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交通心理学('17)

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主任講師
蓮花 一己 (帝塚山大学教授)
向井 希宏 (中京大学教授)
放送メディア
テレビ
放送時間(2018年度)
第1学期:(土曜)8時15分~9時00分

講義概要

車社会での事故防止が交通心理学の主たる目標である。事故リスクの高低には交通参加者の行動と意識が影響しており、交通安全には人的要因(ヒューマンファクター)の解明が求められる。本講義では、交通心理学の歴史と研究成果を踏まえつつ、事故に関わる行動としてハザード知覚やリスクテイキング行動の概説を行う。また、交通参加者の行動を分析するためのアイカメラなどの研究を紹介する。子どもや初心ドライバー、高齢ドライバーなど対象別の行動特性と彼らに対する教育研究を紹介する。ITS技術など交通問題解決のための工学的アプローチと交通心理学との連携についても触れる。
※詳しくはシラバス

開設年度
2017年度
科目区分
コース科目(心理と教育コース(専門科目))
〔2009年度~2015年度〕専門科目(心理と教育コース)
〔2008年度以前〕 専門科目(発達と教育専攻)
科目コード
1529234
単位数
2単位
単位認定試験
試験日・時限
2017年度 第2学期:2018年1月25日(木曜)4時限(13時15分~14時05分)
2018年度 第1学期:2018年8月4日(土曜)6時限(15時35分~16時25分)
単位認定試験
平均点
(2017年度 第1学期)76.5点
備考
「交通心理学('12)」の単位修得者は履修不可
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授業の目標

1.受講生が交通心理学の基礎的な概念と主要な研究について理解できるようになる。
2.観察法やフィールド実験法など交通心理学の分野で発達してきた心理研究法について理解する。
3.事故防止など社会問題を解決するために交通心理学が果たしている役割とその手法について学生が理解する。

履修上の留意点

特になし。

シラバス

テーマ 内容 執筆担当講師名
(所属・職名)
放送担当講師名
(所属・職名)
1 交通心理学総論(1) ①交通心理学の課題と歴史を振り返り、その意義について説明する。②人間のモビリティ(移動)の手段としての車社会が人間生活に与えた功罪を解説する。とくに、交通参加者の特徴別に事故という負の側面を概観する。③交通事故の発生メカニズムを解説し、その現状を紹介する。人的要因(ヒューマンファクター)の重要性と交通心理学の役割を述べる。

【キーワード】
モビリティ、交通事故、人的要因
蓮花 一己
(帝塚山大学教授)
蓮花 一己
(帝塚山大学教授)
2 交通心理学総論(2) ①交通事故に関わる人的要因の個人差を取り上げて、交通参加者の運転適性の考え方とその活用について内外の事例や運転診断手法について紹介する。②運転行動研究として、フィールド観察法や同乗観察法など、過去の研究手法を紹介しつつ、アイカメラなどの比較的新しい手法を解説する。③運転行動理解のためのモデルの意義について述べた後で、代表的なモデルを紹介する。

【キーワード】
事故傾性、運転適性、運転行動モデル、リスクホメオスタシス
蓮花 一己
(帝塚山大学教授)
蓮花 一己
(帝塚山大学教授)
3 事故発生のメカニズムと人的要因(1) ①交通事故発生現況を類型、年齢、状態別に、事故原因を人的要因と環境要因別に解説する。②事故事例を紹介しつつ、事故の人的要因と環境要因を解説する。③人的要因の中から、ヒューマンエラーを取り上げて、人間の注意と意思決定過程との関連で説明する。

【キーワード】
事故類型、人的要因、事故事例、ヒューマンエラー
蓮花 一己
(帝塚山大学教授)
蓮花 一己
(帝塚山大学教授)
4 事故発生のメカニズムと人的要因(2)
-交通コンフリクトとインシデント研究
①事故分析の手法を事故統計分析と事故詳細分析から説明する。②事故に至るメカニズムを理解する手法として、交通コンフリクトやインシデント事象の研究意義とその歴史、代表的な指標であるTTCやPET指標を用いた研究を概説した上で、実際の交通状況でのリスク分析と安全対策の紹介を行う。

【キーワード】
事故統計分析、事故詳細分析、交通コンフリクト、インシデント
蓮花 一己
(帝塚山大学教授)
蓮花 一己
(帝塚山大学教授)
5 注意と確認行動 ①自動車運転に重要な注意と確認行動の基礎的な説明を行う。人間の注意資源の限界が安全運転を阻害する理由を述べる。②交通参加者の注意の研究例として、言語報告法やアイカメラ法による研究を紹介するとともに、その問題点に触れる。③ドライバーの確認行動の研究について、観察研究やジャイロセンサでの調査研究の実例を交えて紹介する。

【キーワード】
注意、確認行動、言語報告法、アイカメラ
蓮花 一己
(帝塚山大学教授)
蓮花 一己
(帝塚山大学教授)
6 ハザード知覚 ①危険な対象を意味するハザード(hazard)について説明し、リスク(risk)との違いを理解させる。②運転におけるリスクテイキング行動のメカニズムを述べた上で、ハザードとリスク、さらには自己評価がどのように関わっているかを解説する。

【キーワード】
ハザード知覚、リスク知覚、リスクテイキング、自己評価
蓮花 一己
(帝塚山大学教授)
蓮花 一己
(帝塚山大学教授)
7 リスクテイキング ①リスクテイキング行動に影響する様々な要因のうちで、リスク暴露度やリスク効用の働きを概説する。②とくに、スリルを求める欲求であるセンセーションシーキング(感覚追求)はリスクテイキングに強く関わっており、その代表として暴走族の問題を取り上げる。③対策により安全性が高まればより危ない行動を取ろうとするリスク補償と呼ばれる行動傾向について紹介する。

【キーワード】
リスク暴露、リスク効用、センセーションシーキング、暴走族、リスク補償
蓮花 一己
(帝塚山大学教授)
蓮花 一己
(帝塚山大学教授)
8 個人差の諸問題 ①個人差について、個人内差と個人間差に分けて、リスクテイキングの側面から説明する。②個人差が事故に影響する過程を運転行動研究に基づいて解説する。③事故防止のために交通安全分野で実施されている諸対策を個人差との関わりで説明する。

【キーワード】
個人特性、個人差、個人間差、個人内差
蓮花 一己
(帝塚山大学教授)
蓮花 一己
(帝塚山大学教授)
9 交通参加者のリスク
-歩行者と自転車運転者
①車中心社会でのリスクと歩行者・自転車事故の特徴について解説する。②身近な交通手段として幼児から高齢者まで広く利用されている自転車について、交通事故発生の現況を紹介する。③中学校での自転車走行に関する効果的な教育プログラム実施例と、高齢者に対する行動観察結果も紹介する。④交通安全教育と同時に、環境整備や社会システム整備の必要性についても述べる。

【キーワード】
車社会とリスク、歩行者、自転車、交通安全教育
向井 希宏
(中京大学教授)
向井 希宏
(中京大学教授)
10 交通参加者のリスク
-初心運転者
①初心運転者の特徴について、若者であることと運転経験の不足の両方の要因を解説する。②運転に必要な技術について説明し、技術向上のための教育訓練について述べる。③教育的対策について、ドイツの危険学やヨーロッパの運転免許教育を紹介する。

【キーワード】
初心運転者、危険学、運転技能
蓮花 一己
(帝塚山大学教授)
蓮花 一己
(帝塚山大学教授)
11 交通参加者のリスク
-高齢ドライバー
①高齢者にとって「自立した移動」の大切さを述べる。②一方で、事故の多さとその原因について示す。③高齢ドライバーの運転行動の問題点はどこにあり、それを改善する手法について、過去の知見に基づいて解説する。

【キーワード】
高齢ドライバー、加齢、運転行動、ハザード知覚
蓮花 一己
(帝塚山大学教授)
蓮花 一己
(帝塚山大学教授)
12 社会的行動としての運転 ①攻撃性の研究例を紹介し、運転者教育による態度変容の可能性について解説する。②交通場面でも、コミュニケーションの役割は重要であり、交通参加者による非言語的コミュニケーションの有効性と問題点について、法的規制との関連で考える。③効果的な教育プログラムを通してのよりよい交通社会を作り、安全文化構築に向けての方策を探る。

【キーワード】
カーコミュニケーション、攻撃性、法的規制、社会的行動
向井 希宏
(中京大学教授)
向井 希宏
(中京大学教授)
13 交通安全教育 ①子どもや高齢者への交通安全教育の意義と役割について解説する。②彼らの問題行動やエラーの具体例を紹介し、対策としての日本や欧米での子どもの歩行者や自転車利用者への交通安全教育の実際を述べる。

【キーワード】
交通安全教育、子ども、歩行者、自転車
蓮花 一己
(帝塚山大学教授)
蓮花 一己
(帝塚山大学教授)
14 運転者教育 ①免許保有者への再教育として、免許更新時教育や処分者講習を説明する。②職業ドライバーへのハザード知覚訓練や運転技能の自動評価方法を述べる。③高齢ドライバーへの教育研究を説明する。

【キーワード】
再教育、職業ドライバー、高齢ドライバー
蓮花 一己
(帝塚山大学教授)
蓮花 一己
(帝塚山大学教授)
15 交通システムと心理学 ①道路交通システムの中で人的要因の役割が大きい。人と道路、人と自動車の関わりについて、高度道路交通システム(ITS)や先進安全自動車(ASV)を例にして解説する。②地域の交通安全対策について心理学の果たす役割を述べる。

【キーワード】
ITS、ASV、人的要因、見える化
蓮花 一己
(帝塚山大学教授)
蓮花 一己
(帝塚山大学教授)
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