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地域と都市の防災('16)

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主任講師
目黒 公郎 (東京大学教授)
村尾 修 (東北大学教授)
放送メディア
テレビ
放送時間(平成29年度)
第1学期:(木曜)22時15分~23時00分
第2学期:(日曜)7時30分~8時15分

講義概要

都市災害とは、日々進化しつづける都市を映した鏡のようなものである。本講義は、地域および都市を災害から守るための考え方について、実例を踏まえつつ、全15回にわたって講義する。本講義は、包括的に地域と都市の防災体系を修得するための「総論:地域と都市の防災体系」(第1回から第4回)、災害発生のメカニズムとその対策について学ぶ「地域・都市災害の事例:災害発生のメカニズムとその対応」(第5回から第8回)、被害を抑止することの意義と耐震化について学ぶ「被害抑止:被害を最小化する取り組み」(第9回から第11回)、そして事前準備や復興の意義などについて学び、今後の防災について考える「各論:災害対応に必要な各要素」(第12回から第15回)の4部から構成される。
※詳しくはシラバス

開設年度
平成28年度
科目区分
コース科目(社会と産業コース(専門科目))
〔2009年度~2015年度〕専門科目(社会と産業コース)
〔2008年度以前〕専門科目(産業と技術専攻)
科目コード
1639404
単位数
2単位
単位認定試験
試験日・時限
平成29年度 第1学期:平成29年7月29日(土曜)1時限(9時15分~10時05分)
平成29年度 第2学期:平成30年1月28日(日曜)3時限(11時35分~12時25分)
単位認定試験
平均点
(平成28年度 第1学期)71.0点
(平成28年度 第2学期)76.9点
備考
 
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授業の目標

地域、都市、防災に焦点をあてた全15回の講義を通じて、都市の防災対策を進めるうえで最低限必要な用語を理解し、各種の都市災害のメカニズムと対策の基本を学ぶ。また、この講義を通じて過去に発生した災害とそこから得られた教訓がその後の都市防災対策にどのように反映されてきたのかを把握するとともに、被害抑止策を施すことの重要性と地域・都市と災害との関係について理解することを目標とする。

履修上の留意点

特になし。

シラバス

テーマ 内容 執筆担当講師名
(所属・職名)
放送担当講師名
(所属・職名)
1 講義概要とわが国の災害 わが国は、その地球科学的な立地特性から、地震や火山、台風など、多種多様な災害が多発する災害大国であり、歴史的に甚大な被害を受けてきた。そうした過去の災害経験に学び、技術開発と社会制度の充実を図ることで、災害に強い環境を実現させ、世界の経済大国になった。その一方で、2011年に発生した東日本大震災は、地域や都市における防災上の課題を改めて浮き彫りにした。本章では「地域と都市の防災」を考えることの意義と目的、そして講義概要と全体構成について紹介する。また、適切な防災対策を講じるうえで欠くことのできない「災害イマジネーション」の意味とその重要性について説明する。

【キーワード】
災害のデパート、自然災害の障害と恵み、防災技術、地域と都市、災害イマジネーション、目黒メソッド、目黒巻
目黒 公郎
(東京大学教授)
村尾 修
(東北大学教授)
目黒 公郎
(東京大学教授)
村尾 修
(東北大学教授)
和田 章
(東京工業大学名誉教授)
2 地域社会と都市防災 人々の生活基盤としての地域社会や地域コミュニティ、そしてこれらを組み合わせて形成される都市は、人々が安心して生活できる環境整備のためにつくられてきた。この都市の歴史をふりかえり、安らぎの場としての都市の意味を考える。さらに、現在我々の生活環境を脅かす都市災害の特徴についてもふれ、地域のリスクを定義づけるハザードと脆弱性の関係、および都市防災の概要について習得する。

【キーワード】
地域、都市、安らぎの場、都市防衛、自然災害、事故災害(産業災害)、都市災害、都市の災害リスク、ハザード、脆弱性、災害は進化する、都市防災、災害の連鎖、レジリエンス
村尾 修
(東北大学教授)
目黒 公郎
(東京大学教授)
目黒 公郎
(東京大学教授)
村尾 修
(東北大学教授)
3 災害法制度の変遷と防災体制 都市の進展や時代の変遷によって、災害の様相がどのように変化してきたのだろうか。また災害を体験し、社会はどのようにして防災の法制度を整えてきたのだろうか。日本の首都として位置づけられてきた江戸・東京の近代化の歴史を振り返り、時代ごとの災害の特徴から、災害が発生することにより進展してきた法制度の変遷について学ぶ。また現在のわが国の防災組織の構造を理解し、中央政府から市町村にいたるわが国の防災体制の基本と東日本大震災後の課題について学ぶ。

【キーワード】
江戸、明暦の大火、享保の改革、東京、関東大震災、東京大空襲、伊勢湾台風、防災法制度、災害対策基本法、中央防災会議、防災計画、災害から学ぶ、災害の進化
村尾 修
(東北大学教授)
目黒 公郎
(東京大学教授)
目黒 公郎
(東京大学教授)
村尾 修
(東北大学教授)
4 防災対策の基本と災害対応の循環体系 わが国の自然災害の歴史を通して、災害の記録を蓄積し、教訓として生かすことの重要性を学ぶ。また災害のメカニズム、総合的な災害マネジメント、「災害対応の循環体系(Disaster Life Cycle)」について学び、防災対策の基本を習得する。

【キーワード】
災害対応の循環体系、緊急対応、復旧、復興、被害抑止、事前準備、災害予知、早期警報、自助・共助・公助
目黒 公郎
(東京大学教授)
村尾 修
(東北大学教授)
目黒 公郎
(東京大学教授)
村尾 修
(東北大学教授)
5 気象災害とその対応 古来から、人間の生活に影響を及ぼしてきた風水害を中心とした気象災害の事例を通して、その発生メカニズムと被害の様相、そして各種の気象災害への対応策について学ぶ。

【キーワード】
気象災害、風水害、洪水災害、高潮災害、土砂災害、風害、台風、外水・内水氾濫、斜面崩壊・地すべり・土石流
目黒 公郎
(東京大学教授)
目黒 公郎
(東京大学教授)
村尾 修
(東北大学教授)
6 地震災害とその対応 地震災害はわが国の代表的な自然災害である。ここでは、地震の発生メカニズム、マグニチュードと震度の関係、地震動の特徴と被害の関係、地震と震災などの基本を理解する。またわが国における過去の地震、被害の形態と特徴、連鎖的反応のメカニズムについて、地域ごとの特性にふれつつ学ぶ。

【キーワード】
プレートテクトニクス、震源、震央、断層、マグニチュード、震度、地震動、わが国の地震学的な環境、災害連鎖、人的被害
目黒 公郎
(東京大学教授)
目黒 公郎
(東京大学教授)
村尾 修
(東北大学教授)
7 津波災害とその対応 四方を海に囲われ、かつ地震の多発する日本は、幾度もの津波被害を受けてきた。本章では津波のメカニズムと被害の特徴について、過去の事例を通じて学ぶ。そして2011年3月11日の「東北地方太平洋沖地震」による津波災害と各地で進められている復興への取り組みを振り返り、その教訓と今後の課題を理解する。

【キーワード】
明治・昭和三陸大津波、北海道南西沖地震、東日本大震災、防潮堤、防波堤、水門、高台移転、津波避難
村尾 修
(東北大学教授)
目黒 公郎
(東京大学教授)
目黒 公郎
(東京大学教授)
村尾 修
(東北大学教授)
8 延焼火災とその対応 日本はその気候風土により、紙と木の建築文化を築いてきた。また木造建築が密集する市街地も多く、都市大火は日本の都市災害のひとつの特徴でもあった。ここでは、わが国における都市大火の歴史、江戸時代の火災の文化、火災が発生するメカニズム、そして延焼火災に対する対策について学ぶ。

【キーワード】
延焼火災、都市大火、災害文化、白鬚東防災拠点、延焼遮断帯、防災都市構造
村尾 修
(東北大学教授)
目黒 公郎
(東京大学教授)
目黒 公郎
(東京大学教授)
村尾 修
(東北大学教授)
9 土木・建築構造物の安全性 私たちの生活は、社会基盤施設などの土木構造物と建物などの建築構造物から構成される地域の住環境(Built Environment)によって支えられている。これらの構造物は、少なくとも当初想定されている利用期間中は、建設目的を発揮できるように、様々な材料と工法を用いて建設されている。本章ではこれらの構造物の安全性について学ぶ。

【キーワード】
被害抑止、耐震基準、共振現象、固有周期(固有周波数)、強度、変形能、エネルギー吸収能、被害想定・地域危険度評価、地震・災害保険
目黒 公郎
(東京大学教授)
目黒 公郎
(東京大学教授)
村尾 修
(東北大学教授)
和田 章
(東京工業大学名誉教授)
10 建築物の免震構造 現在の建築の耐震構造は4つに分類される。①壁式構造のように構造物の強さを高くして地震に耐える強度抵抗型構造、②柱と梁で作られる骨組を用い、強さは十分でないが、大きな変形を生じても倒壊しないように骨組の粘りに期待した靱性期待型構造、③柱と梁で作られる骨組の設計を従来よりしなやかに作ると同時に、骨組の各所に地震時の揺れのエネルギーを吸収する部材を組込んだ制振構造、および④建築物の最下階の床とその下の基礎との間に水平方向に柔らかく動く装置を組込み、さらに地震時の揺れによるエネルギーを吸収するためのダンパーを組込んだ免震構造である。ここでは④の免震構造をとりあげる。

【キーワード】
建築基準法、耐震設計、強さと粘り、免震構造、積層ゴム、ダンパー
和田 章
(東京工業大学名誉教授)
目黒 公郎
(東京大学教授)
村尾 修
(東北大学教授)
和田 章
(東京工業大学名誉教授)
11 建築物の制振構造 前回の免震構造に続き、柱と梁で作られる骨組は鉛直荷重を支持することに専念させ、地震時には壊れないようにし、骨組の中に地震時のエネルギーを吸収させるダンパーを組込んだ制振構造に関する、基本的な考えと実例の仕組について講義する。

【キーワード】
新しい耐震技術、財産保全、機能維持、制振構造、免震構造、寺田寅彦、東京スカイツリー
和田 章
(東京工業大学名誉教授)
村尾 修
(東北大学教授)
目黒 公郎
(東京大学教授)
村尾 修
(東北大学教授)
和田 章
(東京工業大学名誉教授)
12 被害軽減のための事前準備 災害対応の循環体系(Disaster Life Cycle)の中の「被害軽減のための事前準備(preparedness)を理解する。また、各地における避難計画、防災訓練など被害を軽減するための事前準備の事例を通じて、自助・共助・公助の必要性を学ぶ。

【キーワード】
防災教育、防災訓練、避難計画、防災マニュアル、研修、自主防災組織、自助・共助・公助
村尾 修
(東北大学教授)
目黒 公郎
(東京大学教授)
目黒 公郎
(東京大学教授)
村尾 修
(東北大学教授)
13 都市における災害と復興 数十年、あるいは数百年という都市形成の長い歴史の中で、災害・復興という変局点は重要な意味を持つ。復興を契機として社会や都市のシステムが大きく変わることもある。ここでは災害対応の循環体系(Disaster Life Cycle)の中の復旧・復興について学び、国内外の復興事例を通じて、その意義を理解する。また阪神・淡路大震災や東日本大震災における課題についても学ぶ。

【キーワード】
仮設住宅、住宅再建、復興住宅、震災復興、帝都復興計画、事前復興計画、復興事例、より良い復興(Build Back Better)、レジリエンス
村尾 修
(東北大学教授)
目黒 公郎
(東京大学教授)
村尾 修
(東北大学教授)
14 情報とコミュニケーション 災害時には適切な情報伝達の仕組みが重要である。また来たるべき災害に備え、各組織レベルでのコミュニケーションが欠かせない。ここでは、災害に対応するための各段階における情報とコミュニケーションの意義、近年の情報技術、東日本大震災からの教訓を学ぶ。

【キーワード】
災害情報、リスク・コミュニケーション、被害想定、地域危険度評価、ハザードマップ、GIS、リモートセンシング、復興アーカイブズ、防災教育、緊急地震速報
村尾 修
(東北大学教授)
目黒 公郎
(東京大学教授)
目黒 公郎
(東京大学教授)
村尾 修
(東北大学教授)
15 災害文化とこれからの都市防災 都市災害は都市の成長、社会の成長とともに進化する。21世紀を迎えた今、我々をとりまく防災に関する状況を学ぶとともに、現在の東京の姿を見つめ直し、これから考慮しておかなければいけない新たな災害とその対応について考える。また全15回にわたって行われた講義を総括する。

【キーワード】
東京、木造密集地帯、帝都復興計画、耐震技術、テロ、ゆっくり起こる災害、地球温暖化、異常気象、海面上昇による影響、自然災害の障害と恵み、災害文化
村尾 修
(東北大学教授)
目黒 公郎
(東京大学教授)
目黒 公郎
(東京大学教授)
村尾 修
(東北大学教授)
和田 章
(東京工業大学名誉教授)
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