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生物の種組成データの分析法('16)

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主任講師
加藤 和弘 (放送大学教授)
放送メディア
オンライン
配信期間(2018年度)
第1学期:平成30(2018)年4月5日(木)~8月31日(金)

講義概要

ある場所においてみられる生物の種組成を分析して生息場所としての現状を評価し、さらにその結果を別に計測された環境条件と対応させることにより、生物生息場所としての機能に関係する要因を推測することは、生物生息場所の保全や評価、再生に関する研究や実務において、重要な役割を果たす。本科目は、このような作業を行うにあたって必要な考え方と、データ処理手法について学習する。
※詳しくはシラバス

開設年度
2016年度
科目区分
自然環境科学プログラム
科目コード
6960014
単位数
2単位
単位認定試験
試験日・時限
 
単位認定試験
平均点
 
備考
 
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授業の到達目標

生物の種組成データを有効かつ適切に活用するための考え方と手法の習得。より具体的には以下の内容を含む。 1) 種多様性の考え方と、その評価手法の習得。2) 群集類似度の考え方と、その評価手法の習得。3) 分類型の多変量解析の考え方と、その計算方法、利用方法の習得。4) 序列化型多変量解析の考え方と、その計算方法、利用方法の習得。

成績評価の方法

各回について、小テストを行うか、またはミニレポートの提出を求める。全講義が終了した後にレポートの提出を求める。配点は小テストおよびミニレポート各回が4%(15回計60%)、最終レポートが40%とする。以上による評価に基づき単位の認定を行う。未受験の小テストや未提出の課題があっても直ちに不可とはしない。
※オンライン上の学習で評価します。放送授業と異なり、通信指導や学習センターにおける単位認定試験は行いません。また、単位修得できなかった場合の再試験制度もありません。

履修上の留意点

パソコンの操作が円滑に行えること(特にフリーソフトウェアのダウンロードとインストールが自力で行えること)、Excel(または同様の表計算用ソフトウェア)上で四則計算と簡単な関数計算、データや計算式のコピーとペーストなど基礎的な操作が問題なく行えること、分析により出力されたグラフや表を貼り付けたミニレポートや最終レポートを、Excelまたは適当な表計算ソフトウェアまたはワードプロセッサーソフトウェアで作成できること。以上の条件を満たしていない場合、学習や課題提出が円滑に行えないことが予想される。
※本科目の受講には、インターネットなどの受講環境が必要です。詳細は本学ホームページをご参照ください。

シラバス

テーマ 内容 担当講師名
(所属・職名)
1 データ処理の基礎 データを分析することで何がわかるのか。全体の入門として、平均値の差の検定、二つのカテゴリカル変数の間の対応の有無の検定、二つの量的変数の間の相関の分析の3つを取り上げ、データを取り扱う上での基本となる考え方を学習、実習する。
【キーワード】
平均、検定、クロス集計表、相関
加藤 和弘
(放送大学教授)
2 生物と環境、データの入力とピボットテーブル 野外の生物群集の種組成や種多様性は、どのような理由により変化しているのか、その概要を学習する。さらに、生物群集を調査して得られる種組成のデータを、どのようにしてパソコンに入力し分析可能なようにするか、その手順を実習する。
【キーワード】
種組成、種多様性、環境要因、データ入力
加藤 和弘
(放送大学教授)
3 種組成変化のパターン 環境条件の変化に伴い、生物群集の種組成や種多様性もまた変化する。例えば生息場所の環境条件の悪化に伴い、生息場所を特徴付ける種が減少し、多様な環境条件に適用できる種は残存する。このような種組成の変化の様子について学習する。
【キーワード】
入れ子構造、種の入れ替わり、環境傾度、群集傾度、散布図
加藤 和弘
(放送大学教授)
4 生物指標と指標生物 生物の個体や群集のあり方から個体や群集にとっての環境を評価する作業や方法のことを生物指標とよび、その際に対象となる生物を(環境)指標生物と呼ぶ。ここでは生物指標の考え方と実例を紹介するとともに、付着珪藻類を指標生物として生物指標の中でも特に生物指数と呼ばれる手法について実習する。
【キーワード】
生物指標、指標生物、水質汚濁指数、HEP、生活型
加藤 和弘
(放送大学教授)
5 種の多様性の評価 種の多様性は、生態学において古くから注目されてきた対象である。記録された種を単純に数え上げることで出現種数が得られるが、これをそのまま比較に用いることは適当ではない。なぜだろうか。種の多様性を構成する要素として種の豊富さと種間の均衡性を取り上げ、その評価の方法について学習、実習する。
【キーワード】
種の豊富さ、種間の均衡性、多様度指数、レアファクション
加藤 和弘
(放送大学教授)
6 群集の類似度 二つの生物群集の種組成がどれだけ似ているのかを評価するために、群集類似度(指数)が計算される。今日までに提案された多数の群集類似度の中で、実際によく用いられる主要なものを取り上げてその考え方を学習するとともに計算方法を実習する。
【キーワード】
ジャッカードの係数、パーセンテージ類似度、ユークリッド距離、類似度と非類似度
加藤 和弘
(放送大学教授)
7 多変量解析概論 3つ以上の生物群集の種組成を比較、検討する場合に用いられるのが、多変量解析手法である。多変量解析は、直接傾度分析、序列化、分類の3つに大別される。それぞれについて概要を紹介するとともに、生物群集の種組成の分析においてどのように役立つのか、学習する。
【キーワード】
多変量解析、直接傾度分析、序列化、分類
加藤 和弘
(放送大学教授)
8 クラスター分析 分類型の多変量解析の中で、もっとも著名なものがクラスター分析である。生物群集の種組成の分析に限らず広く利用される手法であるクラスター分析について、その考え方と分析方法について学習、実習する。
【キーワード】
階層型分類、グループ間の類似性、最短距離法、群平均法、デンドログラム
加藤 和弘
(放送大学教授)
9 TWINSPANとINSPAN TWINSPANは、生物群集の種組成の分析において特徴的に使われる方法である。INSPANは、名前はTWINSPANに似ているが、全く別の手法であり、クラスター分析やTWINSPANなどにより分類された生物群集を特徴付ける種をデータから見出すために用いられる。他の分野で使われることがほとんど無いこれらの手法について、その考え方と計算方法を学習、実習する。
【キーワード】
分割型分類、指標価値、二分木
加藤 和弘
(放送大学教授)
10 分類結果と環境測定値との対応づけ1(箱ひげ図と多重比較) クラスター分析やTWINSPANによって、種組成に基づき生物群集や調査地点がグループに分けられたとする。では、何が種組成の違いをもたらしているのだろうか。得られたグループの間で何が異なるのかを知ることで、種組成に違いをもたらすものを推定することができる。そのための方法として、箱ひげ図と多重比較について学習、実習する。
【キーワード】
箱ひげ図、多重比較、Scheffe法、Tukey-Kramer法、Bonferroni法
加藤 和弘
(放送大学教授)
11 分類結果と環境測定値との対応づけ2(判別分析と分類樹木) 箱ひげ図や多重比較では、種組成に影響すると思われる要因を一度に一つしか対象にできない。また、多重比較は仮説検定の一種であるため、探索的な用途には本来適さない。一度に多数の要因を考慮しながら種組成に影響し得る要因を探索する方法として、判別分析と分類樹木を取り上げ、これらについて学習、実習する。
【キーワード】
クロス集計表、判別分析、分類樹木、決定木
加藤 和弘
(放送大学教授)
12 対応分析とDCA 生物群集の種組成を分析する際に最もよく利用される序列化手法は、反復平均法(対応分析)と、それを改良したDCAであろう。この二つの手法について、考え方と分析手順を学習し、実習する。
【キーワード】
反復平均法(対応分析)、DCA、detrending、rescaling、アーチ効果
加藤 和弘
(放送大学教授)
13 主成分分析と多次元尺度法 一般的にもっとも普通な序列化手法と言えば、主成分分析である。なぜ生物群集の分析では主成分分析があまり一般的ではないのだろうか。生物群集の分析に適した手法であるとされながら適用例が今ひとつ多くない多次元尺度法とあわせて、それぞれの考え方と計算法、利用にあたっての制約について学習、実習する。
【キーワード】
主成分分析、多次元尺度法、類似度行列
加藤 和弘
(放送大学教授)
14 序列化の結果と環境測定値との対応づけ 対応分析やDCA、多次元尺度構成法など序列化型の多変量解析を適用すると、個々の生物群集(調査地点、サンプル)および個々の出現種に対して、スコア(サンプルスコア、種のスコア)が得られる。これらのスコアをどう解釈すればよいか、主にサンプルスコアを対象としてその方法を学習し実習する。
【キーワード】
サンプルスコア、種のスコア、重回帰分析、回帰樹木、多重共線性
加藤 和弘
(放送大学教授)
15 制約付き序列化 生物群集の種組成に影響する環境条件について、あらかじめある程度の知見がある場合、その環境条件の測定値を参照しながら序列化を行うことがある。このような分析を制約付き序列化と呼び、CCAとRDAの二つの手法が生物群集種組成の分析では用いられている。制約付き序列化の考え方について学習するとともに、CCAの計算方法について学習、実習する。
【キーワード】
CCA、RDA、寄与率、環境条件のデータ
加藤 和弘
(放送大学教授)
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