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地球温暖化と社会イノベーション('18)

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主任講師
六川 修一(東京大学教授)
向井 人史(国立環境研究所地球環境研究センター長)
放送メディア
テレビ
放送時間(2018年度)
第1学期:(土曜)6時45分~7時30分

講義概要

温暖化に代表される地球環境問題は人類ならびに地球全体の問題である。これまで、温暖化の原因研究や将来の影響予測等とともに、緩和策・適応策に関する研究や議論がIPCCやCOPの場で長く行われてきた。そして、2015年COP21「パリ協定」が締結され、ようやく途上国、先進国が一丸となって、温度上昇の目標設定、緩和量の各国目標設定、資金提供、これらに対する観測、報告、評価などに向けて初めての一貫した方針が出された。本講座では、これまでの地球温暖化問題の研究の歴史とともに研究成果を整理した後、政府、企業、研究機関、市民それぞれの現在の取り組み内容を俯瞰し、この問題解決のために人類が取り得る行動とその可能性について考える。
※詳しくはシラバス

開設年度
2018年度
科目区分
コース科目(社会と産業コース(専門科目))※共用科目(自然と環境)
〔2009年度~2015年度〕専門科目(社会と産業コース)※共用科目(自然と環境)
〔2008年度以前〕専門科目(産業と技術専攻)※共用科目(自然の理解)
科目コード
1639684
単位数
2単位
単位認定試験
試験日・時限
2018年度 第1学期:2018年8月1日(水曜)4時限(13時15分~14時05分)
単位認定試験
平均点
備考
 
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授業の目標

地球環境問題(特に地球温暖化)を科学的に正しく理解した上で、これまでの地球温暖化防止に向けた国際社会、政府、企業、市民の取り組みを俯瞰し、自治体や民間企業で行われている先進的な試みについて理解を深める。更に、大幅な温室効果ガス削減のための研究実証事例や期待できる成果を理解する。最終的には、受講生ひとりひとりがこれらを自身の問題と捉え、問題解決に向けてもっとも納得できる行動に結びつけることが本講座の目標である。

履修上の留意点

本講座だけでは、進化する産業や対策、改善、適応などに貢献できる技術などをリアルタイムにすべて解説することは、極めて難しい。そこで補足手段として、Webの設置などにより、可能な限りニュース性のある情報や研究の取り込みを行う予定である。また、各地域に存在する環境系コミュニティとの連携や全国にある学習センターの活用を通して、受講者のコミュニティ作りなども検討することで、受講者自らによる地球環境改善等の活動を促したい。

シラバス

テーマ 内容 執筆担当講師名
(所属・職名)
放送担当講師名
(所属・職名)
1 パリ協定と地球温暖化対策の課題 2015年に採択されたパリ協定の下、地球温暖化の対策はこれまでにない真剣な取り組みが求められることになった。本講座ではその背景と地球温暖化の科学的側面を理解し、人類が持続的に発展するために今なすべきことをあらためて考えてみたい。まず、地球温暖化が人類に問うている課題をマクロな視点で理解し、次いでパリ協定の歴史的意義を概説する。さらに温暖化防止に関する今後のあらゆるステークホルダー(関係者)の取り組みのあり方を考える。

【キーワード】
気候変動、地球温暖化、IPCC、COP、京都議定書、パリ協定、産業、社会イノベーション、市民活動
六川 修一
(東京大学教授)
小倉 新司
(元日本電気株式会社CSO(上席サービスオーガナイザ))
六川 修一
(東京大学教授)
向井 人史
(国立環境研究所地球環境研究センター長)
小倉 新司
(元日本電気株式会社CSO(上席サービスオーガナイザ))
2 地球環境問題と地球温暖化 地球環境問題の中で最大の課題とされる地球温暖化について、地球環境問題の分類とともにその位置付けを明らかにし、歴史、特徴等について解説する。

【キーワード】
典型7公害、地球環境問題、地球温暖化、国際連合、持続可能な開発
向井 人史
(国立環境研究所地球環境研究センター長)
向井 人史
(国立環境研究所地球環境研究センター長)
3 地球温暖化の予測と影響 地球表面付近の気温が温室効果ガス濃度の上昇とともにどのように今後変化していくのか、地球温暖化の予測方法とそれが及ぼす環境への影響について解説する。人為的な温室効果ガス排出が、将来の気候をどのように変えると考えられているのか、その予測手法と考え方から、今後の課題などをあげる。

【キーワード】
温室効果ガス、IPCC、スーパーコンピュータ、RCPシナリオ
向井 人史
(国立環境研究所地球環境研究センター長)
向井 人史
(国立環境研究所地球環境研究センター長)
4 地球温暖化
-大気組成変化とその観測-
現在の地球が置かれている状況について、大気の組成の変動やそれの温暖化への寄与の観点から見ていく。人為寄与により歴史的に大気組成が変化してきたことを長期的モニタリングデータや最新の観測技術などを含めて紹介し、その特徴や今後の課題について述べる。

【キーワード】
温室効果ガス、二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、放射強制力、炭素循環
向井 人史
(国立環境研究所地球環境研究センター長)
向井 人史
(国立環境研究所地球環境研究センター長)
5 地球温暖化
-地球温暖化の緩和と将来予測-
地球温暖化の緩和策としての温室効果ガスの排出量削減が将来の気候変動の大きさを決めることになる。ここでは排出量の大きさと温暖化の予測との関係、ならびに、気温上昇を2℃以下へ導くためには、温室効果ガスの排出量をどの程度に抑える必要があるかを解説する。また、現状の削減計画ではまだ将来の気候変動の緩和には不十分であることも言及する。

【キーワード】
緩和策、シナリオ、RCP、インベントリ
向井 人史
(国立環境研究所地球環境研究センター長)
向井 人史
(国立環境研究所地球環境研究センター長)
6 地球温暖化の影響と適応 地球温暖化の影響という観点から問題を整理し、地域ごとに異なる自然生態系や人間活動への影響とはどのようなものであるかをIPCCのWG2報告書を基に俯瞰し、我が国での適応計画を見ながら今後の適応施策の必要性や課題を考える。

【キーワード】
温暖化影響、適応、リスク、2℃目標、レジリエンス
向井 人史
(国立環境研究所地球環境研究センター長)
八木 一行
(農研機構農業環境変動研究センター温暖化研究統括監)
向井 人史
(国立環境研究所地球環境研究センター長)
八木 一行
(農研機構農業環境変動研究センター温暖化研究統括監)
7 問題解決への取り組み(1)
日本の取り組みと国際、国内合意形成
温室効果ガス等の排出量削減に対し、京都議定書からパリ協定に至るまでの国際的枠組み形成について日本や他国政府の立場を紹介しつつ、パリ協定実施のための削減シナリオや行動に向けたプロセスや課題等について解説する。

【キーワード】
京都議定書、パリ協定、約束草案、MRV、JCM、脱炭素社会
向井 人史
(国立環境研究所地球環境研究センター長)
佐野 大輔
(地球環境戦略研究機関プランニング・マネージメントディレクター)
向井 人史
(国立環境研究所地球環境研究センター長)
佐野 大輔
(地球環境戦略研究機関プランニング・マネージメントディレクター)
8 問題解決への取り組み(2)
ステークホルダーとその役割
地球温暖化問題に対応する上では、それだけを解決するというよりは、多層に関連するグローバルな問題を解決し、将来に向けた持続的な社会や世界を作り上げていく必要がある。そのためには、国だけではなく企業や市民など多様なステークホルダーが果たす役割が重要である。ここでは、2015年に合意された持続可能な開発目標SDGsを含む2030年アジェンダ達成に向け、地球温暖化問題に対する行動を実社会・実生活の中で実践し、より持続的な企業や市民のライフスタイルへの変換の必要性を解説する。

【キーワード】
持続可能な開発目標(SDGs)、Environment, Social and Governance (ESG)
向井 人史
(国立環境研究所地球環境研究センター長)
佐野 大輔
(地球環境戦略研究機関プランニング・マネージメントディレクター)
向井 人史
(国立環境研究所地球環境研究センター長)
佐野 大輔
(地球環境戦略研究機関プランニング・マネージメントディレクター)
9 産業界の取り組み(1)
1次エネルギー
地球環境問題に対する産業界の取り組みとして、1次エネルギーの今後や再生可能エネルギーと省力化・効率化に焦点を当てて解説する。

【キーワード】
1次エネルギー、再生可能エネルギー、エネルギーミックス、エネルギーマネジメントシステム
六川 修一
(東京大学教授)
六川 修一
(東京大学教授)
10 産業界の取り組み(2)
水素社会と炭素隔離
低炭素化を図るためには、実効性のある二酸化炭素の隔離技術などが必要になっている。一方で、二酸化炭素を排出しない水素利用が現実味を帯びてきている。ここでは具体的な活用事例を紹介し、将来像を概説する。

【キーワード】
低炭素、水素社会、炭素隔離、温室効果ガス
六川 修一
(東京大学教授)
六川 修一
(東京大学教授)
11 産業界の取り組み(3)
環境にやさしいさまざまな要素技術
地球環境問題に取り組むための要素技術開発と環境政策に関して解説する。また、環境エネルギー技術革新計画を参照した上で、多様なリサイクル技術、素材開発技術などについて取り上げる。

【キーワード】
要素技術、環境エネルギー技術革新計画、リサイクル、ナノセルロース、バイオプラスチック
六川 修一
(東京大学教授)
六川 修一
(東京大学教授)
12 緩和と適応の国際協力 COP21で採択されたパリ協定には、先進国も開発途上国も削減目標を立て5年ごとに国連へ報告すること、そして、先進国は引き続き、途上国に資金支援や技術開発・移転を行うことが盛り込まれている。日本政府は2020年に官民あわせて年間約1兆3千億円の気候変動関連の途上国支援を行うことを発表し、パリ協定の合意を後押しした経緯もあり、国際協力は地球温暖化の解決に向けた取り組みとして重要性を増している。この回では、緩和策の一例として水田における緩和技術開発について、また、適応策の一例として防災について焦点を当て、日本が取り組んでいる国際協力の事例を紹介する。

【キーワード】
水田、緩和策、仙台防災枠組み2015-2030、適応策
六川 修一
(東京大学教授)
八木 一行
(農研機構農業環境変動研究センター温暖化研究統括監)
六川 修一
(東京大学教授)
八木 一行
(農研機構農業環境変動研究センター温暖化研究統括監)
13 ICTとスマート化による環境貢献 地球温暖化問題の解決に有効なICTの活用について、その効果と省エネルギー対策、ならびにICTを活用した適応型ソリューションについて理解する。さらに、ICTによってスマート化された社会システムであるスマートコミュニティについて、その概要ならびに国内における事例について理解する。

【キーワード】
CO2排出削減効果、スマートコミュニティ、スマートグリッド、スマートメーター、EMS、エネルギー貯蔵技術
六川 修一
(東京大学教授)
六川 修一
(東京大学教授)
14 みんなで地球環境を守る(1)
地球環境保全に向けて
ひとりの市民として地球環境保全活動を能動的に行うため、実際の環境貢献に向けた行動計画を策定する。特に地域社会人としての行動、組織社会人としての行動を考え、そしてそれを社会連携や産業協働を通じてより効果的な対策に展開していくことの必要性について述べる。これらのことを通じて地球に生かされている私たちの生き方そのものについても考えを深めたい。

【キーワード】
持続可能な発展、市民、環境投資、地域、地球環境事業
六川 修一
(東京大学教授)
小倉 新司
(元日本電気株式会社CSO(上席サービスオーガナイザ))
六川 修一
(東京大学教授)
15 みんなで地球環境を守る(2)
地球市民としてのチャレンジ
地球市民として今後の省エネルギー社会のあり方を論ずるとともに、それを実現するためのアプローチを考える。次いで、一人一人が地球環境保全に向けて行動するための方法論についても論じる。最後に、本講座全体をとりまとめるとともに、日々、状況がかわると思われる地球温暖化の状況やその対策技術に関心を持ち続けることの重要性を再掲してまとめとする。

【キーワード】
地球環境教育、情報や知識の集積、市民活動や取り組み
六川 修一
(東京大学教授)
小倉 新司
(元日本電気株式会社CSO(上席サービスオーガナイザ))
六川 修一
(東京大学教授)
向井 人史
(国立環境研究所地球環境研究センター長)
小倉 新司
(元日本電気株式会社CSO(上席サービスオーガナイザ))
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