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国文学研究法('15)

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主任講師
島内 裕子 (放送大学教授)
放送メディア
ラジオ
放送時間(2018年度)
第1学期:(水曜)16時00分~16時45分

講義概要

国文学の修士論文の書き方の全般について、具体的にさまざまな角度から論じ、実際に論文を執筆するための、理念と方法論を提供する。したがって、本科目の主旨は国文学のさまざまな研究方法を学ぶことであるが、それにとどまるものではない。本科目は、より広い意味で、「学問研究とは何か」「論文執筆の要諦とは何か」「新たな研究領域の開拓は可能か」など、いずれの学問分野にも通底する問題意識によって、科目を構築している点に特徴がある。それゆえ、本科目は、学問分野を国文学に限ることなく、放送大学で学ぶ学生が現実に直面する、切実な学問上の疑問にも、十分に答えうる。
※詳しくはシラバス

開設年度
2015年度
科目区分
人文学プログラム(旧文化情報学プログラム)
科目コード
8980012
単位数
2単位
単位認定試験
試験日・時限
2017年度 第2学期:2018年1月20日(土曜)1時限(9時15分~10時05分)
2018年度 第1学期:2018年7月27日(金曜)2時限(10時25分~11時15分)
単位認定試験
平均点
(2016年度 第2学期)82.3点
(2017年度 第1学期)76.8点
備考
 
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授業の目標

第1に、国文学研究の生成と展開をトータルに把握し、文学研究の全体像を明確に理解する。第2に、文学ジャンルの特徴を深く考察し、表記や表現の多様性を理解する。第3に、文学ジャンルや作品ごとの注釈史を学び、研究の動向を理解する。第4に、古代から現代までの、諸外国の文芸理論も概観しながら、研究論文の基盤となる、論理的で明晰な散文を書くための方法論を学ぶ。

履修上の留意点

関連する科目としては、「東アジア近世近代史研究('17)」「美学・芸術学研究('13)」「異言語との出会い('17)」「中世・ルネサンス文学('14)」などがある。

シラバス

テーマ 内容 執筆担当講師名
(所属・職名)
放送担当講師名
(所属・職名)
1 国文学研究の領域 国文学の研究とは、どういうものか。その研究対象や研究の進め方など、総論を述べる。一般的な次元における読書と、学問としての研究との関連性と相違点を明らかにする。また、何人かの代表的な国文学者の業績についても言及しつつ、これからの国文学研究のあり方についても提言する。

【キーワード】
国文学研究の方法、国文学研究の進め方、国文学者の足跡
島内 裕子
(放送大学教授)
島内 裕子
(放送大学教授)
2 伝記と年譜 文学者の伝記研究や、年譜研究の具体例を示しつつ、「作者」に注目することによって、文学作品の背景や基盤を研究することの意義を明らかにする。古典文学から兼好の伝記研究、近代文学から吉田健一の年譜研究を具体例として取り上げる。また、訪問記についても触れる。

【キーワード】
伝記、年譜、兼好、訪問記、吉田健一
島内 裕子
(放送大学教授)
島内 裕子
(放送大学教授)
3 本文研究の諸相 文学作品にとって最も重要である「本文」とは何かについて、解説する。写本や自筆原稿などの肉筆が、翻刻されたり、雑誌や単行本になったりして活字で読まれるようになるプロセスをたどりながら、「全集」というかたちで本文が決定される意味を考える。古典と近代の双方を視野に収める。

【キーワード】
本文、写本、翻刻、校訂、印刷、全集
島内 裕子
(放送大学教授)
島内 裕子
(放送大学教授)
4 文学作品の論じ方 文学作品を研究として論じるにあたり、どのような論点があるのかを示し、5回目以降の導入とする。なおかつ、「読書と研究」の関係を、ここでは小林秀雄や中野孝次を取り上げつつ、「批評(評論)と研究」との関係に発展させて、批評精神を内在させた研究法を確立する必要性を述べる。

【キーワード】
さまざまな研究法、批評と研究、小林秀雄、中野孝次
島内 裕子
(放送大学教授)
島内 裕子
(放送大学教授)
5 登場人物の論じ方 古典物語や近代小説に登場する人物は、どのように論じられてきたのか。「人物論研究」の歴史をたどり、これからの人物論研究に関する展望を示す。古典から『源氏物語』など、近代からは森鷗外の史伝などを具体例として取り上げる。

【キーワード】
登場人物、人物論、『源氏物語』、『徒然草』、森鷗外、『最後の一句』
島内 裕子
(放送大学教授)
島内 裕子
(放送大学教授)
6 表現論の射程 散文と韻文の双方にわたって、それぞれの表現の特色を明らかにする。そのことを通して、表現研究の広がりを認識する。樋口一葉の和歌と散文を、具体例として取り上げる。

【キーワード】
表現論、散文、韻文、樋口一葉の和歌、『暗夜』
島内 裕子
(放送大学教授)
島内 裕子
(放送大学教授)
7 文学作品の周縁 文学作品と有職故実や「衣・食・住」などの関係を考察することで、文学作品を生み出した土壌や背景についての認識を深める。有職故実については、『徒然草』と森鷗外の『盛儀私記』、「住まい」については『方丈記』の系譜に注目する。また、「食」についても触れる。

【キーワード】
有職故実、衣・食・住、『徒然草』、『盛儀私記』、住まいの文学、『方丈記』、味わいの文学
島内 裕子
(放送大学教授)
島内 裕子
(放送大学教授)
8 注釈という研究法 古典文学においては、「注釈」という行為が、そのまま研究の中心であった事実に注目したうえで、注釈という行為の現代的な意義を考察する。注釈書としては、『源氏物語』『方丈記』『徒然草』を具体例とする。また、現代語訳の可能性についても触れる。

【キーワード】
注釈、『源氏物語』の注釈書、『方丈記』の注釈書、『徒然草』の注釈書、現代語訳
島内 裕子
(放送大学教授)
島内 裕子
(放送大学教授)
9 国文学における思想と学問 文学作品に対して、儒学的な読み方や仏教的な読み方などの「思想読み」が試みられたことの意義と限界を明らかにし、国学という学問の発生した基盤を考える。さらには、近代以降、西洋思想に影響を受けた国文学者たちの挑戦と苦悩をたどる。

【キーワード】
儒学、仏教、思想、国学、西洋思想
島内 裕子
(放送大学教授)
島内 裕子
(放送大学教授)
10 影響史研究の方法 国文学においては、古典から近代に至るまで、先行する作品に大きな影響を受けて、文学作品が創作されてきた。その影響をたどる影響史研究の可能性を探る。具体例としては、『徒然草』の影響力、および、古典文学を受容して成立した近現代の文学作品に注目する。

【キーワード】
影響史、『徒然草』の影響力、古典と近代文学、古典と現代文学
島内 裕子
(放送大学教授)
島内 裕子
(放送大学教授)
11 外国文学の受容と文芸理論 古典と近代を問わず、外国文学や外国の文芸理論が我が国の文学者に影響を与え、新しい文学作品を生み出したという事実がある。古典においては漢文学の受容を指摘し、現代文学においては吉田健一に影響を与えた西欧の思想を、具体例として考える。

【キーワード】
漢文学の受容、『和漢朗詠集』、外国文学の受容、吉田健一
島内 裕子
(放送大学教授)
島内 裕子
(放送大学教授)
12 実地研究のあり方 近年、「文学散歩」が盛んになっている。この文学散歩を踏まえ、それを発展させた研究のあり方を考える。国文学研究において、有効性を発揮する実地研究とは、どのようなものか、吉田健一の作品をめぐる実地研究の一例を紹介する。

【キーワード】
実地研究、松尾芭蕉、大島蓼太、文学散歩、児玉
島内 裕子
(放送大学教授)
島内 裕子
(放送大学教授)
13 国文学の学際的研究 近年、盛んに研究されている文学研究と美術研究を融合させた学際的研究の意義は、どこにあるのか。古典から現代までの豊富な具体例に言及する。

【キーワード】
文学と芸術、『秋山図』、『観画談』、『徒然草』と絵画
島内 裕子
(放送大学教授)
島内 裕子
(放送大学教授)
14 論文を書くための基礎 国文学の研究論文を書くためには、これまでになされた研究史を整理する必要がある。先行研究の見つけ方、集め方だけでなく、それらの整理の仕方や論文の中での扱い方について考える。研究論文を書くための実践的なアドバイスをめざす。

【キーワード】
研究史の整理、先行論文の集め方、研究史への言及の仕方、注の付け方
島内 裕子
(放送大学教授)
島内 裕子
(放送大学教授)
15 論文の文体 国文学の研究論文において、研究者の個性を打ち出すにはどうすればよいのかについて、実践的なアドバイスを試みる。研究論文にふさわしい文体や表現、テーマの設定、論の進め方などを具体的に説明する。

【キーワード】
論文の文体、テーマの設定、論の進め方
島内 裕子
(放送大学教授)
島内 裕子
(放送大学教授)
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