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家族と高齢社会の法('17)

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主任講師
川島 志保 (川島法律事務所弁護士)
関 ふ佐子 (横浜国立大学大学院教授)
放送メディア
テレビ
放送時間(平成29年度)
第1学期:(日曜)16時00分~16時45分
第2学期:(木曜)21時30分~22時15分
【再放送】:(土曜)1時30分~2時15分

講義概要

この講義では、人生90年時代の高齢社会において家族がライフステージを通じて向き合う具体的な事例を素材に、法的なものの考え方を伝えていく。法的なものの考え方は、家族が何らかのトラブルに直面した際の紛争解決にあたって役立つとともに、家族が安心して生活できる社会の基盤となる法制度のあり方を考えるうえでも必要となる。講義の前半は、主に人生の前半で家族が直面しうる婚姻、親子、離婚、虐待をめぐる法的諸問題を素材に、紛争解決のあり方を勉強する。講義の後半は、家族から自律した高齢期を支える仕事や所得保障、老いじたくとなる成年後見や相続・財産管理、さらには家族機能が低下した高齢社会における介護・住まい方・医療をめぐる法的諸問題を素材とする。そして、これら法的諸問題の紛争解決について勉強するとともに、家族による支えあい機能を補完・代替・補強する社会保障制度のあり方について学んでいく。
※詳しくはシラバス

開設年度
平成29年度
科目区分
コース科目(社会と産業コース(専門科目))※共用科目(生活と福祉)
〔2009年度~2015年度〕専門科目(社会と産業コース)※共用科目(生活と福祉)
〔2008年度以前〕専門科目(社会と経済専攻)※共用科目(生活と福祉)
科目コード
1639579
単位数
2単位
単位認定試験
試験日・時限
平成29年度 第1学期:平成29年7月25日(火曜)8時限(17時55分~18時45分)
平成29年度 第2学期:平成30年1月24日(水曜)6時限(15時35分~16時25分)
単位認定試験
平均点
備考
 
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授業の目標

この講義は、初学者にも法律学が身近に感じられるよう工夫しながら、家族に関する基本的な法律の知識、高齢社会における制度と法律の知識及び法律の背後にある法の精神(Legal Mind)を学ぶことを目標としている。家族に関する基本的な法律の知識、家族に関わる紛争解決のために必要な法律の知識を身につけること、法の精神に考えを及ぼすことは、受講生が何らかの紛争に巻き込まれた場合に役立つことになろう。また、人間らしく生きることが憲法の保障する権利であることを知り、それを具体化したのが社会保障制度であること、人生の最後まで自律した存在として自らの生き方を追究することが社会保障制度の目的のひとつであることを理解することにより、誰もが迎える高齢期に安心した生活を営むことが可能となろう。

履修上の留意点

予備知識や他の科目の事前履修は不要である。

シラバス

テーマ 内容 執筆担当講師名
(所属・職名)
放送担当講師名
(所属・職名)
1 変容する家族が直面する課題 家族が直面する各種の法的課題および家族機能の低下した高齢(長寿)社会を支える社会保障制度をめぐる法的課題を、ライフステージに沿って検討するという本講義の全体像を示すとともに、講義のねらいと担当者を説明する。

【キーワード】
平均寿命、少子化、高齢社会、小さくなる家族、社会保障、グローバリゼーション、年金、地域包括ケアシステム、介護、老いじたく
川島 志保
(川島法律事務所弁護士)
川島 志保
(川島法律事務所弁護士)
榊原 富士子
(さかきばら法律事務所弁護士)
2 婚姻
-家族をつくる
家族は、夫婦という横軸と、親子という縦軸の関係から成り立っていることが多い。婚姻により、夫婦間にどのような法的関係が形成されるのか、婚姻届のない内縁関係と婚姻とは何が共通し、何が違うのか、さらには、こどもが生まれた場合の親子や夫婦の関係について、法律の仕組みを知るとともに、その背後にある考え方を学ぶ。

【キーワード】
婚姻、内縁関係、嫡出子、非嫡出子、認知、同居、協力・扶助の義務、生殖補助医療
川島 志保
(川島法律事務所弁護士)
川島 志保
(川島法律事務所弁護士)
3 グローバリゼーションと家族 国際化の進展により、国際結婚により形成される家族が増えている。国際結婚によって生まれる子の国籍、離婚の際どの国の法律が適用されるのか、子に関する取り決めや同意なく連れ出された子に関するルール等、国際化に伴い生じた新たな問題について検討する。

【キーワード】
国際結婚、国籍、在留資格、ハーグ条約、法適用通則
川島 志保
(川島法律事務所弁護士)
榊原 富士子
(さかきばら法律事務所弁護士)
4 離婚 人生の大きな転換点である離婚について基礎的な知識を習得し、乗り越えるために検討すべき項目を知る。最近の離婚の傾向、離婚の原因、離婚方法、財産分与、慰謝料、年金分割、別居中の婚姻費用、高齢者の離婚の特徴・配慮すべき点などを学ぶ。

【キーワード】
離婚、離婚原因、離婚調停、円満調停、調停前置主義、アルツハイマーと離婚、財産分与、慰謝料、年金分割、親権、養育費、面会交流
榊原 富士子
(さかきばら法律事務所弁護士)
榊原 富士子
(さかきばら法律事務所弁護士)
5 離婚と子ども 最も離婚の影響を受けやすいのは未成年子である。子どもに視点をおいた離婚、子の福祉を第一に考える離婚が求められている。子が離婚を乗り越えるには何が必要かを考える。

【キーワード】
子どもの貧困、養育費、面会交流、親権、監護者、子の意思、子どもの代理人、面会交流支援
榊原 富士子
(さかきばら法律事務所弁護士)
榊原 富士子
(さかきばら法律事務所弁護士)
6 家族の虐待 家族内の虐待は外からは見えないことが多く、しつけや夫婦げんかとして見過ごされてきたが、その実態は極めて深刻である。児童虐待、配偶者間の暴力(DV)、高齢者虐待の背景にある家族の関係やそれを規制する法律について学ぶ。

【キーワード】
児童虐待、親権停止、親権喪失、DV、高齢者虐待、貧困と経済的虐待、家族内の権力関係
川島 志保
(川島法律事務所弁護士)
川島 志保
(川島法律事務所弁護士)
布施 憲子
(布施法律事務所弁護士)
7 高齢社会を支える法理念 家族が小さくなっていくなかで、社会との関係において高齢者が直面する諸問題について、法がどのように対処しているか、また背後にある法理念(自己決定、権利擁護、社会保障)について、学ぶ。

【キーワード】
自由権、社会権、個人の尊重、幸福追求権、尊厳死、権利擁護、社会保障
川島 志保
(川島法律事務所弁護士)
布施 憲子
(布施法律事務所弁護士)
川島 志保
(川島法律事務所弁護士)
布施 憲子
(布施法律事務所弁護士)
8 老いじたくを支える法制度
-①成年後見制度
少子高齢社会を迎え、親世代は子世代に頼らずに、自分で自分の老後に備える必要がある(老いじたくの必要性)。成年後見制度を中心に老いじたくに役立つ仕組みを学ぶ。

【キーワード】
成年後見制度(法定後見・任意後見)、成年後見人、保佐人、補助人、代理権、取消権、同意権、後見登記簿
布施 憲子
(布施法律事務所弁護士)
布施 憲子
(布施法律事務所弁護士)
9 老いじたくを支える法制度
-②相続と遺言
相続法の基本的な考え方、遺言による本人の意思の優先、遺言がない場合の法定相続と遺産分割の手続きについて学ぶ。高齢になってからの財産の適格な管理・確保の問題と相続人の立場からの相続の承認と放棄についても学ぶ。

【キーワード】
法定相続人、法定相続分、特別受益、寄与分、遺産分割協議、相続の承認と放棄、遺言、遺留分、特別縁故者
布施 憲子
(布施法律事務所弁護士)
布施 憲子
(布施法律事務所弁護士)
10 公的年金と社会的扶養 家族による私的扶養に代わって、高齢者の生活費の中核を支える社会保障制度、すなわち社会的扶養として発展してきた公的年金制度について勉強する。第一に、年金制度を理解する前提として、社会保障制度の全体像を整理する。第二に、公的年金制度を素材に、社会保障制度の主要な機能である所得再分配機能のうち、世代間分配について勉強する。

【キーワード】
社会保障、公的年金制度、所得保障、世代間公正、家族の扶養、社会的扶養、社会保険、所得再分配機能
関 ふ佐子
(横浜国立大学大学院教授)
関 ふ佐子
(横浜国立大学大学院教授)
11 仕事と社会参加 人生90年時代において、高齢者も活躍する社会を描いた法政策を理解する。自立(律)した高齢期を支える仕事をめぐる課題について勉強する。家族の姿が変容しつつあるなか、支え合いの機能を地域のコミュニティが担えないかが模索されている。ボランティアなどによる社会参加を支える政策や課題、第2・第3の人生に向けた若年期からの準備について勉強する。

【キーワード】
現役シニア、仕事、高年齢者雇用確保措置、年金と雇用、コミュニティ、自助・互助・共助・公助、ボランティア、社会参加
関 ふ佐子
(横浜国立大学大学院教授)
関 ふ佐子
(横浜国立大学大学院教授)
12 高齢者の住まいとケア 家族規模の縮小や家族関係の希薄化、地域コミュニティの崩壊など、人と人との直接的な関わりが乏しくなる中で、高齢者の介護問題はどこで介護を受けるのかという住まいの問題を顕在化させる。高齢者の居住をめぐる法制度の展開と考え方を学ぶとともに、高齢者の住まいの確保と住まい方の支援をめぐる問題について考える。

【キーワード】
住宅セーフティネット、高齢者施設、高齢者住宅、日本版CCRC
原田 啓一郎
(駒澤大学教授)
原田 啓一郎
(駒澤大学教授)
13 縮小する家族と介護 一人暮らしの高齢者や高齢夫婦のみの世帯が増加するなかで、要介護高齢者の生活は介護・福祉サービスなどの社会的支援なしには成り立たない。認知症高齢者の介護をめぐる家族の責任、介護の社会化と介護保険、家族介護の支援を素材に、高齢社会における家族と介護に関わる問題について考える。

【キーワード】
介護保険、介護の社会化、扶養義務、地域包括ケア、介護サービス契約、家族介護
原田 啓一郎
(駒澤大学教授)
原田 啓一郎
(駒澤大学教授)
14 高齢期の医療と法 高齢者は若年者と比べて医療を必要とすることが多くなる。少子高齢社会における高齢期の医療費の支え方、医療の高度化と高齢者のQOL、人生最終段階における医療(終末期医療)での高齢者の自己決定と家族との関係を素材としながら、高齢期の医療保障の現状と法的課題について考える。

【キーワード】
医療保険、国民皆保険、後期高齢者医療制度、診療契約、医療同意、人生最終段階における医療、リビング・ウィル
原田 啓一郎
(駒澤大学教授)
原田 啓一郎
(駒澤大学教授)
15 変容する家族と今後の課題 これまでの講義で学んだことを再確認するとともに変容する家族の将来と今後の課題を、授業を担当した講師が、それぞれまとめ、高齢社会の将来像を考察する。

【キーワード】
家族、世帯、年金制度、3号被保険者、離婚、養育費、面会交流、ワンストップサービス、無縁社会、成年後見制度、市町村長申立、権利侵害、成年後見人等の不祥事、地域包括ケアシステム、住まい、意思決定、介護者支援、社会保障、持続可能性、世代間公正、高齢者像、人生90年時代
川島 志保
(川島法律事務所弁護士)
榊原 富士子
(さかきばら法律事務所弁護士)
関 ふ佐子
(横浜国立大学大学院教授)
原田 啓一郎
(駒澤大学教授)
布施 憲子
(布施法律事務所弁護士)
川島 志保
(川島法律事務所弁護士)
榊原 富士子
(さかきばら法律事務所弁護士)
関 ふ佐子
(横浜国立大学大学院教授)
原田 啓一郎
(駒澤大学教授)
布施 憲子
(布施法律事務所弁護士)
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