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家族生活研究('15)-家族の景色とその見方-

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主任講師
清水 新二 (奈良女子大学名誉教授)
宮本 みち子 (放送大学副学長)
放送メディア
ラジオ
放送時間(2018年度)
第1学期:(日曜)12時00分~12時45分

講義概要

現代の家族変動は大きく、21世紀のゆくえは家族のあり方を抜きにしては論じられないといわれるほど、その動向は重要テーマとなっている。講義では家族社会学の立場を基本として、現代家族の実態と変化を社会の急速な変動を視野に置きながら整理し理解する。また、現代家族の実態と共に、理論的アプローチの方法についても述べる。各章は家族理論と家族の実態を、研究の具体例を紹介しながら整理する。
※詳しくはシラバス

開設年度
2015年度
科目区分
生活健康科学プログラム
科目コード
8910669
単位数
2単位
単位認定試験
試験日・時限
2017年度 第2学期:2018年1月19日(金曜)7時限(16時45分~17時35分)
2018年度 第1学期:2018年7月28日(土曜)8時限(17時55分~18時45分)
単位認定試験
平均点
(2016年度 第2学期)80.7点
(2017年度 第1学期)74.4点
備考
※この科目は「家族生活研究('09)」を一部改訂した科目です。「家族生活研究('09)」の単位修得者は履修不可
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授業の目標

家族現象に関して、生活者として、また、民間NPO団体や地域あるいは行政・企業で家族や人間生活にかかわる仕事をしている担当者が、動きつつある家族の実態を多角的視点から柔軟に認識し、科学的知識や理論を修得し、家族をミクロ・マクロの両レベルから理解できることをねらいとする。また、個人・地域・公共の場で必要とされる家族をめぐる問題理解を深め、その対応についても社会的サービスや行政政策の観点から視野を広げる。

履修上の留意点

学部開講科目の「人口減少社会の構想('17)」「臨床家族社会学('14)」を合わせて学習すると理解が深まる。

シラバス

テーマ 内容 執筆担当講師名
(所属・職名)
放送担当講師名
(所属・職名)
1 現代社会と家族状況 家族のありようは、社会構造の影響を受けるとともに、家族のありようが社会構造に変化をもたらし、ひいては社会制度の変革も促す。本章では社会-家族-個人の相互連関性の中で、家族のありようないしは景色をマクロとミクロの両側面から検討し、複合的に概観する。さらに旧版と本改訂版刊行の間に生じた、最近のいくつかの顕著な社会経済的な状況変化を取り上げつつ、現在とこれからの家族生活を考える場合に関心を向けるべき家族の景色について説明して理解を広げる。

【キーワード】
社会変動、少子高齢化、グローバリゼーション、格差社会
清水 新二
(奈良女子大学名誉教授)
清水 新二
(奈良女子大学名誉教授)
2 家族発達とライフコース 人、成長、成熟、老衰、死亡など生命現象によって規定された一生のコースを生活現象として捉え直し、その規則的な推移に注目するライフサイクル論について解説するとともに、平均的ライフサイクルとその変化を、統計データを用いて具体的に概観する。ライフサイクル論の限界を踏まえつつ、ライフコースアプローチの理論的枠組みをその古典的研究を紹介しながら概説する。

【キーワード】
通過儀礼、年齢規範、ライフサイクル論、家族周期、ライフコース論
吉原 千賀
(高千穂大学准教授)
吉原 千賀
(高千穂大学准教授)
3 老いと家族 誰もが避けることのできない「老い」のプロセスにおける家族との関わりやそこで浮かび上がってくる現代的諸問題について再考するとともに、「長期化するモデルなき高齢期を、誰と、どのように生きていくのか」は、今や高齢者だけの問題ではなく、若年世代にとっても高齢期に入る前から考え、備えるべき問題であることを学習する。

【キーワード】
大衆長寿、アイデンティティ、コンボイ、2030年問題、無縁社会、絆
吉原 千賀
(高千穂大学准教授)
吉原 千賀
(高千穂大学准教授)
4 社会システムとしての家族 近代から現代へ社会の変化にともなう家族システム一般にみられる変化の大きな特徴を、社会中心の家族観から生活者中心の家族観への変化として捉え、現代社会における生活システムと家族システムとの相互連関について解説する。具体的な事例をもとに、生活者としての夫と妻とが家族システムを形成する過程、変容させる過程について理解をはかりたい。さらに、生活主体としての子どもの育ちを支える子育ち支援システムとそこでの家族(保護者)の責任について問題提起をおこなう。

【キーワード】
生活システム、家族システム、子育ち支援システム
神原 文子
(神戸学院大学教授)
神原 文子
(神戸学院大学教授)
5 相互作用としての家族 家族社会学では家族を小集団とみなし、その中で展開される家族成員間の相互作用に焦点を合わせて内部構造研究を展開させてきた。一方外部社会への関心が希薄になりがちなことから、家族システム論やジェンダー論から批判的見解も寄せられた。また最近では構築主義などの解釈学的アプローチからも再度家族相互作用が研究されている。これらの理論枠組みの展開と系譜について具体的研究成果を紹介しながら理解を深める。

【キーワード】
象徴的相互作用論、役割、家族内部構造研究、家族ストレス論、ABC-Xモデル、構築主義アプローチ
清水 新二
(奈良女子大学名誉教授)
清水 新二
(奈良女子大学名誉教授)
6 ネットワークのなかの家族 個人をとりまくネットワークの一部として家族をとらえる。個人のアイデンティティが固定化されるにはネットワークが供給する「重要な他者」が不可欠であり、重要な他者の供給装置としての家族の意義を概説する。そして家族ネットワークからのインターネットを利用したサポートの動員などについてもみていく。

【キーワード】
個人のネットワーク、アイデンティティ、オンライン・ネットワーク
上野 加代子
(徳島大学教授)
上野 加代子
(徳島大学教授)
7 グローバル化のなかの家族 グローバル化が家族生活に及ぼす影響を概説する。国境を越えたひとやものの往来が日常化している時代において、ひとつの国土に照準した家族研究の方法論には限界がある。ここでは主に移民研究からの方法論を借りて、再生産労働のグローバル化、個人のライフコースのトランスナショナル化、そしてこれらと関連している家族のトランスナショナル化について具体的に説明する。

【キーワード】
トランスナショナル・ライフコース、トランスナショナル・ファミリー、国際退職移動
上野 加代子
(徳島大学教授)
上野 加代子
(徳島大学教授)
8 家族の個人化 家族の個人化という観点から動きつつある現代家族の実態とその背景を説明する。「家族の個人化」研究を紹介すると共に、単に理論的紹介にとどまらず近代から現代家族への推移を、わが国の歴史的現実に即して家族の個人化、個別化、私事化などの傾向と関連させつつ述べる。

【キーワード】
家族の個人化、個別化、私事化、近代家族、個人単位の社会
清水 新二
(奈良女子大学名誉教授)
清水 新二
(奈良女子大学名誉教授)
9 生活者と家族ライフスタイル 生活者にとっての家族ライフスタイルの多様なとらえ方と、家族ライフスタイルが多様化することの意味を解説するとともに、家族ライフスタイルの多様化を左右するライフチャンスについて問題提起する。子づれシングルの多くが生きづらい状況にある現実をふまえて、社会的排除によりライフチャンスが制限されている現状について問題提起する。また、だれもが生きやすく、生きる権利を尊重されるためのライフチャンスの条件整備を喚起したい。

【キーワード】
生活者、家族ライフスタイル、ライフチャンス
神原 文子
(神戸学院大学教授)
神原 文子
(神戸学院大学教授)
10 ジェンダーと家族 近代化にともなう「近代家族」の誕生が、ジェンダー関係にどのような影響を及ぼしたかをみる。また、子育てや介護などのケア・ワークに焦点を当てて、ジェンダーの視点からみる。最後に、家族の仕事・時間・お金を、ジェンダーの切り口で整理する。

【キーワード】
ジェンダー、性役割分業、家父長制、近代家族、アンペイド・ワーク
宮本 みち子
(放送大学副学長)
宮本 みち子
(放送大学副学長)
11 家族と病い 病いが決して個人的事柄ではなく周囲をも含めた社会的な事柄、とりわけ家族にとってしばしば大きな生活上の出来事となって影響をおよぼすことを確認する。そのうえで病者本人と周囲の相互作用について学び、これを家族の生活に当てはめて考えるとどうなるかを検討する。

【キーワード】
欲求充足の相互規定性、分配正義、疾病利得と病者役割、共依存、アダルト・チルドレン
清水 新二
(奈良女子大学名誉教授)
清水 新二
(奈良女子大学名誉教授)
12 別れと遺族支援 家族生活に焦点をあわせながら、別れと悲嘆、そしてそこからの回復について、自死(自殺)遺族の場合を取り上げ、東日本大震災の経験も含めてその実態、直面する苦悩、課題を理解する。その上でそうした家族問題への社会的対応一般について学び考える機会とする。

【キーワード】
喪失と悲嘆、あいまいな別れ、封印された死、自死遺族、自殺対策基本法、東日本大震災
清水 新二
(奈良女子大学名誉教授)
清水 新二
(奈良女子大学名誉教授)
13 職業と家族 家族は職業・労働を通して所得を得て家族生活を再生産している。この回では家族と職業・労働をどのように結びつけて捉えるかを整理する。さらに、時代の推移とともに、職業と労働とがどのように発展し、そのことが家族にどのような影響を及ぼしてきたかをみていく。

【キーワード】
職業分類、職業、家族経営、雇用システム、日本型雇用、女性労働
宮本 みち子
(放送大学副学長)
宮本 みち子
(放送大学副学長)
14 人口構造と家族 わが国の人口構造は、少産少死という歴史的な転換期の最終段階にあるが、「超少子化」といわれる低い出生率の状態が続いている。このような少子高齢化は社会の様相を大きく変えつつある。その実態をおさえ、少子高齢化がマクロレベルとミクロレベルでどのような世代間関係と関わっていくのかを整理する。

【キーワード】
人口高齢化、人口転換、合計特殊出生率、第2の人口転換、少子化対策
宮本 みち子
(放送大学副学長)
宮本 みち子
(放送大学副学長)
15 社会政策と家族 家族にかかわる社会政策の構成と、それが家族とどのような関連性を有しているのか、近年の社会政策の特徴をみていく。また、現代家族が生活保障システムとどのようにかかわりながら変容を遂げ、そこにどのような課題があるのかを検討する。併せてこれからの家族政策の方向性、あり様についても解説する。

【キーワード】
社会政策、家族政策、福祉国家、脱商品化、脱家族化、稼ぎ手モデル、個人モデル、ジェンダー政策
宮本 みち子
(放送大学副学長)
宮本 みち子
(放送大学副学長)
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