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心理学研究法('14)

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主任講師
大野木 裕明 (仁愛大学教授)
渡辺 直登 (愛知淑徳大学教授)
放送メディア
ラジオ
放送時間(2018年度)
第1学期:(土曜)9時45分~10時30分

講義概要

心理学の面白さは、もちろん、その成果を知ることにある。けれども、それだけではなく、別の面白さがある。それは、自らが心理学研究を実施したり、あるいは実施しなくても研究の考え方や手順を追体験したり、結果を考察することなどである。この醍醐味に触れるために、(1)心と行動を実証的に研究する論理はどうなっているのか、(2)研究法はどのように変遷してきたか、(3)方法や技法はどう工夫されてきたかを解説する。身近な例から基礎的抽象的な例まで、それぞれの研究事例には、研究法としてのそれぞれの意味がある。
※詳しくはシラバス

開設年度
2014年度
科目区分
コース科目(心理と教育コース(専門科目))
〔2009年度~2015年度〕専門科目(心理と教育コース)
〔2008年度以前〕 専門科目(発達と教育専攻)
科目コード
1528947
単位数
2単位
単位認定試験
試験日・時限
2017年度 第2学期:2018年1月28日(日曜)7時限(16時45分~17時35分)
2018年度 第1学期:2018年7月31日(火曜)2時限(10時25分~11時15分)
単位認定試験
平均点
(2016年度 第2学期)89.2点
(2017年度 第1学期)85.2点
備考
 
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授業の目標

実験法、質問紙法、面接法、観察法、心理検査法といった基本的な研究法の実証的論理をしっかりと把握すること。さらに自然科学を始めとする隣接諸科学と比べて、心と行動を明らかにする心理学の実証性について、どのような工夫と限界があるのかを研究例に沿って理解すること。数多くの心理学的なアプローチや技法が次々と生まれているが、いっけん違うように見えてもそこには共通の論理があることを知ること。

シラバス

テーマ 内容 執筆担当講師名
(所属・職名)
放送担当講師名
(所属・職名)
1 心理学研究の諸方法 ○○心理学という時、○○には、発達とか認知とかの研究領域(専門分野)をあらわす場合と、実験とか質的とかの研究法やアプローチをあらわす場合がある。また、例えば、発達心理学の研究そのものに質問紙法や実験法などの研究法が使われる。このような表現法のわかりにくさは、心理学研究の歴史をたどることで明らかになる。先行科学や隣接科学との関わりに触れながら心理学研究法の発展と課題を解説していく。

【キーワード】
行動と心的過程の科学、実践の科学、観察法、実験法、質問紙法、面接法
大野木 裕明
(仁愛大学教授)
大野木 裕明
(仁愛大学教授)
2 研究の発信と目的を考える
-研究入門-
心理学研究の開始から一区切りまでの流れを概観する。そして、なぜ心理学に研究法が必要なのか、研究法を無視すると何が起こるのかについても言及しつつ、何のために研究を発表するのか、先行研究と新研究との関係に典型的なパターンがあるのか否かを、知的共同体という視点から考えてみる。

【キーワード】
文献研究、研究発表の目的、学術的共同体、学術雑誌
大野木 裕明
(仁愛大学教授)
大野木 裕明
(仁愛大学教授)
3 因果関係を探る
-実験法-
心理学における実験の論理について学ぶ。心理学実験は最初は自然科学系の方法論を基礎として始まったが、人間の心を対象とした時、しだいに心理学に独自の使い方・工夫が重ねられるようになってきた。その工夫の数々を学び、方法論の特徴と限界を解説する。

【キーワード】
実験計画、独立変数、従属変数、因果関係、統計学的検定
大野木 裕明
(仁愛大学教授)
大野木 裕明
(仁愛大学教授)
4 モデルを使ってしくみを探る
-モデル論的アプローチ-
説明すべき現象を前にして、さまざまな手法でデータを獲得し、そのデータを論理的に説明できる概念モデルをたてて、データと整合する最適モデルを構築していくという方法について解説する。思考研究におけるACT-Rの研究を例として、こうしたモデルに基づく研究方法について検討していく。

【キーワード】
モデル、最適性、シミュレーション、ACT-R
田中 俊也
(関西大学教授)
田中 俊也
(関西大学教授)
5 集団の態度や意見を探る
-質問紙法入門-
ものの考えや態度や価値観などは人さまざまである。しかしながら、これを世代別や性別にみてみると、その集団に共通の態度や意見が浮かび上がってくることがある。これらの社会調査を行う時の質問票や、その心理面を探る質問紙法を紹介する。質問紙法は簡単そうにみえるが、そこには多くの留意点があることを解説する。

【キーワード】
質問紙、社会調査、実態調査、質問紙調査の流れ
大野木 裕明
(仁愛大学教授)
大野木 裕明
(仁愛大学教授)
6 「きく」ことによって態度や意見を探る
-面接法-
面接法 は心理学研究の中で最もよく使われている研究法のひとつである。面接法はその目的の観点から、臨床的面接法、調査的面接法、評価的面接法に分類できる。本授業では、さまざまな調査的面接法について学ぶ。

【キーワード】
面接者、インフォーマント、構造化面接、半構造化面接
渡辺 直登
(愛知淑徳大学教授)
渡辺 直登
(愛知淑徳大学教授)
7 「みる」ことから心を探る
-観察法-
我々は、日常生活の中で、他人の行動を観察してその人を理解しようと努めます。これと同様に心理学者も人間行動を観察することを通して、その心理を理解しようとする。心理学における観察法は、主観や歪みをできるだけ統制して、客観的で科学的なデータを得る試みである。この章は、こうした科学的観察法の基本について学ぶ。

【キーワード】
時間見本法、事象見本法、参加観察法
林 洋一郎
(慶應義塾大学大学院准教授)
林 洋一郎
(慶應義塾大学大学院准教授)
8 現場から心を探る
-フィールドワークと質的データの分析-
「事件は現場で起きている!」という言葉が示すように、心理学も実験室を出て、社会生活の現場に密着してデータを採取する質的研究がさかんに行われている。この章では、こうした心理学における質的研究の基本について学ぶ。

【キーワード】
フィールドワーク、質的データ、参加観察法、マルチメソッド
林 洋一郎
(慶應義塾大学大学院准教授)
林 洋一郎
(慶應義塾大学大学院准教授)
9 実践を通して研究する
-アクションリサーチとプログラム評価-
応用分野の心理学を探求する上で、科学者と実践者の特徴を合わせ持つことが重要である。本授業では、この両者を統合して行われる研究法の代表例として、アクションリサーチとプログラム評価を取り上げ解説する。

【キーワード】
社会システム、プロセス評価、アウトカム評価、ロジックモデル
渡辺 直登
(愛知淑徳大学教授)
渡辺 直登
(愛知淑徳大学教授)
10 心理学的な「ものさし」をつくる
-尺度構成-
心理学が扱う概念は多くが「構成概念」であり、その概念を適切に評定するための「ものさし(尺度)」は、ある種社会的・文化的「まなざし」を背景にして構成されるものである。こうした尺度構成についての基本的な考え方、手法について概説する。本講義のさまざまなか回で紹介される調査や検査で用いられる「ものさし」がどのように創られ利用されるのかについてみていく。

【キーワード】
構成概念、尺度構成、信頼性、妥当性
田中 俊也
(関西大学教授)
田中 俊也
(関西大学教授)
11 ものさしを使って能力やパーソナリティを測る
-心理検査法-
心理検査は、能力・パーソナリティ・適性などの個人差を測ることで、意思決定や判断を行う道具として発展してきた。本授業では、心理検査の成り立ちを学ぶとともに、心理検査を研究の中でどのように用いるかについて解説する。

【キーワード】
知能検査、パーソナリティ検査、標準化、テスト理論、説明責任
渡辺 直登
(愛知淑徳大学教授)
渡辺 直登
(愛知淑徳大学教授)
12 個別性の中から普遍性を見つける
-事例研究法-
事例研究は一つないしは少数の事例を、深く記述・分析することによって、理論的な考察を行い、普遍的な法則性を発見する研究主法である。事例研究法は、条件の統制が難しい応用心理学の分野でよく用いられている。本授業では、事例研究の進め方とその適用領域について解説する。

【キーワード】
論理実証主義、解釈主義、社会生態学、フィールドワーク
渡辺 直登
(愛知淑徳大学教授)
渡辺 直登
(愛知淑徳大学教授)
13 感情の動きを読み取る
-主観・行動・生理心理学的研究法-
喜怒哀楽などの感情の動きを測定する主観評定、生理心理学的指標、行動分析の手法について解説する。心拍、脳画像的解析、表情や視線の分析など、感情状態の測定に利用されている代表的手法について解説するとともに、その研究応用例を紹介する。

【キーワード】
感情、不安・緊張、主観評定、パフォーマンス、生理指標
樋口 貴広
(首都大学東京大学院教授)
樋口 貴広
(首都大学東京大学院教授)
14 心理学の研究手法を他領域に活かす 心理学研究の中で利用され発展してきた手法が、健康科学やリハビリテーション領域などの隣接他領域に寄与していることについて解説する。健康にかかわる研究事例に基づき、心理学の研究手法がもたらす社会的貢献の具体例を紹介する。

【キーワード】
運動イメージ、メンタルプラクティス、ミラーセラピー、視覚と運動、歩行の転倒予防
樋口 貴広
(首都大学東京大学院教授)
樋口 貴広
(首都大学東京大学院教授)
15 心理学の研究と教育を考える メタ分析、研究倫理の重要性など、最近になって重要視されている諸問題と話題に触れながら、心理学関係の学部や学科が掲げる教育目標とその課題を探る。また、相変わらず誤解されている心理学の一側面についても話題提供を行う。

【キーワード】
心理学教育、研究パラダイム、研究と実践の統合、倫理綱領
大野木 裕明
(仁愛大学教授)
渡辺 直登
(愛知淑徳大学教授)
田中 俊也
(関西大学教授)
大野木 裕明
(仁愛大学教授)
渡辺 直登
(愛知淑徳大学教授)
田中 俊也
(関西大学教授)
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