看護師の特定行為研修共通科目で和歌山県立医科大学と協定締結式
放送大学は、看護師の特定行為研修科目の制作・活用で、和歌山県立医科大学(和歌山市紀三井寺 理事長 岡村吉隆)の協力施設として提携し(平成29年4月から)、この度放送大学和歌山学習センターを会場に放送大学初の協定締結式が行われました。(同5月16日)
看護師が、医師が作成した手順書の範囲内で、患者の状況に応じて治療の必要性を判断し、気管チューブの調整や薬剤の投与量の調整などの一定の医療行為を行う「特定行為」を施すことができるようにするためには、厚生労働省が義務付けている研修を受講する必要があります。研修は全ての特定行為に共通して学ぶ「共通科目」と特定行為区分ごとに具体的に学ぶ「区分別科目」から成り立ちます。
放送大学では看護師特定行為研修共通科目として、修士課程のオンライン授業科目で、「フィジカルアセスメント特論」「臨床推論」「医療安全学特論」等8科目9単位を開講し、共通科目の「講義」と「演習」部分を和歌山県立医科大学に提供します。和歌山県立医科大学は放送大学の共通科目を土台として、共通科目の「実習」および区分別科目の研修を行い、研修を修了した看護師が県内の地域包括ケアのキーパーソンとして活躍できるようにすることがねらいです。
放送大学は、厚生労働省の要請を受けて科目制作したこの共通科目を全国の共通科目のスタンダードとして広く普及させることで、この制度に貢献することを目的としています。また、指定研修機関の受講生に限らず、修士科目として看護師のキャリアアップ・スキルアップに役立ててほしいと期待しています。