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博物館情報・メディア論('18)

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主任講師
稲村 哲也 (放送大学教授)
近藤 智嗣 (放送大学教授)
放送メディア
テレビ
放送時間(2018年度)
第1学期:(水曜)9時45分~10時30分

講義概要

博物館は、展示による情報の発信のために、さまざまなメディアを利用する。一方で、博物館自体が、展示を通じて、さらには博物館全体として、社会に情報を発信するメディアそのものだとも言える。そうした「メディアとしての博物館(展示)」の観点から、この講義では、多様な博物館の具体的な事例を通して、博物館の展示とは何か、情報とメディアとは何かを考えると共に、展示に関わる情報とメディアの手法、技術、理論、利点、課題などを包括的に学ぶ。第一義的には学芸員資格のための科目であるが、情報やコミュニケーションや文化に関心のある学生、一般の受講者にとっても、幅広い教養を楽しく学べる内容である。
※詳しくはシラバス

開設年度
2018年度
科目区分
コース科目(人間と文化コース(専門科目))※共用科目(心理と教育・情報)
〔2009年度~2015年度〕専門科目(人間と文化コース)※共用科目(心理と教育・情報)
〔2008年度以前〕専門科目(人間の探究専攻)※共用科目(発達と教育)
科目コード
1555014
単位数
2単位
単位認定試験
試験日・時限
2018年度 第1学期:2018年8月1日(水曜)1時限(9時15分~10時05分)
単位認定試験
平均点
備考
 
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授業の目標

第一義的には、博物館学芸員資格を取得することを目標とする。博物館の展示に関わる情報とメディアとは何かをしっかりと踏まえたうえで、情報とメディアの基礎と応用に関する、具体的、また理論的な知見を習得する。また、それを通して、情報、メディア、文化等に関する広く深い考え方と教養を身につける。

履修上の留意点

特になし。

シラバス

テーマ 内容 執筆担当講師名
(所属・職名)
放送担当講師名
(所属・職名)
1 メディアとしての博物館 博物館は、情報の発信のために、さまざまなメディアを利用する。博物館はまた、展示を通じて、さらには博物館全体として、情報を発信するメディアでもある。そうした「メディアとしての博物館(展示)」という考え方は重要である。その考え方をより深く理解するため、コミュニケーションの記号論を学び、博物館展示における情報の伝達、さらに、「感動」の伝達について考える。

【キーワード】
博物館における情報、メディアとしての博物館、コミュニケーション、記号論
稲村 哲也
(放送大学教授)
稲村 哲也
(放送大学教授)
2 博物館における情報とメディアの基礎 博物館には、さまざまな種類・規模の映像展示があるが、まず、博物館の展示における情報から考える。そこから、映像や ICT技術による展示解説の役割等について考え、その事例を紹介する。また、博物館におけるICTやメディアの利用の重要性が拡大しているが、ここでは、その発展についても概観する。

【キーワード】
映像展示、ICT、デジタルミュージアム、情報KIOSK端末、大型映像装置、ミクストリアリティ
近藤 智嗣
(放送大学教授)
近藤 智嗣
(放送大学教授)
3 博物館におけるメディア・リテラシー 学芸員が知っておくべきメディア・リテラシーとして、写真とビデオのマニュアル撮影を取りあげる。マニュアル撮影することで、博物館における撮影の質を向上させることができるが、特に初心者にはわかりにくいと思われる事項を取りあげることにする。

【キーワード】
絞り、シャッタースピード、被写界深度
近藤 智嗣
(放送大学教授)
近藤 智嗣
(放送大学教授)
4 資料のドキュメンテーションとデジタル・アーカイブズ 博物館は資料を収集し、長期にわたり保存し後世に伝えるだけでなく、集めた資料を調べ、情報を取り出した成果を社会に還元しなくてはならない。社会の情報化、ネットワーク化が進み、博物館も情報をデジタル化し活用する機会が増えている。ここでは、博物館情報のデジタル化と情報発信について概観する。

【キーワード】
メタデータ、ドキュメンテーション、情報通信技術、デジタル・アーカイブ
有田 寛之
(国立科学博物館専門員)
有田 寛之
(国立科学博物館専門員)
5 博物館と知的財産 博物館にとって、知的財産権や肖像権等の保護と活用のバランスを図ることは、重要な課題となっている。情報通信技術の発展により、情報の伝搬スピードと範囲は劇的に拡大している。その結果、博物館の情報収集・発信手段は多様化し、博物館で取り扱う法的対応も複雑化している。ここでは、博物館の業務と著作権を中心に、その問題を考える。

【キーワード】
著作権、肖像権、権利処理
児玉 晴男
(放送大学教授)
児玉 晴男
(放送大学教授)
6 ユニバーサル・ミュージアムと情報・メディア ユニバーサルデザインとは、できるだけ多くの人が利用可能なデザインのことである。博物館においても、ハンズオン展示や解説機器など、さまざまなユニバーサルデザインがある。ここでは、特にメディアや情報技術による博物館のユニバーサルデザインを取りあげる。

【キーワード】
ユニバーサルミュージアム、ユニバーサルデザイン、アクセシビリティ、ハンズオン展示
近藤 智嗣
(放送大学教授)
近藤 智嗣
(放送大学教授)
7 博物館教育の多様な機会と情報・メディア 博物館の多様な利用者は、博物館の内外でさまざまな学際的な学習・研究活動を展開している。これらの機会を想定し、貢献するため、博物館が提供する情報と各種メディア及びその活用の具体例を参照しながら、博物館の取り組みや課題を検討する。

【キーワード】
博物館教育、e-ラーニング、メディアとしての博物館、参加型調査、VR、学際的学習・研究、検索、専用ポータルサイト、情報に関わる格差、情報リテラシー
大髙 幸
(放送大学客員准教授)
大髙 幸
(放送大学客員准教授)
8 博物館の情報・メディア拡充へのさまざまな連携 博物館は、研究促進、展示やプログラム、情報公開サービスを含む教育機会提供の拡充、これらの実現を可能とする運営体制向上のために、市民グループや専門家、他機関等と情報を共有し、多様な連携を図っている。その具体例を参照しながら、博物館の取り組みや課題を検討する。

【キーワード】
研究に関する連携、教育機会提供に関する連携、情報共有化に関する連携
大髙 幸
(放送大学客員准教授)
大髙 幸
(放送大学客員准教授)
9 科学系博物館における情報・メディア 科学系博物館の展示にはさまざまな年代の、多様な利用目的を持った来館者が訪れる。同じ展示資料を見ても、そこから受ける印象や得る情報は来館者ごとに異なる。ここでは、国立科学博物館の事例をもとに、展示における多様な利用者に向けた情報発信について紹介する。

【キーワード】
博物館体験、博物館疲労、情報発信、展示解説の階層化
有田 寛之
(国立科学博物館専門員)
有田 寛之
(国立科学博物館専門員)
10 生き物(水族)の博物館における情報・メディア 「水族」を中心とする生き物の博物館として、海遊館とニフレルを取りあげる。前者は「生態展示」を特徴とする臨海の大型屋内水族館で、後者は「感性にふれる」をテーマとした全く新しいタイプの都市型の複合的ミュージアムである。コンセプトが異なるこの2館を比較し、「コミュニケーションの記号論」の観点から、生き物の博物館における情報とメディアについて考える。

【キーワード】
生態展示、コンセプト、リング・オブ・ライフ(環太平洋生命帯)、感性にふれる、記号としての魚(生き物)
稲村 哲也
(放送大学教授)
稲村 哲也
(放送大学教授)
11 生き物(サル)の博物館における情報・メディア 生き物の博物館のもう一つの例として取りあげる日本モンキーセンターは、1957年に「博物館登録された動物園」として発足し、60年近くを経て公益財団法人となった。現在、京都大学の現役の教員が運営し、博物館はいかにあるべきか、研究成果・情報をどのように展示し発信するかなどについて、さまざまな検討や実践が行なわれている。そこで、同センターの展示やスタッフの活動を紹介し、生き物の博物館の有り方について考える。

【キーワード】
霊長類学、京都大学、ビジターセンター、生態展示、キュレータートーク
稲村 哲也
(放送大学教授)
稲村 哲也
(放送大学教授)
12 民族と歴史の博物館における情報・メディア 国立民族学博物館(民博)は、研究に基づく情報の発信を重視して設立された博物館として重要である。その創設当初の構想と30年後に策定された新基本構想を比較し、それがどのように展示に反映されてきたか検討する。国立歴史民俗博物館(歴博)では、重要な文化財の保存と展示のバランスに苦心し、当初からレプリカが利用されたが、ITの進歩によって、デジタル技術等の活用が重視されてきた。この重要な2館を比較しながら、博物館の情報とメディアの有り方とその変化について考える。

【キーワード】
梅棹忠夫、構造展示、ビデオテーク、フォーラムとしての博物館、双方向性、文化財、保存と展示、レプリカ、デジタル画像
稲村 哲也
(放送大学教授)
稲村 哲也
(放送大学教授)
13 美術館における情報・メディア 美術館における情報には、美術館自体、資料である美術作品や、教育機会、利用者とのコミュニケーション等に関わるものがあり、これらの情報を利用者が館内・館外で活用する場合によりさまざまなメディアがある。これらの具体例を参照しながら美術館の取り組みや課題を検討する。

【キーワード】
鑑賞、触覚、複製、VR、シリーズ化、アウトリーチ、パブリシティ、広告、インターネット上のコミュニケーション、ソーシャルメディア
大髙 幸
(放送大学客員准教授)
大髙 幸
(放送大学客員准教授)
14 考古の博物館における情報・メディア 縄文文化の三内丸山遺跡・まるやまミュージアム・青森県立郷土館と、古墳文化の西都原古墳群・宮崎県立西都原考古博物館を取りあげ、サイト・ミュージアムでもある考古学の博物館で、研究成果・情報がどのように展示され発信されているのか、その背景にあるコンセプトがどのようなものであるかを比較し、考える。また、新しい情報・メディア技術がどのように活用されているのかをみていく。

【キーワード】
三内丸山、縄文文化、西都原古墳群、古墳文化、フィールド・ミュージアム(野外博物館)、サイト・ミュージアム(遺跡博物館)
稲村 哲也
(放送大学教授)
稲村 哲也
(放送大学教授)
15 地域の総合博物館における情報・メディア 滋賀県立琵琶湖博物館は、琵琶湖をかかえる滋賀県の特性を生かした、地域に密着した博物館である。湖と人との関わりの総体の歴史から、近代文明の有り方をもとらえなおし、自然とのつきあい方を探るための博物館を目指している。同博物館はまた、「フィールドへの誘い」、「交流の場」をコンセプトとして掲げ、実践してきた。これらのコンセプトと実践を検討し、「メディアとしての博物館」の観点から、社会に開かれた博物館の有り方を考える。

【キーワード】
琵琶湖、研究と地域、湖と人間、フィールドへの誘い、交流の場、個人的文脈
稲村 哲也
(放送大学教授)
稲村 哲也
(放送大学教授)
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