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感性工学入門('16)

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主任講師
黒須 正明 (放送大学名誉教授)
放送メディア
オンライン
配信期間(2018年度)
第1学期:平成30(2018)年4月5日(木曜)~8月31日(金曜)

講義概要

感性についての学問領域としては、感性工学や感性科学などがあり、そこには心理学やデザイン、美学、マネジメント、生理学、工学、ユーザエクスペリエンスなどからの多面的な研究アプローチが含まれています。しかし、感性ということばは、日常的に使っていても、いざきちんと明確に説明しようとすると捉え所がなく難しいものです。この感性という概念について、これまでに行われてきた多面的な研究アプローチを紹介し、その輪郭を明らかにすると同時に、感性工学のアプローチのあり方を示すことを目的とします。全体で8回とコンパクトにまとめ、斯界の代表的な方々をゲストとしてお招きしてインタビューを行い、感性工学の導入科目として理解しやすくしました。
※詳しくはシラバス

開設年度
2016年度
科目区分
コース科目(情報コース(専門科目))
〔2009年度~2015年度〕専門科目(情報コース)
〔2008年度以前〕専門科目(情報コース)
科目コード
5570026
単位数
1単位
単位認定試験
試験日・時限
単位認定試験
平均点
備考
 
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授業の到達目標

感性工学について、その概念、デザインや心理学、美学、マネジメントなどとの関係、その評価や計測のやり方などについて基本的な理解を得ることを目標とします。この科目の履修によって、感性と感性工学とについてバランスの取れた理解が可能になり、関連した書籍が理解できるようになることを目指します。

成績評価の方法

成績評価は、回ごとの小テスト(80%)とディスカッション(20%)により行います。
※オンライン上の学習で評価します。放送授業と異なり、通信指導や学習センターにおける単位認定試験は行いません。また、単位修得できなかった場合の再試験制度もありません。

履修上の留意点

感性工学はユーザインタフェースに対する取り組みのひとつであることから、本科目の履修後にヒューマンインタフェースの概論科目である「コンピュータと人間の接点」を受講して、さらに知識の体系化を行っていただきたいと思います。受講にあたっては、特に高度なパソコン利用スキルは必要としませんが、基本的なPC操作(インターネット利用を含む)や文書作成などはできることを前提にします。
※本科目の受講には、インターネットなどの受講環境が必要です。詳細は本学ホームページをご参照ください。

シラバス

テーマ 内容 担当講師名
(所属・職名)
1 感性と感性工学 感性をモノ(人工物)の品質と捉えた場合、人間にとって刺激となる人工物に備わっている感性品質(美しさや可愛さ)と、その刺激によって受け手の内部に生起する感性体験(美しい、可愛いというものの他に、嬉しい、楽しい、好き嫌いなど感情的なものも含まれている)とが区別される。感性品質を工学的にどのようにして人工物に作り込むかも重要であるが、感覚や知覚、認知、感情といった心的メカニズムと関連した感性体験が生まれる仕組みやその質的な違いも重要な課題である。また日本語としての感性がどのような歴史を辿って生まれてきたものか、それは外国語のどのような概念に対応するかなど、第一回は感性と感性工学に関する概要を講義する。

【キーワード】
感性、感性工学、感性科学、感性品質、感性体験、感覚、知覚、認知、感情
黒須 正明
(放送大学名誉教授)
ゲスト:長町 三生(広島大学名誉教授)
2 感性のデザイン 感性品質を作り込むデザインという活動は、どのようなプロセスを辿るのか。アートとはどう違うのか。感性デザインのプロセスはどのような流れを経るのか。感性を作り込む仕事をしているデザイナーやクリエイターとはどのような技能や心理特性を持った人々なのか、またデザイナーにはどのような職分があるのか。感性に関連したデザイン評価というのはどのようなアプローチか。第二回は、デザインを巡るこれらの問いに対する解を探る。

【キーワード】
デザイナーの感性、クリエイター、ユーザの感性
黒須 正明
(放送大学名誉教授)
ゲスト:黒須 美彦(シンガタ クリエイティブディレクター)
3 感性と認知・感情 感性という体験(経験)は、まず対象を知覚することから始まる。しかし感性という心理的活動は、知的なものだけから構成されるのではなく、感情との関連性も深い。感情については、その生理学的な基礎や、現象的な分類について、多くの研究がなされてきた。第三回は、人間の知的情報処理に関する知覚心理学的知見と、感情の心理学に関する知見とをあわせて、感性という体験の実態を明らかにすることを目指す。

【キーワード】
認知、感覚、知覚、情報処理、感情
黒須 正明
(放送大学名誉教授)
ゲスト:三浦 佳世(九州大学教授)
4 感性の評価・計測 感性品質を評価することは難しい。なぜなら分析者が評価を行おうとした途端にそれは評価者としての感性体験になってしまうからである。そのため感性の評価や計測に関するアプローチは、その大半が感性体験の評価や計測に関わるものである。現在、感性の評価や計測には、SD法や評定尺度などの心理学的なアプローチと、眼球運動のような人間工学的アプローチ、脳波や心拍などの生理学的なアプローチが共存している。第四回は、その多様なアプローチを整理して、どこまで、どのように感性に肉薄できるのかを学ぶ。

【キーワード】
評価、計測、心理学的手法、生理学的手法
黒須 正明
(放送大学名誉教授)
ゲスト:橋爪 絢子(首都大学東京助教)
5 美しさとかわいらしさ 美しさについては、従来、美学という研究領域があり、感性品質としての美しさを生むための工夫(たとえば黄金分割)があり、また感性体験としての美しいという気持ち(感動)に関する分析も行われてきた。さらに美は芸術と関連性が深いが、この二つの概念は全く同じものではない。また、かわいいは現在ではkawaiiとして外国でも用いられる概念になっている。これら、美しさとかわいらしさにまつわる課題を明確化することを第五回の目標とする。

【キーワード】
美しさ、美しい、可愛い、カワイイ、感性品質、感性体験、美学、芸術
黒須 正明
(放送大学名誉教授)
ゲスト:大倉 典子(芝浦工業大学教授)
6 感性とクリエイティビティ 感性が強く関係する領域は芸術である。芸術と美しさは必ずしも同じではないが、相互に深い関係をもっている。今回は、芸術のうちから美術と音楽をとりあげ、その歴史的変化における感性のあり方や、その心理学的メカニズムとの関係などについて整理する。さらに、芸術に代表される領域では、創造性(クリエイティビティ)が重要とされている。クリエイティビティと感性は同じものではないが、作品や製品に感性を適切に表現するためには高いクリエイティビティも要求される。第六回は、美術や音楽と感性の関係、そしてそこで重要な創造性について学ぶ。

【キーワード】
美術、音楽、クリエイティビティ(創造性)
黒須 正明
(放送大学名誉教授)
ゲスト:加藤 彩(画家)
7 感性とビジネス 感性は、商品開発や販売、広告・宣伝においても重要な特性である。どのようにしたら消費者を魅了する感性的魅力を高めることができるのかを考える。2007年の感性価値創造イニシアチブから始め、消費者行動論にも話を広げ、さらに商品開発における感性マネジメントと、商品企画七つ道具などについても説明する。第七回は、感性的魅力を高めるために必要な感性マネジメントについて学ぶ。

【キーワード】
商品開発、消費者行動論、販売、広告、宣伝、消費者、感性的魅力
黒須 正明
(放送大学名誉教授)
ゲスト:長沢 伸也(早稲田大学教授)
8 感性とこれからの社会 21世紀は感性の時代ともいわれる。たしかに感性は時代を牽引する重要なキーワードの一つではある。感性には時代につれて変化する部分と不変な部分とが考えられるが、特に前者については感性工学の立場からどのように考え、対処すべきだろうか。また感性に関わる教育のあり方や、社会システムのあり方など、これからの社会にとって感性が果たす役割について論じる。第八回は、椎塚の感性3.0の提案をベースにして、これからの感性工学のあり方を考える。

【キーワード】
感性の時代、感性教育、感性社会
黒須 正明
(放送大学名誉教授)
ゲスト:椎塚 久雄(工学院大学名誉教授)
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