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戦後日本教育史('18)

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主任講師
貝塚 茂樹 (武蔵野大学教授)
放送メディア
ラジオ
放送時間(2018年度)
第1学期:(月曜)6時00分~6時45分

講義概要

1945年8月の敗戦を契機として、戦後の日本社会は大きな変動の中で様々な教育改革が試みられてきた。それは、戦後社会の政治的、経済的な変化への対応であるとともに、近代教育が抱えた本質的な教育課題への対応でもあった。本講義では、戦後日本教育史を大きく「戦後教育改革の時期」「高度経済成長の時期」「臨時教育審議会以降の時期」に区分し、それぞれの時期の教育改革が達成した成果と教育課題の特徴を分析・検討すると同時に、それらの意義と役割を歴史的な観点から考察する。また本講義では、戦後社会の変化が国民の生活と意識をどのように変え、学校と教師のあり方にいかなる変容をもたらしたのか。また、そこから浮かび上がる教育課題に対して政治や教育行政、学校・教師はどのような改革を模索したのかという点も視野に入れて考察する。本講義の目的は、教育の「いままで」を学び、教育の「これから」について歴史的な観点から学ぶことである。
※詳しくはシラバス

開設年度
2018年度
科目区分
コース科目(心理と教育コース(導入科目))
〔2009年度~2015年度〕共通科目(一般科目)
〔2008年度以前〕 共通科目(一般科目)
科目コード
1720040
単位数
2単位
単位認定試験
試験日・時限
2018年度 第1学期:2018年7月31日(火曜)3時限(11時35分~12時25分)
単位認定試験
平均点
備考
 
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授業の目標

戦後の教育改革によって達成された成果と課題について整理できるとともに、それらの教育改革の内容と意味を歴史的な観点から理解できるようにする。

履修上の留意点

本講義に関係する科目として、「日本の教育改革('15)」「教育の社会学('15)」「学校と社会を考える('17)」「カリキュラムと学習過程('16)」「現代日本の教師-仕事と役割-('15)」「子ども・青年の文化と教育('17)」などが開講されている。

シラバス

テーマ 内容 執筆担当講師名
(所属・職名)
放送担当講師名
(所属・職名)
1 戦後日本教育史をどう考えるか 戦後の教育を理解するための基本的な概念について検討するとともに、戦後教育史を学ぶ上で必要な観点について考察する。具体的には、「戦後」の意味と1945年を起点とする戦後教育改革をめぐる関係構造について説明するとともに、戦後日本教育史を学ぶための時期区分の問題について言及することで、本講義における時期区分の概要と歴史研究の意義と役割について考察する。

【キーワード】
戦後日本教育史、占領、GHQ/SCAP(連合国軍最高司令官総司令部)、CIE(民間情報教育局)、占領教育政策、「非軍事化」と「民主化」、戦後日本教育史の時期区分
貝塚 茂樹
(武蔵野大学教授)
貝塚 茂樹
(武蔵野大学教授)
2 総力戦体制下の教育と戦後 近代教育が戦後教育に何を継承し、何を継承しなかったのか。この点を考える視座を得るために、昭和戦前期の学校制度・教育内容・子ども文化という観点を中心に検討することで、総力戦体制下の教育の内実と課題について考察する。また、総力戦体制において教育が果たした役割と戦後教育に及ぼした意味と課題について考察する。

【キーワード】
総力戦体制、「日本的教育学」、教育刷新評議会、教育審議会、『国体の本義』、国民学校、学童疎開、学徒動員、学徒出陣、「戦争責任」
貝塚 茂樹
(武蔵野大学教授)
貝塚 茂樹
(武蔵野大学教授)
3 占領教育政策と「自己改革」の相克 占領期における占領教育政策の理念と日本側の「自己改革」の試みとの間の緊張と相剋の過程を検討することで、戦後教育改革の内実について考察する。また、敗戦に対する日本人の意識や敗戦直後の子ども文化について言及することで、日本にとっての「戦後」という時代の受容とその意味について考察する。

【キーワード】
墨塗り教科書、「教育の四大指令」、「新日本建設ノ教育方針」、「公民教育構想」、第一次米国(アメリカ)教育使節団、「新教育指針」
貝塚 茂樹
(武蔵野大学教授)
貝塚 茂樹
(武蔵野大学教授)
4 戦後教育理念の形成と教育行政 戦後教育の理念をめぐる論議について、教育勅語から教育基本法の制定へと至る歴史的な展開過程を辿りながら検討する。ここでは特に、GHQと日本側との教育勅語問題への政策的な対応の課題について検討する。また、地方教育行政改革の動向と意義について、教育委員会制度の設置の経緯を整理しながら考察する。

【キーワード】
教育勅語、田中耕太郎、教育基本法、教育刷新委員会、日本教職員組合(日教組)、義務教育費国庫負担法、教育委員会制度、教育委員会法
貝塚 茂樹
(武蔵野大学教授)
貝塚 茂樹
(武蔵野大学教授)
5 学制改革の混乱と教育課程改革 6・3・3制の学制改革の理念とその実施過程を戦前の教育制度との比較を踏まえて検討することで、その歴史的な意義について考察する。また、教育課程改革の概要を戦後のカリキュラム運動や社会科と道徳の教育の関係を中心に考察するとともに、当時の子ども文化の内容についても検討する。

【キーワード】
6・3・3制、複線型学校制度、単線型学校制度、新制中学校、「高校三原則」、学習指導要領、コア・カリキュラム、児童中心主義、社会科、『山びこ学校』、天野貞祐、「修身科」復活問題、「国民実践要領」
貝塚 茂樹
(武蔵野大学教授)
貝塚 茂樹
(武蔵野大学教授)
6 新制大学の成立と教員養成 新制大学成立までの経緯とその歴史的な意義について、戦前までの高等教育制度との比較を視野に入れて検討する。また、戦前までの師範学校での教員養成から戦後の教員養成制度への転換と教師論の歴史的変遷を辿りながら、その意義と課題について考察する。

【キーワード】
師範学校、新制大学、「大学における教員養成」、「開放制」、「学芸大学」、教職教養、教育職員免許法、教育指導者講習(IFEL)
貝塚 茂樹
(武蔵野大学教授)
貝塚 茂樹
(武蔵野大学教授)
7 戦後教育改革の「転換」と「新教育」批判 戦後教育改革の成果と課題について、講和・独立、「60年安保」という政治的対立の動向を踏まえながら考察する。具体的には、「文部省対日教組」という構図の中での「教育二法」の制定と「勤評」闘争、また「道徳の時間」設置と教科書問題をめぐる論争を中心に検討する。

【キーワード】
「55年体制」、「文部省対日教組」、政治的中立性、偏向教育、「教育二法」、「勤評」闘争、「学テ」裁判、地教行法、「道徳の時間」、教科書問題、「60年安保」、全学連、「もはや戦後ではない」
貝塚 茂樹
(武蔵野大学教授)
貝塚 茂樹
(武蔵野大学教授)
8 国民意識の変化と教師像 1960年代以降の高度経済成長を背景とする国民意識の変化と学校・教師像の変遷を辿りながら、その意味について考察する。具体的には、高度経済成長を基盤とする1960年代以降の進学率の上昇の動向と教師論の模索の過程について歴史的に検討する。

【キーワード】
高度経済成長、集団就職、「教師の倫理綱領」、「教師聖職者論」、「教師労働者論」、「デモシカ教師」「教師専門職論」
貝塚 茂樹
(武蔵野大学教授)
貝塚 茂樹
(武蔵野大学教授)
9 高度経済成長と人間像の模索 高度経済成長による教育の量的拡大とそれに対する教育行政の対応について、「期待される人間像」(1966年)と「四六答申」(1971年)を中心に整理・検討する。また、1960年代以降の教育課程改革における「教育内容の現代化」について整理するとともに、「家永教科書裁判」の変遷とその意義について考察する。

【キーワード】
後期中等教育、「期待される人間像」、「四六答申」、能力主義、「教育内容の現代化」、「学問中心カリキュラム」、「第三の教育改革」、「家永教科書裁判」
貝塚 茂樹
(武蔵野大学教授)
貝塚 茂樹
(武蔵野大学教授)
10 「教育荒廃」と「ゆとり」路線への転換 高度経済成長に伴う「大衆教育社会」の完成と1970年代以降に顕著となるいじめ、不登校、校内暴力などの「教育荒廃」の状況とその背景について検討する。また、『昭和52年版学習指導要領』で示された「ゆとり」路線への転換の背景とその意味について考察する。

【キーワード】
「大衆教育社会」、受験競争、共通一次試験、校内暴力、家庭内暴力、「人間中心カリキュラム」、「教育内容の現代化」、管理教育、「ゆとりと充実」、習熟度別学級編成
貝塚 茂樹
(武蔵野大学教授)
貝塚 茂樹
(武蔵野大学教授)
11 高等教育の量的拡大と大学紛争 1970年前後の大学紛争の背景とその動向について、高等教育の量的拡大の状況や「団塊の世代」の特徴とも関連づけながら検討する。また、大学紛争後の学生運動にも言及することで、その戦後日本教育史における大学紛争の意義について考察する。

【キーワード】
「団塊の世代」、大学紛争、全共闘、東大安田講堂事件、「大学の運営に関する臨時措置法」、「あさま山荘事件」、「フォークゲリラ」
貝塚 茂樹
(武蔵野大学教授)
貝塚 茂樹
(武蔵野大学教授)
12 臨時教育審議会と生涯学習 高度経済成長以後の社会変化がもたらしたライフスタイルが、子どもの生活に及ぼした影響について検討する。また、1984年に設置された臨時教育審議会設置の4つの答申の内容を検討すると同時に、それらの答申がその後の教育改革に果たした歴史的な役割と評価について考察する。

【キーワード】
「活字ばなれ」、『危機に立つ国家』、「戦後政治の総決算」、「自由化」論議、臨時教育審議会、「生涯学習体系の移行」、「個性重視の原則」、「生涯学習の振興のための施策の推進体制等の整備に関する法律」、単位制高等学校、初任者研修制度
貝塚 茂樹
(武蔵野大学教授)
貝塚 茂樹
(武蔵野大学教授)
13 「生きる力」と教科書問題 1980年代以降のいじめ問題や不登校などの状況を踏まえながら、『平成元年版学習指導要領』と『平成10年版学習指導要領』が掲げた理念と内容について歴史的な観点から考察する。また、1980年以降、国内外で大きな議論となった教科書問題の経緯を検証することで、その問題点と課題について考察する。

【キーワード】
いじめ、不登校、「新しい学力観」、「生きる力」、「総合的な学習の時間」、「人間中心カリキュラム」、教科書検定制度、「教科書誤報事件」、「近隣諸国条項」
貝塚 茂樹
(武蔵野大学教授)
貝塚 茂樹
(武蔵野大学教授)
14 新しい学校像と「学力低下」問題 臨時教育審議会答申が示した「教育の自由化・多様化」の方向性に基づいた新しい学校像の模索の過程について検討する。また、「学力低下」批判への対応でもある『平成20年版学習指導要領』の内容を検討することで、「ゆとり」路線から学力重視への方向転換の意味について考察する。さらに、「学級崩壊」に象徴される「新しい荒れ」の動向を整理しながら、その対応について、特に道徳教育の観点から考察する。

【キーワード】
学校選択の自由化、「開かれた学校づくり」、コミュニティ・スクール、中等教育学校、「学力低下」論争、国際学力調査、「学びのすすめ」、「確かな学力」、「学級崩壊」、「心のノート」
貝塚 茂樹
(武蔵野大学教授)
貝塚 茂樹
(武蔵野大学教授)
15 戦後教育と教育改革のゆくえ 2006年の教育基本法の改正とその後の学校制度改革と教育委員会制度改革などの動向について検討する。また、教育格差やいじめなどの教育課題について歴史的な観点から整理するとともに、「特別の教科 道徳」の設置の経緯と『平成29年版学習指導要領』の概要を視野に入れながら、今後の教育改革の課題について考察する。

【キーワード】
中央省庁再編、構造改革、教育改革国民会議、「教育基本法」の改正、教育委員会制度、教科書検定制度、教育格差、「特別の教科 道徳」、『平成29年版学習指導要領』
貝塚 茂樹
(武蔵野大学教授)
貝塚 茂樹
(武蔵野大学教授)
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