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住まいの環境デザイン('18)

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主任講師
梅干野 晁(放送大学客員教授、東京工業大学名誉教授)
田中 稲子(横浜国立大学准教授)
放送メディア
テレビ
放送時間(2018年度)
第1学期:(日曜)15時15分~16時00分

講義概要

地球環境問題が顕在化した1990年代を境に、住宅の省エネルギー化や低炭素化、自然環境との共生が叫ばれるようになった。住まいの環境は室内環境(ウチ)と屋外環境(ソト)の両面から創造されるものであり、また、その住人の住まい方によって大きな影響を受けるものでもある。これらを鑑みて、3つの事例を参照しながら、ソトの気候の理解と、微気候のつくり方、ウチの温熱環境や光環境等の環境の調整のあり方を学ぶ。さらに、住まい方の工夫によってウチの環境が異なることを知り、今後の住まいの環境デザインに欠かせないであろう住まいと住まい方を含めたデザインメソッドを考究する。
※詳しくはシラバス

開設年度
2018年度
科目区分
コース科目(社会と産業コース(専門科目))
〔2009年度~2015年度〕専門科目(社会と産業コース)
〔2008年度以前〕専門科目(産業と技術専攻)
科目コード
1639692
単位数
2単位
単位認定試験
試験日・時限
2018年度 第1学期:2018年8月4日(土曜)4時限(13時15分~14時05分)
単位認定試験
平均点
備考
 
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授業の目標

室内環境を快適に維持するための住まいの省エネルギー技術を理解するのではなく、屋外環境を踏まえて、如何にそれらを住まいのウチに取り込み、自身で調整することで、快適性が維持されるかという事実を科学的な知見に基づいて理解することが重要である。さらに、これらを自身の住まいの環境デザインに少しでも活かせることが望ましい。

履修上の留意点

一般居住者の視点に立ちこの講義はまとめられているが、住まいの環境をデザインするための基本的な原理や原則の理解は必要不可欠となることから、熱や空気、光の挙動について科学的な理解が求められる。
【関連する科目名】「環境の可視化('15)」「都市・建築の環境とエネルギー('14)」

シラバス

テーマ 内容 執筆担当講師名
(所属・職名)
放送担当講師名
(所属・職名)
1 地球環境時代の住まいの環境デザイン 住まいやまちづくりにおいても、環境負荷の小さい安全で健康的かつ快適な環境社会の実現を目指さねばならない。そのような社会で住まいの環境デザインをとらえ、「環境」や「住まい」のとらえ方について明示する。地球環境に配慮して環境負荷が小さい快適な住まいをつくり、そして住みこなすために有効な手法を環境デザインとしてとらえ、そのディシプリン(規範)や基本となる知識、そして実例まで、環境デザインを科学的な裏付けも含め分かりやすく解説する。

【キーワード】
地球環境問題、環境の入れ子、住まい、住宅、住まい方、環境デザインのディシプリン、環境負荷、快適性
梅干野 晁
(放送大学客員教授、東京工業大学名誉教授)
田中 稲子
(横浜国立大学准教授)
梅干野 晁
(放送大学客員教授、東京工業大学名誉教授)
田中 稲子
(横浜国立大学准教授)
2 環境デザインとは その1 温暖で湿潤な気候風土の日本において、住まいの環境デザインに取り組んできた建築家の設計例を見ながら、住まいの環境デザインとはどのようなものかを感じ取ってほしい。ここで紹介する住宅は「環境共生住宅」と呼ばれているが、1990年代に打ち出された「環境に配慮した住宅のあり方」を示す概念である。後半では、本講義の背景にある環境共生住宅の日本での動向について概観する。

【キーワード】
気候風土、環境共生住宅、地球環境の保全、周辺環境との親和性、居住者の健康・快適性、エコロジカル、計画プロセス
梅干野 晁
(放送大学客員教授、東京工業大学名誉教授)
田中 稲子
(横浜国立大学准教授)
梅干野 晁
(放送大学客員教授、東京工業大学名誉教授)
田中 稲子
(横浜国立大学准教授)
3 環境デザインとは その2 第2回で紹介した環境共生住宅が1990年代に登場して以降、少しずつとらえ方やかたちを変えながらさまざまな環境デザインが登場している。ここでも、住まいの環境デザインに取り組む建築家の設計例を通して、住まいの環境デザインとはどのようなものかを感じとってほしい。特に、住宅内部の環境構成要素として熱・空気・光・音などをどのように計画して、快適な住まいがつくられたのか、個々の環境調整手法や住まい方の気付きを得てもらいたい。後半では、ここで扱う住宅の背景や方向性について外観し、環境デザインの背景を確認する。

【キーワード】
住宅デザイン、気候、地形、環境、住まい方、建築環境計画、パッシブ手法、ライフサイクル
梅干野 晁
(放送大学客員教授、東京工業大学名誉教授)
田中 稲子
(横浜国立大学准教授)
梅干野 晁
(放送大学客員教授、東京工業大学名誉教授)
田中 稲子
(横浜国立大学准教授)
4 環境デザインとは その3 生活する際に消費するエネルギーに着目しながら、居住者自身が住宅と向き合い、住まい方を工夫しながら、エコハウスづくりに試行錯誤して取り組んだ事例を紹介する。住むことで消費する電気やガスのエネルギーと、屋根で生産される太陽光や太陽熱によるエネルギーのバランスがどのような変遷をたどったか、経過も含めて居住者が取り組んだ環境デザインのあり方を見てほしい。後半では、世界、日本における住宅に関する環境対策の動向を知る。

【キーワード】
温室効果ガス、省エネルギー、省CO2、家庭部門CO2排出量、太陽熱利用、モニタリング、住まい方
梅干野 晁
(放送大学客員教授、東京工業大学名誉教授)
田中 稲子
(横浜国立大学准教授)
梅干野 晁
(放送大学客員教授、東京工業大学名誉教授)
田中 稲子
(横浜国立大学准教授)
5 気候・風土と住まいのかたち ヴァナキュラー建築を通して、気候特性と住まいのかたちについて考える。まず基本的な気候特性の読み取り方を学び、世界と日本の気候・風土の特徴を概観しながら、世界の中での日本の気候の位置付け、さらに、日本の地域毎の気候特性を確認する。電気や機械が未発達の時代から、人間の安全・健康・快適性を確保するためにはぐくまれてきた、地域独自の住まいのかたちを理解することで、気候特性を活用して住まいの環境調整を行うための環境デザインの原点を確認する。

【キーワード】
気候・風土、クリモグラフ、気候特性、気温、湿度、ヴァナキュラー建築
梅干野 晁
(放送大学客員教授、東京工業大学名誉教授)
田中 稲子
(横浜国立大学准教授)
梅干野 晁
(放送大学客員教授、東京工業大学名誉教授)
田中 稲子
(横浜国立大学准教授)
6 住む人と気候の関係 環境デザインは住宅のかたちとして表出されるが、そのかたちに相応しい住まい方が伴って初めて環境デザインされた住まいとなり、快適な生活が得られるのではないだろうか。すなわち、室内環境を快適に調節しようとする居住者の能動的な行動が重要といえよう。居住者、すなわち人間が気候や室内環境に対して、どのように反応し、どのような状態で快適感が得られるかを学びながら、住まいのあり方を考える。

【キーワード】
人間、気候、環境調整行動、サーカディアンリズム、熱収支、温冷感、快適感、温熱環境指標
梅干野 晁
(放送大学客員教授、東京工業大学名誉教授)
田中 稲子
(横浜国立大学准教授)
梅干野 晁
(放送大学客員教授、東京工業大学名誉教授)
田中 稲子
(横浜国立大学准教授)
7 環境デザインのための太陽放射に関する基礎知識 日射・日照のコントロールと環境デザインの前に、太陽放射についての基礎知識を修得する。主な内容は、1)太陽放射-直達日射-天空日射-大気放射-周辺地物からの反射-周辺地物からの熱放射、2)太陽放射の分光特性-紫外線-可視光線-近赤外線-短波長赤外線(中間赤外線)、3)季節、時刻ごとの太陽の位置(太陽位置図、日影図)、さらに、太陽放射について理解した上で、次回で扱う太陽放射の調整のために、太陽放射と関連する日射・日照について理解しておく。

【キーワード】
太陽放射、直達日射、天空日射、大気放射、分光特性、太陽位置、日射と日照
梅干野 晁
(放送大学客員教授、東京工業大学名誉教授)
田中 稲子
(横浜国立大学准教授)
梅干野 晁
(放送大学客員教授、東京工業大学名誉教授)
田中 稲子
(横浜国立大学准教授)
8 日射・日照の調整 第7回で学習した太陽放射に関する知識を基に、日照・日射の調整手法のデザインの規範を理解した上で、具体的な環境デザインの手法を学ぶ。建物の形状から開口部の周囲、開口部の付属物、そして開口部の材料における日照・日射の調整のための手法を概観する。さらに、日射遮蔽の方法、照り返しの防止方法とその効果を確認する。最後に、昼光利用について、具体的方法を説明するとともに、それらの効果まで言及する。

【キーワード】
太陽放射、日射・日照、日照・日射調整、照り返し防止、昼光利用、昼光率
梅干野 晁
(放送大学客員教授、東京工業大学名誉教授)
田中 稲子
(横浜国立大学准教授)
梅干野 晁
(放送大学客員教授、東京工業大学名誉教授)
田中 稲子
(横浜国立大学准教授)
9 結露防止と環境デザイン 近年、住宅の断熱、気密化に伴い住宅の熱的に弱い部分での結露の危険性が増し、被害も顕在化しつつある。この回では湿気に関する基礎事項を示した上で、結露のメカニズムについて述べる。さらに結露によって生ずる被害実態を明らかにするとともに、結露の防止対策の理論と実際について、結露防止対策の環境デザインを考える。

【キーワード】
結露、湿気、住宅の熱的性能、住まい方、湿り空気線図、露点
梅干野 晁
(放送大学客員教授、東京工業大学名誉教授)
田中 稲子
(横浜国立大学准教授)
梅干野 晁
(放送大学客員教授、東京工業大学名誉教授)
田中 稲子
(横浜国立大学准教授)
10 地球温暖化と住まいのエネルギー・資源 現代の住まいにおいて、安全で快適な生活を送るために、電気やガス、水といったエネルギーや資源が大量に消費され、これに伴い大量の温室効果ガスが発生している。私たちが「住む」ことによってどの程度、エネルギーを消費し、温室効果ガスを発生させるかを理解した上で、それらを低減するための建物のあり方や評価の考え方を知る。また、住宅をライフサイクルでとらえる視点もエネルギーや資源の利用を考える上で重要であることも合わせて理解する。

【キーワード】
家庭部門、温室効果ガス排出量、エネルギー消費量、ライフサイクル、住まい方、資源循環、環境評価、CASBEE、省エネルギー基準
梅干野 晁
(放送大学客員教授、東京工業大学名誉教授)
田中 稲子
(横浜国立大学准教授)
梅干野 晁
(放送大学客員教授、東京工業大学名誉教授)
田中 稲子
(横浜国立大学准教授)
11 冬の暖かい住まい 冬は太陽の熱をうまく住宅に取り込み、夜のために蓄えておける住宅のつくりとすることが理想である。さらに、取り込んだ熱や暖房で温めた内部の熱が逃げないような断熱と気密性が求められるが、居住者の健康のために室内の空気質を清浄に保つための必要な換気は適切に計画することが大切である。また、それらの住宅のつくりを活かすように、居住者も着衣の工夫や、カーテンの開け閉めなど適切な環境調整行動が求められる。

【キーワード】
受熱日射量、断熱性、気密性、換気、蓄熱性、パッシブソーラー、ダイレクトヒートゲイン
梅干野 晁
(放送大学客員教授、東京工業大学名誉教授)
田中 稲子
(横浜国立大学准教授)
梅干野 晁
(放送大学客員教授、東京工業大学名誉教授)
田中 稲子
(横浜国立大学准教授)
12 夏の涼しい住まい ヒートアイランド現象等の気温上昇に伴い、夏の室内環境形成には、通風を積極的に利用する方法と冷房を利用する方法が考えられる。涼しい住まいの第1の原則である日射遮蔽については第8回で学んだため、ここでは、第2・第3の原則である排熱とクーリングを学ぶ。室内にこもった温かい空気を排熱する手法や、朝晩屋外が涼しいときに涼風を取り入れる手法を学ぶ。また、地中熱を用いた住まいのクーリング手法を、住人による住みこなしの事例とともに学ぶ。

【キーワード】
排熱計画、地中冷熱利用、夜間換気、ナイトパージ、住まい方支援
梅干野 晁
(放送大学客員教授、東京工業大学名誉教授)
田中 稲子
(横浜国立大学准教授)
梅干野 晁
(放送大学客員教授、東京工業大学名誉教授)
田中 稲子
(横浜国立大学准教授)
13 すがすがしい春と秋の住まい 日本の多くの地域では、夏や冬の極端な暑さ・寒さとは異なり、屋外でも過ごしやすい季節となる春や秋は、ウチとソトの境界も曖昧に、すがすがしく過ごせる季節である。このような中間期の快適な住まいの工夫について学ぶ。中間期の環境デザインについては、あまり積極的には考えられてこなかったが、伝統的な住まいには多くの工夫が見られる。特に、通風を中心とする住まいの工夫を知る。まちのクールスポットから導くやさしく涼しい風を取り入れる工夫、取り入れるための住まい方について学ぶ。

【キーワード】
自然換気、通風計画、通風輪道、クールスポット、半屋外空間、春と秋、中間期、風圧係数
梅干野 晁
(放送大学客員教授、東京工業大学名誉教授)
田中 稲子
(横浜国立大学准教授)
梅干野 晁
(放送大学客員教授、東京工業大学名誉教授)
田中 稲子
(横浜国立大学准教授)
14 にわの環境デザイン
-クールスポットをつくる-
まちやにわの中に夏涼しく、冬暖かい生活空間をつくることを住まいの環境デザインの目的の一つとしたい。冬暖かい空間は日だまり空間と呼ばれる。それには季節風などを遮りながら、太陽の日射熱を享受することで比較的容易に得られる。しかし、夏は、太陽放射と比べると、ポテンシャルの小さな蒸発冷却とか大気冷却とか地中冷熱利用、そしてそれらの複合利用を考えなければならない。夏にクールスポットをつくるための設計規範と、具体的な方法について焦点をあてて考える。

【キーワード】
にわ、クールスポット、蒸発冷却、大気放射冷却、地中冷熱、表面温度
梅干野 晁
(放送大学客員教授、東京工業大学名誉教授)
田中 稲子
(横浜国立大学准教授)
梅干野 晁
(放送大学客員教授、東京工業大学名誉教授)
田中 稲子
(横浜国立大学准教授)
15 これからのまちづくりと環境デザイン まちや、都市は生活環境の一部でもあり、快適な環境が望まれるとともに、快適な住まいを考える上でも、直接的、間接的にかかわる。しかし、今日のまちや都市は、ヒートアイランド現象や騒音など、環境としては悪化の一路をたどっていると言えよう。この回では、都市を構成している私たちの身近なまちについて、熱環境の実態を確認した上で、まちの空間構成や使われている材料との関係を明らかにする。これらの知見をもとに、これからのまちのあり方を考える。

【キーワード】
環境共生、まち、都市、ヒートアイランド現象、まちづくり、平均放射温度、都市・建築緑化
梅干野 晁
(放送大学客員教授、東京工業大学名誉教授)
田中 稲子
(横浜国立大学准教授)
梅干野 晁
(放送大学客員教授、東京工業大学名誉教授)
田中 稲子
(横浜国立大学准教授)
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