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食と健康('18)

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主任講師
吉村 悦郎 (放送大学教授)
佐藤 隆一郎 (東京大学大学院教授)
放送メディア
テレビ
放送時間(2018年度)
第1学期:(水曜)20時00分~20時45分

講義概要

食品は様々な化学物質の混合物であり、その栄養機能、生体調節機能を通して、我々の生命維持に必須の役割を果たしている。一方、偏った食生活からは種々の疾病を招いている。このような食品や食品成分による生化学過程を基礎から学習することにより、現代における食と健康をとりまく重要な課題の理解を図る。
※詳しくはシラバス

開設年度
2018年度
科目区分
 コース科目(生活と福祉コース(専門科目))※共用科目(自然と環境)
〔2009年度~2015年度〕専門科目(生活と福祉コース)※共用科目(自然と環境)     
〔2008年度以前〕 専門科目(生活と福祉専攻)※共用科目(自然の理解)
科目コード
1519158
単位数
2単位
単位認定試験
試験日・時限
2018年度 第1学期:2018年7月31日(火曜)4時限(13時15分~14時05分)
単位認定試験
平均点
備考
「食品の成分と機能(’03)」「食と健康(’06)」「食と健康(’12)」の単位修得者は履修不可
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授業の目標

化学と生物学に基づき、食品の栄養性ならびに生理機能性を理解する。また、食品の健康維持、ならびに疾病との関連を学習し、病気の予防についての理解を深める。

履修上の留意点

科学の一分野としての食品と健康について学習するが、その過程では記憶するべき項目と理解するべき項目を意識することが重要である。論理的な思考を重ねることにより、より深い理解につながる。なお、高校程度の化学と生物学の知識があることが望ましい。

シラバス

テーマ 内容 執筆担当講師名
(所属・職名)
放送担当講師名
(所属・職名)
1 食品機能の理解のための化学 我々は食品の機能により生命を維持している。食品を栄養素に分解するのが消化であり、吸収して代謝するが、そのすべての過程は化学反応である。このような生化学過程は、化学の原点に基づくことでより深い理解につながる。講義では、食品機能の理解のために、化学構造の基礎となるオクテット則、加水分解、酸化還元反応などについて解説する。
【キーワード】
共有結合、ルイス式、加水分解、酸化と還元
吉村 悦郎
(放送大学教授)
吉村 悦郎
(放送大学教授)
2 糖質(1)
食品に含まれる糖質・消化・吸収
糖質(炭水化物)はヒトが摂取する栄養素の中で最も摂取量の多い栄養素であり、主たるエネルギー供給源、生体分子の構成要素として重要である。糖質は単糖類、少糖類(オリゴ糖)、多糖類に分類される。それぞれの構造と化学特性、消化・吸収過程、糖質の生体内での機能について解説する。

【キーワード】
炭水化物、単糖、オリゴ糖、多糖
三浦 豊
(東京農工大学大学院教授)
三浦 豊
(東京農工大学大学院教授)
3 脂質(1)
食品に含まれる脂質・消化・吸収
脂質はエネルギー効率の最も高い栄養素である。水に不溶で、有機溶媒に溶解する特徴をもつ。脂質には中性脂肪、リン脂質、コレステロールなどがある。それらの構造と化学特性を解説する。また、その消化・吸収機構について講義を行う。

【キーワード】
脂質、中性脂肪、コレステロール、リン脂質、脂肪酸
佐藤 隆一郎
(東京大学大学院教授)
佐藤 隆一郎
(東京大学大学院教授)
4 タンパク質(1)
食品に含まれるタンパク質・消化・吸収
タンパク質は約20種類のアミノ酸がペプチド結合してできた鎖状の物質である。食品として摂取されたタンパク質の栄養価は構成するアミノ酸の種類によって決まるが、分解途中にできるペプチドにも固有の生理活性が報告されている。食品タンパク質中の様々なタンパク質の構造、それらの消化・吸収過程、各種アミノ酸の性質などを基盤に、食品タンパク質の栄養学的、食品学的な特性を解説する。

【キーワード】
タンパク質、ペプチド、アミノ酸、消化酵素
三浦 豊
(東京農工大学大学院教授)
三浦 豊
(東京農工大学大学院教授)
5 タンパク質(2)
生体内の代謝・その調節・機能
食品タンパク質は様々な経路で代謝される。代謝経路は多くの酵素によって構成されており、それぞれの活性が多段階で制御され、一連の経路を形成している。食品タンパク質が分解されて最終的に生成するアミノ酸は、タンパク質合成の材料になるだけでなく、ホルモンなど生理活性物質の原料としても利用される。またアミノ酸独自の生理機能も知られている。ここではタンパク質代謝経路とその調節機構、タンパク質・アミノ酸の機能について解説する。

【キーワード】
タンパク質、代謝酵素、活性調節、アミノ酸
三浦 豊
(東京農工大学大学院教授)
三浦 豊
(東京農工大学大学院教授)
6 糖質(2)
生体内の代謝・その調節・機能
食品中の糖質はエネルギー源として作用する以外にも生体分子の構成要素として作用する。また余剰に摂取された糖質の一部は脂質に代謝され蓄積され、これが肥満の原因ともなる。さらに糖質中の一部の糖は生体構成要素としても作用する。ここでは糖質の代謝経路とその調節機構を解説すると同時に、生体内で糖質が発揮する機能についても紹介する。

【キーワード】
解糖系、TCA回路、電子伝達系、ペントースリン酸経路、脂肪酸合成経路
三浦 豊
(東京農工大学大学院教授)
三浦 豊
(東京農工大学大学院教授)
7 脂質(2)
生体内の代謝・その調節・機能
脂質の中でトリグリセリドはエネルギー源として脂肪組織に蓄えられる。これが過剰になった状態が肥満であり、多くの疾患の原因となる。また、コレステロールが動脈壁に過剰に蓄積すると動脈硬化の原因となる。このように脂質の代謝調節の乱れが健康を損なう原因となる。脂質代謝の全体像を解説する。

【キーワード】
トリグリセリド、脂肪組織、肥満、脂質異常症
佐藤 隆一郎
(東京大学大学院教授)
佐藤 隆一郎
(東京大学大学院教授)
8 ビタミン ビタミンは体内では合成できず、食物から摂取する必要のある栄養素である。ビタミンは、水溶性と脂溶性の化合物に分類される。それぞれ、微量で生命の維持・調節に重要な役割を担っている。講義では、それぞれの作用機序を解説する。

【キーワード】
水溶性ビタミン、脂溶性ビタミン、補酵素
吉村 悦郎
(放送大学教授)
吉村 悦郎
(放送大学教授)
9 ミネラル ミネラルは1日あたり100mg以上摂取すべき多量元素と必要量がそれ以下の微量元素に分類できる。これらは、生体組織の構成成分、生体機能の調節、ならびに酵素反応の補因子として機能している。講義では、ミネラル吸収の機構と生体内での機能について解説する。

【キーワード】
多量元素、微量元素、トランスポーター、ホメオスタシス
吉村 悦郎
(放送大学教授)
吉村 悦郎
(放送大学教授)
10 微量非栄養素 食品に含まれる微量非栄養素の多くは食品の色を決定し、味・香りをもたらす成分として機能している。最近の研究により、これら成分が健康維持に寄与することも明らかにされている。微量非栄養素の構造、機能について講義する。

【キーワード】
ポリフェノール、フラボノイド類、カロテノイド類、抗酸化、機能性食品成分
佐藤 隆一郎
(東京大学大学院教授)
佐藤 隆一郎
(東京大学大学院教授)
11 生体内酸化 生物の酸素呼吸は酸素による有機化合物の酸化であり、これにより生命活動に必要なエネルギーを獲得している。また、生体異物は酸素による酸化で解毒が行われている。一方、酸素の部分的還元で生じる活性酸素は種々の疾病発症と緊密に関わっている。このような酸素が関わる反応について講義を行う。

【キーワード】
活性酸素、自動酸化、一重項酸素、ラジカル
吉村 悦郎
(放送大学教授)
吉村 悦郎
(放送大学教授)
12 食と免疫 免疫系は生体防御の中心的な役割を担うシステムであり、骨髄由来の好中球・単球などの細胞群と胸腺などのリンパ組織由来のリンパ球などから構成されている。ヒトのリンパ球の半数以上は腸管に存在すると言われており、その増殖分化に腸内の環境が大きく関与する。したがって腸内細菌とともに食物の免疫細胞の機能等に与える影響が大きいことも想像に難くない。本講義では免疫系の基本を学ぶともに、免疫システムの形成・維持における食物の関わりを学ぶ。

【キーワード】
免疫システム、自然免疫、獲得免疫、粘膜免疫、食物
下条 直樹
(千葉大学大学院教授)
下条 直樹
(千葉大学大学院教授)
13 食・生活習慣と食物アレルギー 近年の食を含む生活習慣の変化は生活習慣病の増加のみでなく、食そのものに対するアレルギーの増加にも繋がっている。こどもの食物アレルギーのもつ社会的インパクトは非常に大きいが、最近では成人でも食物アレルギーの増加が明らかにされている。本講義では、食物アレルギーの病態・治療・予防などについて学ぶ。

【キーワード】
食物アレルギー、アナフィラキシー、食物不耐症、アレルゲン性、交差反応性、治療法、発症予防、食品表示
下条 直樹
(千葉大学大学院教授)
下条 直樹
(千葉大学大学院教授)
14 食と生活習慣病 最近の研究から、生活習慣病は慢性の炎症がその基本にあることが明らかになってきている。この慢性炎症には腸内細菌叢の偏りなどが大きく関与することも判明してきている。本講義では食物と腸内細菌叢の構成との関連も含めて、食と慢性炎症・生活習慣病の関係についての現在の知識を整理・学習する。

【キーワード】
生活習慣病、肥満、糖尿病、がん、脂質、慢性炎症、腸内細菌叢、自然免疫、獲得免疫
下条 直樹
(千葉大学大学院教授)
下条 直樹
(千葉大学大学院教授)
15 食と高齢社会 今世紀の半ばに日本人の40%近くが高齢者の超高齢社会が到来する。介護を必要としない「健康寿命」の延伸が重要視されている。身体機能を維持するために、運動と並んで食生活の重要性は高齢者にとり大事となる。食と骨格筋機能、運動機能との連関について解説する。

【キーワード】
骨格筋機能、運動機能、ロコモーティブシンドローム、高齢社会
佐藤 隆一郎
(東京大学大学院教授)
佐藤 隆一郎
(東京大学大学院教授)
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