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現代を生きるための化学('18)

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主任講師
橋本 健朗 (放送大学教授)
放送メディア
ラジオ
放送時間(2018年度)
第1学期:(金曜)13時45分~14時30分

講義概要

社会的、経済的、倫理的な絡み合いが複雑化する現代社会の幾つかの課題を、化学的な視点を通して見つめる。課題の本質を理解するのに必要な基礎知識を習得し、化学原理の理解を深める。環境、生活、エネルギー、生命・医療等にある具体的課題の解決に活用される先端技術に触れる。
※詳しくはシラバス

開設年度
2018年度
科目区分
コース科目(自然と環境コース(専門科目))
〔2009年度~2015年度〕専門科目(自然と環境コース)
〔2008年度以前〕専門科目(自然の理解専攻)
科目コード
1562860
単位数
2単位
単位認定試験
試験日・時限
2018年度 第1学期:2018年7月29日(日曜)6時限(15時35分~16時25分)
単位認定試験
平均点
備考
 
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授業の目標

環境、生活、エネルギー、生命・医療等に関連する社会的な課題の本質を、化学の知識を活用して冷静に分析し、リスクと利便性の正しい評価、合理的判断ができるようになる。豊かで安全な生活を支えている現代化学を見つめる視点を身につける。化学を通して、現代社会を見つめる。

履修上の留意点

特になし。

シラバス

テーマ 内容 執筆担当講師名
(所属・職名)
放送担当講師名
(所属・職名)
1 環境問題を捉える 大気環境問題の空間、時間スケールを押さえる。国境を越える問題、地域規模の問題をそれぞれ概観する。また環境基本法を学ぶ。さらに、大気汚染を例に、化学、分子レベルの問題として具体的に考えてみる。

【キーワード】
コモンズの悲劇、環境基本法、典型七公害、環境基準、浮遊粒子状物質、SPM、PM2.5、光化学オキシダント、ppm
橋本 健朗
(放送大学教授)
橋本 健朗
(放送大学教授)
2 オゾン層の役割とその保護 オゾン層とは何か、またその果たしている役割は何かを学ぶ。オゾン層破壊の原因、世界規模の悪影響を理解する。原因物質の代替品が温暖化につながる新しい懸念を生んでいることを学ぶ。

【キーワード】
オゾン層、オゾンホール、紫外線、チャップマンサイクル、塩素原子ラジカル、CFC類(フロン)、モントリオール議定書
橋本 健朗
(放送大学教授)
橋本 健朗
(放送大学教授)
3 地球温暖化と全地球的気候変動 温室効果ガスが果たす役割、現代の地球温暖化の異常さに気づく。温暖化の原因が化石燃料の燃焼による温室効果ガス濃度上昇にあることを、科学的知見を基に理解する。地球温暖化がもたらす気候変動の具体的影響を具体的、多角的に学ぶ。

【キーワード】
温室効果ガス、エネルギー収支、同位体比、炭素循環、赤外線吸収、放射強制力、気候変動
橋本 健朗
(放送大学教授)
橋本 健朗
(放送大学教授)
4 環境問題解決への取り組み 大気汚染対策の技術的な側面と、汚染状況の推移と現状を学ぶ。冷媒、燃料を化学的に捉え、環境問題と自分との関りを理解する。地球温暖化対策の国際的状況、歴史的経緯を学び、日本の責任と行動を考える。

【キーワード】
固定排出源、移動排出源、三元触媒、ヒートポンプ、燃焼熱、IPCC、予防原則、持続可能な開発、共通だが差異のある責任、CO2排出量、一次エネルギー、最終エネルギー
橋本 健朗
(放送大学教授)
橋本 健朗
(放送大学教授)
5 大気環境化学の分子論的基礎 大気環境問題の理解には、そこに存在する分子についての精密な知識は不可欠である。分子の運動の空間、時間、エネルギーのスケール、光と分子の相互作用、反応機構、相変化の現代的な捉え方を学ぶ。

【キーワード】
マックスウェルの速さの分布、ポテンシャルエネルギー曲面、光学遷移、無輻射遷移、トラジェクトリー、相変化
橋本 健朗
(放送大学教授)
橋本 健朗
(放送大学教授)
6 水の化学 地球上に存在する水資源の分布を理解し、微量に含まれる成分を表す単位を学習する。電気陰性度の違いや水素結合を理解し、水分子が持つ特異的な性質を学習する。さらに我々が日常利用する水道水がどのようにして得られるのかについて学ぶとともに、水資源に乏しい地域がどのようにして水を得るかについても学習する。

【キーワード】
水の分布、電気陰性度、水素結合、水道水、浸透圧
藤野 竜也
(東洋大学教授)
藤野 竜也
(東洋大学教授)
7 酸性雨 酸性度を表すpHについて述べる。大気中の二酸化炭素が水に溶けた時の酸性度を理解し、酸性雨の定義を学習する。酸性雨が観測される地域と、窒素酸化物や硫黄酸化物が排出される地域が重なることを理解し、搬出された酸無水物から硝酸や硫酸へ変化する反応を学習する。

【キーワード】
pH、窒素酸化物、硫黄酸化物、酸無水物
藤野 竜也
(東洋大学教授)
藤野 竜也
(東洋大学教授)
8 放射線の化学 放射線の種類を理解し、エネルギーを表すラド、レム、シーベルトといった単位を学習する。我々の身の周りから受ける放射線の線量が年間どの位であるかを理解する。放射性元素の半減期を学習し、原子力発電所などからの放射性廃棄物の処理のし方を理解する。

【キーワード】
放射線量、半減期、放射性廃棄物
藤野 竜也
(東洋大学教授)
藤野 竜也
(東洋大学教授)
9 エネルギーと化学 発電所から出発して家庭で電気エネルギーを取り出すまでの仕組みを理解し、その効率を学習する。原子力発電所の仕組みについても学習する。さらに原油から灯油やガソリンがそのように得られるのかを理解する。昨今の半導体を利用した太陽電池からどのようにエネルギーが得られるのかについても学習する。

【キーワード】
電気、原子力発電所、分留、太陽電池
藤野 竜也
(東洋大学教授)
藤野 竜也
(東洋大学教授)
10 高分子の化学 世界で流通する6種類のポリマーがどのような化学反応に基づいて得られるかについて学習する。さらにポリマー間に働く分散力やネッキングといった現象を学習する。ポリマーの廃棄について説明を行い、特に生合成、生分解性ポリマーについて言及する。ケミカルリサイクル、バイオリサイクルについても学習する。

【キーワード】
付加重合、縮合重合、生分解性ポリマー、リサイクル
藤野 竜也
(東洋大学教授)
藤野 竜也
(東洋大学教授)
11 いのちを紡ぐ物質 細胞は生体高分子と呼ばれる、糖、脂質、核酸、アミノ酸、タンパク質によって構成されている。これら生体高分子の化学的基礎を学習する。また生体高分子が生体の機能にどのように関連しているのか、学習する。

【キーワード】
糖、アミノ酸、DNA、RNA、タンパク質、脂質
三島 正規
(首都大学東京准教授)
三島 正規
(首都大学東京准教授)
12 タンパク質の巧妙な働き タンパク質の立体構造に関する基礎について学習し、タンパク質(酵素)はどうして高い機能を持つことができるのか? その仕組みを、酵素の触媒機構を例に、タンパク質の立体構造に基づいて理解する。

【キーワード】
水素結合、α-ヘリックス、β-シート、二次構造、三次構造、DNAポリメラーゼ
三島 正規
(首都大学東京准教授)
三島 正規
(首都大学東京准教授)
13 生体分子を見る 細胞の中で、タンパク質をはじめとした生体分子がどのように分布し、いつ、機能しているかを知ることは、細胞を分子レベル(化学の言葉)で理解するうえで大変重要である。このためには、通常の光学顕微鏡による観察は不十分であり、GFPによる目的タンパク質の蛍光標識などの工夫が必要となる。現在までに細胞内での分子の「可視化」のため多くの努力が払われ、様々なことが分かってきており、最新の知見も交えて紹介する。

【キーワード】
X線結晶構造解析、中性子線結晶構造解析、核磁気共鳴法(NMR)、電子顕微鏡、GFP(Green Fluorescent Protein)
三島 正規
(首都大学東京准教授)
三島 正規
(首都大学東京准教授)
14 抗生物質とNSAIDs ペニシリンは、細菌の増殖を強力に抑制する一方で、我々の体の細胞の増殖に影響を与えない。これは、ペニシリンが細菌の細胞壁をつくるために必要な酵素にだけ、強く結合するからである。なぜ、抗生物質が薬として働くことができるのか、即ち細菌の酵素に結合するのか、また他にもNSAIDs(解熱鎮痛剤)がどのように作用しているのか、化学の観点から解説する。

【キーワード】
抗生物質、ペニシリン、ペプチドグリカン、クロラムフェニコール、リボソーム、NSAIDs、COX
三島 正規
(首都大学東京准教授)
三島 正規
(首都大学東京准教授)
15 デザインされた薬 抗生物質はウイルスには作用しないため、現在も、ウイルス感染症との闘いは続いている。最近になって、インフルエンザウイルスの増殖を抑制する薬であるタミフルに代表されるノイラミニダーゼ阻害剤が開発された。この開発には、ノイラミニダーゼの原子レベルでの立体構造の知識と、コンピューターを用いたドッキング実験が用いられた。このような方法はドラッグデザインとよばれ、今後の発展が期待されている。

【キーワード】
インフルエンザ、タミフル、分子標的薬、ドラッグデザイン
三島 正規
(首都大学東京准教授)
三島 正規
(首都大学東京准教授)
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