス、公権力、公法
磯部 力
(東京都立大学名誉教授)
磯部 力
(東京都立大学名誉教授)
2 行政を規律する基本的な法原理 「行政は法律によって行われなければならない」という行政法の基本原理の意義とその具体的な機能の仕方について、法原理的な視点から考察を加えます。また法治主義、法律による行政の原理、法律の留保に関する考え方のほか、行政を規律する法の一般原則についても学びます。

【キーワード】
法治主義、法律による行政の原理、法の一般原則
磯部 力
(東京都立大学名誉教授)
磯部 力
(東京都立大学名誉教授)
3 行政活動の主体-行政組織法概説 行政法は「行政の組織と活動」を規律する法にほかなりませんが、まずは、行政活動を行う主体である国や地方公共団体の「行政組織」について、基礎的なしくみを説明します。また特に地方公共団体については「地方自治・地方分権」の意義についての理解が必須です。

【キーワード】
行政主体、行政機関、行政庁、国家行政組織法、地方自治法、分権改革
磯部 力
(東京都立大学名誉教授)
磯部 力
(東京都立大学名誉教授)
4 行政活動の諸形態;行政立法 現代行政は、命令・強制という権力的手法を用いる場合もあれば、指導や契約などのソフトな手法を用いる場合もあります。多種多様な行政の類型と手法を、概観した上で、まず行政が法律の委任を受けて政省令などを制定する行政立法について、その必要性や限界などについて学びます。

【キーワード】
権力的行為と非権力的行為、法行為と事実行為、委任立法、法規命令、行政規則、意見公募手続
磯部 力
(東京都立大学名誉教授)
磯部 力
(東京都立大学名誉教授)
5 行政処分 行政処分とは、運転免許や営業許可、課税処分や年金の支給決定など、法律の執行として、市民の権利や義務に直接関わる個別具体的な法的効果を発生させる行政の決定のことを指します。行政作用法の中心になる概念であり、その法的な特質、効力、類型、違法な行政処分の取り扱いなどについて正確に理解することが課題となります。

【キーワード】
行政処分、行政処分の効力、行政処分の瑕疵、無効と取消、取消と撤回
磯部 力
(東京都立大学名誉教授)
磯部 力
(東京都立大学名誉教授)
6 行政契約;行政指導 行政契約、行政指導などの非権力的な手法は、相手方の同意を獲得しながら行政目的を実現していこうとするソフトな手法であるということができます。前半で「行政契約」の概念や特徴について検討し、後半では「行政指導」について、定義や類型、行政指導の効用と問題点、さらにはその限界について学びます。

【キーワード】
行政上の契約、公害防止協定、行政指導、助言・勧告、任意性の原則
磯部 力
(東京都立大学名誉教授)
磯部 力
(東京都立大学名誉教授)
7 行政上の実効性確保 租税の滞納、公共物の不法占拠、違反建築など、法律や行政処分によって課せられた義務が自発的に履行されない場合には、行政代執行のような強制手段が用いられることもあれば、もっとソフトな手法が用いられる場合もあります。これら各種の行政上の義務履行確保を通じて、行政の実効性を確保する手段について勉強します。

【キーワード】
行政上の強制執行、行政代執行、強制徴収、行政サービスの提供拒否
磯部 力
(東京都立大学名誉教授)
磯部 力
(東京都立大学名誉教授)
8 行政罰、即時強制・行政調査、行政計画 ここまでの講義では取り扱うことのできなかったその他の行政手段として、行政上の義務違反行為に対する制裁としての「行政罰」、行政が直接に実力を行使して行政目的を達成する手法である「即時強制ならびに行政調査」、さらに都市計画など多様な「行政計画」の問題について、その主要な論点を学びます。

【キーワード】
行政刑罰、秩序罰、即時強制、行政調査、行政計画
磯部 力
(東京都立大学名誉教授)
磯部 力
(東京都立大学名誉教授)
9 行政手続法 行政を手続的な側面から規律することは現代法治主義の中心的な課題にほかなりません。適正な事前手続の基本理念について考察するとともに、行政の裁量的な判断過程を公正でかつ透明なものにするために行政手続法に規定されている裁量基準の公表、理由付記、聴聞手続などについて学びます。

【キーワード】
行政手続法、適正手続、住民参加、裁量基準、理由提示、聴聞
磯部 力
(東京都立大学名誉教授)
磯部 力
(東京都立大学名誉教授)
10 情報公開・個人情報保護 行政情報の適正な管理に関する法制度として、行政が保有する情報の原則的な開示を通じて、行政の透明性を確保し行政の監視をする情報公開制度、ならびに国民が行政の保有する自己情報の開示や訂正を請求する手続を整備するしくみである個人情報保護制度について学びます。

【キーワード】
情報公開、説明責任、個人情報、不開示情報、プライバシー、訂正請求権
磯部 力
(東京都立大学名誉教授)
磯部 力
(東京都立大学名誉教授)
11 行政不服審査と行政事件訴訟 行政活動に不服を持つ市民が、訴訟よりも簡易迅速に、救済を求め行政の適法性を確保することを可能にする制度である行政不服審査制度と、行政事件訴訟の基本理念、現行法にいたるまでの制度的変遷のほか、同法に定める基本的な訴訟類型など、行政事件訴訟法制の基本的なしくみについて学びます。

【キーワード】
行政不服審査、審査請求、異議申立て、行政事件訴訟、抗告訴訟、主観訴訟、客観訴訟
磯部 力
(東京都立大学名誉教授)
磯部 力
(東京都立大学名誉教授)
12 取消訴訟 各種の行政訴訟の中で最も中心的な位置を占める抗告訴訟である取消訴訟について、その意義、訴訟の対象、原告適格などの訴訟要件、審理、判決の効力、執行停止など、主要な論点に関して、それぞれ典型的な訴訟事例を扱いながら、具体的に検討します。

【キーワード】
抗告訴訟、取消訴訟、執行停止制度、仮の救済、判決の効力
磯部 力
(東京都立大学名誉教授)
磯部 力
(東京都立大学名誉教授)
13 取消訴訟以外の行政事件訴訟 まず取消訴訟以外の抗告訴訟である無効等確認訴訟、不作為の違法確認訴訟、義務付け訴訟、差止め訴訟の4類型について、その特質や役割について検討し、さらに抗告訴訟以外の訴訟類型である公法上の当事者訴訟、民衆訴訟、機関訴訟について、その特徴を解説します。

【キーワード】
無効等確認訴訟、不作為の違法確認訴訟、義務付け訴訟、差止め訴訟、当事者訴訟、民衆訴訟、機関訴訟
磯部 力
(東京都立大学名誉教授)
磯部 力
(東京都立大学名誉教授)
14 国家補償法(その1) 何らかの行政活動が原因となって国民の側に損害が生じた場合、その行政活動が違法な場合には国家の不法行為として国家賠償責任が問われることになります。まず国家賠償法の基本的な構造を理解した上で、特に公権力行使にともなう責任に関する基本的な論点を検討します。

【キーワード】
国家補償法、国家賠償法、公権力の行使、公務員の責任、職務行為、違法性
磯部 力
(東京都立大学名誉教授)
磯部 力
(東京都立大学名誉教授)
15 国家補償法(その2) 道路や河川など公共的な施設が安全性を欠いていたために生じる事故の国家賠償責任につき、判例法を中心に略説します。また公共事業用地を強制収用する場合などに公益と私益を調整するしくみとしての損失補償法について学び、最後に国家賠償とも損失補償ともいいきれない国家補償の第三の類型について、検討します。

【キーワード】
営造物責任、設置管理の瑕疵、土地収用、公用制限、損失補償、結果責任
磯部 力
(東京都立大学名誉教授)
磯部 力
(東京都立大学名誉教授)
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