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アジア産業論('17)-経済の高度化と統合-

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主任講師
河合 明宣(放送大学教授)
朽木 昭文(日本大学教授)
放送メディア
ラジオ
放送時間(平成29年度)
第1学期:(金曜)19時00分~19時45分
第2学期:(水曜)12時00分~12時45分

講義概要

アジアに関して、高齢化する中で、中所得のわなから脱するために産業構造の高度化などを迫られている。国民経済計算における産業統計を利用し、企業活動を左右する産業政策を分析する。一方で、日本も中期的な成長戦略を模索している。こうした状況下で、産業連関分析により、アジアの自動車、電気電子、そして農・食品産業のクラスターの現状を紹介する。また、アジア地域統合に向けて流通、文化などの重要性が指摘される。特に、アジア諸国における企業活動の従事者やアジア諸国との貿易・投資に関心を持つ現場で働く職業人、またアジアで今後に飛躍を期待される人材の履修が期待される。
※詳しくはシラバス

開設年度
平成29年度
科目区分
コース科目(社会と産業コース(専門科目))
〔2009年度~2015年度〕専門科目(社会と産業コース)
〔2008年度以前〕専門科目(産業と技術専攻)
科目コード
1639510
単位数
2単位
単位認定試験
試験日・時限
平成29年度 第1学期:平成29年7月27日(木曜)5時限(14時25分~15時15分)
平成29年度 第2学期:平成30年1月27日(土曜)2時限(10時25分~11時15分)
単位認定試験
平均点
備考
 
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授業の目標

産業を捉える際に、経済学における基礎的な国民経済計算や産業連関表を理解する。これを基に、グローバル化が急速に進む中で、自ら従事する企業や生活するアジア地域のあり方を考える。また、わが国の産業がアジア諸国の産業と深く結ばれ、今後は更に連結されることを理解し、アジア人材育成の必要性を確認する。

履修上の留意点

特になし。

シラバス

テーマ 内容 執筆担当講師名
(所属・職名)
放送担当講師名
(所属・職名)
1 東アジア経済圏の成長 アジアの成長は雁行形態と呼ばれた。戦後の日本が、韓国、アセアン、中国の成長につながり、アジア経済圏が形成された。この状況を理解するために必要な経済学の概念を説明する。また、アジアの成長に有効に機能した産業政策、産業クラスター政策の役割を説明する。これからの授業を展望する。

【キーワード】
雁行形態、国民経済計算、産業連関表、産業政策、産業クラスター政策
朽木 昭文
(日本大学教授)
河合 明宣
(放送大学教授)
講師全員
2 マクロ経済と産業連関表から見たアジア経済 国民経済計算の基本的な概念であるGDPや三面等価などの説明をする。それを応用することによりアジア各国の国民経済計算による貿易、金融などを含むマクロ経済の現状と課題を明らかに、比較分析を行い、アジアの将来を予測する。

【キーワード】
国民純生産、分配国民所得、「粗」概念、「純」概念、三面等価、要素費用、市場価格、「国民」概念、「国内」概念
朽木 昭文
(日本大学教授)
朽木 昭文
(日本大学教授)
3 空間経済学と産業クラスター 産業連関表を縦と横から見て説明し、均衡価格モデルを理解する。その応用として産業連関の後方効果と前方連関効果の算出方法と意味を説明する。これら効果をアジア諸国に適用し、一国がどの産業クラスターの形成により有効であるかを示す。

【キーワード】
均衡価格モデル、前方連関効果、後方連関効果
朽木 昭文
(日本大学教授)
朽木 昭文
(日本大学教授)
4 「アジア成長トライアングル」の形成 アジアが「アジア成長トライアングル」で1つになるプロセスを説明する。アジアでは、製造業のクラスターが形成され、これらのクラスターが経済回廊などを通じて連結される。また、中国に加えてもう1つの工場建設が進行し、産業ネットワークが形成される。

【キーワード】
アジア成長トライアングル、クラスター、経済回廊、アジア共同体
朽木 昭文
(日本大学教授)
朽木 昭文
(日本大学教授)
5 アジアの成長戦略 産業政策を規定する市場経済と計画経済の考え方を理解するために前者の価格機構を説明する。産業政策については、幼稚産業保護論を図により厳密に理解する。輸入代替、輸出指向、産業クラスターの考え方からアジア各国の産業政策を比較する。

【キーワード】
市場経済、計画経済、価格機構、産業政策、幼稚産業保護理論、輸入代替工業化政策、輸出指向工業化政策、産業クラスター政策、雁行形態論
朽木 昭文
(日本大学教授)
朽木 昭文
(日本大学教授)
6 中国の産業政策 1978年の改革・開放後の中国の成長をたどる。当初は郷鎮企業がリードし、経済特区が手本となり、南巡講話の後に外国直接投資が成長を飛躍させ、世界第2位のGDP大国になる。成長の見直しによる科学的発展観と次の成長のカギとなる上海自由貿易試験区がある。

【キーワード】
科学的発展観、郷鎮企業、経済特区、支柱産業、南巡講話、転換点、上海自由貿易試験区、生産責任制
朽木 昭文
(日本大学教授)
朽木 昭文
(日本大学教授)
7 インドの産業政策と産業構造転換 1956年産業政策決議によって民間部門と国家部門の混合経済開発体制下で、1991年自由化政策まで自立的な輸入代替工業化を進めた。1981年スズキ合弁会社設立は自動車産業の基礎となり1990年代のITサービス産業は経済成長を押し上げた。予想では中国を抜く人口大国化する。第一次及び第三次産業も含む産業構造の転換を概説する。

【キーワード】
混合経済体制、マルチ・スズキ自動車、IT革命、貧困層
河合 明宣
(放送大学教授)
河合 明宣
(放送大学教授)
8 チャイナプラスワンのベトナム産業政策 ベトナムの改革をドイモイ(刷新)政策から説明する。成長政策を是正する社会政策などを解説した後に、ベトナム北部で形成された電気・電子クラスターをキヤノン効果として明らかにする。更に、今後の成長戦略として解説する。

【キーワード】
ドイモイ政策、社会政策、社会主義志向市場経済、電気・電子産業クラスター、農・食・観光クラスター、キヤノン効果
朽木 昭文
(日本大学教授)
朽木 昭文
(日本大学教授)
9 アジア経済の現状と課題 JICAは、2025年にアジア諸国で「中所得国のわな」から脱出できないと予測している。アジア諸国の課題として、高齢化、所得格差、人口ボーナスの減少、食糧自給率の減少、エネルギー消費の拡大などを説明する。課題を克服する政策を探る。

【キーワード】
高齢化、都市化、中所得国のわな、所得格差、人口ボーナス、食糧自給、エネルギー消費
朽木 昭文
(日本大学教授)
朽木 昭文
(日本大学教授)
10 アジアの農・食品産業
-日本の食品産業の動向と食料消費の変化-
日本は1970年代以降、食生活が高度化・多様化し、海外、特にアジア地域との食料における関係は農産物・食品の輸入が中心であった。近年、変化する日本の食品産業における市場規模動向、畜産物需給とその海外主要輸出国との関係、国内の1人当たり栄養摂取量等の動向を解説する。

【キーワード】
日本の食品産業、食品産業の海外展開、食料消費(栄養摂取量等)、国内畜産物需給
古橋 元
(経済協力開発機構(OECD)農業政策アナリスト)
古橋 元
(経済協力開発機構(OECD)農業政策アナリスト)
11 アジアの食料消費市場
-アジアの所得階層と食料消費の変化-
日本では人口減少により国内市場が縮小する中で、アジアでは所得増加に伴い食料の消費市場の規模が大きく拡大した。アジアの主要国、特に東南アジアを中心に、各国の食料消費市場の変化および中間層の拡大を示す所得階層の変化を理解するとともに、東南アジア等の食料における消費支出の動向、アジアの現場における日系企業の動向について理解を深める。

【キーワード】
アジアの所得階層、アジアの食料部門、家電製品の普及、食料消費支出額
古橋 元
(経済協力開発機構(OECD)農業政策アナリスト)
古橋 元
(経済協力開発機構(OECD)農業政策アナリスト)
12 アジアの地域統合 世界の貿易自由化の動向を説明する。アジアで展開される地域統合の動きを説明し、その日本との関係を明らかにする。世界貿易機関のドーハ・ラウンドが機能せず、2国間自由貿易協定(FTA)が中心になった。その後にメガFTAの成立の可能性が出てきた。

【キーワード】
自由貿易協定、世界貿易機関、アセアン経済共同体、RCEP、TPP、FTAAP、メガFTA
朽木 昭文
(日本大学教授)
朽木 昭文
(日本大学教授)
13 アジアにおける日本の農産物輸出入 日本の食料品輸入が穀類、豆類等から食料品全般へと変化したのは、1980年代半ば以降である。その切っ掛けとなったのは円高であるが、土台となったのは輸送手段の高度化と日本企業の海外進出である。また、最近の輸出の増加も和食ブームに加えて、輸送手段の進歩によるところが少なくない。本章では輸送・物流面の変化と日本企業の海外進出の視点から、日本とアジアとの結びつきを説く。

【キーワード】
海外進出、加工食品、グローバル化、コンテナ輸送、生鮮品、物流、貿易の自由化、リーファーコンテナ
藤島 廣二
(東京聖栄大学客員教授)
藤島 廣二
(東京聖栄大学客員教授)
14 アジアの産業化と社会転換:日本の開発経験の教訓 産業化を社会全体の変化として捉え、人々が農村に居住し農業に従事する社会から、産業化・都市化・農業の商業化の進展により、都市社会に移行する過程とその特徴を解説する。アジアはこの変化を短期間に成し遂げようとしている。日本では、農家の生活改善や企業のカイゼンの運動を通じて、社会変化に適応してきたことを紹介し、アジア諸社会が直面している課題を指摘する。

【キーワード】
社会変化、農業社会から都市社会、農家の生活改善、企業のカイゼン、改善=カイゼンのOS文化
水野 正己
(日本大学教授)
水野 正己
(日本大学教授)
15 発展する21世紀の成長センター・アジア 国際協力により地域統合を進め、アジア各国が開発を促進する。日本がアジアと共生し、地域統合を進めるための産業構造の高度化のための民間部門の活性化による国際協力の在り方は何かを議論する。そのためのアジアの、そして日本の人材育成の必要性を訴える。

【キーワード】
世界の成長センター、日本成長戦略、産業クラスター、21世紀、共生
朽木 昭文
(日本大学教授)
講師全員
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