授業科目一覧
基盤科目
コース科目
卒業研究(全科履修生のみ)
夏季集中科目
メニューここまで

初歩からの宇宙の科学('17)

※印刷用にはシラバスPDF版新規ウィンドウ をご利用ください
主任講師
吉岡 一男 (放送大学名誉教授)
放送メディア
テレビ
放送時間(2018年度)
第1学期:(土曜)12時00分~12時45分

講義概要

本講義は、理系・文系を問わず、現代の天文学が得た宇宙の知見を理解してもらう入門講座として開設された。人間と宇宙との古くからの関わりに始まり、太陽系の新しいイメージ、多様な恒星、銀河とその集団そして宇宙の膨張にいたる現代の宇宙の構造を学び、また、そのような構造をとるに至った宇宙の進化について学ぶ。それと並行して、どのような理論と観測からこのような知見に至ったかも学ぶ。本講義では、導入科目としての性格を考慮し、全体的な把握を目ざして、分かりやすく講義する。
※詳しくはシラバス

開設年度
2017年度
科目区分
コース科目(自然と環境コース(導入科目))
〔2009年度~2015年度〕共通科目(一般科目)
〔2008年度以前〕共通科目(一般科目)
科目コード
1760084
単位数
2単位
単位認定試験
試験日・時限
2017年度 第2学期:2018年1月25日(木曜)1時限(9時15分~10時05分)
2018年度 第1学期:2018年8月5日(日曜)3時限(11時35分~12時25分)
単位認定試験
平均点
(2017年度 第1学期)71.8点
備考
 
このページのトップへ本文ここまで

授業の目標

宇宙について現代の市民が教養として持つべき知識を、文系の学生にも十分分かりやすい形で講義し、把握してもらうことが目標である。細かいことや教養のレベルを超える知識を必要とすることは専門科目に譲り、宇宙の全体像や本質を伝えたい。そして、専門科目を履修する際にも、それが宇宙像のどこを学んでいるかを俯瞰できるようになってもらいたい。

履修上の留意点

この講義では、専門的知識は前提としない。また、論理の流れは丁寧に説明してあるので、受講生は自分のペースで学べば、十分理解できるであろう。本講義をもとに個別のテーマをより深く理解したい場合は、日本評論社で刊行中の『シリーズ・現代日本の天文学』が参考になるだろう。とくに第1巻の『人類の住む宇宙』は、宇宙の全体的概念をつかむのによい。また、放送大学の専門科目には、「太陽と太陽系の科学」「宇宙とその進化」がある。本科目は導入科目「宇宙を読み解く」の閉講に伴い開設された科目であるが、説明の仕方が大きく変わり、扱われる内容にも変わった個所が多いので、再履修可となっている。

シラバス

テーマ 内容 執筆担当講師名
(所属・職名)
放送担当講師名
(所属・職名)
1 中世以前の天文学 宇宙の科学とはどのような学問かを理解してもらうために、天文学が発展してきた歴史を学ぶ。1回目は、天文学の起源とそれが古代から中世に至るまで、どのように発展してきたかを述べる。とくに天動説に基づく惑星の運動のモデルに焦点を当てて説明する。

【キーワード】
4大文明、古代ギリシァ、ヘレニズム時代、ヨーロッパ中世、イスラムの世界、太陽系のモデル
吉岡 一男
(放送大学名誉教授)
吉岡 一男
(放送大学名誉教授)
2 近代までの天文学 近代までの天文学の歴史を学ぶ。それまでは幾何学的な考察が主であった天文学が、自然科学とくに物理学の一分野である力学が発達したガリレオやニュートンの時代以降、その法則を宇宙に適用することにより、大いに発展してきた。その歴史を以後の章の理解に必要な知識の説明とともに学ぶ。

【キーワード】
中世、地動説、ケプラーの法則、運動の法則、万有引力、自転と公転の証拠
吉岡 一男
(放送大学名誉教授)
吉岡 一男
(放送大学名誉教授)
3 現代までの天文学 前章で学んだ時期の天文学は、天体力学や位置天文学の分野の天文学が主流だったが、その後、天体物理学の分野が盛んになり、現代の天文学につながっていく。本章ではこの時期の天文学の歴史を述べる。ただし、前提となる必要な知識量が大幅に増えるので、それを1つの章で丁寧に扱うことはできない。詳しい内容は後の章に委ねることにして、ここでは基礎的な物理法則を交えながら全体の流れを述べる。

【キーワード】
スペクトル、電場・磁場、太陽のエネルギー源、恒星の進化、宇宙の膨張
吉岡 一男
(放送大学名誉教授)
吉岡 一男
(放送大学名誉教授)
4 地球と月 前章までで天文学の歴史を今後の理解に必要な科学的な基礎知識とともに学んだ。これから現代の天文学と宇宙科学が得た宇宙の知識を具体的に学ぶことになるが、本章ではまず、私たちに最も身近な天体である地球と月および相互の影響について述べることにする。

【キーワード】
地球の形、地球の半径・質量、地球の層構造、月の運動、日食・月食、ジャイアント・インパクト説
吉岡 一男
(放送大学名誉教授)
吉岡 一男
(放送大学名誉教授)
5 太陽とその影響 本章では太陽系の中心天体である太陽について述べる。太陽がどのような天体であるかを概観し、またその知識がどのような観測や理論から分かったかを学ぶ。さらに太陽が私たちや地球にどのような影響を与えているかについても学ぶ。

【キーワード】
太陽の物理量、黒体放射、ウィーンの変位法則、ステファン・ボルツマンの法則、太陽の内部構造、太陽活動周期、ミランコビッチ説
吉岡 一男
(放送大学名誉教授)
吉岡 一男
(放送大学名誉教授)
6 惑星の世界 太陽系の主要メンバーは惑星である。惑星は、地球を含めた地球型惑星と木星型惑星に大別され、さらに木星型惑星は巨大ガス惑星と巨大水・氷惑星に分けられる。これらの種類の惑星は、その特徴に対照的な違いが見られる。これらの違いを概観するとともに、個々の惑星についても学ぶ。

【キーワード】
地球型惑星、巨大ガス惑星、巨大水・氷惑星、衛星、環
吉岡 一男
(放送大学名誉教授)
吉岡 一男
(放送大学名誉教授)
7 太陽系小天体の世界 本章では、惑星を除いた太陽系のメンバーについて述べる。それは準惑星と太陽系小天体である。太陽系小天体は、小惑星、彗星、太陽系外縁天体、惑星間塵に分けられる。ここでは、これらの天体やそれに関る現象について述べる。さらに、太陽系がどのようにして誕生し、どのような過程でこれらの種類の天体が形成されたかについて、現代の考え方を述べる。

【キーワード】
太陽系小天体、小惑星、隕石、彗星、流星、太陽系外縁天体、惑星間塵、太陽系形成論
吉岡 一男
(放送大学名誉教授)
吉岡 一男
(放送大学名誉教授)
8 恒星の世界 本章では恒星の研究に大きな役割を演じてきたHR図について学ぶ。恒星はHR図上での位置をもとに主系列星、巨星・超巨星、白色矮星に分類される。また、可視光の観測に用いられる光学望遠鏡や電波の観測に用いられる電波望遠鏡に関する知識やスペクトルの研究に欠かせない量子論についても触れる。

【キーワード】
見かけの等級、絶対等級、光学望遠鏡、電波望遠鏡、HR図、主系列星、赤色巨星・超巨星、白色矮星、スペクトル型、量子論
吉岡 一男
(放送大学名誉教授)
吉岡 一男
(放送大学名誉教授)
9 多様な恒星 恒星の中には周期的に明るさを変えている星もある。さらには、激しい爆発をする星もある。また、2個以上の恒星がたがいのまわりを公転する星もあり、その中には、たがいに相互作用を及ぼして、単独な星には見られない現象を起こすものもある。本章では、これら恒星の多様な姿を学ぶとともに、恒星において成り立つ一般的な性質についても学ぶ。

【キーワード】
質量光度関係、ビリアルの定理、脈動変光星、セファイド、周期光度関係、新星、超新星、連星、パルサー、X線星
吉岡 一男
(放送大学名誉教授)
吉岡 一男
(放送大学名誉教授)
10 恒星の進化 観測されている恒星の多様な姿は、恒星が誕生し、変化し、最後を遂げる変化(恒星の進化という)のいろいろな段階で示す姿である。ここでは、恒星の進化の道筋が、どのようにして観測や理論が導かれたかを述べる。そして、現在分かっている具体的な恒星の進化経路を学ぶ。また、恒星の進化が元素の生成と関わっていることも学ぶ。

【キーワード】
分子雲、分子雲コア、原始星、主系列星、赤色巨星、漸近巨星分枝星、惑星状星雲、中性子星、ブラックホール、近接連星
吉岡 一男
(放送大学名誉教授)
吉岡 一男
(放送大学名誉教授)
11 天の川銀河とその発見 私たちの太陽系は、恒星や星間物質の大集団である天の川銀河に属している。本章では、天の川銀河の存在がどのようにして認識されてきたかを述べる。天の川銀河は、円盤部とその中心に位置するバルジとそれらを取り囲むハローから構成されている。円盤部の天体は、天の川銀河の中心のまわりをほぼ円運動している。そして天の川銀河の中心には巨大ブラックホールが存在している。本章ではこれらのことについても学ぶ。

【キーワード】
ハーシェルのモデル、シャプレーのモデル、円盤部、バルジ、ハロー、星間物質、種族Ⅰ・Ⅱ、巨大ブラックホール
吉岡 一男
(放送大学名誉教授)
吉岡 一男
(放送大学名誉教授)
12 銀河とその種類 天の川銀河の外側の宇宙には、天の川銀河と同じ規模の天体の集団である銀河が多数存在している。本章では、まず、このような銀河の存在が認識されてきた歴史を学ぶ。銀河は、渦巻銀河や楕円銀河や不規則銀河などの種類に分類される。さらに銀河には、激しい活動をしているものもある。最後に、本章では、宇宙には電磁波を放たないダークマターと呼ばれる正体不明な物質が大量に存在していることも学ぶ。

【キーワード】
ハッブルの分類、渦巻銀河、楕円銀河、不規則銀河、スターバースト銀河、AGN、ダークマター
吉岡 一男
(放送大学名誉教授)
吉岡 一男
(放送大学名誉教授)
13 銀河の集団と大規模構造 銀河は単独で存在するものよりも集団で存在するものの方が多い。銀河は銀河群や銀河団と呼ばれる集団をなす。さらに超銀河団が連なって大規模構造と呼ばれる宇宙最大のスケールの構造を形成している。集団をなしている銀河では、銀河同士の相互作用が、銀河の進化に大きな影響を与えている。さらに本章では、遠方の銀河の観測とそれから得られた宇宙初期の銀河の進化についても学ぶ。

【キーワード】
銀河群、局部銀河群、銀河団、超銀河団、局部超銀河団、大規模構造、ボイド、宇宙の階層構造、ライマンブレイク銀河
吉岡 一男
(放送大学名誉教授)
吉岡 一男
(放送大学名誉教授)
14 相対性理論に基づく宇宙 宇宙では、非常に高いエネルギーのもとで起きたり、光速度に近い速さで運動する物質に関わる現象が起きることも多い。そのような場合には、特殊相対性理論の知識が必要になる。また、宇宙全体の構造を論ずる場合には、重力が大きな役割を演じるが、そのような場合には一般相対性理論の知識が必要になる。本章では、これらの知識を、高校程度の数学の式も交えて、できるだけ分かり易く説明する。また、宇宙の膨張の発見とその意義についても述べる。

【キーワード】
ガリレイ変換、ローレンツ変換、特殊相対性理論、等価原理、一般相対性理論、重力赤方偏移、ハッブルの法則子、宇宙の膨張
吉岡 一男
(放送大学名誉教授)
吉岡 一男
(放送大学名誉教授)
15 宇宙の進化 本章では、前章までで学んだ知識ももとにして、現在理解されている宇宙全体の進化の流れを過去から現在まで述べていく。宇宙は、インフレーションと呼ばれる急激な加速膨張を経て、超高温で超高密度の状態からビッグバンと呼ばれる減速膨張の時期に移った。その時期に恒星や銀河が誕生し、大規模構造が形成されていった。現在は、再び加速膨張に移っている。これらの過程とともに、重力波や地球外惑星や生命の探査についても述べる。

【キーワード】
重力波望遠鏡、力の分岐、インフレーション、宇宙の晴れ上がり、加速膨張、ダークエネルギー、系外惑星の観測
吉岡 一男
(放送大学名誉教授)
吉岡 一男
(放送大学名誉教授)
このページのトップへ本文ここまで
授業科目案内 教養学部 放送大学