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都市と農山村からみる身近な経済('18)

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主任講師
伊藤 勝久 (島根大学教授)
坂田 裕輔 (近畿大学教授)
新井 圭太 (近畿大学准教授)
放送メディア
ラジオ
放送時間(2018年度)
第1学期:(金曜)7時30分~8時15分

講義概要

日本は長きに渡る経済の転換期を迎えている。都市と農村をめぐる従来の経済学には、二つの潮流が存在してきた。それは、市場の生産原理を中心として、生産性を重視した伝統的な経済学と、政府の再分配原理を中心として、平等性を重視した経済学とである。
ところが、これらの日本経済の両輪であった二つの経済原理だけでは調整できない問題が、この転換期により顕著に現れている。たとえば、少子高齢化問題、産業構造転換問題、経済のグローバル化問題、さらには地域経済の衰退問題などである。これらは、経済の中心である企業、家計、政府などの経済組織で起こっているだけでなく、その周辺に存在する環境、農村、コミュニティなどで顕著に見られ、経済の生産原理や再分配原理以外にも、多様な状況に対処するために、第3・第4の原理を必要としている。
この講義では、このような日本経済の都市と農村の間で、つまり中心と周辺をめぐる間で、現在どのような問題が生じているのかを追求し、その核心を明らかにし、さらにどのような解決方法があるのかを事例を紹介しつつ模索してみたい。
※詳しくはシラバス

開設年度
2018年度
科目区分
コース科目(社会と産業コース(専門科目))※共用科目(人間と文化)
〔2009年度~2015年度〕専門科目(社会と産業コース)※共用科目(人間と文化)
〔2008年度以前〕専門科目(社会と経済専攻)※共用科目(人間の探究)
科目コード
1639587
単位数
2単位
単位認定試験
試験日・時限
2018年度 第1学期:2018年8月2日(木曜)1時限(9時15分~10時05分)
単位認定試験
平均点
備考
 
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授業の目標

都市と農村をめぐる問題について、経済学的な視点から自ら分析・考察することが可能になることを最終的な目標とする。そのために、まず、基礎的なキーワードの習得と都市と農村に関する諸課題についての基礎知識の理解をめざす。次に、それぞれの問題について、関連する経済学の理論を学び、問題へ適用する方法を学ぶ。

履修上の留意点

印刷教材と放送教材は相互に補完している。そのため、放送教材を利用する際には、印刷教材で予習・復習して放送教材の内容を理解することが必要である。履修者は日本社会が発展するなかで起こった都市化の過程に基本的な関心を有し、これからの都市と農村のあり方について経済的な観点から学ぼうとする意欲を持つことが重要である。また、自分の住んでいる地域の変化と現状をふり返り、講義内容を自らの体験に照らしながら理解しようとするなどの積極性が望まれる。

シラバス

テーマ 内容 執筆担当講師名
(所属・職名)
放送担当講師名
(所属・職名)
1 都市経済の概要と経済学の基礎 都市の経済問題を考えるにあたって、都市経済学が扱う内容を概括した上で、それらを扱うために必須となる基礎的な経済学の知識を整理して紹介する。

【キーワード】
市場経済、都市経済、外部性、集積、生産性、都市原理
新井 圭太
(近畿大学准教授)
新井 圭太
(近畿大学准教授)
2 都市の抱える諸問題 現代の都市が抱える問題について、経済的な変化に留意しながら解説を行う。貧困、教育といった諸問題について、取り組み事例を紹介しながら解説する。

【キーワード】
貧困、福祉、教育・保育、住環境
坂田 裕輔
(近畿大学教授)
坂田 裕輔
(近畿大学教授)
3 都市の活性化 商業地の活力低下と地域の中核的な産業の活力低下によって、都市が衰退している。都市は、衰退から再生することが可能なのか。商店街再生に代表される小売り業を主眼とした中心市街地活性化と、地域の産業を育成・成長させる手法について考察する。

【キーワード】
商店街、再開発、中心市街地、産業集積、地場産業
坂田 裕輔
(近畿大学教授)
坂田 裕輔
(近畿大学教授)
4 交通と都市経済 公共交通には、どのような問題が生じているのか。それに対する対策はいかに行われているのか。都市における公共交通整備の状況や事業計画・評価について紹介する。

【キーワード】
公共交通、高齢者、ユニバーサルサービス
新井 圭太
(近畿大学准教授)
新井 圭太
(近畿大学准教授)
5 都市経済の創造的集積と産業多様性 都市の集積効果の中でも、社会文化的な創造的集積という現象について考察する。地域経済の特殊なあり方として、音楽や絵画や演劇などの社会文化の集積が都市経済にどのような影響を与えているのか、さらに産業集積の多様性とどのような関係にあるのかについて見ていきたい。

【キーワード】
創造的集積、産業多様性、地域特化、地域優位、補完効果、混合作用
坂井 素思
(放送大学教授)
坂井 素思
(放送大学教授)
6 農業・農村の新しい取り組み 集落営農や農業法人による新たな農業経営、農業における所有と経営の分離、地域特性を生かした産業クラスター形成、農業を中心とした六次産業化について紹介し、地域保全と戦略的取り組みを紹介する。

【キーワード】
集落営農、農業法人、六次産業、共同管理
伊藤 勝久
(島根大学教授)
伊藤 勝久
(島根大学教授)
7 森林・林業の新しい取り組み 林業をめぐる市場環境の変化、木材生産と林産業(良質材生産から加工木材生産)、森林バイオマスエネルギー用材の利用拡大など経済面からの新たな取り組み、森林のもつ公益的機能や二酸化炭素吸収・貯蔵機能を用いた新しいビジネスの可能性について言及する。

【キーワード】
木材生産、バイオマスエネルギー、公益的機能、二酸化炭素吸収・貯蔵
伊藤 勝久
(島根大学教授)
伊藤 勝久
(島根大学教授)
8 農山村と都市を結ぶ現代のクラフツ経済 農山村と都市を結ぶ典型例の一つとして、現代のクラフツ経済が存在する。とりわけ、木工製品や木製家具製造業の特徴に注目して、クラフツ経済の現代的課題について考えていく。

【キーワード】
クラフツ生産、職人ギルド、大量生産、小規模生産、コスト仮説、連結の経済
坂井 素思
(放送大学教授)
坂井 素思
(放送大学教授)
9 中山間・離島地域の公共交通問題 海によって地域の中心地と切り離された島嶼地域が、農山村と比べてどのような特徴を持つのかを解説する。島嶼地域における産業の状況や行政施策についても紹介する。

【キーワード】
離島問題、島嶼経済、離島航路と公共交通
新井 圭太
(近畿大学准教授)
新井 圭太
(近畿大学准教授)
10 農山村のコミュニティ 過疎化・少子高齢化の現状とその対応としての地域コミュニティの動きを、集落・コミュニティ再編、公共サービスの自給、地域外からの応援と地域住民との協働などの面から紹介する。

【キーワード】
過疎・少子高齢化、コミュニティ再編、新たな公、集落支援員・地域おこし協力隊
伊藤 勝久
(島根大学教授)
伊藤 勝久
(島根大学教授)
11 地域活性化の評価手法 地域活性化にむけた取り組みは都市と農山村に共通した取り組みである。各地の取り組みをどのように評価するのか。評価基準として経済指標だけではなく、さまざまな指標を用いた評価を紹介する。

【キーワード】
経済評価、地域活性化、産業連関表
坂田 裕輔
(近畿大学教授)
坂田 裕輔
(近畿大学教授)
12 都市と農山村における気候変動対策 気候変動問題はすでに影響が現れ始めている。国際社会においては、各国の協力のもとで強調した対策が進められている。各地域における対応策について、緩和策と適応策に分類して紹介する。

【キーワード】
気候変動問題、緩和策、適応策、経済的手法
坂田 裕輔
(近畿大学教授)
坂田 裕輔
(近畿大学教授)
13 都市と地方の公共財配分問題 都市財政と地方財政の問題点はどこにあるのか。その対策はどのように行われるのか。人口問題と少子化。資源が競合する中で、都市、農山村はそれぞれなにができるか。

【キーワード】
少子高齢化、地域の担い手問題、シビル・ミニマム、街おこし
新井 圭太
(近畿大学准教授)
新井 圭太
(近畿大学准教授)
14 農山村と都市の地域格差と地域循環 農山村と都市との間に見られる経済の地域格差と地域循環の問題について考察する。なぜ地域格差が存在するのか、どのような地域循環が見られるのかなどが中心的な課題となっている。

【キーワード】
地域格差、地域循環、生産性、分配、再分配
坂井 素思
(放送大学教授)
坂井 素思
(放送大学教授)
15 都市と農山村の比較検討 座談会:地域間を調和させるには、どのような仕組みが必要なのか。参加者から先進事例を紹介するほか、今後の農山村と都市の関係について展望を行う。

【キーワード】
比較経済、農山村、地域経済
伊藤 勝久
(島根大学教授)
伊藤 勝久
(島根大学教授)
坂井 素思
(放送大学教授)
新井 圭太
(近畿大学准教授)
坂田 裕輔
(近畿大学教授)
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