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死生学のフィールド('18)

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主任講師
石丸 昌彦 (放送大学教授)
山崎 浩司 (信州大学准教授)
放送メディア
ラジオ
放送時間(2018年度)
第1学期:(月曜)21時30分~22時15分

講義概要

現代日本社会で死と向きあい、自らの生を生ききるうえで必須の教養である死生学をテーマとする。6人の講師がそれぞれの専門性を踏まえ、出産・生殖、老い、病い、看護・介護、看取り、自死、戦争、死別悲嘆、弔い、いのちの教育など、死生にまつわる現場(フィールド)を幅広く取り上げて論じる。本科目は2014~2017年度に開講された「死生学入門」と相互補完的な関係にある。
※詳しくはシラバス

開設年度
2018年度
科目区分
コース科目(生活と福祉コース(総合科目))※共用科目(心理と教育)
〔2009年度~2015年度〕総合科目
〔2008年度以前〕 専門科目(その他)
科目コード
1910027
単位数
2単位
単位認定試験
試験日・時限
2018年度 第1学期:2018年8月2日(木曜)2時限(10時25分~11時15分)
単位認定試験
平均点
備考
 
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授業の目標

さまざまな死生の現場で直面する問題について知識を習得するとともに、自らが直面する生き死にの問題について避けることなく取り組み、人生を切り開いていくための死生観や問題対応能力を養うことをめざす。

履修上の留意点

履修の条件や制約は特にないが、それぞれの関心に応じて、医療・看護・宗教・哲学・倫理学・社会学など関連分野の科目を広く学習することが望ましい。

シラバス

テーマ 内容 執筆担当講師名
(所属・職名)
放送担当講師名
(所属・職名)
1 死生学のフィールド 死生学は実践的・学際的・実存的な学問であり、現代社会のさまざまな死生の現場における課題に応じて、幅広いテーマをカバーしている。死生学は死生にまつわる課題に光をあてるだけでなく、現代社会に生まれ、生き、病み、老い、死にゆく一人の人間として、そうした課題とどう向きあうのかを考えさせ、行動を促していく学問であることを確認する。

【キーワード】
実践・学際・実存、死生観、臨床死生学、私的な死と公的な死、現場(フィールド)
山崎 浩司
(信州大学准教授)
山崎 浩司
(信州大学准教授)
2 死生・宗教・スピリチュアリティ 宗教は人々の死生観に大きな影響を与えてきた。これに対する無神論・無宗教の立場も、それ自体ひとつの対抗的な死生観を提示するものと言える。ここでは、仏教とキリスト教をとりあげ、その死生観の特徴について見るとともに、現代のスピリチュアリティの流れについて概観する。

【キーワード】
宗教、無神論、仏教、キリスト教、スピリチュアリティ
石丸 昌彦
(放送大学教授)
石丸 昌彦
(放送大学教授)
3 日本人の死生観 日本人の死生観は、時代と共にさまざまな変遷を遂げてきた。明治以降の混乱を経て第二次世界大戦の終結に至る過程では、一定の死生観が国家によって国民に押しつけられ、戦後にはその反動として死生観がほとんど語られない時期があった。そのような変遷と最近における死生観復権のきざしを概覧する。

【キーワード】
祖霊崇拝、神道、国家神道、死の否認と躁的防衛、死生観の復権
石丸 昌彦
(放送大学教授)
石丸 昌彦
(放送大学教授)
4 マスメディアで死生について考える マスメディアには死生に関する情報が溢れており、それらが読者や視聴者の死生観に作用しうる可能性がうかがえる。死生を題材にしたマスメディアは、いかに認識されうるのか。いかにマスメディアを活用すれば、死生に関する考察を深められるのか。大衆メディアであるマンガを題材にした死生の考察の具体例を示し、その可能性と留意点を確認する。

【キーワード】
マスメディア、死のポルノグラフィー、死のガイドライン、マンガ、メディア・リテラシー
山崎 浩司
(信州大学准教授)
山崎 浩司
(信州大学准教授)
5 選択される命 堕胎・間引きの時代を経て人工妊娠中絶へ、子どもの命は時代を超えて選択され続けてきた。子どもの命が、どのように認識され選び取られてきたかについて考える。また、供養の対象とされなかった胎児が、供養の対象となった経緯に関して、水子供養の成立との関係で考察する。

【キーワード】
子どもの命の選択、胎児観、水子供養
鈴木 由利子
(宮城学院女子大学非常勤講師)
鈴木 由利子
(宮城学院女子大学非常勤講師)
6 流産・死産をめぐる胎児観 誕生が待たれる我が子が流産・死産した時、家族は強い悲嘆を経験するが、それは胎児に確かな命を認識している証でもある。多産多死時代の子どもの葬法を手掛かりとして、胎児や霊魂に関する認識の変遷を読み解き、悲嘆と癒しの共通点と相違点を考える。

【キーワード】
胎児生命、霊魂観、子どもの葬法
鈴木 由利子
(宮城学院女子大学非常勤講師)
鈴木 由利子
(宮城学院女子大学非常勤講師)
7 老いと病と死
-フレイルの知見を臨床に活かす
超高齢社会が進展する現代、老化・老衰の科学も進展している。加齢によって変化した身体には若年者とは異なる医療が必要となる。最新の医科学的な知見を踏まえ、高齢者に対する過少でも過剰でもない医療のあり方を医学的・倫理的に考察する。

【キーワード】
超高齢社会、フレイル、老衰、エイジズム
会田 薫子
(東京大学特任教授)
会田 薫子
(東京大学特任教授)
8 いのちの臨床倫理
-高齢者における人工的水分・栄養補給法の問題を題材に
高齢者が人生の最終段階において摂食嚥下困難となった場合に、胃ろう栄養法を含む人工的水分・栄養補給法を用いるかどうかという一般的な問題を題材に、「いのち」の尊厳を守る医療とケアについて、臨床倫理の考え方に沿って具体的に考察する。

【キーワード】
延命医療、リビングウィル、ACP、生命維持装置
会田 薫子
(東京大学特任教授)
会田 薫子
(東京大学特任教授)
9 エンドオブライフ・ケア
-尊厳ある最期とは
最期のときまで本人らしく尊厳を保って生きることを支援するため、がん患者を対象とするホスピスが創設され、その精神がもとになって、疾患の種類や病期を問わない緩和ケアが発展してきた。しかし、なかには最期を自身でコントロールするために安楽死を望む人もいる。「尊厳ある最期」とは何か。その多義性を考察する。

【キーワード】
緩和ケア、ホスピス、尊厳死、安楽死
会田 薫子
(東京大学特任教授)
会田 薫子
(東京大学特任教授)
10 喪失と悲嘆 人生の中で私たちはさまざまなものを失い、そして嘆き悲しむ。喪失と悲嘆に関連する用語と概念を踏まえた上で、通常の悲嘆と複雑性悲嘆、悲嘆のプロセスについて解説するとともに、人間的成長という観点から死別体験を考える。

【キーワード】
喪失、悲嘆、死別、人間的成長
坂口 幸弘
(関西学院大学教授)
坂口 幸弘
(関西学院大学教授)
11 グリーフケア 死別による悲嘆を抱えた人々への支援を一般的に意味するグリーフケアについて、基本的な考え方や方法を整理するとともに、セルフヘルプ・グループや、ホスピス・緩和ケア、葬儀社での実践的な取り組みを紹介する。

【キーワード】
グリーフケア、遺族ケア、セルフヘルプ・グループ、ホスピス・緩和ケア、葬儀
坂口 幸弘
(関西学院大学教授)
坂口 幸弘
(関西学院大学教授)
12 デス・エデュケーション デス・エデュケーションのこれまでを概観し、そのうえで教育現場における必要性と有用性について考える。あわせて、いのちの教育、悲嘆教育を取り上げ、発達援助活動としてのデス・エデュケーションのこれからについて言及する。

【キーワード】
デス・エデュケーション、死生観、いのちの教育、悲嘆教育、発達援助活動
鈴木 康明
(東京福祉大学教授)
鈴木 康明
(東京福祉大学教授)
13 自死遺族・遺児支援 我が国における深刻な自死の現状を踏まえ、社会的な課題としての自死遺族・遺児支援について考える。当事者が必要とする支援を検討し、それを行う際、私たちが留意しなければならないことは何かなどについて具体的に考える。

【キーワード】
自死遺族・遺児、関係存在、個別性、死に別れの悲しみ、配慮的な支援
鈴木 康明
(東京福祉大学教授)
鈴木 康明
(東京福祉大学教授)
14 戦争と死、喪失 戦争は大規模な人為的暴力の典型であり、はかり知れないほどの多くのいのちと、その他の身体的、精神的な喪失をもたらす。アウシュヴィッツに象徴されるホロコーストという出来事を軸に、暗闇から学ぶ意味、人間の善意に寄せる期待について考える。

【キーワード】
人為的暴力、いのちの共生、選別、ホロコースト、アウシュヴィッツ
鈴木 康明
(東京福祉大学教授)
鈴木 康明
(東京福祉大学教授)
15 死生学とコミュニティ 死別体験者の支援を軸に、死生学とコミュニティの関係を論じる。喪失や悲しみなど人を苦しめ孤立させ得るものが、私たちの考え方や地域社会のあり方を変えることで、新たな人間関係に基づくコミュニティの創出につながる可能性を検討する。また、全15回の簡単なまとめも行う。

【キーワード】
死別体験、コミュニティ、協働、共感都市、社会死生学
山崎 浩司
(信州大学准教授)
山崎 浩司
(信州大学准教授)
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