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雇用社会と法('17)

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主任講師
道幸 哲也 (北海道大学名誉教授)
放送メディア
ラジオ
放送時間(平成29年度)
第1学期:(月曜)19時00分~19時45分
第2学期:(日曜)23時00分~23時45分

講義概要

雇用社会の変貌に伴い多様な労働法上の紛争が発生している。この講義では、雇用社会の変貌の態様や原因を解明するとともに、入社から雇用終了にいたるまでの紛争のパターンを具体的な裁判例を素材に検討する。対象となる具体的な論点は、労働契約の締結と労働契約上の権利・義務、セクハラ、パワハラさらにプライヴァシー法理等の労働者人格権の展開、賃金・労働時間等の労働条件規制、労災補償や安全配慮義務、退職や解雇等の雇用終了の法理、等である。具体的裁判においてどのような利益が対立し、どう調整しているかを検討する。
※詳しくはシラバス

開設年度
平成29年度
科目区分
コース科目(社会と産業コース(専門科目))※共用科目(生活と福祉)
〔2009年度~2015年度〕専門科目(社会と産業コース)※共用科目(生活と福祉)
〔2008年度以前〕専門科目(社会と経済専攻)※共用科目(生活と福祉)
科目コード
1639498
単位数
2単位
単位認定試験
試験日・時限
平成29年度 第1学期:平成29年7月29日(土曜)1時限(9時15分~10時05分)
平成29年度 第2学期:平成30年1月28日(日曜)3時限(11時35分~12時25分)
単位認定試験
平均点
備考
 
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授業の目標

雇用社会の変貌の実態を知るとともに関係する法的紛争に関する知識を得る。具体的紛争についての裁判例や考え方を知ることは、職場において自分や仲間の権利・利益を守るために不可欠である。同時に、管理的地位にたった場合には、無用な紛争を回避し、円滑な労務管理のために有用である。これらの法的な知識の獲得を通じて「働くこと」の意義やかかえる問題を考察することができる。

履修上の留意点

関連領域として、労務管理や民法・民訴法があるのでその点についての知識は有用です。

シラバス

テーマ 内容 執筆担当講師名
(所属・職名)
放送担当講師名
(所属・職名)
1 労働条件はどう決まっているか 職場は身近な場所だが、そこでなにが起こって、どのような紛争が発生しているかは必ずしもはっきり見えにくい。本章では、労働法を知るスタートラインとして、職場や労使関係の現状がどうなっているかを検討する。同時に労働条件決定システムの全体像を明らかにしていく。

【キーワード】
労務提供契約、労働者概念、非正規労働者、労働契約、就業規則、労働協約
道幸 哲也
(北海道大学名誉教授)
道幸 哲也
(北海道大学名誉教授)
2 権利実現の仕組みと仕方 時間外労働について割増賃金の請求権があっても、また違法なパワハラを理由とする損害賠償の請求権があったとしても、それを実際に請求することは容易ではない。とりわけ、労働法上の権利については職場で波風を立て、使用者との関係を悪化させるのでなおさらそうである。ここでは、職場での権利に焦点を当てて、それをどう具体的に実現するかを労働相談の仕方も含め考える。

【キーワード】
権利実現、権利意識、コミュニケーション、労働相談、法意識、労働審判、労働委員会
道幸 哲也
(北海道大学名誉教授)
道幸 哲也
(北海道大学名誉教授)
3 労働契約の締結 労働関係は、労働契約の締結によってスタートする。この労働契約については、使用者と労働者との合意に由来する権利・義務のあり方が問題になる。本章では、この労働契約上の権利義務とともにその契約締結過程の法的構成を取り上げる。同時に特定の契約が労働契約か否かの論点をも検討する。

【キーワード】
労働契約、請負契約、委任契約、キャリア権、労働者概念、採用、試用期間、内定取り消し
道幸 哲也
(北海道大学名誉教授)
道幸 哲也
(北海道大学名誉教授)
4 業務命令権 業務命令については、その法的根拠、具体的範囲、命令違反の場合の制裁のあり方等が争われている。本章では、業務命令権の基本的特徴を検討した後に多くの裁判が提起されている配転・出向命令、さらに、業務命令か否かが正面から争われている降格命令についても検討する。

【キーワード】
業務命令、配転、出向、降格、研修命令
道幸 哲也
(北海道大学名誉教授)
道幸 哲也
(北海道大学名誉教授)
5 賃金の確保 賃金は基本的な労働条件でありそれによって自分や家族の生活を維持改善する目的を持つ。そこで、労働法は、労基法により賃金額の確実な支払いを目的としたルールを定め、また最低賃金法により最低賃金額以上の支払いを強制している。賃金を巡る権利義務について検討する。

【キーワード】
賃金、最低賃金法、退職金、一時金、賃金支払い確保法、人事考課、年俸制
道幸 哲也
(北海道大学名誉教授)
道幸 哲也
(北海道大学名誉教授)
6 労働時間の規制 労働時間規制の理由、労働時間規制のアウトラインや労働時間概念を考察する。長時間労働に伴う過労死・過労自殺を避けるためにも時間規制のあり方は重要な課題といえる。

【キーワード】
労働時間、実働時間、休憩、過労死、過労自殺、管理監督者、36協定、時間外労働、裁量労働
道幸 哲也
(北海道大学名誉教授)
道幸 哲也
(北海道大学名誉教授)
7 職場の人間関係と法 予備的考察として労務管理のパターンに応じた法的問題をとりあげる。労使の利害がどのような形で調整されているかを知るためである。それをふまえて、労働法は職場の人間関係をいままでどう規制してきたかを検討し、2つの具体的論点、協調性欠如を理由とする処分事案と職場いじめのケースについて考察する。

【キーワード】
人間関係、セクハラ、パワハラ、職場いじめ、プライヴァシー、協調性、労務管理、業務命令権
道幸 哲也
(北海道大学名誉教授)
道幸 哲也
(北海道大学名誉教授)
8 私的領域の確保 職場においても私的領域ともいうべきものを想定しうる。ここでは、それを自己決定、プライヴァシー、さらに年休の各権利の観点から検討していきたい。それ以外にも、企業外における私生活の確保としてのワークライフバランスの要請、労働の自由との関連では兼業禁止や競業避止義務との関連も問題になる。

【キーワード】
自己決定、プライヴァシー、年休、ワークライフバランス、制服・制帽、ネームプレート、長期休暇
道幸 哲也
(北海道大学名誉教授)
道幸 哲也
(北海道大学名誉教授)
9 女子労働問題 女子労働問題を概観したのちに、性差別とセクハラの禁止法理を検討する。なお、女子労働者の働き方の改善のためには男子労働者の働き方や生活のあり方も問われていることは強調しておきたい。

【キーワード】
性差別、セクハラ、ワークライフバランス、母性保護、育児介護休業法、雇用機会均等法
道幸 哲也
(北海道大学名誉教授)
道幸 哲也
(北海道大学名誉教授)
10 パワハラの法律問題 パワハラ事案の現状と労務管理上の課題を検討するとともに、関連する裁判例を紹介する。それをふまえて教育・研修時における事案をやや詳しく取り上げ、最後にハラスメント法理の問題点を指摘したい。

【キーワード】
パワハラ、個別労働紛争解決制度、教育・研修、労働者人格権、人間関係紛争
道幸 哲也
(北海道大学名誉教授)
道幸 哲也
(北海道大学名誉教授)
11 労働災害、安全配慮義務の法理 健康な働き方をするための健康診断や産業医による相談等が重視されている一方、労働者のプライヴァシー保護の必要性も指摘されており、重要な論点となっている。労働者の生活は、業務に由来しないけがや病気(私傷病)によっても苦しくなり、場合によれば解雇という事態にもなる。そこで、本章では、労災補償のシステムと私傷病をめぐる法律問題について検討する。

【キーワード】
労働災害、安全配慮義務、私傷病、労働者災害補償保険法、業務上・外、通勤災害、メンタル不調、復職、病気休職
道幸 哲也
(北海道大学名誉教授)
道幸 哲也
(北海道大学名誉教授)
12 雇用終了・解雇の法理 雇用終了のパターンを確認するとともに使用者からなされる解雇の法理を多様な側面から検討する。次章では、解雇以外の退職と有期(期間)雇用をめぐる問題を取り上げる。

【キーワード】
解雇、退職、辞職、合意解約、解雇過程、普通解雇、整理解雇
道幸 哲也
(北海道大学名誉教授)
道幸 哲也
(北海道大学名誉教授)
13 退職・有期雇用の法理 退職と有期雇用の問題をとりあげる。なお、それ以外に労働者を直接には雇用せず、請負や労働者派遣を通じて労働力を利用することもなされている。直接の雇用関係がないので、その終了のために「解雇」をする必要がないわけである。

【キーワード】
解雇、退職、辞職、合意解約、有期雇用、解雇予告制度、退職強要、改正労働契約法、不更新特約
道幸 哲也
(北海道大学名誉教授)
道幸 哲也
(北海道大学名誉教授)
14 労働組合法の世界 労使関係というフィールドで労働組合法の全体像とその直面する課題を考える。労働組合は、労働条件の決定だけではなく、職場の人権保障についても重要な役割が期待されているからである。

【キーワード】
労働組合、組合内部問題、コミュニティ・ユニオン、組合活動の権利、団結権、不当労働行為制度、労働委員会、団交権
道幸 哲也
(北海道大学名誉教授)
道幸 哲也
(北海道大学名誉教授)
15 権利実現のためのワークルール教育 一般市民や学生に対し使い勝手のよい実践的な労働法の考え方や法理を教えるという立場から、「ワークルール教育」のニーズは高まっており、論議も活発になっている。そこで本章では、権利実現のためのワークルール教育の現状と課題を追求した。市民レベルでワークルールをどう学び実践していくかが問われているからである。

【キーワード】
ワークルール、権利実現、権利教育、コミュニケーション能力、キャリア教育、社会教育
道幸 哲也
(北海道大学名誉教授)
道幸 哲也
(北海道大学名誉教授)
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