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美学・芸術学研究('13)

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主任講師
青山 昌文 (放送大学教授)
放送メディア
テレビ
放送時間(2018年度)
第1学期:(土曜)22時15分~23時00分

講義概要

美学は、美とは何か、を考える学であり、芸術学は、芸術とは何か、を考える学である。美は、芸術に限らず、自然にも存在している。本講義は、自然美にも言及するが、考察の主体を芸術美におき、芸術が、文化の総体と深く豊かに関わっていることを、具体的芸術作品に即しながら、詳しく考察する。前半においては、全体に亘る体系的な考察を行い、後半においては、世界史上初の本格的美術批評家であったディドロの美学・芸術学の深く豊かな意義を明らかにしてゆきたい。
※詳しくはシラバス

開設年度
2013年度
科目区分
人文学プログラム(旧文化情報学プログラム)
科目コード
8940584
単位数
2単位
単位認定試験
試験日・時限
2017年度 第2学期:2018年1月19日(金曜)7時限(16時45分~17時35分)
2018年度 第1学期:2018年7月28日(土曜)8時限(17時55分~18時45分)
単位認定試験
平均点
(2016年度 第2学期)90.2点
(2017年度 第1学期)81.9点
備考
 
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授業の目標

美学が、芸術鑑賞のために役立つだけではなく、芸術創造にも寄与する、実践の学であることが、分かるようになることが、講義の目標である。また、芸術学が、芸術一般の本質についての原理的考察の学であるだけではなく、絵画・彫刻・音楽・演劇・文学・映画等の諸芸術の具体的芸術作品の解明に役立つ学であることが、分かるようになることも、講義の目標である。以上の点を踏まえて、美と芸術が、世界の素晴らしい本質の精華であることを、大学院レベルで厳密に理解することが、本講義の最終目標である。

履修上の留意点

放送大学では、学部の講義として、「西洋芸術の歴史と理論('16)」と「舞台芸術の魅力('17)」が開講されている。これらは、学部の講義ではあるが、本講義と密接に関連しているので、是非、これらの講義も、学んで戴きたい。なお、本講義は、1997年より開講された学部講義「芸術の古典と現代」と、前半において、重複している部分があるが、この講義は、大学院が設置されていなかった時代に開講された講義であり、内容的には、大学院に相当するレベルのものを多く含んでいた講義であった。もちろん、本講義は、この学部講義と異なるものを多く含んでおり、また、重複部分においても、多くの改訂・増補がなされている。かつての「芸術の古典と現代」を受講された方は、この点に留意されて本講義を受講して戴きたい。

シラバス

テーマ 内容 執筆担当講師名
(所属・職名)
放送担当講師名
(所属・職名)
1 美と芸術について 始めに、「美」や「芸術」という言葉の語源を、日本語・ラテン語・ギリシア語において考察し、次に、「芸術」概念の誕生について述べ、その後、美学と芸術学の基本を語った後に、芸術と学問の深い関わりを明らかにし、現代芸術についても、その深い意味を明らかにする。

【キーワード】
美、芸術、美学、芸術学、学問、現代芸術、現代社会
青山昌文
(放送大学教授)
青山昌文
(放送大学教授)
2 美の本質 始めに、プラトンの美の階梯説について述べ、次に、アリストテレスの美学を考察し、その後、バウムガルテンの美学の転向について語り、デカルトに始まる近代の主観主義の問題点を明らかにして、そのデカルトと対立するライプニッツのモナド論美学を考察した後に、私自身の美学の一端を披瀝する。

【キーワード】
プラトン、アリストテレス、バウムガルテン、デカルト、ライプニッツ
青山昌文
(放送大学教授)
青山昌文
(放送大学教授)
3 芸術の本質 始めに、近代以前の時代における芸術の在り方の様々な特質について述べ、近代のイデオロギーでは古典芸術は理解できないことを明らかにする。次に、古典的芸術理論の深い意味を明らかにして、芸術と学問が、実は、同じ世界の本質に迫ろうとするものであることを明らかにする。

【キーワード】
芸術、近代、芸術のための芸術、ミーメーシス、学問
青山昌文
(放送大学教授)
青山昌文
(放送大学教授)
4 自然美と芸術美 始めに、ヘーゲルの自然美を低く見る立場の限界を指摘し、次に、プラトンとアリストテレスにおける自然の哲学的位置を明らかにして、その後、ヨーロッパにおいて、山岳美が、いかにして認知されていったかについて語る。更に、廃墟の美と、<無限性の美学>について語る。

【キーワード】
ヘーゲル、プラトン、アリストテレス、山岳美、無限性の美学
青山昌文
(放送大学教授)
青山昌文
(放送大学教授)
5 美術 始めに、レオナルドの芸術論について語り、次に、古典主義における絵画の序列と、芸術作品の重層性について語る。その後、《ラオコーン》と《メディチのヴィーナス》を例に、古典彫刻における世界本質表現を明らかにする。

【キーワード】
レオナルド、古典主義、絵画の序列、古典彫刻、世界本質表現、《ラオコーン》、《メディチのヴィーナス》
青山昌文
(放送大学教授)
青山昌文
(放送大学教授)
6 場共生芸術
-音楽・演劇-
始めに、ヨーロッパ中世の<宇宙の音楽>美学について語り、次に、ヴァーグナーの音楽の超近代主観主義を明らかにして、音楽のコスモロジ?の現代性を明らかにする。モーツァルトと現代複製音楽についても語り、最後に、演劇について、《木六駄》を例に、その本質を明らかにして、舞踊についても語る。

【キーワード】
<宇宙の音楽>、ヴァーグナー、コスモロジー、モーツァルト、現代複製音楽、《木六駄》、舞踊
青山昌文
(放送大学教授)
青山昌文
(放送大学教授)
7 場超越芸術
-文学-
始めに、スカリジェルの<古代人の模倣>理論について語り、次に、ダンテのミーメーシスについて明らかにして、その後、ゾラの自然主義について、その19世紀的側面と、正統的な古典的ミーメーシス理論の面を明らかにする。最後に、クンデラの反近代主観主義について語る。

【キーワード】
スカリジェル、<古代人の模倣>、ダンテ、ゾラ、クンデラ
青山昌文
(放送大学教授)
青山昌文
(放送大学教授)
8 場超越芸術
-映画-
始めに、映画芸術の歴史の短さについて語り、次に、映画がかつて芸術とは認められなかったことの不当性を明らかにして、映画が芸術であることを述べ、パノフスキーの<空間の動態化>理論の紹介の後、《2001年宇宙の旅》と《アヴァター》を例に、映画芸術のもっている意味を明らかにする。

【キーワード】
映画、ランゲ、バザン、パノフスキー、<空間の動態化>、《2001年宇宙の旅》、《アヴァター》
青山昌文
(放送大学教授)
青山昌文
(放送大学教授)
9 建築 始めに、ウィトルーウィウスの建築美学について語り、次に、アルベルティの建築美学、ゴシック建築のスコラ哲学性、ロココ建築の現世性について語って、その後、モダニズム建築とポストモダニズム建築の本質を明らかにする。

【キーワード】
ウィトルーウィウス、ゴシック、モダニズム、ポストモダニズム、ヴェンチューリ、象設計集団、《名護市庁舎》
青山昌文
(放送大学教授)
青山昌文
(放送大学教授)
10 芸術の体系的分類 始めに、アリストテレスの芸術分類について詳しく語り、次に、ヘーゲル、カインツ、スーリオ、竹内敏雄、今道友信の芸術分類について語ったあと、私自身の芸術分類美学の一端を披瀝する。

【キーワード】
芸術分類、アリストテレス、ヘーゲル、カインツ、スーリオ、竹内敏雄、今道友信
青山昌文
(放送大学教授)
青山昌文
(放送大学教授)
11 美術館の政治性とルーヴル美術館の歴史 始めに、都市の本質と美術館の公共性・政治性について語り、次に、ルーヴル美術館の歴史を、ルーヴル宮殿の時代から述べ、ルーヴルにおける展覧会の歴史とディドロの美術批評について語ったあと、現代におけるルーヴル美術館の文化的表象装置としての意味を明らかにする。

【キーワード】
都市、公共性、帝冠様式、ルーヴル美術館、展覧会、ディドロ、美術批評、文化的表象装置
青山昌文
(放送大学教授)
青山昌文
(放送大学教授)
12 ディドロ美学の始源 始めに、現代の或るフランス人研究者のディドロ美学解釈の誤りを指摘し、次に、最初期のディドロ美学を、シャーフツベリの著書のディドロによる自由訳において、詳しく厳密に考察する。ディドロ美学が、始めから、極めて一貫した、実在論的美学であり、<全存在連鎖としての自然>の哲学の上に立つ、深い、存在論的美学であることを明らかにする。

【キーワード】
ディドロ、シャーフツベリ、実在論、<全存在連鎖としての自然>、存在論
青山昌文
(放送大学教授)
青山昌文
(放送大学教授)
13 ディドロの関係の美学 ディドロの<関係の美学>を、『百科全書』の項目<美>において、詳しく厳密に考察する。ディドロ美学の反主観主義を明らかにして、美の超認識主観的実在性を明らかにする。更に、ディドロ美学における、<関係>の深い意味を論じて、ディドロ美学が、実在論的な存在充実の美学であることを明らかにする。

【キーワード】
ディドロ、<関係の美学>、超認識主観的実在性、存在充実
青山昌文
(放送大学教授)
青山昌文
(放送大学教授)
14 ディドロの美術批評
-シャルダンについて-
世界史上、最初の本格的美術批評を創始したディドロの美術批評が、ディドロ美学の上に立つ、首尾一貫した美術批評であることを明らかにする。シャルダンの作品についての、ディドロの鋭い分析が、シャルダン作品の本質を明らかにするものであり、自らの<一における多の再現>の美学に基づく、存在論的な美術批評であることを明らかにする。

【キーワード】
ディドロ、美術批評、シャルダン、<一における多の再現>、内なる声、ミーメーシス
青山昌文
(放送大学教授)
青山昌文
(放送大学教授)
15 ディドロの演劇美学 演劇美学史上に名高い、ディドロの『俳優に関する逆説』における演劇美学を、詳しく考察する。ディドロの無感受性演技論の真の意味を明らかにして、その演劇論が、<理想的モデル>のディドロ美学に基づくことを明らかにする。スタニスラフスキー・システムの真の意味をも明らかにして、ディドロ演劇美学の、現代性と実践性を明らかにする。

【キーワード】
ディドロ、無感受性演技論、<理想的モデル>、スタニスラフスキー・システム、演劇実践美学、創造の美学
青山昌文
(放送大学教授)
青山昌文
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