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日本政治思想史('17)

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主任講師
原 武史 (放送大学教授)
放送メディア
ラジオ
放送時間(2018年度)
第1学期:(水曜)22時15分~23時00分

講義概要

主に幕末から戦後にかけての近現代の日本の政治思想史を講義します。西洋とも、中国や朝鮮など東洋とも異なる日本の政治思想とは何かに注意を払いつつ、従来のように有名思想家のテキストを読むだけでは見えてこない日本の政治思想の特徴について探ってゆきたいと思います。こうした学習を通して、現在の日本政治の背景にある歴史的、思想的前提を正しく理解することが、本講座の目的になります。受講者としては、天皇制という日本独自のシステムに関心があり、計量的な政治学だけでは飽き足らないと思っている学生を対象に考えています。
※詳しくはシラバス

開設年度
2017年度
科目区分
コース科目(社会と産業コース(専門科目))※共用科目(人間と文化)
〔2009年度~2015年度〕専門科目(社会と産業コース)※共用科目(人間と文化)
〔2008年度以前〕専門科目(社会と経済専攻)※共用科目(人間の探究)
科目コード
1639501
単位数
2単位
単位認定試験
試験日・時限
2017年度 第2学期:2018年1月21日(日曜)6時限(15時35分~16時25分)
2018年度 第1学期:2018年7月29日(日曜)8時限(17時55分~18時45分)
単位認定試験
平均点
(2017年度 第1学期)60.3点
備考
 
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授業の目標

1)日本の政治思想史の特徴を総論で把握する。
2)各論で近世から現代にかけての政治思想の流れを理解する。
3)個々の思想家だけにとらわれない政治思想をつかむことで、日本政治に対する理解を深める。

履修上の留意点

1)高校卒業程度の日本史の知識を有していることを前提とする。
2)この科目を履修する前に「権力の館を考える」を履修し、この科目を履修した後に「日本政治外交史」などに進んでいくことが望ましい。

シラバス

テーマ 内容 執筆担当講師名
(所属・職名)
放送担当講師名
(所属・職名)
1 総論1・日本政治思想史とは何か 日本政治思想史という学問が西洋政治思想史をモデルとして丸山真男により事実上始められたことに触れるとともに、西洋とも中国や朝鮮のような他の東洋とも異なる日本の政治思想の特徴につき概観します。

【キーワード】
丸山真男、自然、作為、孟子、革命、天皇制、福沢諭吉、権力の偏重
原 武史
(放送大学教授)
原 武史
(放送大学教授)
2 総論2・空間と政治 日本政治思想史では言説化した政治思想が空間をつくりだすのではなく、逆に空間が言説化されない政治思想をつくりだすという特徴があります。近代天皇制や徳川政治体制を例に、その特徴について考察します。

【キーワード】
国体、言説化、視覚化、君民一体、論語、礼楽刑政、空間政治学
原 武史
(放送大学教授)
原 武史
(放送大学教授)
3 総論3・時間と政治 日本では西洋や中国とは異なり、現実の時間を超越して永遠不変の規範や原理を求める志向性が弱いので、現実の時間こそが支配の主体になりやすいことを、記紀神話から近代天皇制までの歴史のなかに探ります。

【キーワード】
古層、なる、おのずから、勢、社会進化論、時間支配、玉音放送
原 武史
(放送大学教授)
原 武史
(放送大学教授)
4 各論1・徳川政治体制のとらえ方
-朝鮮と比較して
徳川政治体制は、西洋や中国ではなく、隣国の朝鮮王朝と比較することで、その特徴が一層はっきりします。朱子学が体制イデオロギーとなった朝鮮とは異なる徳川政治体制の思想について考察します。

【キーワード】
朱子学、民本思想、直訴、正祖、参勤交代、フェティシズム、朝鮮通信使、垂簾聴政、大奥
原 武史
(放送大学教授)
原 武史
(放送大学教授)
5 各論2・国学と復古神道 江戸後期に台頭した国学の大成者、本居宣長と、宣長の思想を受け継いで復古神道を確立させた平田篤胤の思想を取り上げ、国学や復古神道が天皇の支配を正当化するとともにその支配を相対化する論理に迫ります。

【キーワード】
国学、本居宣長、アマテラス、平田篤胤、日本書紀、顕幽論、オオクニヌシ、千家尊福、祭神論争
原 武史
(放送大学教授)
原 武史
(放送大学教授)
6 各論3・明治維新と天皇 後期水戸学で強調された「国体」と祭祀の関係や、明治維新とともにつくられた宮中祭祀、靖国神社、明治天皇の巡幸について触れ、「可視化された帝国」の基礎がつくられる過程を考察します。

【キーワード】
会沢正志斎、国体、キリスト教、賢所、神器、靖国神社、六大巡幸、元田永孚、直訴
原 武史
(放送大学教授)
原 武史
(放送大学教授)
7 各論4・街道から鉄道へ
-交通から見た政治思想
江戸時代に確立された街道網と、明治以降に確立される鉄道網は、政治思想から見るとどう違うのか。交通手段が輿や駕籠から馬車を経て鉄道に変わることで、支配が具体的にどう変わったのかを考えてみたいと思います。

【キーワード】
街道、日本橋、輿、駕籠、馬車、鉄道、御召列車、ダイヤグラム、奉迎、東京駅
原 武史
(放送大学教授)
原 武史
(放送大学教授)
8 各論5・近世、近代日本の公共圏と公共空間 江戸から明治にかけて、日本では公共圏がつくられました。それは政治思想史のなかでどう位置づけられるのでしょうか。また明治以降に新たにつくられた公共空間の政治思想史的意義についても考えます。

【キーワード】
公共圏、読書会、討論、横井小楠、議会、輿論、世論、自由民権運動、演説、車内
原 武史
(放送大学教授)
原 武史
(放送大学教授)
9 各論6・東京と大阪 大正期、東京と大阪では全く異なるデモクラシー思想が開花しました。大阪では私鉄と新聞が発達し、両者があいまって民間主体、民衆主体の文化が確立されます。その具体的様相を探ってゆきます。

【キーワード】
吉野作造、中央公論、福澤諭吉、小林一三、阪急、大阪朝日新聞、大阪毎日新聞、官と民、五島慶太
原 武史
(放送大学教授)
原 武史
(放送大学教授)
10 各論7・シャーマンとしての女性 明治維新により、天皇ばかりか皇后も新たにつくられ、神に祈るようになります。皇后がシャーマン化するとともに、民間でもシャーマン化した女性が出てきます。それが近代日本でどういう意味をもったかを考えます。

【キーワード】
貞明皇后、光明皇后、神功皇后、高群逸枝、神ながらの道、出口なお、折口信夫、ナカツスメラミコト
原 武史
(放送大学教授)
原 武史
(放送大学教授)
11 各論8・超国家主義と「国体」 大正天皇の病気をきっかけに「国体」が視覚化されるのに呼応して超国家主義が台頭する過程や、日中戦争の勃発とともに「時間支配」が導入され、「想像の共同体」が確立される過程につき考察します。

【キーワード】
国体、視覚化、ナショナリズム、超国家主義、時間支配、想像の共同体、「満洲国」、大東亜共栄圏
原 武史
(放送大学教授)
原 武史
(放送大学教授)
12 各論9・異端の諸思想 明治から昭和初期にかけて「異端」とされた思想の例として、キリスト教やマルクス主義、北一輝の「純正社会主義」、大本教団を率いた出口王仁三郎の神道思想などについて解説します。

【キーワード】
L正統、O正統、異端、不敬罪、治安維持法、北一輝、大本、出口王仁三郎、霊界物語、大東亜共栄圏
原 武史
(放送大学教授)
原 武史
(放送大学教授)
13 各論10・戦後のアメリカ化 戦後、アメリカは日本国憲法に代表される上からの民主化を進める一方、独立回復後も安保体制のもとで米軍が駐留し続けました。両義性をはらむ「アメリカ化」に対する反応を通して、民主主義の定着過程を概観します。

【キーワード】
マッカーサー、庶民大学三島教室、新茶道、朝鮮戦争、国立文教地区、原水禁運動、60年安保闘争
原 武史
(放送大学教授)
原 武史
(放送大学教授)
14 各論11・戦後のソ連化 戦後日本はアメリカとは異なり、日本社会党や日本共産党が有力野党となり、社会主義が影響力をもつようになります。住宅や鉄道などのインフラがソ連化をもたらしたという点から、戦後の革新勢力について分析します。

【キーワード】
日本社会党、日本共産党、六全協、新左翼、日本住宅公団、中央線、西武線、堤康次郎、滝山団地
原 武史
(放送大学教授)
原 武史
(放送大学教授)
15 各論12・象徴天皇制と戦後政治 ミッチーブームとともに始まる大衆天皇制の政治的意味について考察するとともに、それに対抗した三島由紀夫の政治思想を分析します。また平成の天皇制についても考えます。

【キーワード】
ミッチーブーム、大衆天皇制、松下圭一、三島由紀夫、文化防衛論、新宿騒乱事件、自衛隊、平成の天皇制
原 武史
(放送大学教授)
原 武史
(放送大学教授)
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